不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)とは?できることを解説

不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)とは?できることを解説

「このエリアで実際にいくらで売れている?」そんな疑問に解決できるのが「不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)」です。
国土交通省が運営するサイトで、個人の不動産売却や投資、また企業の情報収集に役立ちます。

この記事では、不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)について徹底解説!土地の売却を検討中の方、必見です。

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1.不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)とは?

不動産情報ライブラリ

不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)とは、2006年4月から制度化された「不動産の取引価格情報提供制度」に基づき、国土交通省が運営している無料の不動産の取引情報サイトです。
特別なアプリや会員登録は不要で、パソコンでもスマートフォンでも同じ画面構成のまま利用できます。

不動産取引は、長年、相場を把握しにくい不透明性が課題とされていました。
そこで、不動産市場の信頼性や透明性を高める目的で設置されたのが土地総合情報システムです。

そして、この土地総合システムは、2024年4月に不動産情報ライブラリという新サービスに統合されました。

例えば、缶コーヒーは140円と、販売価格が知れ渡っています。
これは、缶コーヒーの相場が、広く一般に認識されているためです。

一方で、中古の不動産は、相場が広く知れ渡っているとは言い切れない状況です。
相場が分かりにくい市場では、売主が安く売ってしまったり、買主が高く買ってしまったりということが起こり得ます。

例えば、本当は140円くらいするものを、3円で売ったり、5万円で買ったりなど、売主や買主が不当に損をすることがあり得るのです。

そこで、不動産の取引相場を広く一般の人に認識してもらうためにできたのが不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)になります。

1-1.不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)でできることは3つ

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

2024年に国土交通省が提供を開始した新サービス「不動産情報ライブラリ」は、これまでの「土地総合情報システム」の機能を引き継ぎつつ、より使いやすく進化した情報提供プラットフォームです。

不動産情報ライブラリでは、以下の3つの主要な機能が利用できます。

  1. 不動産取引価格情報の検索
  2. 地価公示・都道府県地価調査の閲覧
  3. 不動産取引価格アンケート(取引状況調査票)のオンライン回答

1-2.不動産取引価格情報の検索

「不動産取引価格情報」は、全国の不動産取引事例を検索できる機能です。具体的には以下のような取引情報を確認できます。

  • 土地のみ
  • 土地と建物
  • 中古マンション
  • 農地や林地

実際の取引事例をもとにしたデータが掲載されており、相場の把握に役立ちます。
なかでも、農地や林地のような土地は、そもそも取引件数が少なく、相場を調べるのが難しいのが実情です。

しかし、このサービスでは、「農地」や「林地」の実際の取引事例を検索できるほか、都道府県による林地の調査結果も反映されています。
特に、農地の価格は各県の専門的な資料(田畑売買価格調査など)でしか分からないことが多いため、不動産情報ライブラリのように簡単にアクセスできる情報源はとても貴重です。

もし、「農地」や「林地」を相続し、不要なので売りたい場合には、一度、不動産情報ライブラリで事例を調べてみることをおすすめします。

1-3.地価公示・都道府県地価調査の閲覧

毎年発表される公的な地価情報を、地図や表で簡単に閲覧できます。

  • 地価公示:毎年1月1日時点の標準地の価格(国が実施)
  • 都道府県地価調査:毎年7月1日時点の価格(都道府県が実施)

例えば、「銀座の地価が日本一高い」といったニュースの元になっているのが、この地価公示データです。

1-4.不動産取引価格アンケートの回答(取引状況調査票)

不動産を売買した際に送付される「土地取引状況調査票」に対し、かつては紙で回答する必要がありましたが、不動産情報ライブラリではオンラインでの回答が可能になりました。

このアンケートは、地価公示価格の根拠となる実際の取引データを国が把握するために用いられており、回答内容の一部は匿名加工された上で、「不動産取引価格情報」として一般公開されます。

なお、公開される取引情報には、住所や氏名などの個人情報は一切含まれません。
プライバシーに十分配慮された形で情報提供されているため、安心してアンケートにご協力いただけます。

2.「土地総合情報システム」と「不動産情報ライブラリ」の大きな違い3つ

「不動産情報ライブラリ」では以下3つのことが可能になりました。

  1. スマホでも操作しやすい画面設計
  2. 防災・都市計画・周辺施設といった生活情報まで網羅している
  3. 表計算ソフトで開ける一覧表(CSV形式)や他のアプリでも利用できるデータ連携の仕組み(API)を直接ダウンロードできる

不動産情報ライブラリ
出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

トップページを開き「地図表示」をクリックすると、上図のように「レイヤー」パネルで表示したい情報をチェックできる仕組みになっており、例えば「成約価格」「公示地価」「洪水浸水想定区域」を同時に重ねて見るといった複合的な調査が可能なのが特長です。

このようなことから、データの種類が増えただけでなく、利便性と拡張性が飛躍的に向上したと言えます。

2-1.不動産情報ライブラリで見られる情報

不動産情報ライブラリでは、以下の情報が閲覧できます。

情報の種類 内容 どんなときに役立つ?
人口・世帯情報 人口、世帯数、面積、人口密度など その町の人の多さ、暮らしやすさを知りたいとき
地価情報 公示地価、基準地価(平米単価、変動率など) 土地の相場を調べたいとき
取引価格情報 実際の売買事例(価格、面積、用途、取引時期など) 近所でいくらで売れているか知りたいとき
都市計画情報 用途地域、建ぺい率、容積率、防火地域など 建築制限や将来のまちづくり計画を知りたいとき
災害リスク情報 洪水、土砂災害、津波、高潮、地震などのハザード情報 安全性、災害リスクを知りたいとき
その他の情報 住宅着工数、土地利用動向、都市計画決定など 町の成長や変化を調べたいとき

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省(参照2025-07-15)をもとに、HOME4Uが独自に作成

とはいえ、上図のように不動産情報ライブラリは「土地取引情報」が中心で、土地面積・形状・道路状況などを詳細に把握できますが、建物情報は有無程度の簡易情報しか提供されていないため、「土地と建物」「中古マンション」の相場を把握するには不向きです。

不動産売却塾 コラム

“「土地と建物」や「中古マンション」の相場を把握する方法”

不動産情報ライブラリで戸建てやマンションの相場を把握するのは、プロでも無理です。

公開されている情報からは、どんな不動産なのか見えてきませんし、何といっても場所が特定できない不動産の価格をプロが参考にするわけにはいきません

不動産を売却する際、売主は不動産会社に査定を依頼しますが、不動産会社は不動産情報ライブラリをまったく参考にしていないです。

不動産会社は、主に自社の取引実績や、レインズ(REINS :Real Estate Information Network System)と呼ばれる不動産会社しか見ることのできないネットワークシステムを用いて査定を行っています

レインズには、実際に取引された不動産の成約データが載っており、不動産会社のみ成約情報を見ることが可能です。

成約情報は場所を特定できますので、不動産会社はどのような不動産が、いつ、いくらで取引されたのかをきちんと把握しています。

不動産会社は、査定を依頼しても、レインズなどにより対象物件と同じような規範性のある成約事例をピックアップすることができ、適正な価格を査定することができるのです。

そのため一般の方なら、「不動産取引価格情報検索」機能を使って、無理に「土地と建物」や「中古マンション」の相場把握をする必要はないでしょう。

「土地と建物」や「中古マンション」の相場を把握するためには、NTTデータ・ウィズが運営する一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」の利用をおすすめします。

最大6社の優良不動産会社に一括で査定を依頼できるため、相性の良い不動産会社および担当者に出会えて、一括査定後の訪問査定で納得できる価格を提示してもらえる可能性が高まります。
ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。

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3.【実践】スマホで土地相場を調べる3ステップ

不動産情報ライブラリでは、3ステップで土地相場を調べることができます。
スマホでの調べ方は以下の3ステップになります。

土地相場の調べ方

  1. 地域画面に進む
  2. 対象不動産の住所や町名などを選択し、対象不動産の場所に移動
  3. 「成約価格」をオンにして、周辺の実際に売れた事例を表示する

【STEP1】地域画面に進む

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

不動産情報ライブラリの公式サイトを開くと、最初は説明文やメニューが並んだトップページが出てきます。
「地域から探したい方へ」のボタンをタップして、住所選択画面に進みましょう。

【STEP2】対象不動産の場所に移動

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

対象不動産の住所や町名などをプルダウンで選択し、地図表示をタップします。

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

次に「価格情報」をタップし、閲覧したい情報にチェックを入れ、最後に決定ボタンをタップします。

なお、土地相場を調べる場合は「条件設定」をタップし、「種類」からプルダウンで「土地」を選択しましょう。
「時期」では、直近5年分のデータの絞り込みが可能です。

【STEP3】周辺の実際に売れた事例を表示する

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

地図上にブルーの四角が出現し、周辺で実際に売れた事例が見えるようになります。

見たい箇所のブルーの四角をタップし、ポップアップされた情報の一番下にある「詳細情報」の文字リンクをクリックします。

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

すると、周辺の事例一覧がポップアップし、見られるようになります。

査定を依頼するなら、「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」を利用することをおすすめします。

不動産売却 HOME4U」は、簡単な入力操作だけで売却する不動産が属するエリアで実績豊富な不動産会社に査定を依頼できる仕組みになっています。

不動産情報ライブラリで似たような事例を調べるよりも、簡単に適正な価格を知ることができるので、売却前に正確な価格を知りたい際は、ぜひ「不動産売却 HOME4U」を利用しましょう。

不動産売却 HOME4U」を利用して適正な価格で売り出した結果、高額売却に成功した実例をご紹介します。

HOME4U売却体験談
~マンション編~
福岡県福岡市 Oさん
購入価格より400万円アップで売却成立!

17〜18年前に1,100万円で購入したマンションが、1,500万円で売却成立しました!

まず「不動産売却 HOME4U」を使って6社に査定依頼し、その中でもっとも信頼できると感じた不動産会社と契約しました。

不動産会社の担当者さんのアドバイスを加味しつつ、できるだけ高額で売却できればという思いで販売を開始。

プロに相談しながら価格を決めた結果、築48年が経過したマンションにもかかわらず、購入時よりも高い価格で売買が成立しました。

【売却した物件情報】
築年数 約48年
間取り 3LDK
査定価格 1,500万円
売り出し価格 1,800万円
成約価格 1,500万円
売却までの期間 4カ月

不動産売却は、早く動くことが大事です。最短60秒の入力で、まずは不動産売却の一歩を踏み出しましょう。

4.不動産情報ライブラリを使用する際の注意点

ここでは、不動産情報ライブラリを使用する際の注意点について解説します。

4-1.検索結果を鵜呑みにしない

場所によっては土地の取引事例が1件しかないエリアも存在します。
また2件あっても、その2件の間で単価が2倍以上異なるようなケースもあります。

事例が極端に少ないエリアや、バラつきが大きいエリアトップページの地図を開くとでは、検索結果を鵜呑みにしないよう注意しましょう。

不動産売却のポータルサイトの情報など、ほかの情報も参考にして総合的に相場を割り出してください。

4-2.地図表示機能=取引が行われた正確な場所ではない

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

不動産情報ライブラリでは「地図表示」の機能がありますが、この地図表示でプロットされるポイント(ブルーの四角)は取引が行われた正確な場所ではありません。
プロットされているポイントは、おおよその取引が行われた場所になります。

不動産情報ライブラリ

出典:“不動産情報ライブラリ”. 国土交通省

そのため、土地の相場を知りたいというニーズであれば、知りたい土地の近くにあるポイントをタップしたうえで、「詳細情報」をタップするとある程度の相場は把握できます。

事例が極端に少なく相場が分かりにくいエリアの場合、地価公示や都道府県地価調査の価格から相場を把握するのが良いでしょう。

なお、不動産情報ライブラリで価格まで把握するのは限界がありますので、売却することが決まったら、不動産会社に査定を依頼して価格を調べるようにしてください。

適切な相場を把握するには、不動産会社に査定依頼を!

不動産情報ライブラリは、地価公示や都道府県地価調査を行うために集めた取引情報を、個人情報が特定されない形に加工して公表されている情報サイトです。

特に、土地や農地、林地の相場把握には適しています。
一方、戸建てやマンションの相場の把握をするには、少し使いにくい部分があるため、建物がある不動産の場合は、不動産会社に査定を依頼しましょう。

不動産会社であれば、明確に物件を特定できる事例をもとに、しっかりと査定を行います。

また、適正な価格を知るには査定が必要となりますので、売却前は「不動産売却 HOME4U」を使って査定依頼をするようにしてください。

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「不動産情報ライブラリ」のよくある質問

  • Q 不動産情報ライブラリは無料で使えますか?
    A はい。国土交通省が提供する公的サイトなので利用料は一切かからず、会員登録も不要です。
    パソコンでもスマホでも、そのままアクセスして使えます。
  • Q 成約価格データの更新頻度はどのくらいですか?
    A 成約価格(売買が成立した価格)のデータは四半期ごと、年間でおおむね6回更新されます。
    具体的には毎年4月・7月・9月・10月・翌年1月・3月に最新分が追加公開される予定です。
  • Q 取引事例は住所までわかりますか?
    A 物件が特定されないよう町や丁目レベルにぼかした形で公開されており、番地や建物名は表示されません。
    国土交通省は「売買物件が容易に特定できないよう加工した上で公開する」と明記しているため、個人のプライバシーは保護されています。

この記事のポイント まとめ

不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)とは?

不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)は、国土交通省の地理空間情報課が運営する無料のウェブサイトです。
土地総合情報システムは、不動産市場の信頼性や透明性を高める目的で設置されたのが不動産市場の信頼性や透明性を高める目的で設置されました。
そして、2024年4月に不動産情報ライブラリという新サービスに統合されました。

詳細は「1.土地総合情報システムとは」をご一読ください。

スマホで土地相場を調べる方法は?

不動産情報システムを利用した土地相場の調べ方は以下の通りです。

土地相場の調べ方

  1. 地域画面に進む
  2. 対象不動産の住所や町名などを選択し、対象不動産の場所に移動
  3. 「成約価格」をオンにして、周辺の実際に売れた事例を表示する

詳細は「3.【実践】スマホで相場を調べる3ステップ」をご一読ください。

不動産情報ライブラリを使用する際の注意点は?

利用の注意点は以下の通りです。

  • 検索結果をそのまま信じないこと
  • 地図表示機能=取引が行われた正確な場所ではない

詳細は「4.不動産情報ライブラリを使用する際の注意点」をご一読ください。

この記事の執筆者
竹内 英二
不動産鑑定士事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
(株)グロープロフィット