プロが教えるマンションを高く売る査定の手順【完全ガイド】

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プロが教えるマンションを高く売る査定の手順【完全ガイド】

マンションを売却する際、最初に行うことは査定です。

査定とは「あなたのマンションはいくらで売れそうですよ」という売却予想価格を示すことです。

はじめて査定を依頼する方は、マンションの査定を受けるにあたって、どのような準備が必要なのか気になるところだと思います。

また、査定後には何を確認すべきなのも事前に知っておくべき内容です

さらに、実際の売却では工夫次第で査定額よりも高く売却することも可能です。

しっかり知識を身につけた上で査定を依頼すると、査定の効果を最大限に発揮できます。

そこでこの記事では、マンション査定を受けるための準備と、査定後に確認すべきこと、査定額よりも高く売る方法についてご紹介します。

これからマンション査定をされる方は、ぜひお読みください。

売却を考えているけど、難しい話をたくさん読むのは苦手」「すぐに売却したい」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、まずは「HOME4U(ホームフォーユー)」を使って複数の不動産会社にまとめて売却査定を依頼してみることをおススメします。
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1.絶対に知っておくべき査定までの7つの手順

1-1.ハウスクリーニング等はしなくてよい

査定の前にハウスクリーニングやリフォームを依頼すべきかどうかを迷う人がいます。

査定の前は、ハウスクリーニングは不要です。

ハウスクリーニングとは、いわば家のお化粧です。

査定に訪れるプロの不動産会社は、いわば芸能人のスカウトマンのようなものです。

芸能人のスカウトマンは、お化粧をしていなくても、その人のポテンシャルを見抜くことができます。

スカウトマンは、例えばお化粧では誤魔化せない顔の小ささやスタイルなどを見ています。

お化粧はプロのメイクさんが何とかしてくれるため、あまり問題ではないのです。

プロの不動産会社も、マンションのグレードや設備、間取り、不具合箇所等を確認しています。

部屋が綺麗かどうかは査定額には関係しません。

ハウスクリーニングをしても、査定額が上がるわけではないので、査定の前は、ハウスクリーニングは不要です。

但し、購入希望者に対してマンションを内覧させる場合、ハウスクリーニングを行うのは良い対応です。

購入希望者は、メイクさんがメイクした後の芸能人を見る一般視聴者のようなものです。

一般視聴者はメイクによって、かなり印象を左右されます。

ハウスクリーニングは査定の前は不要ですが、内覧の前に行って有効に活用するのが良いでしょう。

1-2.リフォームはせずとも修繕はする

査定の準備ではリフォームは不要です。

さらにマンションを売却するにあたってもリフォームは不要です。

ここで言うリフォームとは、例えば床を高級自然木材に貼りかえる、キッチンをハイセンスなドイツ製のものに変える等のリフォームです。

このような積極的なリフォームは、マンション価値を高くします。

しかしながら、リフォームにかけた費用がそのまま売却額に転嫁できるとは限りません。

例えば、リフォーム前のマンション価格が3,000万円だったとします。

リフォームに600万円かかったとしたら、そのマンションが3,600万円になるのかと言えば、そうはならないことの方が多いです。

むしろ600万円のリフォーム代をかけたにも関わらず、結果は3,300万円でしか売却できなかったということは良くあります。

この場合、リフォームすると300万円を損することになります。

そのため、リフォームして売却する必要はありません。

査定においてもリフォームの準備は不要です。

一方で、破損や不具合が生じている箇所に関しては、修繕すべきです。

中古マンションの相場は破損や不具合がない状態のマンション価格を前提としています。

破損や不具合がある中古マンションは相場よりも価格が低く査定されます。

マンションの部屋(専有部)については、特に給湯やガス、冷暖房、台所、便所、洗面台、浴槽、ボイラー、換気扇、インターフォン等に不具合がないかを確認するようにして下さい。

不具合があれば、原則的には修繕をして、マンションを正常な状態へ戻すことが必要となります。

査定の前までに金銭および時間に余裕がある場合には、査定までに修繕を行っておきましょう。

但し、金銭や時間に余裕がない場合、必ずしも修繕を完璧に行っておく必要はありません

軽微な破損や不具合であれば、値引の対象とならないこともあります。

破損や不具合の箇所をそのままにして売る場合、告知書にて告知対応をすることになります。

そこで次に告知事項について解説します。

1-3.告知事項をまとめておく

破損や不具合の箇所については、修繕をしておくことが理想ですが、修繕をしなくても売却することは可能です。

修繕をしない場合、重症な破損や不具合については、値引の対象となります。

査定の前には、しっかりと不具合箇所を把握しておくことが重要です。

不動産会社に査定を依頼した場合、不動産会社が査定のためにマンションを訪れます。

その際、不具合箇所をまとめたものを渡してあげると非常にスムーズです。

不具合箇所をまとめていないと、不動産会社から細かいヒアリングを受けることになります。

何社もまとめて査定を依頼する場合、毎回同じことをヒアリングされるのは、少々、面倒です。

あらかじめ不具合事項を以下のようにまとめておくことをお勧めします。

対象箇所 不具合内容
TVモニター 画像に乱れがある。
廊下照明 接触不良で作動しない。
主寝室押入 引戸の滑りが悪い。
子供部屋網戸 やぶれあり。

不動産の売却においては、売主から物件の問題点に関する告知書の提出が求められます。

告知書とは売主しか知りえない不具合等の事実を告知する書面です。

不動産会社が査定をする場合でも、目視だけでは確認できない不具合箇所も多く存在します。

例えば、「廊下の照明のスイッチの一部が接触不良で作動しないことがある」、「網戸に一ヵ所破れがある」等の不良部分です。

このような内容は告知書にまとめて不動産会社に告げてください。

告知書は、最終的に設備表という形となり、買主へ情報共有されます。

軽微な不具合に関しては、特にマイナス査定されないこともあります。

気になる不具合がある場合には、査定の段階で不動産会社に知らせておくことがポイントです。

後から不具合を開示して、「それは値引きの対象になりますね」となってしまうと、査定額よりも安く売却する結果につながりかねません。

査定を受けるにあたっては、不具合箇所をきちんと整理しておきましょう。

尚、減額されることを恐れて、不具合箇所を隠そうとする人がいますが、それは絶対にやってはいけません。

「第3章 査定額より高く売却するための瑕疵担保保険の検討」の「3-1.瑕疵担保責任とは」の中で解説しますが、売主には瑕疵担保責任というものがあります。

売主が不具合箇所の存在を知っていながら買主に告知しなかった場合、売主はその不具合箇所を理由に、売却後に損害賠償責任を負うか、または契約が解除されてしまう可能性があります。

損害賠償や契約の解除は、値引よりも大きな損失となります。

マンションの売却では、不具合箇所は買主に知ってもらった上で購入してもらう必要があります。

損害賠償や契約の解除を回避するためにも、売主が知っている不具合箇所については全て開示しましょう。

1-4.管理費等の滞納は解消する

マンションの売却は、管理費や修繕積立金の滞納がない状態であることが原則です。

査定では、不動産会社は管理費や修繕積立金の滞納の有無について必ずチェックします。

仮に管理費や修繕積立金の滞納があった場合でも、マンションを売却することは可能です。この場合、管理費や修繕積立金の未納分については、買主が負担することになります。

マンションの査定額は最終的に着地する売却予想価格です。

管理費や修繕積立金の未納額は、減額の対象です。

そのため、通常の価格から管理費や修繕積立金の未納額が控除されたものが査定額 となります。

管理費や修繕積立金がきちんと支払われている状態で、はじめて正常なマンション価格が査定されます。

査定を受ける前に、管理費や修繕積立金の未納がないかどうかを必ずチェックしてください。

未納がある場合は、査定の時点までに必ず解消しておきましょう。

尚、既に支払った管理費や修繕積立金は、マンション管理組合の組合財産となっているため、売主には戻ってきません。

支払済みの管理費や修繕積立金は、自分のお金ではないということを知識として知っておいてください。

1-5.住宅ローン残債を確認しておく

マンションを売却する人の中には、住宅ローンがまだ残っている人も多いです。

住宅ローンが残っていても、マンションを売却することは可能です。

住宅ローンが残ったままマンションを売却するには、マンションの売却額によって住宅ローン残債を完済しなければなりません。

住宅ローンを借りた際、マンションには抵当権と言う権利が銀行から設定されています。

抵当権の設定とはマンションを担保にしてお金を借りることです。

具体的には、マンションの登記簿謄本に銀行の抵当権の権利の内容が記載されています。

売却においては、この抵当権を抹消することが条件となります。

住宅ローンを返済中の方は、銀行に住宅ローン残債の問合せをしてください。

銀行から住宅ローンの残額を記載した書面をもらうことができます。

マンションの売却では、売却時に抵当権の抹消を行うため、銀行の協力も必要となります。

査定の結果、マンションを売却することが本格的に決まったら、早めに銀行に伝えるようにしてあげてください。

銀行も抵当権がついたマンションの売却には慣れています。

銀行はきちんと住宅ローンの残債を返済してくれれば、売却することにおいても何も文句は言いません。

住宅ローン残債が残っている人は、査定額が住宅ローン残債よりも高いかどうかがポイントとなります。

1-6.チラシ等を集めておく

マンションでは、必ず同じマンションの売物件のチラシが入ります。

マンションは、同じマンションの人が親や子供のためにもう一つの部屋を購入するケースが多いためです。

同じマンションの人は、マンションを購入してくれる有力な候補者となります。

普段は、同じマンションのチラシをそのまま捨てていた人も多いと思われます。ところが、自分がマンションの売却を決めると、急にマンションの価格が気になり始めます。

同じマンションの他の部屋が、実際にいくらくらいで売りに出されているのかは、重要な情報です。

本来であれば、同じマンションのチラシは普段から取っておくのが理想です。

自分が売ろうと思ったときに、都合良く同じマンションの他の物件が売りに出されているとは限らないためです。

たまたまタイミング良く他の部屋が売りに出されている場合には、そのチラシは是非取っておいてください。

チラシがあれば、不動産会社の査定の結果に対して、「高いのか低いのか」を冷静に判断できる客観的な指標になります。

但し、売物件がなければ仕方ありません。

チラシの収集は絶対条件ではありません。

チラシがない場合は、査定は必ず複数の不動産会社に依頼するようにして下さい。

1社からの査定だと、高いのか低いのか分かりません。

査定は複数の不動産会社から取ることで、客観的に判断することができます。

1-7.損をしないためのマンション査定の依頼方法

いよいよ査定の依頼をする段階まできました。

査定は複数の不動産会社に依頼するのが、鉄則です。

なぜかというと、査定額は不動産会社により、バラつきがあるからです。

もし一社にしか査定をしてもらわなかったら、他の不動産会社ならもっと高い査定額が出されていた可能性があったのに、気づかずに売却活動を進めてしまうことになります。

あとから「もっと高く売れたかも…」と後悔することだけは避けたいですよね。

そこで使うと便利なのが、「HOME4U(ホームフォーユー)」です。

普通なら、知名度の高い不動産会社をネットで検索し、問い合わせフォームを探して、自分の物件の間取りや築年数などを入力し、査定してもらえるかどうかを問い合わせますが、複数の会社に依頼するとなると、その作業を何度も繰り返すことになります。

しかも、いくら大手の不動産会社でも、物件によっては査定をしてもらえないケースもあるため、無駄手間になってしまう可能性もあります。

でも、HOME4Uであれば、個別に不動産会社に問い合わせなくても、1分ほどの簡単な入力で、あなたの物件に対応できるマンション売却に強い不動産会社をシステムが自動的に検出し、複数の会社にまとめて査定依頼をすることができます

提携企業には大手から地域密着型まで1,000社もの不動産会社が参画している上、NTTデータグループが運営しているので、個人情報のセキュリティも万全です。

まずは各社がどのような査定額を提示してくるかを比べることが大切なので、必ず複数の会社の査定を受けるようにしてください。

2.マンション査定を受けたら確認すること

この章では、複数の不動産会社から査定額の提示を受けたあと、やるべき3つのことをご紹介します。

ひとつずつ見ていきましょう。

2-1.査定の根拠

査定額が高いだけで契約を結ぶ不動産会社を選ぶのは性急すぎます。

不動産会社には査定額を提示する場合、査定の根拠を示す義務があります。

そのため、査定の根拠について確認を行うようにして下さい。

根拠がしっかりしている会社の査定額は、信憑性が高いと言えるからです。

不動産会社は取引事例を根拠に査定額を算出します。

不動産会社の査定の根拠を確認するポイントは以下の2点です。

事例の確認ポイント

(1) 事例の量

(2) 同じマンションの事例

まず、最初に確認することは事例の量です。

事例の量は不動産各社によってバラバラになります。

多くの事例を持ってこられる不動産会社は、そのエリアを得意としており実力のある証拠です。

不動産会社はレインズと言われるネットワークシステムを共有しています。

不動産会社ならレインズで誰でも取得できる取引事例というのもあります。

しかしながら、レインズで取得できない取引事例もあります。

それは、各社が独自に成約したオリジナルの取引事例です。

物件のエリア内で多くの実績を残している不動産会社は、他の不動産会社よりも多くの取引事例を提示できます。

つまり取引事例の数が多いほど、信頼できる会社であると言えます。

信頼できる不動産会社を選ぶ参考にもなるため、各社がどれくらいの事例の量を持ってきているのかを注視するようにしてください。

また取引事例の中でも、特に重要なのは同じマンションの事例です。

同じマンションの事例の中でも、取引時点が一番直近のものが最も参考となる事例です。

各社から取りよせた査定根拠の中に、同じマンションの取引事例がある場合には、ぜひチェックするようにしてください。

同じマンションの事例で見るべきポイントは、階数、バルコニーの向き、角部屋等の位置の3点です。

自分の部屋よりも低い階の事例であれば、自分のマンションの方が事例よりも高く売却できる可能性はあります。

一方で、事例のバルコニーの向きが南側で、自分の部屋の向きが西側の場合、自分のマンションの方が事例よりも安くなる可能性があります。

マンションは階数が高ければ高いほど、値段が高いです。

バルコニーの向きに関しては、北、西、東、南の順番で高くなっていきます。

また両脇の部屋に挟まれた中間部屋よりも角部屋の方が価格は高いです。

階数や、バルコニーの向き、角部屋等の位置という観点をもって、自分の取引事例がどのように査定されたのか、不動産会社に確認してください。

明確な説明が返ってくれば、その不動産会社は十分信頼に値します。

査定の根拠の確認は、信頼できる不動産会社選びのため必ず行うようにしましょう。

2-2.ローン残債との関係

住宅ローン残債が残っている人は、査定額を取った後、必ず住宅ローン残債との比較を行ってください。

不動産の売却では、住宅ローン残債が売却額よりも高いことをオーバーローン、売却額よりも低いことをアンダーローンと言います。

査定額がアンダーローンの状態であれば、問題ありません。

売却額によって、抵当権を抹消することが可能です。

一方で、査定額がオーバーローンの場合は、問題となります。

オーバーローンの場合、抵当権を外すために貯金も切り崩す必要があります。

売却額と貯金を合わせて、住宅ローン残債が返済できそうであれば、マンションの売却は可能です。

また、買い替えの場合には、住み替えローンを組むことでオーバーローンでも住宅ローン残債を返済することもできます。

住み替えローンとはローン残債から売却額を除いた残額を、新たに購入する不動産と合算して借り換えるローンのことです。

但し、住み替えローンは新たに購入する物件の金額以上のローンを組むことになるため、借り過ぎの状態となり、返済リスクが大きくなります。

オーバーローンの場合は、貯金の切り崩しや、住み替えローンを組むなど、若干、無理をしないと売却ができません。

査定の結果、場合によっては、売却を見送るという冷静な判断をすることも重要です。

冷静な判断を行うためにも、査定は必ず複数の不動産会社に依頼すべきです。

複数の査定額の結果を見比べて、オーバーローンの場合には、無理な売却は止めるようにして下さい。

2-3.買い替えの場合は計画の見直しも

アンダーローンの場合でも、買い替えを行う人であれば、査定額を冷静に見る必要があります。

売却の結果、次の物件を購入するための頭金がいくら用意できるのかも査定額によって分かります。

頭金次第では、次に購入する物件のグレードを下げる必要性も生じます。

アンダーローンの方は、売却額と貯金によって、頭金をどの程度用意できそうか確認するようにして下さい。

尚、希にですが人気のエリアのマンションの場合、マンションが購入額よりも高く売却できる場合があります。

購入額(正確には建物は減価償却後の取得費)よりも高く売却できた場合、所得税が発生する可能性があるということを知っておきましょう。

マンションのようなマイホームは居住用財産と呼ばれています。

一定の要件を満たした居住用財産には、3,000万円特別控除と呼ばれる特例が適用されます。

多くのケースでは、3,000万円特別控除を適用すると、売却益はマイナスとなるため、所得税は発生しません。

例外的に非常に高く売却できた場合には、3,000万円特別控除を適用しても所得税が発生します。

売却で得られる頭金を考慮する場合、非常に高く売却できる場合に限っては、税金も考慮する必要もあるということも知っておきましょう。

以上、ここまでマンション査定後に確認することについて見てきました。

3.査定額より高く売却するための瑕疵担保保険の検討

さて、ここで1つ疑問があります。

査定額を知った後、自分では査定額より高く売却する工夫は何もできないのでしょうか?

そんなことはありません。

実は工夫次第で査定額よりも高く売却する方法はあります。

そこでこの章では、査定額よりも高く売却する方法の一つとして、瑕疵担保保険の付保についてご紹介いたします。

3-1.瑕疵担保責任とは

少し専門的な話になりますが、不動産を売却する際、売主として絶対に知っておかなければいけない知識があります。

それは瑕疵担保責任です。

瑕疵(カシ)とは、売却したものが通常有すべき品質・性能を欠くことを言います。

瑕疵の具体例としては、建物の雨漏り、シロアリによる床下の腐食、耐震強度の不足、土壌汚染、地価に埋もれているコンクリート塊のような地中障害物等があります。

これらは物理的瑕疵と呼ばれています。

瑕疵には物理的瑕疵の他、建物の法令違反等の法律的瑕疵、過去の自殺等による心理的瑕疵、近くに反社会的勢力の事務所がある等の環境的瑕疵等々があります。

瑕疵が何故、問題となるのかと言うと、民法においてとても厳しい規定があることが理由です。

民法(第566条、第570条)では、瑕疵が発見されたとき、買主は「発見後1年間」は売主に対し損害賠償を、または契約の目的が達成されない場合には契約解除を請求することができると定めています。

民法の条文をそのまま適用してしまうと、例えば売却後10年経った後、買主が瑕疵を発見した場合、突然、「損害賠償を請求します」と言ってくることもあり得ます。

これでは、不動産の売主は、売却後、一生ビクビクしならが過ごさなければなりません。

そこで宅地建物取引業法では、瑕疵担保責任に特則を設けています。

具体的には、個人が売主の場合、瑕疵担保責任の一部または全部を免責することができます。

また瑕疵担保の期間も「発見してから」ではなく、「引渡から」と定めることもできます。

そのため、一般的に個人の方がマンションを売却する場合、瑕疵担保の責任期間を「引渡後3ヶ月」とすることが多いです。

売主には瑕疵担保責任という重い責任がありますが、実際には売買契約書上で瑕疵担保の責任期間は「引渡後3ヶ月」とすることで、責任を軽くすることが可能です。

このような特約を瑕疵担保責任の免責特約と呼びます。

尚、瑕疵担保責任の免責特約を行っても、売主が瑕疵の存在を知っていながら買主に告知しなかった場合には、売主はその瑕疵について瑕疵担保責任を免れることはできません

よって、告知書の記載はとても重要になります。

告知書には問題点を包み隠さず記載し、後から瑕疵担保責任を追及されることがないようにすることが重要です。

3-2.マンションで瑕疵担保保険を付けたときの効果

売主は瑕疵担保責任の免責特約によって瑕疵担保の全部または一部を免責することが可能です。

ところが、売主の責任を軽くしてしまうと、困るのは買主です。

瑕疵担保責任期間を「引渡後3ヶ月」とした場合、もし引渡後4ヶ月目に瑕疵が発見されると、買主は泣き寝入りをすることになります。

買主にとっては、瑕疵担保責任期間が短ければ短いほど、その物件に対しての不安が募ることとなり、買いにくくなります。

そこで登場するのが住宅瑕疵担保責任保険(以下、「瑕疵担保保険」と略)です。

瑕疵担保保険とは、中古住宅に構造体力上主要な部分や雨水の侵入を防止する部分に隠れた瑕疵が見つかった場合の損害に備える保険です。

保険金の支払い対象となるものは、補修費用や事故調査費用、転居・仮住まい費用等です。

対象となる瑕疵は構造耐力上主要な部分や水の浸入を防止する部分における物理的瑕疵になります。

建物の法令違反等の法律的瑕疵や、過去の自殺等による心理的瑕疵、近くに反社会的勢力の事務所がある等の環境的瑕疵等の物理的瑕疵以外の瑕疵は対象とはなりません。

瑕疵担保保険に入っている物件であれば、万が一買主が引渡後に発見した瑕疵に対しても保険で補修費用の一部を賄うことができます。

買主にとってはとても安心して物件が購入できるというメリットがあります。

また、瑕疵担保保険は瑕疵の修繕を保険で補填できる以外にもメリットがあります。

瑕疵担保保険に入っている物件には、買主が負担する不動産取得税や登録免許税の軽減措置を受けることができます。

住宅ローン控除の適用を受けるための適用要件にもなっています。

つまり、瑕疵担保保険が付保されている物件は、買主が負担する不動産取得税や登録免許税等が軽減されるというメリットもあります。

そのため、瑕疵担保保険が付保されている物件は、買主にとって瑕疵の不安と税金の負担が軽減されるため、人気が高くなります。

マンションの査定額は、瑕疵担保保険を付保していないことを前提とした価格です。

瑕疵担保保険を付保すれば、買主が購入しやすい良い物件となるため、相場よりも高く売却することができます

相場よりも高く売却したい場合には、瑕疵担保保険を検討するのが良いでしょう。

では瑕疵担保保険を付保して売却するにはどのような手順を踏めばいいのでしょうか。

そこで次に瑕疵担保保険を付保するためのインスペクションという手順について見ていきます。

3-3.瑕疵担保保険を付保するためのインスペクション

インスペクションとは建物状況調査のことです。

瑕疵担保保険を付保するためには、インスペクションに合格する必要があります

住宅ローンを組む際、団体信用生命保険に加入した方も多いと思います。

このような生命保険に加入するには本人が健康であることが条件です。

この原則は瑕疵担保保険においても同じです。

建物も不健康な状態であれば瑕疵担保保険に加入することはできません。

例えば、既に雨水が侵入するような物件では、当然ながら瑕疵担保保険には加入できないです。

そこで、建物の健康診断として行うのがインスペクションです。

インスペクションの意味は「視察・検査」です。

インスペクションでは建物の専門家によって、構造体力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分の検査が行われます。

インスペクションを実施して劣化現象が無い場合には瑕疵担保保険に加入できます。

また補修して問題が無くなった場合でも瑕疵担保保険には加入できます。

瑕疵担保保険を付保するためには、まずはインスペクションを受けることが第一歩です。

インスペクションという言葉自体、まだまだ初めて聞く方も多いと思います。

ところが、今後はインスペクションという言葉は確実に浸透していく予定です。

実は瑕疵担保保険の加入を増やすことは国の政策にもなっています。

2025年には、瑕疵担保保険の加入割合を全体の20%まで引き上げる目標を掲げています。

狙いとしては、日本の中古住宅市場を欧米並みに活性化させようということが背景にあります。

そこで宅地建物取引業法も改正が行われています。

具体的には、2018年4月以降から、不動産会社がインスペクション業者をあっせんすることが義務化されました。

2018年4月以降にマンションを売却しようとする人は、不動産会社から「インスペクションしませんか?」と聞かれることになります。

法律で義務化された内容は、あくまでも不動産会社がインスペクションをあっせんすることです。

売主のインスペクションが義務化されるわけではありません

繰り返しますが、2018年4月以降は「インスペクションしませんか?」と聞かれることになります。

そのため、インスペクションと言う言葉は不動産売却とセットで語られることが多くなり、一気に浸透する予定です。

現時点においても、インスペクションは可能です。

インスペクションを行う場合は、まずは不動産会社に「インスペクションを受けたいのですがどうすれば良いですか?」と聞いてください。

不動産会社の方も、インスペクション業者との連携を既に始めています。

インスペクションを受けたい方は、不動産会社にインスペクション業者を紹介してもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか?

マンションの査定について解説してきました。

マンションの査定を受けるにあたっては、管理費の滞納解消や告知事項のまとめ、住宅ローンの残債確認等の準備が必要です。

また、高く売るためには、複数の不動産会社から査定を受けることが必須でしたね。

査定には、一度の入力で複数の不動産会社に簡単に査定依頼ができるHOME4Uを使うのが便利です。

査定後は、必ず住宅ローン残債との比較や各不動産会社の査定の根拠の確認等を行ってください。

査定の結果によっては、売却を見送るという冷静な判断も必要になってきます。

最後に、査定額よりも高く売却する方法として瑕疵担保保険についても紹介しました。

瑕疵担保保険は、高く売却する一つの手段ですので、検討してみることをおススメします。

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