ペントハウスとは?メリット・デメリットや物件探しのポイントを全解説

ペントハウスとは メリット・デメリット

ペントハウスとは、マンション最上階に設けられる特別仕様の高級住戸のことです。ステータス性を重視する方にはおすすめですが、高額な生活コストに留意する必要があります。

本記事では、ペントハウスのメリット・デメリット、ペントハウスが向いている方の特徴、物件探しのポイントなどについて、詳しく解説します。

住み替えをご検討中の方は「住み替えを成功させるための重要ポイント」「マンションの住み替えのメリット・デメリット」もご覧ください。

この記事を読むと分かること
  • ペントハウスの概要
  • ペントハウスが向いている方の特徴
  • ペントハウスの物件の探し方
「マンションを売りたい」と悩んでいる方へ
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1.ペントハウスとは?

ペントハウスとは、マンションやホテルの最上階に設けられた特別仕様の高級な住戸のことを指します。

単に最上階にあるだけではなく、マンションのほかの住戸とは間取りが異なり、設備や内装も豪華で高額なものが多いです。

また、ルーフバルコニー付きのペントハウスも珍しくありません。ルーフバルコニーは下の階の屋根にあたる部分を利用しているもので、他住戸のバルコニーに比べて広々としたスペースになっています。

日当たりが良く開放感も抜群なルーフバルコニーは、庭をつくったり食事をしたりと、いろいろな楽しみ方ができます。

住戸内に階段があり2階以上の階層で構成されるメゾネットタイプもよくみられる仕様で、まるで一戸建てのような感覚で暮らせるでしょう。

なお、ペントハウスは、ビルの屋上にある階段室やエレベーター機械室、給水タンク置場などを備えた「設備小屋」を指す場合もあります。

また、ホテル最上階の高級感のある部屋のことを指す場合もありますが、本記事ではマンション最上階の高級住戸について解説しています。

2.ペントハウスの魅力・メリット7選

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ここでは、ペントハウスの魅力・メリットを紹介します。

2-1.希少性が高く、ステータスになる

ペントハウスのあるマンションは少なく、あったとしても一つのマンションに1戸または数戸しかありません。

そして、ペントハウスの価格は非常に高く、東京都心部のペントハウスは、1億円以上の値が付く、いわゆる「億ション」であるのが一般的です。賃貸の場合でも、家賃は月数十万円から数百万円に上ります。

ラグジュアリーで高価格なペントハウスは、高いステータスの象徴であることに加え、その希少性により一段と魅力的に感じられることから、富裕層を中心に人気を集めています。

マンションのイメージを象徴する住戸として、ペントハウスがモデルルームとして公開されるケースも珍しくありません。

一般に、マンションの資産価値は新築時に最も高く、築年数の経過とともに下落していきます。しかし、競合物件の供給が少なく希少性の高いペントハウスは、中古物件でも高い需要があります。したがって、資産価値が下がりにくいという点も、見逃せないメリットといえるでしょう。

売却したいときに高値で売れる可能性が高いペントハウスは、資産としても大きな価値があります。

2-2.ハイグレードな設備が備わっている

ペントハウスには、高級志向の方のニーズを満たすハイグレードな設備や仕様が採用されています。

ペントハウスの間取りは特別仕様で、階下に同じつくりの住戸はありません。複数のバスルームやトイレ、プライベートプール、ジェットバス、サウナなどの設備を備えている場合もあります。

最上階にあるため、天井を高くしたり、メゾネットタイプにしたりすることが比較的容易で、戸建てのようにゆとりのある住空間を実現できます。

さらに、コンシェルジュが常駐しているマンションなら、ホテルに住んでいるかのような快適な生活を送ることができるでしょう。

2-3.広々としており、住み心地が良い

最上階に1戸から数戸しか設けられないペントハウスは、多くの場合マンションの住戸のなかで最も面積が大きく、100平米を超える部屋も珍しくありません。

また、通常のマンション住戸の天井は、高さ2.4メートル程度ですが、ペントハウスでは3メートル以上が一般的です。そのため、大きい家具や家電を置いても圧迫感を感じることはありません。

居室のほか、玄関や廊下、キッチン、風呂、トイレ、収納などにも広いスペースが確保されており、ゆとりある空間で優雅な暮らしが楽しめるでしょう。ペントハウスの大きな窓も、開放的な雰囲気を演出します。

2-4.最上階ならではの絶景を楽しめる

多くの場合、ペントハウスはタワーマンションなど眺望の良い建物に設けられており、最上階からマンション随一の絶景を望むことができます。

ペントハウスには大きな窓など景色を楽しむための仕様が施されているため、日常的に開放感を味わえます。

近くで花火大会などのイベントが開催されるなら、自宅が観覧の特等席となるかもしれません。

2-5.上階の住人がいないため、騒音に悩まされにくい

ペントハウスは最上階に位置するため、上階の足音に悩まされることがありません。

近い住戸の生活音や騒音は、マンション暮らしのよくあるトラブルの一つです。しかし、ペントハウスはワンフロアに1戸または数戸しかないため、隣家との騒音トラブルが起こる可能性は低いでしょう。

また、交通や街の喧騒、建設工事など、地上の騒音が気になりにくい点もメリットです。静かに暮らしたい方や、自宅で仕事をする方にはうってつけの環境といえるでしょう。

2-6.プライバシーを確保しやすい

最上階に位置し、ワンフロアに1戸または少数の住戸しかないペントハウスには、プライバシーを確保しやすいというメリットがあります。

高層階であればあるほど外から覗かれる心配は少なく、1戸だけならワンフロアが丸々プライベート空間です。

さらに物件によっては、ペントハウス専用のエレベーターが設けられているマンションがある点も見逃せません。待ち時間が短縮され、混雑による不快感を避けられることも専用エレベーターのメリットです。

2-7.間取りを自由に設定できるケースもある

建築中の分譲マンションでペントハウスを早期契約する場合、購入者の希望に合う間取りや仕様、デザインを取り入れられる場合があります。

マンションでありながら注文住宅のように自分好みの空間をつくれる可能性があることは、新築ペントハウス購入の大きなメリットといえるでしょう。

3.ペントハウスの注意点・デメリット3選

天秤とクエスチョンマーク

憧れの高級住戸であるペントハウスですが、探すのが大変なうえに、最上階ならではの難点もあります。ここでは、ペントハウスのデメリットや、検討する際の注意点について解説します。

3-1.桁違いのコストがかかる

一般的に、マンションの分譲価格や賃料は高層階であるほど高額です。ペントハウスは最上階にあるうえに、設備や仕様のグレードが高いことから、分譲価格・賃料が一般物件と比較して桁違いに高くなります。

また、ペントハウスの共益費・管理費も高額です。共益費・管理費とは、マンション共用部分の維持管理にかかる費用で、清掃員・管理員の人件費や照明器具、消防設備の修理費などが含まれています。

なお、ルーフバルコニーは厳密には共用部分にあたり、自宅の一部として使用するためには別途費用を払わなければなりません。

加えて、最上階にあるペントハウスは、夏場に室温が上がりやすく、大きな窓や吹き抜けのある広い居室は冷暖房が利きにくいことから、光熱費もかさみます。

3-2.災害の影響を受けやすい

ペントハウスは最上階にあるため、台風、地震、火災といった災害の影響を受けやすいという特徴があります。

高層階は風が強いうえ、ペントハウスには風をさえぎるものもありません。そのため、ルーフバルコニーにベンチやテーブル、植木鉢などを置く場合は、吹き飛ばされないように配慮が必要です。特に台風への備えは必須で、台風通過後の片付けには手間がかかるケースもあるでしょう。

また、地震による影響にも留意する必要があります。地震が起きた際に建物の損傷を防ぐための構造には、「耐震」「制震」「免震」の3種類がありますが、このうち高層階の揺れ幅が最も小さいのは、免震構造です。特殊な免震部材によって地面から建物を絶縁するため、地震が発生しても建物が大きく揺れることはありません。

したがって、免震構造以外のマンションにおいて、ペントハウスは下層階の住戸より揺れが大きくなりやすいことを知っておきましょう。

さらに、地震や火災などの災害時には、エレベーターが停電によって止まる恐れがあるため使えません。階段を使って地上へ避難するような事態になれば、最上階であることがデメリットになり得るでしょう。

3-3.そもそもの物件数が少ない

ペントハウスの希少性の高さは魅力の一つではあるものの、その物件数の少なさにより、住みたい物件を見つけるには苦労するかもしれません。ペントハウスのあるマンション自体が少ないうえに、ワンフロアに1戸から数戸しかないのですから、見つけにくいのは当然です。

都内の新築ペントハウスは数億円から十数億円超と非常に高額になることもあるため、資金力があって購入可能な方が、個別で紹介してもらい購入する物件だと思っておいたほうがよいでしょう。

どうしてもペントハウスに住みたいなら、新築だけでなく中古マンションも視野に入れ、こまめに物件をチェックする必要があります。

4.ペントハウスが向いている方の特徴

そびえ立つ高層マンション

これまで見てきたペントハウスのメリット・デメリットを踏まえると、ペントハウスには以下のような方が向いているといえます。

  • コスト度外視でステータスの高さを感じたい方
  • ハイグレードで高級感のある部屋に住みたい方
  • 設備の充実した家で快適な暮らしがしたい方
  • 広々とした家でゆったりと暮らしたい方
  • 景色の良さにこだわりがある方
  • 花火大会などのイベントを家族や友人と楽しみたい方
  • 騒音や外からの視線をシャットアウトして、静かに暮らしたい方
  • プライバシーを守るとともに、開放感のある生活がしたい方
  • こだわりの大きな家具などを設置したい方
  • 間取りや設備などをなるべく自分で選びたい方

上記の多くは、誰もが実現したい「理想の住まいの条件」に近いかもしれません。

結局のところ、ペントハウスが向いている方は、経済的に余裕があり、ハイグレードで快適な暮らしを実現するための費用を惜しまない方であるといえるでしょう。

5.ペントハウスの物件を探す際のポイント

高層マンションを指す女性

自身がペントハウスに向いていると思っても、まだ再考の余地があるかもしれません。ここでは、ペントハウスに実際に住むかどうか検討する際のポイントについて解説します。

また、ペントハウスへの住み替えを決めた場合の物件の探し方と、旧居を高く売却する方法も紹介します。

5-1.あらためて、本当にペントハウスを選ぶべきかを考える

ペントハウスはステータスの象徴であり、その華やかさに憧れる方が多い一方で、災害の影響を受けやすく、高コストであるなどのデメリットもあります。

良い点ばかりに気を取られて、憧れだけで決めてしまうと、住み始めてから後悔することにもなりかねません。コストが桁違いであるだけに、以下のような観点から「本当にペントハウスにこだわるべきか」を慎重に検討することが重要です。

  • 住んでいる場面をイメージした場合、日常生活に不便はないか
  • 災害時の対応をシミュレーションした場合、実行できそうか
  • ランニングコストを考慮しても今後の家計収支に問題は起こらないか

住みたい物件が見つかった場合にも、建物の構造や窓ガラスの断熱・遮熱性能、経年劣化の有無などを検討の段階で注意深く確認しておきましょう。

また、ペントハウスでの暮らしを望む理由をあらためて整理すれば、ペントハウス以外の物件が選択肢に入る可能性もあります。

例えば、タワーマンションの高層階では、ペントハウスと遜色のない見晴らしが楽しめるでしょう。デザイナーズマンションやヴィンテージマンションなど、唯一無二の特徴ある建物でニーズを満たせる場合もあるかもしれません。

5-2.ペントハウスの物件検索にはコツがある

ペントハウスは、物件情報サイトで検索すれば、簡単に見つけることができます。ただし、なかには「ペントハウス」と称するマンション最上階の一般住戸が混在していることもあるため、注意が必要です。

本来の意味でのペントハウスに絞り込みたい場合は、検索ワードに「高級マンション」という文言を追加する、賃料の下限を高く設定するなどの工夫をしてみましょう。

また、不動産情報サイトで公開されないペントハウスもあるため、不動産会社に相談して個別に紹介してもらうのも有効な手段です。

なお、ペントハウスがある東京都内の高級マンションとしては、以下のような物件が挙げられます。

5-3.ペントハウスへの住み替えを検討中なら、不動産一括査定を利用する

ペントハウスへの住み替えを検討しているなら、現在の住居をなるべく高値で売却する工夫をしましょう。

少しでも有利な条件での売却を実現するには、複数の不動産会社の査定を受けて価格・サービスを比較したうえで、依頼先を決めることが重要です。

手間をかけずに複数社の査定結果を確認したい場合には、不動産一括査定サイトを利用しましょう。

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まとめ

ペントハウスは、マンションの最上階に設けられた特別仕様の高級な住戸です。

その希少性などにより分譲価格や賃料が桁違いに高いため、ペントハウスに住み替える場合は、旧居をなるべく高値で売却しましょう。また、本当にペントハウスにこだわる必要があるのか、自身のニーズを再度整理することをおすすめします。

不動産を高値で売るためには、複数の不動産会社への査定依頼が欠かせません。不動産売却をお考えの方は、NTTデータグループが運営する不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」をぜひご利用ください。