マンションの買取相場は市場価格の7~8割!詳しい相場の調べ方と高く売るコツ

マンションの買取相場は市場価格の7~8割!詳しい相場の調べ方と高く売るコツ

マンションの買取を希望する場合、「買取相場はいくらなのか」気になりますよね。

仲介の売却相場よりも安くなることは聞いたことがあるけれども、具体的にどのくらいの金額になるのか、なぜその値段になるのかがわからないと、思い切って買取に踏みきれません。

この記事ではマンションの買取相場や、より高く買取してもらう方法について解説しています。
この記事を読めば、マンションの買取相場が決まる関して納得がいき、安心してマンション売却を進めることができるようになります。

マンション売却について基礎から詳しく知りたい方は『【完全版】マンション売却の注意点』『マンション売却の流れ』もご覧ください。

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1.マンション買取相場は市場価格の7~8割

マンションの買取の注意点は、なんといっても売却価格の安さです。
一般的に、市場価格の7~8割ほどの価格で取引されます。
物件の状態によっては6割ほどまで安い価格で取引される場合もあります。

ここでいう市場価格とは、不動産会社に仲介を依頼して、売却できる価格のこと で、仲介のほうが高く売れることを意味します。

価格が安いとはいえ、買取には売却の手間がかからないうえに、持ち出しの費用がかからず、短くて1週間程度で売却できるなど、金額を補うだけのメリットもあります。

マンションの売却・買取の流れについてもご紹介していますので、併せてご覧ください。

1-1.買取相場と仲介相場(市場価格)の比較

仲介は、不動産会社に売却の仲立ちをしてもらい市場価格での売却を行います。 そのため売り出しから売買成立までは、平均的に3~6カ月と、長い期間を要します。 買取に比べて高い価格で売却できますが、手間がかかる点は覚悟する必要があります。 以下の図は、首都圏の中古マンションの平均的な成約価格を市場価格とした場合の、買取・仲介相場を比較したものです。 買取価格が60%と低い価格から、好条件で80%の高い価格になる場合を考慮したレンジを表示しています。

中古マンションの買取相場

東日本不動産流通機構.”首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2023年1~3月】”.REINS TOWER.(2024-04-08)」をもとに、HOME4Uが独自に作成

以下は、0~5年の価格を100としたときの下落率を表したものです。 (不動産は入居した時点で中古となり価値を落としますが、集計データの都合上0~5年までは下落率0%として扱います。)

築年数 仲介相場の下落率 買取相場(70%)の下落率
0~5年
6~10年 5.97% 34.17%
11~15年 14.00% 39.81%
16~20年 20.67% 44.47%
21~25年 30.71% 51.48%
26~30年 49.68% 64.81%
31年~ 65.46% 75.80%

1-2.マンションの買取相場が安くなってしまう2つの理由

マンションの買取相場が仲介よりも安くなってしまう理由は主に2つあります。

1-2-1.リフォームなど大きなコストがかかる

不動産会社や買取会社は、買い取った不動産の再販または賃貸することを前提に買取をします。

買い取った中古マンションを今より魅力的な物件にするためには、リフォームまたはリノベーションなどで手を加える必要があり、比較的大きな費用がかかります。

マンション買取では、買い取り後に、これらの費用が発生する前提で買取価格を計算します。

1-2-2.不動産会社でのコストとリスク分が含まれている

リフォームなどが済んだ再販物件がいつ売れるかは予測がつかないため、購入希望者が現れるまでの期間の物件管理費・人件費・販売活動費などの運営費・リスク分を考慮して、価格を決めていきます。

これら2つの費用を計算に入れて買取価格を決定しますので、仲介と比較すると、マンションの買取相br場は市場価格よりも低めになり、おおよそ仲介の7~8割の査定額になります。

マンションの売却をお考えの際は、一括査定依頼をする際に買取もできるのかを含めて相談してみましょう。数ある不動産一括査定サイトの中で、自信をもっておすすめできるのは、大手から地域密着型まで、マンション売却に高い実績がある不動産会社が参画している「不動産売却 HOME4U」です。

売却を検討しているマンションがあるエリアと間取りなどをもとに、信頼と実績のある不動産会社を最大6社までに絞って紹介をします。「不動産売却 HOME4U」はNTTデータグループ運営のサイトであるため、個人情報のセキュリティ面でも安心。厳しいサイト運営方針に従い、悪質な企業ははじめから排除してありますので、ご自身がチェックをいれて一括査定をお願いした会社以外からは、一切の連絡がありません。

不動産売却 HOME4U」で複数の不動産会社からマンションの売却額の査定を受けることで、一番高く売れそうな不動産会社や、見込み客を抱えている不動産会社が見つかりやすくなります。マンション売却の際に買取も希望しているのであれば、申し込みの際にそのことも相談してみましょう。

2.地域ごとの平均的な買取相場と事例

1章では、基本的な買取相場の考え方と、築年数の経過でどのように相場が下がっていくのかを解説しました。 次の章では、実際の売買データをもとに、地域ごとの平均的な買取相場を見ていきましょう。 なお、買取の成約事例は収集できないため、仲介での平均成約価格の7~8割を買取相場として紹介します。 事例を交えながら紹介しますので、相場のイメージをより明確につかめるかと思います。 紹介する地域と相場は以下のとおりです。

※上表はレインズ『月例マーケットウォッチ:2023(令和5)年04月度』より、仲介での成約価格に7~8割をかけなおし算出したものです。

都道府県 買取相場(仲介の7割) 買取相場(仲介の8割) 築年数
東京都 3,978.8万円 4,547.2万円 22.14年
埼玉県 1,926.4万円 2,201.6万円 26.92年
千葉県 1,861.3万円 2,127.2万円 26.97年
神奈川県 2,503.9万円 2,861.6万円 25.29年
愛知県 1,642.2万円 1,876.8万円 24.49年
大阪府 2,059.4万円 2,353.6万円 26.37年

3.詳しいマンション買取相場の調べ方

1章では、市場価格と比べた買取相場目安と、築年数から見る大まかな買取相場目安について解説いたしました。
ただ、不動産は一軒一軒に個別な特徴を持っているため、買取を行うか判断するには、売りたい物件に焦点を当てた詳しい売却相場を調べる必要があります。

この章では、詳しいマンションの買取相場の調べ方について解説します。

まず初めに、売却相場は過去の成約事例から条件の近しい物件を探して目安価格を導きます。
ただし、ネット上で調べられる成約事例は仲介で売却されたもの(市場価格)になるため、その額のおよそ70%を買取相場として考えてください。

以下3つの方法での売却相場の調べ方を解説します。

  • 土地総合情報システムを利用する
  • レインズマーケットインフォメーションを利用する
  • 不動産一括査定で机上査定を比較する

3-1.土地総合情報システムを利用する

土地総合情報システムは、国土交通省が提供するサービスです。
過去の成約事例が検索でき、売却金額(取引金額)や所在地、駅との距離、間取りなどの細かい情報を知ることができます。

売却相場を調べる際は、条件検索でできるだけ近しい条件の物件を検索し、その売却金額を調べます。
例えば、地域や築年数、駅からの距離など、細かい条件が近しい物件が3,000万円で売却できていたら、3,000万円付近で売却できる可能性が高いということになります。
マンションであれば、同マンション別室の成約事例が検索できる場合もあるので、条件の近しい物件を調べやすいでしょう。

国土交通省の土地総合システム

国土交通省の土地総合システム

【参照:国土交通省 土地総合システム

なお、成約事例といっても売り手買い手の事情で、相場よりも安く売却された物件の可能性もあります。 できる限り複数の成約事例を検索し、平均値をとれるようにしておきましょう。

以降に紹介する他の調べ方も用いて、多くの情報を集めていきましょう。

3-2.レインズマーケットインフォメーションを利用する

レインズマーケットインフォメーションも、前項で紹介した土地総合情報システムとどうように、過去の成約事例を検索できます。
できる限り条件の近い成約事例を検索して、およその売却価格を調べましょう。

売却前にしっかり調査!マンション相場と相場より高い物件の特徴

3-3.不動産一括査定で机上査定を比較する

売りたい物件の相場をさらに適格に調べるには、不動産会社の査定が必要です。
ただ、買取を検討している段階の方の中には、「査定を受けるのは面倒」と思われる方も多いでしょう。

しかし、不動産会社の査定には訪問調査を行う『訪問査定』と、不動産会社に会わずに行う簡易的な『机上査定』という2つの方法があります。
机上査定は簡易的な査定方法ですが、ネットからの依頼で、最短即日~5日程度で査定結果が送られます。

机上査定も不動産会社が行う査定のため、ある程度の信憑性がありますが、査定する担当者によって査定額や査定の根拠が異なります。
机上査定もできるだけ複数社に依頼して、査定結果を比較してみましょう。

複数社へ机上査定を依頼する際は、不動産一括査定サービスを利用すると便利です。
不動産一括査定サービスの不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)は、1分程度の簡単な入力で最大6社の不動産会社に査定を依頼できます。
以下のフォームより無料査定依頼を進めて、備考欄で机上査定を依頼する旨をご記載ください。

4.マンションの買取相場を決める4つの条件

本章では、不動産会社・買取会社がマンションの買取価格を決めるときの4つの条件を解説します。基本的に不動産の売却においては仲介でも買取でも、不動産物件として「良い」と言われる条件が備わっているほうが再販もしやすいため、査定額は高くなります。ただし、理想的な条件が揃っていなくても、リフォームやリノベーションによって改善できると判断されれば、再販しやすい物件とみなされます。

4-1.築年数

築年が浅いほうが高い金額で売買できます。築年数とは、そのマンションの竣工から経過した年数のことで、一般的には、築20年が経過したものは、築年が古い物件とされます。

ただし、築何年目からが古いものであるという法的な基準値があるわけではないので、実際には、築10~40以上のマンションでも、同じ「中古マンション」として流通しています。

築年数が売買相場に最も影響する指標として、耐震基準があります。

建築基準法の耐震基準が強化された1981年6月より前に建築確認を受けたマンションは「旧耐震建築物」と言われ、これ以降の「新耐震」と比較すると耐震性能が劣るため、売却予定の物件が、大規模修繕やフルリノベーションできれいにされていても、耐震面での不安があるため、買手が付きにくい傾向があります。

1981年以前の建物は、築40年以上の建物であるため(2021年現在)、築年が40年を超えている場合は、仲介よりも買取が向いているといえるでしょう。
【参照:国土交通省 住宅・建築物の耐震化について

4-2.日当たり

一般的に、多くの買い手から好まれる日当たりの良い物件は、再販しやすい物件として良い査定となる傾向があります。

日当たりは入居者の努力で変えることができない条件なため、同じ間取りと値段であれば、日当たりの良い物件のほうから先に売れていくため、再販しやすい物件とみなされます。

また、日当たり条件があまりよくない物件であっても、リノベーションなどで採光を工夫すれば良いと判断されれば、買取価格に大きく影響しないこともあります。

4-3.間取り

間取りは使いやすくて一般的なもののほうが、流通しやすいため、買取価格は高くなります。

新築マンションで最も多い間取りは、これから結婚して家族が増えていくカップルやファミリー向けに作られた2~3LDKタイプであることから、中古市場でも同様に、2LDK・3LDKの不動産の購入者層が厚いため、再販のしやすい物件であると判断されます。

また、人気のある間取りタイプではあるものの、築年が古く、間取り・設備・配管などが現代の生活スタイルと大きく違う場合は、売りやすくするために大がかりなリノベーションのコストがかかるため、買取価格は下がります。

4-4.周辺環境

周辺環境も、入居者個人の努力で変えることができない物件に備わった条件となるため、売却予定のマンションにふさわしい周辺環境=好条件となります。

好条件と言えるポイントは、ワンルームとファミリー物件とで異なります。

ワンルームの場合 ・駅から近い
・主要駅にも比較的短時間で行ける
・近所に24時間のファミレスやコンビが多い
ファミリー物件の場合 ・幼稚園や小学校などが揃っている
・スーパーや・周辺に子供が安全に遊べる公園や公共施設などがある
ドラッグストアや商店街などがある
・治安が良い

など、その物件を購入する人にとって必要な環境が整っているかで判断します。ただし、駅から近い物件は、どのタイプのマンションであっても好条件とされる傾向があります。

5.マンション買取相場よりも高く買ってもらう2つの方法

本章では、マンションの買取相場よりも、少しでも高く買ってもらうための方法を3つまとめています。

5-1.買取保証と即時買取を上手に使う

同じマンション買取でも、即時買取と買取保証をご自分の必要な状況によって使い分けましょう。

即時買取は、マンションを一刻も早く現金化したい方に適しています。売主と不動産会社の間で合意があれば、最短3~10日で買取~引き渡しが完了する、非常にスピーディな売却方法です。市場価格の70%前後の価格に納得できれば、時間の無駄がなく、最も早く現金化できるのが即時買取です。

買取保証は、一定期間内に仲介で売却できなかった場合でも、あらかじめ不動産会社と約束した金額で必ず買い取ってもらえるマンションの売却方法です。一定期間は仲介による売却活動がありますので、この期間内に購入希望者が現れれば、市場価格で売却ができますので、最初から70%になる即時買取のデメリットを回避できます。

万が一、期間内に購入者が現れなかった場合でも、不動産会社がこの値段で必ず買取りますという保証を、売却開始前の段階でしてくれますので、

  • いつ売れるか不安
  • 本当に売れるのか
  • 売れるとしても、一体いくらで売れるのか

などの不確定な部分を解消できます。買取保証は、売るのを急いではいないものの、売るタイミングがある程度決まっている、例えば、以下のような方々に向いています。

例1)次の家を購入済の方
新築マンション・一戸建などを購入済で、子供の進学のタイミングで引っ越す予定。それまでの間に、今まで住んでいたマンションを売却したい。

例2)マイホームの買い替え計画がある方
自宅の買いかえをしたいが、まとまった資金がない場合は、1年後などのタイミングで買取保証を設定し、それまでにマイホーム探しをします。その間に、仲介で売却できれば市場価格でのまとまった資金となります。売却期間中に気に入ったマイホームが見つかった場合は、不動産会社と約束した金額での買取保証がありますので次のマイホーム資金に充てられます。

例3)一定期間内にお金が必要な方
今すぐではなくても、事業資金などで一定期間内にまとまったお金が必要な場合、仲介による不動産売却だと いつ・いくらで売れるかが不透明ですが、買取保証があれば必ずまとまった金額になることがわかっているため、仲介による不確定要素を解消できます。

買取保証で仲介に出す一定期間とは、基本は3か月からです。つまり、3か月以上の時間の余裕がある方は、即時買取よりも、市場価格で売れる可能性のある買取保証のほうが、より高く売却できます。

5-2.マンション買取時期を不動産の繁忙期に合わせる

マンションが売れやすい時期に売り出しのタイミングを合わせます。一般的に、不動産業界の一年間は以下のような流れになっています。

1~3月 超繁忙期 3〜4月の入学・卒業・就職・転勤などが控えているため、多くの人が引越しをする時期
4~6月 繁忙期 3月までに部屋が見つからなかった方や、超繁忙期を避けたい方が動く時期
7~8月 閑散期 引っ越しなどがひと段落し、比較的余裕がある時期
9~10月 繁忙期 企業の人事異動による転勤などが増える時期
11~12月 閑散期 部屋探し自体は激減するが、次の繁忙期の準備が始まるので、最も情報が多い時期

上記の流れを参考にすると、マンション売却のタイミングを1~3月に合わせるためには、前年度の晩秋ごろには売却準備をスタートさせておけば良いことがわかります。

多くの不動産が動く時期に、買取保証の仲介期間が重なるようにすれば、市場価格ですんなりと購入希望者が現れる確率も高まります。また、不動産会社も上記の業界のタイミングに合わせてリフォーム・リノベーションなどを含めた買取を考えていますので、超繁忙期に再販タイミングが合うほうが早く利益になります。

以上のような不動産市場のタイミングも合わせて、マンション買取相場を知るための行動は、早めはやめにしておいたほうが良いといえるでしょう。

まとめ

マンション売却で買取も検討するときには、マンション相場の調べ方や、少しでも良い条件で売る方法などを知っておくことがとても大切であることがお分かりいただけたと思います。また、買取の場合は、出した相場の70%くらいになることがわかっていれば、具体的にいくらになるかもわかります。

査定価格は不動産会社によって違いが出てくることもありますので、一つの不動産会社に絞ってマンション売却や買取の相談をするよりも、複数の不動産会社で同時に査定をして比較したほうが、より良い条件で売却できる可能性が高まります。マンションの売却をご検討の際は、「不動産売却 HOME4U」での一括査定と、買取の相談もしてみましょう。