【2020最新版】「基準地価」とは?近年の傾向とコロナの影響を解説

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不動産売却でよく耳にする「基準地価」とは? 2015年の傾向、2014年の傾向もご紹介

基準地価・公示地価・路線価など、ひとつの土地には、いくつかの価格がついています。ここでは、基準地価についてわかりやすく説明するとともに、2020年(令和2年)の傾向 も紹介します。

1.基準地価とは?

基準地価は、国土利用計画法にもとづき、都道府県 がその年の7月1日時点における基準地の1㎡当たりの価格を判定するもので、毎年9月下旬ごろに公表されます。 一般の土地取引のほかに、地方公共団体や民間企業の土地取引の 目安として活用され、「都道府県調査地価」とも呼ばれます。

1-1.基準地価と公示価格の違いは?

基準地価は、国土交通省が実施する「公示価格」と、手順・評価方法・内容などが似ていますが、次のような違いがあります。

【基準地価と公示価格の相違点】
基準地価 公示価格
基準日 7月1日 1月1日
実施機関 都道府県 国土交通省
基づく法律 国土利用計画法 地価公示法
発表日 9月下旬 3月中旬
対象地域 都市計画区域内外の住宅地、商業地のほか、工業地、林地なども含む 都市計画区域内外の住宅地、商業地
評価する不動産鑑定士 1人以上 2人以上

基準地価は、1月1日時点で算出される公示価格の半年後に発表されるため、地価の速報値として公示価格の補完という役割もあります

なお、国税庁が7~8月に公表する「路線価」(相続税路線価)は、主要な道路に面した土地が対象で、相続税や贈与税の算定に使われます。

1-2.基準地価と実勢価格について

基準地価は、土地取引の価格審査を適正かつ円滑に進めるために、土地の適正な価格を知るための指標となるもので、実際の売買価格(実勢価格)とは異なります

例えば、売り主や買い主にとっては、その土地に建っている建物によって希望価格が変わることもあるはずです。しかし、基準価格は調査地点に建物があっても「更地として」鑑定され、土地の使用目的や土地取引での事情は考慮されません。

1-3.基準地価はどこで調べられますか?

基準地価は、国土交通省HP内の専用ページにて、国土交通省地価公示(公示地価)とともに検索することができます。

また、詳細~大字の縮尺の地図で地価公示・都道府県地価調査の地点が地図上で確認できる「土地総合情報システム」(不動産取引価格情報検索)もわかりやすく便利です。

過去の発表資料については、同じく国土交通省サイト内の都道府県地価調査関連資料が一覧となった下記ページをご参照ください。 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html

最新の基準地価の概要、全国・三大都市圏・地方圏といった地域別の変動率や平均価格、地価変動率の推移、上昇率順位表のほか過去の数値など、さまざまな情報を閲覧・ダウンロードすることができます。

各都道府県のホームページや市区町村役場、図書館でも、基準地価の閲覧が可能です。

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2.基準地価~2020年の傾向(過去2年のデータとの比較)

2020年7月1日時点の基準地価は、21,519の地点で行われた調査にもとづき2020年9月29日に発表されました。

全用途平均、住宅地、商業地の用途別に、それぞれ全国と各地域での変動率(%)を見てみましょう。

近年の数値の推移を把握するために、過去2年の値も 表にまとめています。

出典:国土交通省資料「令和2年都道府県地価調査の概要」

2-1.全用途平均は平成29年以来3年ぶりに下落

(単位:%)
全用途平均
2018年 2019年 2020年
全国 0.1 0.4 ▲0.6
三大都市圏 1.7 2.1 0.0
東京圏 1.8 2.2 0.1
大阪圏 1.4 1.9 0.0
名古屋圏 1.5 1.9 ▲0.8
地方圏 ▲0.6 ▲0.3 ▲0.8
地方四市 5.8 6.8 4.5
その他 ▲0.8 ▲0.5 ▲1.0

全国平均の全用途平均は、変動率が前年に比べマイナス0.6%となり、2017年以来3年ぶりの下落に転じています。上昇幅も縮小しています。三大都市圏(東京・大阪・名古屋)の平均変動率も、2019年まで上昇していましたが、2020年は前年より上昇なしと伸びは鈍化。特に住宅地は三大都市ともにマイナスとなっており、三大都市の平均でマイナス0.3%の下落です。(住宅地の傾向は、2-2.で解説します)

地方圏のうち、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では、 プラス4.5%といずれも上昇を維持していますが、過去2年間の伸び率と比べ縮小しています。特に、商業地での落ち込みが大きくなっています。(商業地の傾向は、2-3.で解説します)

国土交通省はこの背景として、新型コロナウイルス感染症の影響による需要減と先行き不透明感から、全体的に地価の上昇幅が縮小するとともに、横ばいあるいは下落へ転化したと見解を述べています。また、同じく感染症の影響での訪日客激減や外出自粛により、店舗やホテルの売り上げ低下、ホテル新設など不動産投資の減退と停滞、インバウンド(訪日外国人効果)の影響が大きかった地域での収益力低下が地価の下落を招いたと考えられます。

2-2.住宅地の傾向

(単位:%)
住宅地
2018年 2019年 2020年
全国 ▲0.3 ▲0.1 ▲0.7
三大都市圏 0.7 0.9 ▲0.3
東京圏 1.0 1.1 ▲0.2
大阪圏 0.1 0.3 ▲0.4
名古屋圏 0.8 1.0 ▲0.7
地方圏 ▲0.8 ▲0.5 ▲0.9
地方四市 3.9 4.9 3.6
その他 ▲0.9 ▲0.7 ▲1.0

全国の住宅地

住宅地の基準地価は、全国平均変動率が▲0.7%と下落幅が拡大しています。

地方圏を見てみると地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では、住宅地がプラス3.6%と上昇を維持したものの、前年度の伸び率4.9%と比べ縮小しています。一方、その他の地域 では住宅地がマイナス1.0%と、前年の▲0.7%からさらに下落幅が拡大。地方圏の二極化は依然として続いています。

圏域別:地方四市の平均変動率も8年ぶりに低下

三大都市圏の平均変動率は、▲0.3%と下落しています。内訳は、東京圏が▲0.2%、大阪圏が▲0.4%と7年ぶりの下落、名古屋圏は▲0.7%と8年ぶりの下落になっています。

地方圏を見てみると、平均変動率は▲0.9%と、近年の下落幅の縮小傾向が反転、拡大しています。地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の平均変動率は3.6%と8年連続の上昇となったものの、上昇幅は縮小しました。地方四市以外の地域の平均変動率は▲1.0%と下落幅はこちらも前年までより拡大しています。

2-3.商業地の傾向

(単位:%)
商業地
2018年 2019年 2020年
全国 1.1 1.7 ▲0.3
三大都市圏 4.2 5.2 0.7
東京圏 4.0 4.9 1.0
大阪圏 5.4 6.8 1.2
名古屋圏 3.3 3.8 ▲1.1
地方圏 ▲0.1 0.3 ▲0.6
地方四市 9.2 10.3 6.1
その他 ▲0.6 ▲0.2 ▲1.0

全国の商業地

全国平均は▲0.3%と前年度の上昇傾向から下落に転じています。
国土交通省によれば、この1年間のうち、前半(令和元年7月1日~令和2年1月1日)においては、前年度までの景気回復に伴う高水準の企業利益の続伸、働き方改革などに対応したオフィス環境の拡張・移転などによる主要都市でのオフィスビル需要があり、空室率の低下・賃料の上昇など、立地の優れた住宅地、商業地、観光地を中心に地価の回復傾向は継続していたと見られています。
その一方、後半(令和2年1月1日~令和2年7月1日)においては、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大し、地価上昇幅の縮小、横ばい又は下落への転化が起きていると見解を述べています。

圏域別:三大都市圏が地方圏より下落地点数の割合が増加

三大都市圏商業地は東京圏は1.0%、大阪圏は1.2%と、東京圏大阪圏で上昇を継続していますが上昇幅が縮小、失速しています。一方、名古屋圏は▲1.1%と、平成24年以来8年ぶりに下落に転じています。

地方圏の平均変動率は、昨年はバブル期の終わった1991年(平成3年)以来28 年ぶりに上昇に転じていましたが、▲0.6%と下落に転じています。地方圏のうち、地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)の平均変動率も、8年連続の上昇ながら、昨年の10.3%から6.1%に上昇率は縮小しました。地方四市を除くそのほかの地域の平均変動率は▲1.0%と、下落幅は昨年の▲0.2%から大きくなっています。

2-4.ランキング

最後に気になるランキングを2つ、まとめてみました。

全国の商業地で最も高い土地【全国基準地価ベスト5】と、地方圏の商業地を反映した【全国の商業地の変動率ベスト5】をご覧ください。

2-4-1.全国基準地価ランキング

全国基準地価ベスト5
順位 住所 価格
第1位 東京都中央区銀座2-6-7(明治屋銀座ビル) 41,000,000円
第2位 東京都中央区銀座6-8-3(銀座尾張町TOWER) 30,700,000円
第3位 東京都千代田区丸の内3-3-1(新東京ビル) 27,300,000円
第4位 東京都港区北青山3-5-30(アルヴェルセル表参道) 27,000,000円
第5位 東京都千代田大手町1-8-1(KDDI大手町ビル) 26,100,000円

出典:国土交通省 令和2年都道府県地価調査〈参考資料〉34 「基準地価格高順位表(全国)」

東京都の基準地価は、ほかの地域と比較して群を抜いて高い傾向にあります。ベスト5すべての地点が、交通の利便性の高い商業地であるのも特徴です。
しかし、新型コロナウイルスに端を発したインバウンド消失は大都市のオフィス街、繁華街や有名観光地の地価をも押し下げており、全国地価最高額である東京・銀座2丁目「明治屋銀座ビル」も変動率▲5.1%と、9年ぶりのマイナスとなっています。

2-4-2.商業地の上昇率ランキング(全国)

全国の商業地の変動率ベスト5
順位 住所 上昇率
第1位 沖縄県 宮古島市平良字西里根間246番 38.9%
第2位 沖縄県那覇市前島2丁目11番15 34.8%
第3位 北海道虻田郡倶知安町北1条西2丁目18番 32.0%
第4位 長野県北安曇郡白馬村大字北城字新田3020番837外1筆 30.3%
第5位 沖縄県宮古島市平良字西里出口556番 30.2%

出典:国土交通省資料 令和2年都道府県地価調査〈参考資料〉26 「商業地の上昇率順位表(圏域別)」2P

前年までの訪日外国人観光客(インバウンド)が地価を押し上げる構図は影をひそめています。前年度1位はスノーリゾート開発などの影響から、北海道で約66%超の上昇率でしたが、令和2年は地点別で(住宅地・商業地とも)最も上昇率が大きかったのは、リゾート開発が活発な沖縄県宮古島市でした。しかし上昇率は38.9%と、前年度1位から大きく下げた伸び幅にとどまっています。

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基準地価については、いかがでしたか?
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