【2024年3月調査】最新の家売却相場はいくら?相場の調べ方と築年・エリア別の動向

家の売却相場 価格推移とエリア別動向

家を売る際には、「所有物件がいくらくらいで売れるのか」という相場を知っておくことが重要です。相場を知れば、適切な売り出し価格を設定でき、売却時に損をする事態を避けられるでしょう。

本記事では、2024年(令和6年)2月における家の売却相場や、相場を調べる方法などについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと分かること
  • 築年数別・エリア別の家の売却相場
  • 2024年(令和6年)以降、相場がどのように推移するか
  • 自分で家の売却相場を調べる方法
「家を売りたい」と悩んでいる方へ
  • 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
  • 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格”を見つけましょう
  • 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます
この記事の執筆者
竹内 英二
不動産鑑定士事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
(株)グロープロフィット

売却相場完全ガイド!この記事のポイントまとめ

家 売却 相場_記事まとめ

家の価値は、築年数に応じて下がっていく傾向にあります。築年数ごとの、家の売却相場について知りたい方は「1.築年数ごとの家の売却相場」をご覧ください。

家の売却相場を知るには様々な方法が考えられますが、不動産会社に査定を依頼するのがおすすめです。その理由については、「2. 家の売却相場を知るには、不動産査定がおすすめ」で解説しています。

また、不動産会社の訪問査定を受ける以外で、家の売却相場を自分で調べる方法については「3.家の売却相場を自分で調べる方法」で詳しく紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

1.築年数ごとの家の売却相場

築年数は物件の売却相場に大きな影響を与えます。

築年数 下落率 購入時の価格
~築5年 0% 2,000万円 3,000万円 4,000万円 5,000万円
築6~10年 8.46% 1,831万円 2,746万円 3,662万円 4,577万円
築11~15年 20.38% 1,592万円 2,238万円 3,184万円 3,981万円
築16~20年 25.95% 1,481万円 2,221万円 2,962万円 3,702万円
築21~25年 34.83% 1,303万円 1,955万円 2,606万円 3,257万円
築26~30年 44.46% 1,111万円 1,667万円 2,222万円 2,778万円
築31年~ 60.00% 800万円 1,200万円 1,600万円 2,000万円

以下は、首都圏における一戸建の築年数別の売却相場の下落率をもとに、購入時の価格からどの程度下落していくのかを試算した表と、築年数ごとに売却相場の推移をグラフ化したものです。

家 売却 相場_2

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築年数ごとの売却相場推移

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

グラフから読み取れるように、築年数の経過とともに売却相場は下がっていきます。

実際の売却価格には、周辺環境や物件の状態なども影響しますが、築年数や売りに出すタイミングも、重要な要素であることがわかるでしょう。

ここからは、築年数ごとの売却相場の特徴を、5年ごとに区切って解説します。
各築年数の特徴を理解したうえで戦略を立て、高値での売却を目指しましょう。

1‐1.築5年以内の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
0~5%程
※参照データの性質上0%と出ていますが、入居して中古住宅になった時点で建物価値は1割程下落します。

築5年以内の物件は市場の中でも希少性が高く、物件の状態も良いため、高値で成約しやすいでしょう。

新築時よりは値が下がるものの、下落率は小さいため、元値に近い金額で売却できることもあります。

東京近郊エリアにおける築5年以内の一戸建て・マンションの売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築5年以内)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 7,219万円 5,088万円 4,200万円 3,762万円 5,310万円
前年同期比 16.4% 3.8% 6.0% -6.9% 5.9%

【マンション(築5年以内)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 8,816万円 6,244万円 5,046万円 5,126万円 7,532万円
前年同期比 12.7% 3.4% 3.0% 8.4% 8.1%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築5年以内では、埼玉の一戸建てを除いて、前年より売却相場が上昇しています。特に、一戸建て・マンションともに、東京都内の価格の上昇傾向が顕著です。

下記のグラフからわかるように、築5年以内の物件の成約件数は少ないことから、タイミング次第では高値での売却が期待できるでしょう。

家 売却 相場_3

出典:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

ただし、不動産の売却は、原則、住宅ローンを完済しないとできません。住宅ローンの残債がある場合は、売却金額や自己資金を合わせて、ローンを完済してから売却を行う必要があります。

しかし、築5年以内となると、住宅ローンを借り入れたばかりで、返済が進んでいないケースが大半でしょう。

特に、2つの返済方式のうち「元利均等返済」を選択している場合、返済当初は利息分の割合が大きいため、元金があまり減っていないことが考えられます。

返済の方式(元利均等、元金均等)

一方で、入居した後は物件の価値が下がってしまうため、売却した金額だけでは住宅ローンの残債を返済しきれない可能性があります。

したがって、築5年以内の家を売る場合には、まず住宅ローン残債を確認するとともに、おおまかな査定額を把握することが重要です。

なお、売却金額で住宅ローンを完済できない状態を「オーバーローン」、売却金額で住宅ローンを完済できる状態を「アンダーローン」といいます。

査定額を参考に、現在はどちらの状態なのかを確認しましょう。

オーバーローンとは

アンダーローンとは

築5年以内の一戸建て・マンションの査定依頼をする際には、ぜひNTTデータグループが運営する不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をご活用ください。

1‐2.築6年~10年の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
8.46%

築6年~10年の売却相場は、5年以内の相場と比較して大幅な下落はありません。
東京近郊エリアにおける築6年~10年の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築6年~10年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 6,237万円 4,615万円 4,047万円 3,643万円 4,849万円
前年同期比 -0.3% -0.7% 14.7% -3.9% 0.1%

【マンション(築6年~10年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 7,935万円 5,650万円 4,320万円 4,772万円 6,911万円
前年同期比 5.9% 6.1% -7.2% 2.0% 5.5%

出典:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築10年以内の家は、まだ大きな修繕などが必要なく、状態が良いことから、高い需要が見込めます。

築6年~10年の売却相場を見ると、築5年以内よりはやや下落しているものの、地域によっては、その差はごくわずかです。

通常、一戸建てで設備の劣化が見られる場合には、建物部分の評価が大きく落ちる傾向にありますが、土地価格が高い都心部では、売却価格におよぼす影響はそれほど大きくないでしょう。

また、築6年~10年の家は、一戸建て・マンションともに成約件数が多いことからも、売りやすいタイミングだといえます。

実際に、2022年(令和4年)の調査で、新規登録数に対して最も成約率が高かったのは、一戸建て・マンションともに築6年~10年の物件でした。

参考:“築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)”. 東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14)

家 売却 相場_4

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築6年~10年の一戸建て・マンションの査定依頼をする際には、ぜひNTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を活用し、より有利な条件で売却を成功させましょう。

1‐3.築11年~15年の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
20.38%

築11年~15年になると、徐々に価格下落が顕著になってきます。
東京近郊エリアにおける築11年~15年の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築11年~15年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 5,971万円 4,527万円 3,098万円 3,529万円 4,643万円
前年同期比 2.1% 1.6% -6.2% 14.5% 1.3%

【マンション(築11年~15年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 7,290万円 5,144万円 4,832万円 4,384万円 6,341万円
前年同期比 -0.2% 3.5% 24.8% 7.7% 3.6%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

一般的に、一戸建ては築11年~15年の下落率が大きいとされており、一戸建ての売却相場では、築10年以内の相場と比較して、約950万円もの差が出ている地域もあります。

しかし、一戸建ての首都圏全体の平均売却相場を見てみると、築5年~10年以下の物件との差は200万円程度となっています。

一方のマンションは、築5年~10年と比べておおむね10%程度の下落ですが、千葉県のみ築6~10年の売却相場を上回る結果となっています。

このデータからも、エリアの需要や供給数によって、売却金額が大きく左右されることがわかります。

キッチンや風呂などの水回りの設備交換は築15年~20年が目安とされているため、築11年~15年の家では故障や不具合などが出始めるころでしょう。

しかし、設備の買い替え・交換の必要性が出てくる一方で、大規模な修繕工事やリフォームはまだまだ不要なケースも少なくありません。

つまり、築11年~15年の家は、割安でお得感があり、なおかつ高額な修繕費の出費が当面は発生しない物件であるといえます。

下記のとおり、成約件数は築6年~10年に比べると減少していますが、売り方次第では十分高く売却できるでしょう。

家 売却 相場_5

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築11年~15年の一戸建て・マンションの査定依頼をする際は、ぜひNTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をご活用ください。

1‐4.築16年~20年の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
25.95%

築16年~20年の家は、購入側からするとさらにお得感が出てくるでしょう。
東京近郊エリアの築16年~20年の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、以下のとおりです。

【一戸建て(築16年~20年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 5,653万円 4,424万円 2,946万円 3,078万円 4,329万円
前年同期比 6.6% 12.2% 10.5% 8.4% 8.9%

【マンション(築16年~20年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 6,765万円 5,155万円 3,785万円 3,464万円 5,724万円
前年同期比 9.8% 14.3% 1.6% -7.3% 7.5%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築16年~20年の物件では、エリアによる売却価格の差が大きくなりますが、取引需要は少なくないため、条件の良い物件は高く売れやすいでしょう。
実際に一部のエリアでは、築11年~15年とあまり変わらない、あるいは価格が上昇しているケースも見られます。

また下記のグラフを見ると、築16年~20年の首都圏の中古マンション・一戸建ての成約件数は、築11年~15年の物件より若干多くなっています。
特に、マンションの成約件数では、取引が活発な築6年~10年の件数を超えています。

家 売却 相場_6

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

マンションの需要には、大規模修繕のタイミングも影響します。
築16年~20年の物件では、1回目の大規模修繕を終えているタイミングのマンションが多く、物件の状態が改善されていることから、需要が高まりやすいと考えられます。

築16年~20年の物件では、建物の価値が新築時の20%程度になるとされていますが、状態が悪ければ10%程度になってもおかしくありません。

さらに築20年を過ぎると、一戸建てはもちろん、大規模修繕などがなされていないマンションも売れにくくなるため、早期の売却を検討するのがポイントといえるでしょう。

築16年~20年の一戸建て・マンションの査定依頼をする際は、ぜひNTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をご活用ください。

1‐5.築21年~25年の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
34.83%

下落率の上昇は、築16年~20年で一度ゆるやかになり、マンションでは築21年以降に再び大きく上昇する傾向にあります。

東京近郊エリアにおける、築21年~25年の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築21年~25年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 5,742万円 4,349万円 2,878万円 2,511万円 4,199万円
前年同期比 0.6% 18.4% 15.2% -8.7% 7.8%

【マンション(築21年~25年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 6,275万円 4,236万円 3,506万円 3,456万円 5,222万円
前年同期比 10.1% 11.3% 12.5% 18.2% 13.2%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

一戸建ては、築年数が15年を過ぎて20年に近づくと、徐々に建物の価値減少の速度が遅くなっていきます。

築20年の物件は、木造一戸建ての耐用年数が22年とされていることから、建物の価格はほとんどなくなり、売却価格の大半を土地の価格が占める状態になり、地価が大きく変動しない限りは売却金額も大きく下がりません。

耐用年数は、時間の経過などにより価値が減少する資産の使用可能な期間を表し、会計処理の際に使われます。

物件の実際の寿命を表すものではありませんが、一戸建てを売却する際の査定では耐用年数に沿って建物の価値を評価するため、築20年程で建物の価値がほぼゼロになるとされています。

参考:“主な減価償却資産の耐用年数表”. 国税庁

「築20年を超えると、一戸建て住宅の価格はほぼなくなる」という考えは不動産業界の常識であり、国土交通省が発表する資料の中でも言及されています。

戸建住宅の場合、築後20年で価格はほぼゼロに。

引用:“中古住宅流通、リフォーム市場の現状”. 国土交通省. (参照2024-03-14)

一方のマンションでは、築20年ごろから価格下落幅が大きくなります。
築20年を超えると、水回りなどの劣化が目立ち始め、大規模なリフォームが必要になることが多く、買手から敬遠されるようになるからです。

成約件数も、築16年~20年と比べて、大きく減少します。

家 売却 相場_7

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

このような事情からも、一戸建て・マンションともに、築21年~25年の物件はできる限り早く売却するのがおすすめです。

売却の難易度が上がる築21年~25年の一戸建て・マンションの査定を依頼する際も、ぜひNTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をご活用ください。

1‐6.築26年~30年の一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
44.46%

築26年~30年の物件は、築25年までと比べ、さらに売却が難しくなります。
東京近郊エリアにおける、築26年~30年の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築26年~30年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 5,286万円 3,471万円 2,089万円 2,137万円 3,423万円
前年同期比 -6.8% 1.4% -11.8% -5.6% -3.8%

【マンション(築26~30年)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 4,687万円 3,078万円 2,328万円 2,631万円 3,696万円
前年同期比 7.6% 6.1% 19.7% 6.7% 13.0%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築26年~30年の物件は、築25年までと比べて、価格下落率が大きくなっています。
特に、築26年~30年の木造一戸建ては、建物の価値がゼロになっていることが多いでしょう。

売却価格をほぼ土地の価格が占めるかたちになり、新築時からの下落率は35.30%に上ります。

また、築25年を超えると設備や内装、外観の傷みも激しくなります。
そうなると修繕費が高くなり、簡易的なリノベーションやDIYを想定した購入希望者のニーズから外れやすくなるでしょう。

マンションの場合も、築26年を迎えると価格の下落幅が大きくなる傾向にあります。
これは、設備や外観の古さなどから買手がなかなか見つからず、価格を下げざるを得なくなるケースが多いからです。

築26年~30年のマンションの成約件数を見ても、築25年までの数値から、さらに大きく減少していることがわかります。

家 売却 相場_8

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

ただし、築26年~30年のマンションの売却を検討している方にとって追い風となるのが、住宅ローン減税制度の適用要件の変更です。

以前は、築25年を超える中古マンション(耐火建築物)の購入では、耐震基準の適合証明書などを取得していなければ、この減税制度を適用できませんでした。

しかし、2022年(令和4年)からは、上記の築年数に関する要件が廃止され、1982年(昭和57年)以降に建築していること、または現行の耐震基準に適合していることが、要件に加えられました。

つまり、築25年超の物件でも、住宅ローン減税を利用しやすくなったといえます。

参考:“住宅ローン減税の概要について(令和4年度税制改正後)”. 国土交通省

築26年~30年の古い物件の売却を希望する際には、どのような対策が必要か、不動産会社に相談することをおすすめします。

売却パートナーとなる不動産会社を探す際には、NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をぜひご活用ください。

1‐7.築31年を過ぎた一戸建て・マンションの売却相場

新築時からの下落率
60%

築31年を過ぎると、物件の状態によっては建て替えの検討も必要になります。

東京近郊エリアにおける、築31年以上の一戸建て・マンションの平均売却相場と前年同期比は、下記のとおりです。

【一戸建て(築31年以上)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 3,580万円 3,368万円 1,664万円 1,593万円 2,533万円
前年同期比 -6.8% 11.9% 11.3% -1.5% 4.7%

【マンション(築31年以上)の平均売却相場】

東京 神奈川 千葉 埼玉 首都圏
平均売却相場 3,278万円 1,924万円 1,230万円 1,267万円 2,398万円
前年同期比 10.6% 7.9% 4.3% -2.7% 8.0%

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築30年超の一戸建ての売却相場は、新築時から63.42%も下落しています。
リフォームなどが行われている状態の良い物件でなければ、建物の価値はゼロとみなされ、古家付き土地として売り出されることになるかもしれません。

古家付き土地の扱いになると、古家の解体費用は原則、購入者の負担になるため、その費用を考慮して金額設定を行うケースが多いです。

更地より安い価格での売却になることもありますが、その古家が買手のニーズに合うものであった場合は、相場より高値で売れるかもしれません。

また、築40年の一戸建て築50年超の一戸建ても土地のみの価格となることが多く、築20年以内の物件と比較すると、売却価格は大幅に下がります。

マンションも同様に、築年数が経過するにつれて老朽化や設備・外観の古さが顕著になるため、売却価値はさらに大きく低下するでしょう。

なお、築31年以上の一戸建て・マンションはともに、他の築年数よりも成約件数が多くなっていますが、売り出されている物件数が多いため、売却の難易度は高いといえます。

築古物件の売却が得意な不動産会社を探し、できるだけ高値で売り切る方法がないか、一度相談してみましょう。

家 売却 相場_9

参考:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】東日本不動産流通機構. (参照2024-03-14) をもとに、HOME4Uが独自に作成

築31年以上の一戸建て・マンションを査定依頼する際は、ぜひNTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をご活用ください。

2.家の売却相場を知るには、不動産査定がおすすめ

ここまで説明した通り、売却価格は築年数によって大きく変動します。そのため、家の売却を考えているなら、おおよその売却相場を知っておくことが大切です。

おおまかな相場を把握していれば、相場から大きく離れた査定額の正当性について、自身で検討できるようになります。

また、家の売却相場は自分で調べることもできますが、不動産会社に依頼して訪問査定(担当者が現地調査をして価格を算出する方法)を受けるのがおすすめです。

自身にとって最適な不動産会社を見つけるには、「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をぜひご利用ください。簡単な質問に答えるだけで、全国約2,300社の優良不動産会社のなかから、最大6社にまとめて査定を依頼できます。日本全国の優良企業が参画しているため、安心してご利用ください。

3.家の売却相場を自分で調べる方法

3,000万円で買った家は10年後いくらになるのだろう…」と、家の売却相場が気になった場合は、インターネットを活用して、簡単に調べられます。

以下の4つの調べ方では、いずれも簡単に売却相場を確認できます。
できるだけ複数の方法を試して、平均的な金額を調べてみましょう。

それぞれ、やり方やメリットなどを紹介します。

3-1.過去の成約事例から求める

売りたい物件と条件の近い成約事例から、おおよその売却相場を求める方法です。
過去の成約事例は、以下2つのサイトから調べることができます。

3-1-1.土地総合情報システム

土地総合情報システムは、国土交通省が運営する、不動産の取引価格や地価公示、都道府県地価調査の内容を検索できるサイトです。
売買当事者へのアンケートなどから得られた、土地・戸建て・マンションの取引情報が掲載されています。

具体的には、「不動産取引価格情報検索」では、土地の形状や面積、建物の用途、農地や林地の取引価格などを調べられ、「地価公示・都道府県地価調査」では、周辺の地価、地価調査の結果などを確認することが可能です。

3-1-2.レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーションは、全国指定流通機構連絡協議会が管理する不動産取引情報を公開しているサイトです。
一戸建てやマンションの成約価格を検索できます。

土地情報システムよりも多くの物件情報が掲載されていますが、取引を行った不動産の特定ができないように面積や成約時期などに幅を持たせているため、記載はおおまかな内容になっています。

いずれのサイトでも、プライバシーの観点から個別物件の特定はできないようになっていますが、ある程度条件を絞った検索ができます。

例えば、レインズ・マーケット・インフォメーションでは「地域」「駅からの距離」「築年数」「間取り」などの条件を指定できるため、売りたい物件と近しいものにして検索してみるとよいでしょう。

3-2.売り出し中の物件から調べる

購入希望者は、スマートフォンやパソコンなどで不動産ポータルサイトから売り出し中の物件情報を集めることが多いでしょう。
同様に、売主側も不動産ポータルサイトで似た条件の物件を探せば、相場観をつかむことができます。

ただし、この方法で確認できるのは、あくまで現在の売り出し価格です。

売り出し価格は常に変動するものなので、実際の成約価格とはまったく異なる可能性があることを把握しておきましょう。

購入希望者は、こうしたポータルサイトで情報収集を行って相場観を身につけます。
売主側も同様の方法で相場観をつかめれば、適切な価格設定ができるようになるでしょう。

3-3.HOME4Uの一戸建て売却査定・相場情報で調べる

NTTデータグループが運営する国内最大級の不動産情報サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」では、さまざまな不動産情報を取り扱っています。

データベースからわかること

  • 最新の売却動向(売却価格・取引件数・専有面積・築年数)
  • 過去半年の売却事例
  • 地域別の最新相場情報(平米数ごとに紹介)

3-4.匿名査定(AI査定)・机上査定で不動産会社に会わずに調べる

不動産会社に査定を依頼するのは「面倒」と思う方もいるかもしれませんが、匿名査定(AI査定)や机上査定を選択すれば、不動産会社の担当者に会わずに査定をしてもらうことができます。

匿名査定(AI査定)とは、売却希望物件と似ている物件のデータをAIが検索し、査定額を算出する方法です。
建物の種類や所在地、構造、築年数などを入力すれば、成約事例などから、素早く査定を行ってくれます。
ただし、AIによって査定の精度には差がある点に注意が必要です。

机上査定は、物件の簡単な情報や周辺地域の相場動向、過去の成約事例の参照などを行い、総合的に価格を算出する査定方法です。

インターネットや電話でやり取りができて手間がかからない点はメリットですが、実際の物件を調査せず、さまざまな情報をもとに査定を行うため、現地調査を行う「訪問査定」より精度は低くなります。

売主自身で売却相場を調べておくことも重要ですが、最終的にはこうしたプロの力が必要になります。

まずは、簡易的に済ませられる匿名査定(AI査定)や机上査定を実施して、自分で調べた売却相場と照らし合わせてみましょう。

不動産会社の算出する査定額も会社によって差が生じるため、できるだけ複数社に査定を依頼して、その結果を比較することをおすすめします。
不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」では、たった1分の簡単な入力で最大6社の不動産会社に査定を依頼できます。

あなたのお家いくらで売れる?

不動産売却 HOME4U」から机上査定を依頼する際は、備考欄に「机上査定を依頼する」旨を記載しておきましょう。
信頼できる優良な不動産会社を探すなら、「HOME4U」をぜひご活用ください。

まとめ

一戸建てやマンションの売却価格は通常、築年数を経るごとに下落していきます。
そのため、できるだけ高く家を売るには、そのタイミングに応じた売却戦略の立案と、売却を依頼する不動産会社選びが重要になります。

不動産会社を選ぶ際は、はじめに自身で相場を調べて、だいたいの相場観をつかんでおくことが大切です。

そのうえで複数の不動産会社に査定を依頼し、その結果を比較検討して信頼できる不動産会社を選びましょう。

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