居住中でもマンション売却できる!メリット・デメリットと成功の秘訣、引き渡しまでの流れを徹底解説

マンションの住み替えを考える際、自宅に住みながら売却できたらスムーズですよね。
初めてのマンション売却となると、「居住中の売却が可能なのか?」と不安視されがちですが、結論可能です。
実際に多くの方が、この方法で住み替えを成功させています。

この記事では、居住中のマンション売却について、以下の様に幅広く解説しています。
住み替え成功に欠かせない知識なので、ひとつひとつ確認していきましょう。

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1. 居住中でもマンション売却は可能?基本概要と売却の流れ

マンションは住みながら売却することが可能です。
売却活動の基本的な流れは、空き家で売る場合と大きく変わりません。

マンション売却 流れ_新規_2

居住中の売却では、特に「内覧の日程調整」「引き渡し日の設定」などが実際に売却するうえでのポイントになりますが、不動産会社としっかり連携することで、一つひとつ着実にクリアできます。

1-1. 住み替えは売り先行が多いから居住中の売却が多い

住み替えの方法には、売却を先に始める「売り先行」と、新居の購入を先に行う「買い先行」の2通りの手段があります。
「売り先行」の場合は、引っ越し先がまだないため、基本的に自宅に住みながら売却を行います。

「買い先行」には、現在の住まいと、購入先との二重ローンが発生するリスクがあるため、住宅ローンを完済しているか、相当の資金的余裕が無いと選択しにくい方法です。

「売り先行」での住み替えの方が一般的であるため、住みながら売却する方も非常に多いのです。
特に、ローン支払い中の家を売却する方は、基本的に住みながら売却を行っています。

1-2. 住みながら売却する場合の住み替えスケジュール例

マンション売却にかかる期間は、一般的に売り出しを開始してから3〜4ヶ月程度が目安とされています。
ただし、実際にいつ売れるかは買主が確定するまで分かりません。

売却してすぐに新居に引っ越しができないと、仮住まいの期間が長くなり費用も大きくなります。
最もスムーズで経済的なのは、住みながら売却しつつも、同時に購入の手続きを進める方法です。

以下の売却準備から、引っ越し完了までの流れを確認して、家を住みながら売却して住み替えるイメージをつけましょう。
基本売却に関する手続きをまとめていますが、赤字の部分は購入に関する項目です。

フェーズ 期間の目安
1. 事前準備
・売却査定、ローン残高確認、資金計画の作成
住宅ローン仮審査を実施(購入時にスムーズに進めるため)
0〜1ヶ月目
2. 売却活動スタート
・価格を決めて売り出し開始
・住みながら内覧の対応
新居探しも進める
1〜2ヶ月目
3. 売却申込み受領〜条件交渉
・買主候補から申込みを受け、価格・引渡し時期を交渉
・引渡し猶予(1〜2ヶ月)を交渉しておくとスムーズ
2〜3ヶ月目
4. 売買契約締結(売却確定)
・売買契約を締結、手付金受領
・引渡し予定日を確定(購入計画の基準点になる)
3ヶ月目
5. 【購入】新居の購入申込み・契約
・売却契約を前提に購入申込み
・ローン本審査を申請し、契約条件を調整
・決済日を売却決済と同日に設定できるよう調整
3〜4ヶ月目
6. 引き渡し・決済
・基本、売却の決済と引き渡しは同日
・引き渡し猶予特約があれば引き渡し日程をずらせる
・交渉などで上手くタイミングが合えば、売却と購入の決済を同日中に行える
4〜5ヶ月目
7. 引渡し・引っ越し
・新居の引渡しを受け、引っ越し実施
・旧居を引渡して住み替え完了
5ヶ月目

売主の退去と買主の入居のタイミングを合わせるため、「同日決済」(売却代金の受け取りと新居の代金支払いを同日に行う)や、「引き渡し猶予」の特約を付けることがあります。
引き渡し猶予とは、決済後も数日から2週間程度、売主が退去準備のために住み続けることを買主の合意のもとで認めてもらうものです。

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住み替えはスケジュール管理、調整が重要です。
計画通り、円滑に進めるには、不動産会社の売却力や担当者の交渉力などが必要になってきます。
実績があり、人として信頼できる会社、担当者を選べると、住み替えを希望通りに進めやすくなるでしょう。

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2. 居住中のマンション売却のメリット

生活しながら売却活動を行うことには、資金面や内覧時の心理的な効果など、多くの実利的なメリットがあります。

2-1. 売却資金で新居の頭金を確保できる

先に住みながら売却を行えば、売却によって得られる資金を正確に把握した上で、新居の購入計画を立てられます。
これにより、自己資金をどれだけ投入するか、住宅ローンをいくら借り入れるかを具体的にシミュレーションでき、無理のない資金計画が実現します。

2-2. 内覧者が生活イメージをしやすい

家具や家電が配置された状態の部屋を見ることで、購入希望者は実際の暮らしを具体的にイメージしやすくなります。「このソファを置いてもリビングは広いな」「ダイニングテーブルからの眺めはこうなるのか」といった具体的なシミュレーションが、購入への意欲を高めることにつながります。

注意点:「見せたい生活シーン」を意識し、当日は照明やカーテンの開閉、整理整頓を徹底することが重要です。

2-3. 物件の魅力や注意点を直接アピールしやすい

「夏は涼しい風が抜ける」「冬は窓からの日差しで暖かい」「スーパーまでの近道がある」など、実際に住んでいるからこそ分かる生きた情報を直接伝えられるのは、大きな強みです。
住みながら売却をすれば、売主が内覧に立ち会う状況も自然で、購入希望者も売主と合うことを前提的に意識しているため、心理的にも打ち解けやすくなります。
設備の修繕履歴や過去の不具合についても正直に伝えることで、買主の信頼を得られ、契約後のトラブル防止にもつながります。

注意点:伝えるべきことは事前に不動産会社と打ち合わせ、ポジティブな情報と注意点をバランス良く伝えることが大切です。

2-4. 二重ローンのリスクを回避できる

「売り先行」を選択すれば、旧居の住宅ローンを完済してから新居のローンを開始できるため、二重ローンの状態を避けられます。
ローン返済だけでなく、管理費・修繕積立金、固定資産税、火災保険料、光熱費といった重複する支出を最小限に抑えられ、家計への負担を大きく軽減できます。

注意点:事前に家計シミュレーションを行い、月々の支出を把握しておくことをお勧めします。

2-5. 日常の手入れで物件の価値を維持できる

空き家は換気不足による湿気やカビ、排水トラップの封水切れによる悪臭など、短期間で劣化が進むことがあります。
居住中であれば、日常的な掃除や換気、通水が行われるため、物件を良好なコンディションに保てます。
これにより、内覧時の印象が良くなり、資産価値の維持につながります。

注意点:週に一度の定期的な掃除などをルーティン化し、常にきれいな状態を保つ意識が求められます。

3. 居住中のマンション売却のデメリット

メリットがある一方、生活しながら売却活動を行うことには特有の不便さや心理的な負担も伴います。

3-1. 内覧の日程調整が難しい

売主、購入希望者、不動産会社の三者のスケジュールを合わせる必要があるため、日程調整が煩雑になりがちです。
特に土日は内覧希望が集中しやすいため、プライベートな時間の確保が難しくなることもあります。

対策:あらかじめ内覧可能な曜日や時間帯(例:土日の10時〜16時、平日の夜間など)を複数パターン、不動産会社に伝えておきましょう。
「今週末の希望日時を3案ください」と依頼するなど、調整の型を決めておくとスムーズです。

3-2. 生活感がマイナス印象になる可能性もある

片付いていない私物、洗濯物、ペットの匂い、生活臭などは、購入希望者にマイナスの印象を与えかねません。
モデルルームのような完璧な状態を求める必要はありませんが、清潔感への配慮は不可欠です。

対策:一時的に利用できる収納サービス(トランクルームなど)を活用し、普段使わない季節物や大きな荷物を移動させるのが最も効果的です。全ての部屋を見せられる状態にしつつ、生活空間を広く見せられます。

3-3. 常に整理整頓と清掃が必要

内覧は突然依頼が入ることもあります。いつ連絡があっても対応できるよう、日頃から家をきれいに保つ必要があり、これが精神的な負担になることも少なくありません。

対策:毎日すべてを完璧に片付けるのは現実的ではありません。そこで、「見せる部分」と「隠す部分」を明確に分けることがポイントです。
来客時(内覧時)に目につくリビング・玄関・水回りを優先的に整える習慣をつけましょう。また、掃除用具をすぐ取り出せる位置に置き、「気づいた時にすぐ掃除」できる環境を整えておくと負担を減らせます

3-4. 細部を見せづらい箇所がある

クローゼットや押入れの中、収納棚の奥など、私物が入っている場所は購入希望者も遠慮してしまい、細部まで確認しづらいことがあります。
売主としてはプライバシーに関わる部分でもありますが、可能な限り、購入希望者にとって満足いく内覧になるよう努める必要があります。

対策:プライバシーに関わる荷物は収納ボックスや布カバーなどで目隠しし、「必要な範囲だけ見せる」工夫をすると安心です。
また、不動産会社にクローゼット内部や収納の写真をあらかじめ撮影・共有してもらえば、当日の内覧で無理に開ける必要がなく、購入希望者にも丁寧な印象を与えられます。

3-5. 売却完了まで仮住まいが必要になるケースも

「売り先行」で売却完了したものの、新居の入居が間に合わない場合には、一時的に仮住まい(賃貸物件など)へ引っ越す必要があります。

仮住まいにかかる初期費用や家賃、仮住まいからの引っ越し費用などで資金計画が破綻しないよう注意しなければいけません。

対策:初期費用が少ないマンスリーマンションの利用や、引っ越し業者の荷物一時預かりサービス、トランクルームなどの活用で、仮住まいによって生じる費用を安く抑えられる場合があります。

4. 居住中のマンション売却を成功に導くポイント

売却活動を「売り出し前」「売り出し時」「内覧時」の3つのフェーズに分け、それぞれの段階で押さえるべき行動リストを解説します。

4-1. 売り出し前のポイント

売却の成功のためには、売り出し前から工夫していく必要があります。
まずは、売り出し前のポイントを2つ紹介します。

複数の不動産会社を比較して慎重に選ぶ

不動産会社選びは、売却の成否を左右する重要なポイントです。
担当者の力量や会社の販売戦略によって売却価格や期間が大きく変わるため、慎重に選ぶ必要があります。

不動産一括査定サイトを活用するなどして、3社以上の査定額と根拠を比較することから始めましょう。
訪問査定では、査定額だけでなく担当者の人柄、販売プランの具体性、過去の成約事例などを多角的に確認し、信頼できるパートナーを見つけることが成功への第一歩です。
媒介契約の種類も、ご自身の売却戦略に合わせて選択しましょう。

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安易にリフォームをしない

内覧時の印象を良くするためにリフォームを検討する方もいますが、その費用を売却価格に上乗せできるとは限らず、費用倒れになるリスクがあるため安易なリフォームは推奨されません。

まずは専門業者によるハウスクリーニングで、どの程度綺麗になるかを確認しましょう。
壁紙の破れや水栓のパッキン交換といった小規模な修繕は効果的ですが、キッチンやユニットバスの交換といった大規模なリフォームは買主の好みが分かれるため、かえって買われにくくなるケースもあります。
実施する際は、費用対効果を不動産会社とよく相談してください。

4-2. 売り出し時のポイント

実際に販売を開始した後の動き方が、結果を左右します。

適正な価格設定と相場の確認

売却価格が相場より高すぎると、購入希望者の検討対象から外れてしまい、売却が長期化する最大の原因になります。

不動産会社の査定価格や、近隣の成約事例・競合物件の価格を参考に、担当者と協議して適切な売り出し価格を設定しましょう。
売り出し後の問い合わせが想定より少ない場合は、価格が適正か、写真や説明文に問題はないかを速やかに検証し、必要に応じて見直す判断も重要です。

欠陥を隠したり嘘をついたりしない

売主には、引き渡し後に物件の欠陥(契約内容に適合しない点)が見つかった場合に対応する「契約不適合責任」があります。
この責任を問われると、修補や代金減額、最悪の場合は契約解除や損害賠償にまで発展する可能性があります。

過去の雨漏り、給排水管のトラブル、設備の故障履歴、近隣との申し送り事項などを正直にまとめた「物件状況確認書」を作成し、不動産会社と現況を共有しましょう。
言いにくいことであっても正直に伝えることが、買主の信頼を得て、将来のトラブルを防ぐ最善策です。

なお、従来「瑕疵担保責任」と呼ばれていた規定が、「契約不適合責任」に改正されました。
詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

4-3. 内覧で成約率を上げるポイント

内覧は、購入希望者が「この家に住みたい」と決断する最も重要な場面です。

明るい挨拶と誠実な回答で信頼を得る

内覧では物件の状態だけでなく、売主の人柄も見られています。
売主の誠実な対応は、物件そのものへの安心感に直結します。

当日は清潔感のある服装を心がけ、笑顔で迎え入れましょう。
室内の照明はすべて点灯させ、夏や冬は快適な室温に調整しておく配慮も大切です。

質問には「事実+自分の体験」を交えて具体的に答えると説得力が増します。
即答できない質問は、曖昧に答えず「確認して後ほどお伝えします」と約束することが信頼につながります。

しつこい売り込みやネガティブ発言をしない

「早く決めてほしい」という気持ちが前に出すぎると、買主にプレッシャーを与え、逆に警戒心を抱かせてしまいます。

売主は「ご判断の材料になれば幸いです」という情報提供のスタンスに徹しましょう。
他物件の悪口や、値引き交渉を頭ごなしに否定するような発言は厳禁です。
買主が何に不安を感じているのか、耳を傾ける姿勢が大切です。

徹底的な片付け・掃除

物件の第一印象は清潔感で決まります。
特に水回りの綺麗さは、住まい全体の丁寧な使われ方を印象付け、物件の評価を大きく左右します。

内覧前にはチェックリストを作成し、最終確認を行いましょう。
例えば、以下の4点はどのような状況でも対策すべきポイントです。

  • 玄関:靴は全て下駄箱へ
  • 水回り:蛇口や鏡を磨いておく
  • リビング:床やテーブルの上に物を置かない
  • 臭い:直前換気と無香料の消臭剤

内覧のイメージをもっと鮮明につかみたい方は、以下の体験談もぜひご覧ください。

ホームステージングを活用する

ホームステージングとは、部屋を家具や照明、小物やグリーンなどでモデルルームのように室内を演出するサービスです。
部屋の印象は劇的に向上し、ポータルサイトに掲載する写真の見栄えも良くなります。

高額な家具レンタルだけでなく、照明を暖色系に変える、クッションやラグで色味を加える、といった低コストな演出からでも始められます。
不動産会社によっては、CGで家具を配置するデジタルステージングのサービスを提供している場合もあるので、相談してみましょう。

5. 住み替えを成功させるポイント

売却、購入、引越しという3つのタスクをスムーズ連携させることが、住み替え成功の鍵です。
ここでは遅延なく進めるための最短ルートを解説します。

5-1. 住み替え全体のスケジュールに余裕を持たせる

マンションの売り出しから売買契約締結までは、目安として3カ月ほどの期間がかかります。
「最短で3カ月」と考えて、ゆとりをもったスケジュールで計画することをおすすめします。
タイトなスケジュールだと、売り急ぎやすくなり、過度な値下げをしてしまうケースが多いためです。

また、住み替えの段取りについても、不動産会社に詳しく希望を伝えておきましょう。
販売戦略に関わる重要な部分になるためです。
「同日決済を目指す」「引き渡し猶予を交渉する」といった、方針をあらかじめ決めておくと買主との交渉がスムーズです。

5-2. 資金設計の軸を決める

「売り先行(資金の安全性を優先)」か「買い先行(住環境の確保を優先)」か、自分の家庭にとってどちらが重要かを判断軸にします。
資金が不足するケースも想定し、「つなぎ融資」と「仮住まい」の費用を比較検討しておきましょう。

5-3. 引渡し日の決め方・交渉の型

買主から希望日を聞かれた際は、こちらの希望日と、調整可能な予備日を2つほどセットで提示すると交渉しやすくなります。
「引き渡し猶予も検討可能です」と一言添えることで、柔軟な姿勢を示せます。

5-4. つまずき防止の事前準備

住宅ローンの事前審査、金融機関の残債証明書、マンションの管理規約や長期修繕計画の写し、本人確認書類、印鑑証明書など、必要書類は早めに揃えておきましょう。
引越し業者も複数社から見積もりを取り、仮予約を入れておくと安心です。

5-5. “見せながら住む”荷物戦略

普段使わない大型家具や季節用品(スキー用品、雛人形など)は、トランクルームなど外部の保管サービスを利用することを検討します。
家の中の荷物は「毎日使うもの」「週に1回使うもの」「処分するもの」の3つに分類し、不要なものを減らすだけで、内覧時の印象が大きく変わります。

5-6. チェックリスト運用

住み替えには、やることが山積みです。
やることチェックリストを作成して、都度立ち止まることなく、スムーズに手続きをすすめましょう。

例えば、「価格を見直す判断日」「ネット広告の更新日」「内覧後のフィードバック確認」「電気・ガス・水道の解約手続き」「管理組合への届け出」「鍵の受け渡し」などを、日付と共に管理することで、手続きの漏れを防ぎます。

6. 居住中売却がなかなか決まらないときの対処法

「売り出しから3ヶ月経っても、問い合わせや内覧がほとんどない」という状況は、何らかの原因があるサインです。
焦らずに原因を分析し、一つずつ対策を講じていきましょう。一度に多くの変更を加えず、1〜2つの対策を実行して効果を検証するのがポイントです。

6-1. 売却状況チェックリスト:3ヶ月以内に反響が少ない場合

3カ月たっても売れないのであれば、対策を講じる必要があるかもしれません。
まずは客観的に現状を把握しましょう。以下の項目を不動産会社からの営業報告などで確認します。

  • ポータルサイトの閲覧数、問い合わせ件数、内覧件数の推移
  • 掲載されている写真の質(明るさ、アングル、枚数)は十分か
  • 物件説明文は魅力的か、情報に誤りはないか
  • 近隣で価格や条件が類似する競合物件が出てきていないか
  • 内覧した人からの具体的なフィードバック内容

6-2. 売出価格を再検討する

初動の反響が薄い場合、価格が相場より高い可能性があります。
もう一度、最新の成約事例や競合物件の価格を分析し、不動産会社と価格改定を相談しましょう。
市場の反応を見ながら1〜3%程度の微修正を行うか、思い切って5%程度の価格改定に踏み切るか、戦略的な判断が求められます。

購入希望者がポータルサイトで検索する価格条件(「3,000万円以下」などの条件設定)を考えながら、キリのいい数字以下に設定するのも効果的です。

6-3. ホームステージングや写真改善でイメージアップ

物件の第一印象を決めるのはインターネット上の写真です。
プロのカメラマンに撮影を依頼し直す、最も魅力的に見える「主役カット」を差し替える、昼間の明るい時間帯に撮り直す、などの対策が有効です。
CGで生活感を消したり、家具を配置したりするデジタルステージングも、内覧率の改善に繋がります。

大手不動産会社の方が広告写真に対するサービスが充実している傾向にあります。
不動産会社選びは、大手中小問わず「信頼できるか不動産会社・担当者か」という基準で考えていただきたいですが、付帯サービスの充実度合も、比較の参考になります。

6-4. 不動産会社を変更する

媒介契約の更新時期は通常3カ月です。
不動産会社の変更を考えるには絶好の機会です。

販売活動の報告が不十分、内覧後のフィードバックがない、価格改定の提案に根拠がない、といった場合は、担当者の変更や、他の不動産会社への乗り換えを検討しましょう。
その際は、これまでの反響データなどを引き継げるか確認が必要です。

ただし、売り出しから3カ月以上も経過していると、不動産価値の見直しも必要になる場合があります。
改めて査定を受ける際は、売り出しまでに少なくとも2週間はかかると考えられます。

6-5. 買取を検討する

「多少安くなってもいいから、早く確実に売りたい」という場合は、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう「買取」も選択肢の一つです。
マンションの買取相場は仲介売却相場の7〜8割程度になるのが一般的ですが、内覧対応が不要で、現金化までのスピードが早いという大きなメリットがあります。
手元に残る金額と時間を天秤にかけ、最終手段として検討します。

不動産会社によっては「買取保証」というサービスを提供しています。
買取保証は、最初に仲介で売り出し、一定期間内に買手がつかなかった場合に、不動産会社の買取を保証するというサービスです。
比較的タイトなスケジュールが求められる住み替えでは、時間的融通をきかせるために有効なアプローチではありますが、売却金額が安くなることで資金計画が破綻することが無いように注意が必要です。

マンションが売れない原因やその対策について、より詳しく知りたい方は、「【診断テスト】あなたのマンションが売れない15の理由と解決策」も併せてご覧ください。

7. よくある質問(Q&A)

  • Q
    居住中物件を売却する主な理由は?
    A
    転勤、結婚や出産といった家族構成の変化、売却金を新居の頭金に充てるため、などが主な理由です。また、誰も住んでいない空き家は急速に傷み、維持費もかかるため、そのリスクを避けるために居住したまま売却活動を始める方も多くいらっしゃいます。
  • Q
    家を売るときの絶対NG行為は?
    A
    以下の5つは、売却の成功を遠ざけるため絶対に避けましょう。

    • 掃除を怠ること:清潔感がない家は、それだけで候補から外れます。
    • 不具合を隠すこと:後で発覚すると契約不適合責任を問われ、大きなトラブルになります。
    • 強引なセールス:売主からの過度な売り込みは、買主を萎縮させます。
    • 他の物件の悪口:品位を疑われ、信頼を失います。
    • 内覧連絡の先延ばし:買主の購入意欲が最も高いタイミングを逃してしまいます。

  • Q
    3,000万円で買ったマンションはいくらで売れる?
    A
    一概にいくらで売れるとは言えません。売却価格は、購入時の価格ではなく、売却時の築年数、立地条件、周辺の相場、景気や金利といった需給バランスなど、多くの要因によって決まります。
    まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、現在の資産価値がどのくらいの価格帯(レンジ)にあるのかを把握することが第一歩です。その上で、売却戦略を立てていくことになります。
    ただ、築年数経過による建物価格の下落度合から、およその相場を確認することは可能です。詳しくは「築年数別のマンション売却の注意点!」をご覧ください。

8. まとめ

居住中のマンション売却は、決して特別なことではなく、正しい手順と少しのコツを押さえれば、誰でも成功させることが可能です。

成功の鍵は、「売り出し前の周到な準備」「データに基づいた適正な価格設定」「買主の心に響く内覧対応」の3つです。
そして、ご自身のライフプランや資金計画に合わせて「売り先行」と「買い先行」のどちらが最適かを見極めることが、後悔のない住み替えの第一歩となります。

この記事で全体像が掴めたら、まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、プロの意見を聞くことから始めてみましょう。
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