【50~60代】老後の住み替えの選択肢は?メリットと失敗しない3つのコツ

先の人生を見据えて、50~60代で郊外の戸建てから便利な駅前のマンションなどに住み替える方も増えています。

厚生労働省が発表した令和2年簡易生命表の概況によると、日本人の平均寿命は男性81.64、女性87.74歳と前年よりも伸びています。現代を生きる50~60代の方は、これから30年先の暮らしを考えなくてなりません。

子育て期と老齢期では、住まいに求められるものが異なります。老後に向けた住み替えで失敗しないために、理想のシニアライフを想像して、住み替え先を選ぶことが大切です。

  • 安心の老後のためにはどのような住まいを選べばいいのか?
  • 住宅ローンは利用できるのか?
  • 退職金はどの程度残しておいたほうがよいのか?

など、老後の住み替えの心配事を解消する住み替えの選択肢、メリット・デメリット、住み替えのコツをご紹介します。

一人暮らしの方も、パートナーと暮らす方も、ぜひ最後までお読みいただき、老後を快適に過ごすための住み替えを実現させてください。

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1.メリットもわかる!老後の住み替えの選択肢4つ

メリットもわかる!老後の住み替えの選択肢4つ

老後に向けた、50~60代の住み替えの選択肢は4つあります。

 
  • コンパクトなマンションへ転居(ダウンサイジング)
  • シニア向けの住宅に転居する(分譲または賃貸)
  • 建て替え、リフォーム
  • 子供世帯と同居・近居

それぞれのメリット・デメリット・注意点について見ていきましょう。

1-1. コンパクトなマンションへ転居(ダウンサイジング)

50~60代の住み替えでは、夫婦だけ、一人暮らしで住むことを考えてコンパクトなマンションへ移るケースが多く見られます(ダウンサイジング)。

一戸建てからマンションへ、または、郊外の広いマンションから駅に近いコンパクトマンションへ住み替えるケースがあります。

住み替えのメリット、デメリット、注意点についてみていきましょう。

1-1-1.住み替え(ダウンサイジング)のメリット

住み替えは、利便性やセキュリティの向上や、資産運用の面でメリットがあります。老後に向けて、コンパクトなマンションへ住み替えるメリットは以下の通りです。

住み替え(ダウンサイジング)のメリット

  • 利便性が高い立地のマンションを選べば、車を運転しなくても買い物などの生活に困らない。
  • マンションはエントランスから室内まで段差のないバリアフリー構造のため、シニア世代も暮らしやすい。
  • 中高層階に窓から泥棒が侵入する可能性は低いので、オートロックがあればセキュリティ面でも安心。
  • 一戸建てと異なり、わずらわしい庭の管理や建物のメンテナンスに気を配る必要がない。
  • 将来、介護施設に入居した場合や、子供が相続したときも、利便性の高いマンションならば売却しやすい。

1-1-2.住み替え(ダウンサイジング)のデメリット

住み替えはメリットばかりではありません。老後に向けた、コンパクトな家への住み替えのデメリットは以下の通りです。

住み替え(ダウンサイジング)のデメリット

  • 一戸建ての暮らしに慣れていると、上階や隣室の生活音が気になる可能性がある。
  • 築年数が古くなるにつれて、管理費・修繕積立金が上がっていくことが多い。

1-1-3.住み替え(ダウンサイジング)の住み替えの注意点

ダウンサイジングをする際には、住宅の性質や、周辺環境などに注意する必要があります。老後に向けた、コンパクトな家への住み替えの注意点は以下の通りです。

住み替え(ダウンサイジング)の注意点

  • 集合住宅の暮らしに慣れていない場合は特に、吸音材、二重床構造など、建物の防音構造がしっかりしているマンションを選びましょう。
  • 修繕積立金等の負担を考慮すると、築年数が浅い物件を選ぶのがおすすめです。
  • 中古マンションを購入するときは、大規模修繕が計画的に行われている履歴があるか確認し、管理組合がプールしている修繕積立金が不足していないかどうか確認してから購入することが大切です。
  • 住み慣れたエリア内(同一市町村内)での転居を希望する方が多い傾向にあります。転居後の日常生活にどれだけの変化を望むかで、どのエリアに転居するかを選択するとよいでしょう。

1-2. シニア向けの住宅に転居する(分譲または賃貸)

「まだ元気だから老人ホームは早い」と思う場合には、自立した生活を営めるシニア向けの住宅という選択肢があります。

具体的には、部屋を借りるタイプと分譲で購入するタイプがあり、借りるのが「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」、購入する場合は「シニア向けの分譲マンション」です。

サ高住は、一般的な賃貸マンションに近いものですが、バリアフリー構造になっており、見守りサービスなどが付いていて、必要に応じて介護サービスを受けられます。

シニア向けの分譲マンションは、居住者に一定以上の年齢制限があり、食事サービスや介護サービスも申し込める分譲マンションです。

シニア向けの住宅に転居するメリット、デメリット、注意点をご紹介します。

1-2-1.シニア向け住宅へ転居するメリット

60代以降は健康面や、周囲とのコミュニケーションが不安になることもあるかと思います。シニア向け住宅ならではの、転居のメリットは以下の通りです。

シニア向け住宅へ転居するメリット

  • バリアフリー構造や見守りサービスがあるので、安心、安全に暮らせる。
  • シニア世代だけが暮らしており、交流の場も設けられているので新たな人間関係を構築しやすく、孤立しない。
  • サ高住なら賃貸契約なので、暮らしてみて環境が合わなければ簡単に再度住み替えが可能。

1-2-2.シニア向け住宅へ転居するデメリット

シニア向け住宅は老人ホームと違い、介護をしてもらえるとは限りません。物件によって、受けられるサービスは異なります。シニア向け住宅へ転居するデメリットは、以下の通りです。

シニア向け住宅へ転居するデメリット

  • 「老人ホーム」などの介護施設とは異なって、軽度の介護には対応できるが、介護度の変化に応じてさらに転居が必要になる可能性がある。
  • シニア向け分譲マンションは少ないので希望の物件を見つけにくい。また、子供世代に相続したときに年齢制限があるので子供は住むことができず、売却しようとしたときにスムーズに売却できない可能性がある。

1-2-3.シニア向け住宅へ転居する際の注意点

シニア向け住宅は、個人の体調によって更なる転居が必要になるケースがあります。健康だと思っていても、老後の生活では何が起こるかわかりません。
シニア向け住宅へ転居する際の注意点をまとめましたので、参考にしてください。

シニア向け住宅へ転居する際の注意点

  • 一定の介護が必要になったら退去しなければならない物件もあるので、サービスの内容をよく確認し、十分に見学してから選びましょう。
  • 近隣トラブルがあっても簡単には転居できません。中古物件の場合は、入居者の身体状況を確認することをおすすめします。入居者が認知症を発症してトラブルを起こした場合でも、管理者は注意喚起しかできません。
  • シニア向け住宅は、通常のマンションと違い購入費用が高額です。慎重な資金計画を行って購入してください。

1-3. 建て替え、リフォーム

一戸建ての場合は、建て替えか大規模リフォームを行うという選択肢もあります。

ただし、立地が不便な場合には安全で快適なシニアライフに向いているとは言えないので、建て替えや大規模リフォームは、立地が良い場合に限っておすすめできる選択肢です。

老後に向けた、建て替えやリフォームのメリット、デメリット、注意点をご紹介します。

1-3-1.建て替え、リフォームのメリット

若者が住みやすい家と、シニアが住みやすい家は異なります。60代以降の生活を見据えた、手すりの設置や、段差をなくすバリアフリー化が必要です。建て替えやリフォームのメリットをまとめました。

建て替え、リフォームのメリット

  • 住み慣れた場所なら人間関係が途切れない。
  • 駅徒歩圏で立地が良ければ、賃貸併用住宅に建て替えて家賃収入を同時に手に入れることもできる。

※賃貸併用住宅は、マイホームとアパート部分を併せ持った建物です。「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を利用すると、詳しい建物プランを複数の大手企業に相談できます。

1-3-2.建て替え、リフォームのデメリット

60代以降の老後の生活に向けて建て替えやリフォームを成功させるなら、デメリットも把握することが大切です。建て替える場所や、仮住まいの資金や引っ越しの手間などに気を付けてください。建て替え、リフォームのデメリットをまとめました。

建て替え、リフォームのデメリット

  • 建て替えて建物が快適になったとしても、自家用車が必須の立地だと老後は暮らしにくい。
  • 建て替えやリフォーム時の仮住まいの手間がかかる。
  • 庭の管理の手間やセキュリティの心配が残る。
  • 建て替えは大きな出費が伴うが、建て替えても立地が良くないと将来高く売却できない。

1-3-3.建て替え、リフォームの注意点

建て替えやリフォームを行うなら、老後の生活を楽にしてくれる工事を行いたいものです。建て替えやリフォームを成功させるための注意点をまとめました。参考にしてください。

建て替え、リフォームの注意点

  • 手入れの必要の少ない外構プランを工夫しましょう。
  • 将来、介護施設入居や、相続した次の世代が売却することを考えると、建て替えがおすすめできるのは立地がよい場合に限られます。

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効率よく老後の理想の住まいをかなえるためにも、ぜひ一度相談してみてください。

1-4. 子供世帯と同居・近居

子供世帯と同居するため、世帯住宅への建て替えや、子供の希望するエリアに住み替えるケースもあります。
家族とよく話し合って、互いの希望を確認してみましょう。

同居や近居のメリット、デメリット、注意点をご紹介します。

1-4-1. 子供世帯と同居・近居をするメリット

近くに住んでいるからこその安心感を得られるのが、同居や近居です。老後を安心して過ごすために、子供世帯と同居や近居をするメリットをまとめました。

同居・近居をするメリット

  • 近くに住んで助け合えるため、抜群の安心感がある。
  • 子供が親の状況を把握しやすい。
  • 同居や近居に補助金がある自治体では補助金を受けられる。

1-4-2. 子供世帯と同居・近居をするデメリット

近くに住んでいるからこそ、人間関係においてトラブルになることもあります。子供世帯と同居や近居をするデメリットは以下の通りです。

同居・近居をするデメリット

  • 親世帯と子世帯の人間関係がうまくいくとは限らない。
  • 二世帯住宅は需要者が限られているので、将来、売却しにくい。
  • 孫の面倒を見る機会が増えて自分の時間が減る。

1-4-3. 子供世帯と同居・近居をする際の注意点

老後の住み替えを成功させるために、子供世帯との距離感や、お互いの生活リズムに干渉しないことなどの注意点に気を付けてください。同居や近居の注意点は以下の通りです。

同居・近居をする際の注意点

  • 親世帯、子供世帯の生活に干渉しすぎないように気を付ける。
  • 建て替えやリフォームのプランは、親世帯、子世帯双方が納得するように話し合う。
  • 同居後にかかる費用について子供世帯と話し合う。
  • 子供世帯の同意が取れないうちに、二世帯住宅を建てないように気を付ける。
    同居したいけれど、すぐに同居しない場合には、「賃貸併用住宅」を建て、使わない部分を賃貸に出すのも手。
  • 同居を前提とした一戸建ての建て替えだけでなく、同じマンションの別の部屋、歩いていける距離に近居することも検討。
  • 育児と介護で、親世帯、子供世帯が疲弊しないように気を付ける。

2.老後の住み替え先は戸建てとマンションどちらがいいの?

老後の住み替え先を、戸建てとマンションの選択で迷われる方は多いようです。
戸建てとマンションどちらがいいかは、ご自身のライフスタイルによって選ぶ基準が変わってくるため、一概には断言できません。

住み替え先を選ぶ指標の一つとして、国土交通省が公開している「令和2年度住宅市場動向調査報告書」から、住み替え時の年齢を集計した結果が確認できますのでご参考ください。

住み替え時の年齢を集計した結果

出典:国土交通省 住宅局「令和2年度住宅市場動向調査報告書

購入者に占める60歳以上の割合を物件別に比較すると、注文住宅、分譲マンション、中古マンションの順に多いことが分かります。また、中古の戸建てをマンション、及び分譲の戸建てとマンションの購入者のうち、60歳以上の割合を比較すると、いずれもマンションのほうが多いことがわかります。

このデータから、老後の住み替え先はマンションと戸建て両方に人気があることが分かります。また、長年の夢を実現させるための注文住宅を建てる方もいらっしゃいます。

3.老後の住み替え先に戸建てを選んだ時のメリット・デメリット

50~60代が老後を見据えて戸建てに住み替えた場合、どのようなシニアライフになるのでしょうか。
戸建てのシニアライフのメリット・デメリットをご紹介します。参考にしてください。

マンションに住み替えた場合の暮らしは1章の「1-1. コンパクトなマンションへ転居(ダウンサイジング)」をご覧ください。

3‐1.メリット:ペットと住める

住み替え先が戸建てなら、ペットとのシニアライフも可能です。もし、住み替え先にマンションを選んだ場合は、管理規約でペットが禁止されていることもあります。戸建てなら、犬でも猫でも、自由に飼えることがメリットです。

ただし、生き物を飼うなら責任をもって飼育しなければなりません。
50歳を過ぎて、寿命が長い犬や猫などの動物を飼うときは、自分が病気やけがで長期入院することも頭に入れておいてください。ペットの預け先や譲渡先をあらかじめ決めておきましょう。

3‐2.メリット:ガーデニングや家庭菜園を楽しめる

庭がある一戸建てに住み替えをした場合、ガーデニングや家庭菜園を楽しめます。
植物や野菜を育てることは手間がかかりますが、やりがいがあることです。退職後に趣味を持ちたい方、土いじりやアウトドアが好きな方は戸建てへの住み替えがおすすめです。

3‐3.メリット:孫が思い切り遊ぶことができる

戸建てならマンションと違い、階下の住人に気を使うことがありません。将来、孫ができたとしても、思い切り遊んでもらうことができます。
また、広い土地に立つ戸建てなら、子供世帯が泊まるために部屋数を増やすことも可能です。

ただし、子供の高く大きな声は、戸建てでも問題になることなので、住宅街に住む場合は声のボリュームに気を付けてください。

3‐4.デメリット:戸建ての維持費

戸建てに住む老後は、楽しいことも多いのですが、マンションと比較し維持費がかさむことがデメリットです。

戸建ての維持にかかる主な費用

  • 災害での倒壊・浸水に伴う修繕
  • 内装・外装の劣化に対するメンテナンス費用
  • 庭の樹木の剪定、など

外装のメンテナンスや樹木の剪定は、マンションなら修繕積立金を使って管理組合がやってくれることですが、戸建ての場合は自分で修理しなければなりません。

戸建てに住む場合は、貯蓄額に注意してください。年金や貯蓄で修繕費を捻出できない場合は、働ける範囲で仕事をすることになります。

3‐5.デメリット:交通の利便性

老後の住み替え先に戸建てを選ぶと、予算の都合で駅から遠い物件になりがちなこともデメリットです。周辺環境に注意して家を選んでください。駅から遠い物件を選ぶと、スーパーや病院、コンビニなど生活に欠かせない施設に行くのも大変です。

特に「車が必要な地域」に住む場合は、近くにバス停があるのか、タクシーを呼びやすい場所なのか考えなくてはなりません。

近年、高齢者の自動車事故が社会問題になっています。
もし、自分が免許を返納しても、バスやタクシー、電車で出かけられる地域を選べば気軽にお出かけできるので、快適なシニアライフを過ごせます

4. 老後の住み替えを考えるタイミング

老後の住み替えを考えるタイミング

歳を重ねると、資金や体力が原因で引っ越しが難しくなる傾向があります。老後の住み替えを考え始めるのは、いつから考えるのが適切なのでしょうか。計画的に住み替えを考えるための時期をご紹介します。

4-1.収入や体力を踏まえて 50代から考える

60代以降の住み替えを考えるなら、50代から考えても早すぎることはありません。収入や体力は老後に向けて徐々に落ちていきます。年齢を重ねれば、ローンの審査や、仮住まいの賃貸住宅の審査が難しくなることも考慮しなければなりません。

子育てが早く終了した家庭であれば、50代でダウンサイズした家に住み替えをすることも可能です。

また、体力が落ちれば、引っ越しの準備や、引っ越し先での生活の手続きも大変になります。体が動かなくなってからでは、住民票の移動のために役所へ行くことも、銀行へ赴いて住所変更をするのも一苦労です。

資金力や体力があるうちに、早めに住み替え計画を立てましょう。

住み替えのタイミングについては以下の記事で解説していますので、あわせてお読みください。

4-2.リフォームや建て替えのタイミングで考える

住み替えを考えるもう一つのタイミングは、現在お住いの家の状況です。現在お住いの家のリフォームや建て替えが必要なら、老後の住まいについて考えましょう。

老後の生活を便利にするために、リフォームや建て替えで手すりを設置したり、車いすでも動きやすいバリアフリー仕様の部屋を作ったりしてもいいですね。
また、古家も買主によっては価値がある物件なので、リフォームをせずに今の家を売却して住み替えることもできます。

リフォームや建て替えのタイミングが迫ってきたら、一度不動産会社に相談をしてみてください。

気軽に相談したいなら、一括査定ができる「不動産売却 HOME4U」の利用がおすすめです。

5. 老後の住み替えの資金計画

老後の住み替えの資金計画

60代の住み替えでは、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。

新居の取得費用は、「住宅ローン」「現在のマイホームの売却資金」「退職金・その他預金」が柱になります。

資金計画についての注意点を解説します。

5-1. 安定収入があれば住宅ローンも利用できる

安定収入があって、大きな病気がなければ60代でも住宅ローンを利用することができます。

融資基準は金融機関によって異なりますが、「申し込み時に70歳未満、完済時に80歳未満」といった制限があるのが一般的です。

ただし、返済期間が短くなるので、借入できる額は少なくなります
それでも、近年では住宅ローン金利が最低水準の1%前後で借りられるため、バブル期にローンを組んで住宅を購入した方には驚くほどオトクに感じるかもしれません。

なお、旧宅を売却しても住宅ローンが残る場合には、「住み替えローン」を利用する方法があります。

住み替えローンとは、旧宅を売却して残ったローン残高と、新居の住宅ローンを合わせて借り入れするものです。

ただし、新居の購入額を超えるローンを組むことになるため、審査は比較的厳しいものになります。

また、二世帯住宅に建て替える場合には、子供に返済を引き継いでもらう「親子リレーローン」や、親子で同時に返済する「ペアローン」という商品もあります。

住み替えでローンを設定するときの注意点については、以下の記事で解説しています。あわせてお読みください。

5-2. 現在の住まいはできるだけ高く売って有効活用する

60代の場合は住宅ローンを大きく借入できないので、旧宅をできるだけ高く売って有効活用することが大切です。

また、売却代金を購入代金に充てることを考えると、住み替えのタイミングをうまく調整する必要もあります。
そのため、高く売却する力量と、高い調整能力を持った不動産会社に売却を依頼してください

不動産会社にはそれぞれ得意分野、得意エリアがあり、一番近い不動産会社に行けばいいとは限りません。

「どの不動産会社を選べばいいのかわからない」という場合には、「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」を利用すると、売りたい家に応じて複数の最適な不動産会社を見つけ出し、まとめて査定を依頼できます。

あなたの不動産いくらで売れる?

不動産売却 HOME4U」の一括査定サービスでは、エリアや間取りなど、簡単な情報を入力するだけで、不動産会社が自動で抽出される仕組みとなっています。
そのため、初めて不動産売却を行う方でも、適切な不動産会社に売却を依頼することができます。

不動産会社選びを失敗しないにも、「不動産売却 HOME4U」を利用してみましょう。

●「不動産売却 HOME4U」をおすすめする5つのポイント

  • 一度の申込で最大6社の不動産会社に査定依頼が可能
  • 大手から地元密着の不動産会社まで全国2,300社の不動産会社が参画
  • 選んだ企業以外から連絡は来ないので安心して査定依頼することができます
  • NTTデータグループが運営しているからセキュリティもバッチリ
  • 遠方の不動産でも自宅に居ながら査定依頼ができる

5-3.退職金や預金は全部使わない

老後の生活費や医療費として、退職金や預金は計画的に残しておくことをおすすめします。

年金の受給額や需給開始年齢は人によって異なるので、「ねんきん定期便」等で年金の見込額をしっかりと確認しておきましょう。
50歳以上なら年金見込額の試算を申し込むこともできます。

年金受給額と現在の生活費を比べれば、残しておくべき預金額の目安がわかります。
「毎月の不足額5万円×12ヶ月×30年分=1,800万円は残しておこう」というように、具体的な資金計画を立てることが大切です。

不動産売却塾 コラム “現在のマイホームを賃貸に出すときの注意点は?”

預金や退職金だけで新しい住まいを購入できる場合は、現在の住まいを売らないで賃貸に出す選択肢もあります。

「思い入れのある住まいを手放したくない」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ただし、とりあえず売らずに貸し出すときには慎重に判断しましょう

注意点は次のとおりです。

(1)リフォーム・修繕費がかかる

賃貸に出すときにはリフォームや修繕、クリーニングが必要になって、採算がとれないことも多いです。

(2)簡単に退去してもらえない

「戻って来るかもしれないから貸しておこう」と考えるかもしれませんが、いったん貸し出したら入居者は法律で強く保護されるので、オーナーの都合で簡単に立ち退きしてもらうことはできません

(3)3年以内でないと3,000万控除が使えなくなる

住まなくなってから3年以内に売却しないと、マイホームの売却益が非課税になる「3,000万円の特別控除」が使えなくなってしまいます

(4)空室リスク・家賃下落リスク・修繕積立金の値上がりリスクがある

入居者がすぐに見つからなければ家賃収入が得られませんし、年数が経過すれば家賃は下落し、修繕積立金は値上がりしていくので収益性は年々下がっていきます

上記の注意点を考えると、「思い入れがあるからなんとなく手放したくない」という曖昧な理由で、とりあえず貸し出すのはあまりおすすめできません。

「同居がうまくいかないかもしれない」「マンションに住むのは初めてだから不安」といった具体的な理由があって、環境が合わなかったら戻れるようにしたいなら、現在の住まいをすぐに売らないで貸しておくのも一つの方法です。

ただし、このような場合は契約期間が終わったら確実に退去してもらえる「定期借家契約」で貸し出して、税金の優遇が使える3年以内の売却を考えるのがポイントです。

6. 失敗しない!老後の住み替えを成功させる3つのコツ

失敗しない!老後の住み替えを成功させる3つのコツ

60代の住み替えは、住み慣れた家を離れることになり、決断に勇気がいります。

とはいえ、もしも認知症になってしまったら売買契約を結ぶこともできなくなるので、元気なうちに先を見据えた住み替えを決断することをおすすめします

住み替えを確実に成功させるためには、次の3つのコツを押さえてください。

  • 「安全、安心、快適、便利」な住み替え先を選ぶこと
  • 早めに売却査定を受けて資金計画を立てること
  • 資産価値も考慮すること

それぞれ詳しく見ていきましょう。

6-1.「安全、安心、快適、便利」な住み替え先を選ぶこと

今は心身ともに元気でも、10年後、20年後のシニアライフを想像して住み替え先を選ぶことが大切です。

そのために考えたいのが「安全、安心、快適、便利」ということ。
具体的なチェック項目を挙げます。

立地 スーパー、病院、銀行までは徒歩10分以内が望ましいです。運転免許を返納しても不便に感じない立地がおすすめです。
管理 高齢になっても、庭の手入れや建物の維持管理が負担にならないかどうか検討しましょう。
マンションの場合は、管理会社が清掃や計画的な維持修繕工事を行ってくれるので楽です。
一戸建てを建て替える場合は、植栽を減らしたオープン外構プランや、長持ちするメンテナンスフリーの外壁を選ぶと安心です。
建物の安全性 マンションの場合はバリアフリー構造となっており、オートロックならセキュリティ面でも心配が少ないです。
マンションによっては、エレベーターでカードキーを読み取ると、該当する階にしか止まらない機能が付いていて、より防犯性を高めています。
コミュニティ 遠くに住み替えると現在の人間関係がリセットされてしまいますが、便利な立地のマンションを選ぶと、同じように住み替えたシニア世代の住民も多いので新しい人間関係が作りやすいです。
生活の質 リタイア後は時間があるので快適に過ごせることが重要です。
例えば家庭菜園が趣味なら、マンション1階の専用庭付きの住居や、プランターを置ける広いバルコニー付きの住居を選んだり、近くに貸農園があるかどうか調べておきましょう。
ペットを飼いたい場合には、管理規約で決められている種類や頭数も確認してください。
マンションによっては共用部に運動施設、コミュニティスペースなどが充実している場合があり、新たな趣味を見つけられる可能性もあります。
建物の性能と構造 断熱性に優れた建物であれば、冬に温かく、夏には涼しく快適にすごせます。
マンションでは、曜日を気にせずにゴミ出しできることも多く、上層階にもゴミ置き場が設けられている物件もあり、利便性が高められています。
子供世帯との近さ 近くに住む「近居」は適度な距離感と安心感があって、満足度が高いと言われています。

6-2.早めに売却査定を受けて資金計画を立てること

住み替えの際には、旧宅の売却と新居の購入を同時並行して進める難しさがあります。

うまく同時に決済するのが理想ですが、実際には売りと買いどちらを優先して進めるか決めた上で、できるだけタイミングを合わせるのが現実的です。

住み替えのスケジュールには、「売り先行」と「買い先行」があります。

「売り先行」は、先に旧宅を売却してから、新居を購入する方法。
「買い先行」は逆に、新居を購入してから、旧宅を売却します。

それぞれメリット、デメリットがありますが、旧宅の住宅ローンが残っていなければ、焦らず新居を探せる「買い先行」がおすすめです。

ただし、「買い先行」の場合でも、新居が決まってから売却を依頼するのでは遅いです。

まずは正確な査定額を把握し、無理のない資金計画を立てましょう。
一戸建てや築年数の古いマンションの場合は、売り出しから売却まで6ヶ月以上かかるのが普通なので、不動産会社に売却タイミングを調整したい旨を伝えた上で、新居を探すのがスムーズです。

場合によっては、売却を相談した不動産会社から、購入物件の情報も得られます。

より明確な資金計画を立てるために、マイホームを買い替える際に利用できる『買い替え特例』も合わせてご覧ください。

査定を依頼する際は、不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)を利用すると便利です。
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6-3.資産価値も考慮すること

今回の住み替え先が終の棲家となるかもしれませんが、将来は介護が必要になって老人ホームに移ったり、子供世帯と同居したりする可能性も捨てきれません。

将来の変化に対応するため、60代の住み替えでは資産価値や換金性も考慮することが大切です。

駅に近い物件や、人気の住宅地なら、いざというとき売却しやすく将来の変化に柔軟に対応できるので安心です。

また、資産価値の高い住宅に住み替えることは、自分のためだけでなく相続対策にもなります

売りにくい郊外の物件を相続しても困ってしまう場合が多いですが、資産価値の高い家を相続すれば、子供自身が住むこともできるし売却するときもスムーズなので喜ばれます。

なお、相続税対策を考えるときも、不動産は相続税評価額が時価よりも下がるしくみになっているため、現金で残すよりも有利です。

まとめ

それではおさらいです。

老後の住み替えでは、「コンパクトなマンションへ転居」「シニア向け住宅」「建て替え・リフォーム」「子供世帯と同居」の4つの選択肢があります。

いずれの場合も、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
退職金は全部使うわけにはいきませんし、住宅ローンは大きく借りるのが難しいため、旧宅をできるだけ高く売って有効活用することが大切です。

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老後の住み替えを成功させるコツは次の3つでした。

  • 「安全、安心、快適、便利」な住み替え先を選ぶこと
  • 早めに売却査定を受けて資金計画を立てること
  • 資産価値も考慮すること

シニアライフに適した住まいを選べば、これからの30~40年、快適に暮らすことができます。
体力・気力の充実した60代のうちに決断し、先を見据えた住み替えを成功させましょう。

この記事のポイント

老後の住み替えの選択肢は?

老後の住み替えを検討する際の選択肢は以下の4つです。

  • コンパクトなマンションへ転居(ダウンサイジング)
  • シニア向けの住宅に転居する(分譲または賃貸)
  • 建て替え、リフォーム
  • 子供世帯と同居・近居

詳細は「1.メリットもわかる!老後の住み替えの選択肢4つ」をご覧ください。

老後の住み替えを考え始めるタイミングは?

老後の住み替えを考え始めるタイミングは2つあります。

【住み替えを考え始める時期】

  1. 収入や体力を踏まえて 50代から考える
  2. リフォームや建て替えのタイミングで考える

資金や体力が厳しくなる前に考え始めることをおすすめします。

詳細は「4. 老後の住み替えを考え始めるタイミング」」をご覧ください。

老後の住み替えを成功させる3つのコツは?

老後の住み替えを成功させるコツは以下の通りです。

  1. 「安全、安心、快適、便利」な住み替え先を選ぶこと
  2. 早めに売却査定を受けて資金計画を立てること
  3. 資産価値も考慮すること

詳細は「6.老後の住み替えを成功させる3つのコツ」をご一読ください。