不動産を売却するなら知っておきたい手数料と税金その他の費用を徹底解説

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不動産を売る時には、大きな金額が動くので、それにかかる費用について気になるのは当然です。
手数料や印紙税等の費用のなかでも、最も大きな金額となるものは仲介手数料です。

仲介手数料は不動産の金額によっては、100万円以上にもなるため、どのような仕組でいつ支払わなければならないのか、知っておきたいことのひとつです。

また、不動産の売却では仲介手数料だけでなく、印紙税や司法書士手数料、税金等のその他の費用も発生するため、それらの費用がどんなときに生じるのか知っておくことも必要です。

そこで、この記事では仲介手数料を中心に、「不動産売却に要する手数料や費用」全般について解説いたします。
ぜひ最後までご覧ください。

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1. 仲介手数料

最初に仲介手数料について解説します。

1-1. 仲介手数料発生の要件

仲介手数料はその支払いの条件として「成功報酬型」として定められていることが特徴です。
不動産会社には、以下の3つの要件を満たさないと媒介報酬請求権が生じないものとされています。

  1. 不動産会社と依頼者との間で媒介契約が成立していること
  2. その契約に基づき不動産会社が行う媒介行為が存在すること
  3. その媒介行為により売買契約等が有効に成立すること

ここで、3つ目の「その媒介行為により売買契約等が有効に成立すること」が、仲介手数料が成功報酬とたらしめる要件となっています。

仲介手数料は、上記の3つの要件が揃わない限り、不動産会社が請求できないということです。

例えば、媒介契約をした時点で、「着手金」や「前金」などといった金銭は要求できません。
もし何らかの金銭を要求された場合には、法律違反となります。

また、仲介を行ったにも関わらず、最終的に決まらなかった場合、今まで不動産会社が負担してきた費用に関しても請求されません。

例えば、A社に3ヶ月の期間で媒介契約をした場合、3ヶ月間売却活動をしても決まらなかったというケースもあります。

このようなケースで売主が4ヵ月目からB社に依頼しても、A社からは費用の請求は来ないということです。

また、仲介手数料は取引額に応じて上限額が決まりますので、売却が決まった時点ではじめて上限額が確定するという点も特徴です。

最終的な売却金額は売れてみないとわからないため、仲介手数料は最初から「いくらです」と固定金額が提示しにくいという性質もあります。

売却が決まらないと「請求もされない」、また「仲介手数料の上限額も確定しない」といった特徴があることから、仲介手数料はうやむやのまま進んでしまうことも多いのです。

1-2. 仲介手数料の支払い条件

仲介手数料は、売買契約時に50%、引渡時に50%を支払うのが一般的です。
以下に、不動産売却の流れと費用の発生タイミングを示します。

不動産売却の流れは、一般的に「査定」、「媒介契約の締結」、「販売活動の開始」、「売買契約」、「引渡」、「確定申告」です。
売買契約と引渡は、通常、1ヶ月程度期間を空けることが一般的となります。

売買契約から引渡までの間、買主は住宅ローンの本審査を通すことを行います。
買主の住宅ローンの本審査には、購入した物件の売買契約書が必要書類となりますので、売買契約から引渡までは期間を空ける必要があるのです。

ここで、不動産会社の媒介報酬請求権には、「その媒介行為により売買契約等が有効に成立すること」という要件がありました。

そのため、本来なら売買契約時点で不動産会社に仲介手数料の請求権が100%発生します。
不動産会社は、売買契約時に仲介手数料を満額請求しても違法ではありません。

ところが、実際には支払い条件は商習慣によって売買契約時に50%、引渡時に50%となっています。
これは、売買契約以降も引渡までは不動産会社に多くの業務が残っているためです。

不動産の売買は実際には引渡まで行わないと完了しません。
引渡までは、不動産会社は司法書士の手配や、境界確認の立会い、設備の動作確認、固定資産税等の精算費用の計算等の多様な業務を行います。

そのため、仮に売買契約時に不動産会社に仲介手数料を100%支払ってしまい、不動産会社に引渡までの業務に手を抜かれても売主としては困ってしまうわけです。

そこで、売主としては仲介手数料の半分については引渡まで留保し、不動産会社に引渡までの業務を完遂することを促す形となっています。

1-3. 法律で定められた上限額

仲介手数料とは、不動産会社が仲介業務を行ったときに得る報酬のことです。
仲介やあっせんというのは一般用語ですが、法律用語としては「媒介」と呼ばれます。

仲介手数料は「媒介報酬」という名称として、宅地建物取引業法および国土交通省による告示によってその扱いが定められています。

不動産会社が受け取ることのできる仲介手数料(媒介報酬)には上限額が定められており、その上限額の計算式は以下の通りです。

取引額(※) 仲介手数料(別途消費税)
200万円以下 取引額の5%
200万円超から400万円以下 取引額の4%+2万円
400万円超 取引額の3%+6万円

※取引額=売却額

計算式は、取引金額に応じて3段階に分かれているのが特徴となっています。

例えば、4,000万円で売却された場合の仲介手数料の計算例は以下の通りです。

仲介手数料 = 取引額の3%+6万円
      = 4,000万円×3%+6万円
      = 120万円+6万円
      = 126万円(※)

※この仲介手数料に、別途消費税が加算されます。

1-4. 仲介手数料の相場

個人の方が戸建てやマンション等の不動産を売却する場合、仲介手数料の相場は「上限額」であることが一般的です。
つまり、400万円超の物件であれば「取引額の3%+6万円」が相場です。

不動産は、オフィスビルや工場等のような取引額が数十億円にもなるような物件もありますが、数千万円レベルの戸建てやマンション等は不動産の中では小額な部類に属します。

法人が扱うような数十億円になるような取引では、売主の仲介手数料の相場はゼロという世界がないわけでもありません。

数十億円の規模だと、買主からの仲介手数料を取るだけでも、不動産会社は十分に儲かるからです。

規定で定められているのはあくまでも上限額ですので、定価ではありません。
上限額を下回る仲介手数料であっても問題にはならないということです。

仲介手数料は、不動産会社から一方的に押し付けられるものではなく、本来は依頼者と不動産会社の合意の上で決まります。

多くの売主の方は、仲介手数料に関して確認しないまま売却を依頼しています。
普通の買物なら値段を見て購入を決めることがほとんどですが、不動産の売却は値段を確認せずに依頼してしまう人がほとんどです。

仲介手数料に関して不安の方は、必ず依頼時に不動産会社にいくらなのか確認するようにしてください。

不動産会社からすると、料金について何も確認が無ければ「法律で定められている上限額を請求しても大丈夫なのだな」という理解をします。

普通の買物ならサービスを受ける前に値段を確認することは当然ですので、仲介でも依頼の前には必ず仲介手数料について不動産会社に確認するようにしましょう。

1-5. 特別依頼で生じる広告費等

仲介手数料は上限が定められていますが、依頼者が特別な依頼をすると不動産会社はその上限を超えて手数料を受領しても良いことになっています。

不動産会社との間で締結する媒介契約書には、「特別依頼に係る費用」という条項で規定されていることが一般的です。

媒介契約書による典型的な特別依頼に係る費用の条文は以下の通りです。

(特別依頼に係る費用)
甲(売主)が乙(不動産会社)に特別に依頼した広告の料金又は遠隔地への出張旅費は甲の負担とし、甲は、乙の請求に基づいて、その実費を支払わなければなりません。

特別依頼に係る費用が生じる条件としては、以下の3つの要件が必要となります。

  1. 依頼者の依頼に基づいて発生したものであること
  2. 通常の仲介業務では発生しない費用であること
  3. 実費であること

通常、不動産の売却では不動産会社がチラシやインターネット広告(HOME4UやSUUMO、アットホーム等への掲載)に広告を載せます。
また、役所や法務局の調査などで交通費や謄本取得費用等の実費も生じます。

これらの広告費や交通費等の費用は、媒介活動に必要な一般的な費用ですので、不動産会社から請求されることはありません。
あくまでも仲介手数料に含まれる費用となります。

一方で、例えば売主が「テレビコマーシャルをして欲しい」とか、「新聞の一面広告を載せて欲しい」といった内容を要求した場合、特別依頼に係る費用に該当します。
また、遠隔地の購入希望者との交渉のための出張旅費等も特別依頼に係る費用です。

仲介手数料には上限があるものの、特別な依頼をした場合には、上限を超えて請求されうることもあるということを理解しておきましょう。

1-6. 媒介契約の種別で異ならない仲介手数料

仲介手数料は媒介契約の種別で異ならないという点も特徴です。
媒介契約には、「専属専任媒介契約」、「専任媒介契約」、「一般媒介契約」の3種類があります。

専属専任媒介契約と専任媒介契約は、1社の不動産会社にしか仲介を依頼できない契約です。
それに対して、一般媒介契約は複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる契約となります。

専属専任媒介契約と専任媒介契約の違いは、専属専任媒介契約は自己発見取引も禁止されており、専任媒介契約では自己発見取引はできるという点です。
自己発見取引とは自分で買主を見つけてくることを指します。

専属専任媒介契約や専任媒介契約では、1社にしか依頼できないので、仲介手数料はその1社に支払えば良いので明確です。

しかしながら、一般媒介契約では複数の不動産会社に同時に売却を依頼できてしまうため、仲介手数料はどうなってしまうのかの疑問が生じます。

結論としては、一般媒介契約で複数の不動産会社に依頼しても、仲介手数料は専属専任媒介契約や専任媒介契約を利用したときと同じになります。
理由としては、仲介手数料は成功報酬だからです。

例えば、一般媒介契約で5社に売却を依頼したとしても、売却を決めてくれるのは1社のみです。
仲介手数料はあくまでも売却を決めてくれた1社のみに支払います。

一般媒介契約は、非常に条件の良い物件(例えば、駅から徒歩5分圏内で築20年以内の物件等)で利用すると効果的です。

条件の良い物件は、売りやすく仲介手数料も大きくなるため、不動産会社にとって是非とも売却したい物件となります。

そのため、依頼された不動産各社はこぞって売却を決めようとします。
結果的に、値引きもほとんどなく早く売れるようになるため、良い物件ほど一般媒介を使って売却した方が有利なのです。

仲介手数料は、どの媒介契約を選んでも同じですので、物件の条件に合わせて適した媒介契約を選ぶのが良いでしょう。

1-7. 専任媒介の契約解除で発生する費用

専属専任媒介契約や専任媒介契約は、宅地建物取引業法により契約の有効期間の上限が3ヶ月と定められています。

一般媒介契約には法律上の期間制限はありませんが、国土交通省が示している標準一般媒介契約約款が3ヶ月となっているため、3ヶ月としているのが一般的です。

専属専任媒介契約や専任媒介契約では、契約期間は最長の3ヶ月となっていることがほとんどです。

専属専任媒介契約や専任媒介契約では、契約期間中は依頼した不動産会社1社に拘束されてしまうため、売却が上手く進まないと不動産会社との契約を解除したいと思うときがあります。

しかしながら、契約期間中に売主が不動産会社を一方的に解除する場合、契約の履行のために要した費用を請求される可能性があります

不動産会社との媒介契約では、違約金の定めとして以下のような規定が定めらえていることが通常です。

(費用償還の請求)
第○○条 専属専任媒介契約の有効期間内において、乙(不動産会社)の責めに帰すことができない事由によって専属専任媒介契約が解除されたときは、乙は、甲(売主)に対して、専属専任媒介契約の履行のために要した費用の償還を請求することができます。

2 前項の費用の額は、約定報酬額を超えることはできません。

上記は専属専任媒介契約の例ですが、専任媒介契約でも同様の条文があります。
専任媒介契約の場合には売主が自己発見取引をした場合も費用償還請求の対象となります。

尚、請求される可能性のある費用とは、具体的には以下のような費用です。

現地調査費用:交通費、写真代
権利関係調査費用:交通費、謄本代
販売活動費用:新聞・雑誌の広告費、通信費、現地案内交通費
契約交渉費用:交通費

このような費用を発生させないためにも、我慢して3ヶ月の契約満了を待つのが基本です。
専属専任媒介契約や専任媒介契約は自動更新されることはないので、不動産会社を切り替えたい場合には、契約満了を待ってから切り替えるようにしてください。

そして、何よりも重要なことは不満が生じるような不動産会社を選ばないことです。
依頼した後に後悔することがないように、不動産会社は実績のある信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

1-8. 低廉な空き家等の手数料

宅地建物取引業法の改正により2018年1月1日以降は、400万円以下の低廉な空き家等の取引については、不動産会社は媒介報酬に加え、現地調査等の費用を受領することができるようになりました。

取引額が400万円以下の場合、仲介手数料に現地調査等の費用を加えて不動産会社は最大18万円まで受領することが可能です。

仲介手数料の200万円超から400万円以下なら「取引額の4%+2万円」、200万円以下なら「取引額の5%」という上限額ルールは今も同じです。

ただし、取引額が400万円以下なら仲介手数料の上限額に加えて18万円まで報酬を受け取って良いというのが18万円ルールです。

「取引額の3%+6万円」は、取引額が400万円で計算すると、ちょうど18万円になります。
「取引額の4%+2万円」も、取引額を400万円で計算すると、やはり18万円です。

18万円というのは、ちょうど計算式が変わる400万円の境目で計算した場合の金額になります。

18万円ルールは「低廉な空き家等の取引」と書かれていますが、対象となる不動産は、特に空き家だけではなく、「空き家でない建物」や「宅地」も含まれます。

尚、18万円ルールは、あくまでも売主のみに対して適用されます。
不動産会社が買主から受領する金額は、引き続き従来の仲介手数料の上限額のままです。

理由としては、18万円ルールは地方の空き家物件の解消にあるためです。
地方の空き家は、売主が売却したいと思っても、手数料があまりにも安過ぎて不動産会社の協力が得られないことがあります。

そこで、売却で不動産会社の協力を得やすくするために18万円ルールが設定されました。
ただし、同時に買主の仲介手数料まで上げてしまうと、ますます売却しにくくなってしまいます。

よって、「買いやすさ」を残すためにも買主の仲介手数料は今までと変わらない扱いにしてあるのです。

1-9. 仲介手数料と消費税

仲介手数料には消費税がかかります。
400万円超の物件であれば、「取引額の3%+6万円」で計算した金額に10%(2019年12月現在)の消費税が加わることになります。

ここで問題となるのは計算の元となる不動産の取引額です。
取引額は税抜の金額となります。

不動産は、原則として建物のみに消費税が発生します。
ただし、例外として個人が売却するマイホームやセカンドハウス等の非事業用不動産には建物に消費税が発生しません。

例えば、土地価格が2,000万円、建物価格が3,000万円だとしたら、建物のみに消費税が発生し、土地建物の合計税込み金額は5,300万円(=土地2,000万円+建物3,300万円)ということです。
この場合、税込の取引金額は5,300万円ですが、仲介手数料の計算では税抜の5,000万円を用いることになります。

個人が売主でもアパートやオフィスビル等の事業用不動産を売る場合や、法人が売主の場合には建物価格に消費税が生じます。

不動産を土地建物価格の内訳を決めずに、税込総額で取引した場合、仲介手数料を求めるには税抜きの取引額を計算することが必要です。

税抜きの取引額は、売却時の固定資産税評価額割合を用いることが一般的です。
具体的な計算方法を以下に示します。

(前提条件)
税込取引総額:4,160万円
売却時の土地固定資産税評価額:1,500万円
売却時の建物固定資産税評価額:1,000万円
消費税率:10%(2019年12月現在)

最初に固定資産税評価額を用いて建物の価格割合を求めます。

建物割合 = 建物固定資産税評価額÷(土地固定資産税評価額+建物固定資産税評価額)
     = 1,000万円÷(1,500万円+1,000万円)
     = 40%

上記の結果より、価格の割合は土地が60%、建物が40%ということです。
次に、消費税は建物のみに発生するため、建物価格割合に消費税率を乗じて、建物に係る消費税割合を求めます。

建物に係る消費税割合 = 建物割合×消費税率
           = 40%×10%
           = 4%

税込取引総額は「土地価格」と「建物価格」、「建物に係る消費税」で構成されていますので、税込取引総額から「建物に係る消費税」を除くと、税抜取引総額が求められます。

税抜取引総額 = 税込取引総額÷(1+建物に係る消費税)
       = 4,160万円÷(1+4%)
       = 4,160万円÷1.04
       = 4,000万円

よって、税抜取引総額は4,000万円と求められました。
次に税抜取引総額を使って仲介手数料を求めます。

税抜仲介手数料 = 取引額の3%+6万円
        = 4,000万円×3%+6万円
        = 120万円+6万円
        = 126万円

仲介手数料には消費税がかかりますので、最終的に税込の仲介手数料は以下のようにも求められます。(消費税が10%の場合)

税込仲介手数料 = 126万円×1.1
        = 138.6万円

収益物件などは収益と利回りで価格が求められることから、税込取引総額で売買されることが多いです。

税込で取引される場合には、税抜の取引額を計算してから仲介手数料を計算するようにしてください。

1-10. 仲介手数料の即算式

「取引額の3%+6万円」という式は、即算式と呼ばれます。
ここでは、仲介手数料の即算式の理由について解説します。

仲介手数料については、国土交通省の告示では以下のような定め方をしています。

  1. 取引額が200万円以下の場合は取引額の5%
  2. 取引額が200万円超から400万円以下の場合は取引額の4%
  3. 取引額が400万円超の場合は取引額の3%

媒介報酬は上記の「1」~「3」の合計金額以内とする。

報酬上限額は、「1」~「3」の合計となっています。
国土交通省の告示を、縦軸を料率、横軸を取引額として図解すると、以下の通りです。

200万円超から400万円以下の場合の「取引額の4%+2万円」について解説します。
取引額を200万円超から400万円以下の間で、「X万円」とします。

仲介手数料は、下図のAとBの面積の合計額となります。

上図のAの部分の面積は、横軸がX万円、縦軸が4%であるため、「X万円×4%」です。
Bの部分は、横軸が200万円、縦軸が1%(=5%‐4%)であるため、「2万円(=200万円×1%)」となります。

仲介手数料はAとBの合計であるため、200万円超から400万円以下の速算式は、「取引額の4%+2万円」となります。

次に、400万円超の場合の「取引額の3%+6万円」について解説します。
400万円超の場合の場合は、下図のAとB、Cの3つの部分の合計額となります。

上図のAの部分の面積は、横軸がX万円、縦軸が3%であるため、「X万円×3%」です。
Bの部分は、横軸が200万円、縦軸が2%(=5%‐3%)であるため、「4万円(=200万円×2%)」となります。
Cの部分は、横軸が200万円、縦軸が1%(=4%‐3%)であるため、「2万円(=200万円×1%)」です。

仲介手数料はAとB、Cの合計であるため、400万円超の速算式は「取引額の3%+6万円」となります。

2. その他の費用

この章では仲介手数料以外の売却に要する費用について解説します。

  • 印紙税
  • 抵当権抹消登録免許税
  • 司法書士手数料
  • ハウスクリーニング費用
  • 測量費
  • 解体費用

2-1. 印紙税

印紙税とは、売買契約書に印紙を貼付して納税する税金です。
印紙税の金額は取引額(消費税抜き)に応じて以下のように定められています。

契約書に記載する売買金額 本則 軽減税率※
1万円未満 200円 非課税
1万円以上10万円以下 200円 200円
10万円超50万円以下 400円 200円
50万円超100万円以下 1,000円 500円
100万円超500万円以下 2,000円 1,000円
500万円超1,000万円以下 10,000円 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 20,000円 10,000円
5,000万円超1億円以下 60,000円 30,000円
1億円超5億円以下 100,000円 60,000円
5億円超10億円以下 200,000円 160,000円
10億円超50億円以下 400,000円 320,000円
50億円超 600,000円 480,000円
金額の記載のないもの 200円 200円

※2014年4月1日~2020年3月31日まで

2-2. 抵当権抹消登録免許税

売却する不動産に抵当権が設定されている場合、登記簿謄本から抵当権の記載を抹消するために登録免許税が必要です。

抵当権抹消の登録免許税は、不動産1個につき1,000円となります。
土地1つ、建物1つなら2,000円が必要です。

2-3. 司法書士手数料

抵当権の抹消は司法書士に依頼しますので、司法書士への手数料が発生します。

日本司法書士連合会が公表している「報酬アンケート結果 2018年(平成30年)1月実施」によると、抵当権抹消に要する司法書士費用は以下の通りです。

  低額者10%の平均 全体の平均値 高額者10%の平均
北海道地区 8,358円 15,532円 30,120円
東北地区 8,307円 13,863円 22,091円
関東地区 9,536円 15,613円 26,001円
中部地区 9,839円 16,638円 35,220円
近畿地区 9,933円 18,795円 32,444円
中国地区 9,471円 15,289円 26,682円
四国地区 9,917円 14,409円 21,562円
九州地区 9,737円 13,821円 22,676円

2-4. ハウスクリーニング費用

マンションや戸建て等の売却では、内覧前にハウスクリーニングを実施することがあります。
内覧とは、購入希望者に対して家の中を見せる販売行為です。

ハウスクリーニングはキッチンやバス、トイレ等の水回りの部分を5~6万円の費用をかけて行う人が多いです。

水回りのハウスクリーニング費用は、以下のような相場観となります。

キッチン 12,000円~20,000円程度
バス 10,000円~18,000円程度
トイレ 6,000円~8,000円程度

2-5. 測量費

不動産の売主には土地の境界明示義務があります。
境界が確定していない場合には、境界確定のための測量費が必要です。

具体的には測量会社に「確定測量図」の作成を依頼します。
確定測量図は、境界の同意をとる所有者の数にもよりますが、費用としては50万円~100万円程度です。

2-6. 解体費用

建物を取り壊して売却するときは、取壊し費用が発生します。
木造の取り壊し費用の単価は、坪4~5万円程度です。

解体するかどうかは、解体する前に、査定を依頼して不動産会社の意見を聞いてから判断すると無駄がありません。
実行するかどうかは不動産会社の意見を聞いてから行うようにしてください。

住宅の取り壊し費用っていくらなの?相場や発注の注意点を解説

3. 税金

この章では税金について解説します。

3-1. 譲渡所得と税金発生

個人が不動産を売却した場合、譲渡所得が発生すると税金が生じます。
譲渡所得の計算式は以下の通りです。

譲渡所得 = 譲渡価額※1-取得費※2-譲渡費用※3

※1 譲渡価額とは売却価額です。
※2 取得費とは、土地については購入価額、建物については購入価額から減価償却費を控除した価額になります。
※3 譲渡費用は、仲介手数料や印紙税、測量費など、売却に要した費用のことです。

上式の計算の結果、譲渡所得がプラスになると、所得税および住民税、復興特別所得税が発生します。
譲渡所得がマイナスの場合には税金は生じません。

譲渡費用としては以下のものが認められます。

  • 売却の際の仲介手数料
  • 売却のために要した測量費
  • 売却に伴う広告費
  • 売却時の売買契約書に貼付けした印紙税
  • 媒介契約締結日以降に実施したハウスクリーニング費用
  • 売却に伴い支払った立退料
  • 売却時の建物の取壊し費用

一方で、以下の費用は譲渡費用にはなりません。

  • 抵当権抹消登録免許税
  • 司法書士手数料
  • 家財処分費用
  • 引越費用

譲渡費用に関しては、費用によって認められないものや認められるものがありますので、最終的には税務署に必ず個別確認するようにしてください。
なんでも費用に認められるわけではないと理解し、保守的に考えておくことが必要です。

3-2. 所有期間と税率

譲渡所得にかかる税率は所有期間によって異なります。
1月1日時点において所有期間が5年超の場合は長期譲渡所得、1月1日時点において所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得と分類されます。

それぞれの税率は以下の通りです。

所得の種類 所有期間 所得税率 住民税率
短期譲渡所得 5年以下 30% 9%
長期譲渡所得 5年超 15% 5%

上記の税率でそれぞれ計算し、さらに2037年までは「所得税」に対して一律2.1%をかけた金額が「復興特別所得税」として納税額にプラスされます。

3-3. 節税効果の大きい3,000万円特別控除

居住用財産と呼ばれるマイホームを売却した場合は、3,000万円特別控除を適用することが可能です。
3,000万円特別控除を適用した場合の譲渡所得の計算式は以下のようになります。

譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円

居住用財産とは、以下のいずれかの要件を満たすマイホームです。
賃貸マンションやアパートは該当しません。

居住用財産の定義

  1. 現に居住している家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡の場合
  2. 転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡するする敷地の譲渡の場合(この間に貸付や事業用に供していても適用となる)
  3. 災害などにより居住していた家屋が滅失した時は、災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、その敷地だけ譲渡する場合
  4. 転居後に家屋を取り壊した場合には、転居してから3年後の12月31日までか、取り壊し後1年以内か、いずれか早い日までに譲渡する場合(取り壊し後にその敷地を貸し付けたり、事業の用に供したりすると適用外となる)

3000万円特別控除の適用の結果、譲渡所得がマイナスとなった場合、譲渡所得はゼロとして扱われ、税金は発生しないことになります。

3,000万円特別控除は非常に節税効果の大きな特例ですので、要件を必ず確認するようにしてください。

まとめ

いかがでしたか。
不動産売却に要する手数料や費用について解説してきました。

仲介手数料は、とても大きな金額の費用です。
上限額が定められており、相場も上限額となっています。
特徴としては成功報酬であり、媒介契約の種類によらず発生する金額は同じです。

その他、不動産の売却には印紙税や抵当権抹消の登録免許税等の費用も生じます。
場合によっては税金も発生することがあります。
手数料や費用について理解できたら、早速に売却をスタートさせましょう。

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