更新日:2025.04.18 マンション売却, 不動産売却の授業, 住み替え・買い替え マンションリースバックはデメリットだらけ?注意点を徹底解説! マンションリースバックは、売却した自宅に賃貸として住み続けられるサービスです。 一見するとお得に感じられますが、実はリースバックには思わぬ落とし穴があります。 この記事では、マンションリースバックのデメリットやトラブル事例をお伝えしたうえで、代替となる選択肢をご紹介します。 この記事を読むとわかること 知ってリスクを回避!マンションリースバックのデメリット マンションリースバックで起こりやすいトラブル リースバック以外におすすめの選択肢 一度の申し込みで 最大6 社に依頼 できる 売却したいけど何から始めたらいいかわからない方は 不動産売却のプロに相談しましょう! 大手から地元密着企業まで約2,500社参画 無料 売却のプロに相談する Contents1.【知らないと危険】マンションリースバックのデメリット2.マンションリースバックで起こりやすいトラブル5選3. マンションリースバックがおすすめできない3つの理由4.リースバック以外におすすめの選択肢まとめ 1.【知らないと危険】マンションリースバックのデメリット マンションリースバックの仕組みを一目でわかる図にしました。 リースバックを利用すると、売却後のマンションを「賃貸」として借りて住み続けられます。 そのため、マンションのリースバックは以下のような思いを持つ方に最適なサービスとして紹介されることが多いのです。 老後の生活資金を確保したいけど、住環境を変えたくない 固定資産税や修繕積立金を支払うことなく今のマンションに住み続けたい 住宅ローン返済の負担が大きくなったので、支払えなくなる前に対策をとりたい 上記のような状況におかれている場合、リースバックは魅力的に思えるかもしれません。 しかし、リースバックには重大なデメリットがあります。 デメリットを理解せずに契約すると、「騙された!」「こんなはずじゃなかった…」と後悔しかねません。 そのような失敗を回避するため、マンションリースバックのデメリットをおさえておきましょう。 マンションリースバック5つのデメリット 買取価格が市場価格の60%~80%ほどになる 買取価格が高いほど家賃も高くなる 賃貸借契約の更新が保証されていない 買い戻し価格が買取価格の1.1倍から1.3倍ほどになる オーナーチェンジで退去を要求されるリスクがある では、順番に詳しく解説します。 リースバックの仕組みとは?「騙された!」の声や利用後に後悔したケースを紹介 リースバックとは、所有する不動産を売却し、毎月賃料を支払うことで賃貸と 1-1. 買取価格が市場価格の60%~80%ほどになる リースバックでマンションを売却する場合、売却価格は市場価格に対して60%から80%程度安くなることが一般的です。 60%から80%も安く買い取られるのは、リースバックを行う会社が「投資物件としての利回り」を重視しているから です。 買取価格が低ければ低いほど利回りが高くなります。 利回りによって収益の割合を高くするために、リースバック会社は買取価格を抑えようとするのです。 たとえば、市場価格が3,000万円のマンションでも、リースバックでは1,800万円~2,400万円程度の買取価格になることがあります。 マンションをできる限り高く売却したいと考えている方にとっては、大きなデメリットとなるでしょう。 1-2. 買取価格が高いほど家賃も高くなる リースバックでは、買取価格が高いほど毎月の家賃も高くなる傾向があります。 リースバック会社が、投資金額を回収できるよう家賃を設定する からです。 つまり、買取価格が高ければ高いほど、回収すべき金額も大きくなるため家賃も高額になるのです。 リースバックの家賃相場は、一般的に買取価格の6~10%程度とされています。 たとえば、買取価格が3,000万円だった場合は、10%で家賃を算出すると年間300万円。月々の家賃は25万円です。 このように、高額な家賃で家計が圧迫されるおそれがある点が、マンションリースバックの大きなデメリットといえるでしょう。 1-3. 賃貸借契約の更新が保証されていない マンションのリースバックは、賃貸借契約の更新が保証されているわけではありません。 特に 定期借家契約の場合、契約期間が満了すると再契約ができない可能性があります。 リースバックの契約形態は「普通借家契約」と「定期借家契約」の2つに分かれます。 普通借家契約では更新が可能ですが、定期借家契約では契約期間終了後に退去を求められることがあるのです。 定期借家契約の契約は、一般的には2、3年。 契約の更新が保証されず、実質2、3年程度で退去になるリスクがある点がデメリットといえるでしょう。 1-4. 買い戻し価格が買取価格の1.1倍から1.3倍ほどになる リースバック後の買い戻し価格は、通常、売却時の価格よりも高く設定されます。 一般的には、売却価格の1.1倍から1.3倍程度になることが多く、立地や市場状況によっては、さらに高くなる こともあります。 なぜ高くなるかというと、リースバック会社が利益を見込める価格で売りたいからです。 買い戻すために多額の資金が必要になることも、マンションリースバックのデメリットです。 1-5. オーナーチェンジで退去を要求されるリスクがある マンションのオーナーが変わった場合、退去を要求されるおそれがあります。 特に、リースバック会社が倒産するケースでは注意が必要です。 リースバック会社が倒産した場合、マンションの所有権は新しい所有者に移転します。 新しい所有者は、もとの契約内容を引き継ぐことが一般的ですが、状況によっては契約条件が変更される可能性があります。 このような場合、賃料や契約の更新条件が新しいオーナーの意向によって変わるおそれがあるのです。 また、倒産したリースバック会社との間で交わした買い戻し契約が無効になることもあります。 買い戻せると契約書に明記されていても、新しいオーナーがその条件を受け入れるかどうかは保証できません。 どのような契約を結んだとしても、リースバックには退去を求められるリスクがあると心得ておきましょう。 “マンション売却で得する人、損する人の違いとは?” マンションを売却する際、「得する人」と「損する人」では何が違うのでしょうか? 実はその違いは、売却活動への取り組み方にあります。 “焦らず、計画的に売却活動を進めること”。これこそが、マンション売却成功の鍵を握っています。 「すぐに売らなければならない」と焦ってしまうと、次のような失敗をしがちです。 市場価格を見誤り安値を付けてしまう 販売開始のタイミングを誤り、高く売れない 価格交渉され、値下げしてしまう その結果、相場よりも低い価格で売却してしまうおそれがあります。 一方、成功した人は、次のような行動を取っています。 相場価格をしっかりと調べる 高く売れるタイミングを見計らって売り出す 複数の不動産会社の査定価格を比較する マンション売却を成功に導くためには、不動産一括査定サービスを活用するのがおすすめです。 一括査定を利用すれば、複数の不動産会社から提示された査定価格を比較し、適正価格での売却や、信頼できる業者選びが可能になります。 複数社に査定を依頼する際に便利なのが、NTTデータグループが運営する一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」です。 「不動産売却 HOME4U」はカンタンな情報を入力するだけで、全国の優良な不動産会社2,500社のなかから、最大6社を選んでまとめて査定依頼ができます。 複数社への査定依頼は、マンション売却成功への第一歩です。一括査定を依頼するなら、ぜひ「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」をご利用ください。 自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索できる裏ワザ 自宅のマンションを売却したいと考えている方や、現在の相場を知りたい方へ マンションを高く売る方法などについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 関連記事 自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索でき 自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索でき 更新日:2025/01/24 不動産売却塾編集部が教える、マンションを高く売る4つのコツ 不動産売却塾編集部が教える、マンションを高く売る4つのコツ 更新日:2025/04/15 大手と中小、どっちがいい?不動産会社選びで失敗しない方法 大手と中小、どっちがいい?不動産会社選びで失敗しない方法 更新日:2024/12/26 HOME4U(ホームフォーユー)実際どう?リアルな利用者の口コミ・評判 HOME4U(ホームフォーユー)実際どう?リアルな利用者の口コミ・評判 更新日:2025/03/04 2.マンションリースバックで起こりやすいトラブル5選 ここまで、マンションリースバックにはデメリットがいくつもあるとお伝えしました。 ここからは、マンションのリースバックで起こりうるトラブルの事例を5つご紹介します。 マンションリースバックで起こりやすいトラブル5選 ケース1:家賃が高騰した ケース2:買戻しできなかった ケース3:貸主と揉めた ケース4:退去を命じられた ケース5:高額な違約金を請求された ケース1:家賃が高騰した 家賃が高騰して家計が圧迫されるケースも多々あります。 家賃は市場価格に連動します。 特に大きく影響するのが物価の上昇。 物価が上昇すると、管理費や修繕費、固定資産税などのコストも増加します。 その結果、貸主が家賃を引き上げる判断をするケースが多いのです。 賃貸需要の変化も影響を与えます。 マンションの販売価格が高くなると購入が難しくなるため、賃貸住宅への需要が高まります。 現在、都市部ではマンション価格は上昇傾向にあり、連動して賃貸マンションの家賃が上がっています。 老後の生活資金を確保するために、所有しているマンションをリースバックしました。 契約当初は相場よりも安い家賃設定でしたが、5年後の契約更新時に、家賃が2倍に値上げ。 年金収入だけでは支払いが困難になり、途方に暮れてしまいました。 ケース2:買戻しできなかった マンションのリースバックでは、資金不足や契約条件の変更により、買い戻しができなかったというケースがあります。 買い戻しができない理由は以下の3つです。 買い戻し価格が高すぎた 家賃を滞納してしまった そもそも買い戻しできない契約だった 一般的に、買い戻し価格は売却時の価格より高くなるため、資金不足により買戻しができないおそれがあります。 家賃の滞納も大きな要因です。 リースバック契約中に家賃を3ヶ月以上滞納すると、賃貸契約が解除されることがあります。 契約解除された場合、買い戻しの権利も失われます。 また、リースバック会社によっては「買い戻し特約」を設けていない場合もあります。 この特約がないと、将来的な買い戻しが保証されません。 契約終了後にマンションが他の買主に売却される可能性があります。 マンションのリースバックでは、必ず買い戻しができるわけではないのです。 一時的な資金繰りのために、所有しているマンションをリースバックしました。 数年後、資金繰りが改善したため買い戻しを希望しましたが、リースバック会社は「契約上、買い戻しを保証するものではない」と主張し、応じてくれませんでした。 結局、マンションを手放すことに…。 買い戻し特約とは?期間や抹消手続き、再売買の予約との違いも解説 不動産には、「買い戻し特約」と呼ばれる特別な条件が付加されていることが ケース3:貸主と揉めた リースバック契約後、貸主(リースバック会社)との間で、トラブルが起こるケースがあります。 特によくあるトラブルが以下の3つです。 貸主が更新を拒否した 勝手に物件が売却された 修繕費の負担を請求された こうしたトラブルは、契約内容に関する認識の相違や、オーナーの変更などによって起こりがちです。 たとえば、経年劣化による修繕をどちらが負担するのかで意見が対立することなどがよくあります。 リースバックしたマンションで、水回りの故障が発生しました。 リースバック会社に連絡して修繕を依頼しましたが、「借主負担である」と主張され、高額な修繕費用を請求されてしまいました。 ケース4:退去を命じられた リースバック契約中に、オーナーチェンジや貸主の都合によって、突然退去を命じられるケースがあります。 リースバック会社の経営状況の変化や、事業戦略の転換が起こると、こうしたトラブルに発展しがちです。 退去を命じられた場合、引っ越しが新居の契約で思わぬ出費が発生します。 マンションのリースバックには、予測不能なリスクがつきまとうため注意が必要です。 リースバックしたマンションで、10年以上生活していました。 しかし、ある日突然、リースバック会社から「物件を売却したので、可及的すみやかに退去してほしい」との連絡を受けました。 新しい所有者は、自身で住む予定とのことでした。 ケース5:高額な違約金を請求された マンションリースバックの契約解除を申し出たら、高額な違約金を請求されるケースもあります。 国土交通省の「住宅のリースバックに関するガイドブック」にも、リースバック会社から強引に契約をすすめられ、トラブルに発展したとの報告が上がっています。 まだ売買が進んでいない時点でも、契約後に解約すると違約金が発生するケースがある ので注意しましょう。 電話で、リースバックの契約をしないかと勧誘され、いろいろとメリットがあると言われて、つい契約してしまいました。 冷静になって契約内容をじっくり読み返し、家賃の高さや更新が保証されない点などリスクが大きいことに気づきました。 解約を申し出たところ、リースバック会社から高額な違約金を請求されました。 3. マンションリースバックがおすすめできない3つの理由 マンションリースバックは、一時的に資金を調達できる一方で、多くのリスクを伴うため、安易におすすめできるサービスではありません。 ここでは、マンションリースバックをおすすめできない3つの理由について解説します。 マンションリースバックがおすすめできない3つの理由 理由1:高いリスクに比べて得られるメリットが少ない 理由2:将来的な資産を手放してしまう 理由3:リースバックよりメリットの大きい選択肢がある 詳しく見ていきましょう。 理由1:高いリスクに比べて得られるメリットが少ない リースバックは、売却したあとも自宅に住み続けられるというメリットがあります。 しかし、それよりもデメリットが大きいのが実情です。 買取価格が市場価格よりも低い 家賃負担が発生する 契約更新が保証されない 上記のようなデメリットがあるため、長期的に見るとお得ではありません。 たとえば、まとまった資金が必要になった場合に、リースバックを利用するとします。 リースバックでは買取価格が低く設定されるため、必要な資金が調達できないおそれがあるでしょう。 また、家賃を払い続けなければならないため、経済的な負担が大きくなります。 さらに、将来的に家を買い戻せなかった場合、結局は住み慣れた家を手放さなければなりません。 これらのリスクを考慮すると、リースバックは長期的にはデメリットのほうが大きいといえるでしょう。 理由2:将来的な資産を手放してしまう マンションは、適切に管理すれば長期にわたって資産価値を維持できる可能性があります。 しかし、リースバックを利用すると、その資産を手放すことになります。 老後の生活費や相続財産を失うリスクがあるため、利用するかどうかは慎重に判断しましょう。 理由3:リースバックよりメリットの大きい選択肢がある リースバックには、さまざまなデメリットがあるとお伝えしました。 マンションリースバックのデメリット 買取価格が市場価格の60%~80%ほどになる 買取価格が高いほど家賃も高くなる 賃貸借契約の更新が保証されていない 買い戻し価格が買取価格の1.1倍から1.3倍ほどになる オーナーチェンジで退去を要求されるリスクがある 上記のようなデメリットを考慮すると、リースバックよりもメリットの大きい選択肢は「売却して新しい家を購入すること」だといえるでしょう。 では、どのような選択肢があるのか、次の章で詳しくお伝えします。 4.リースバック以外におすすめの選択肢 マンションリースバックは、多くのリスクやデメリットがあるためおすすめできません。 ここでは、マンションリースバック以外におすすめできる2つの選択肢を紹介します。 リースバック以外におすすめの選択肢 選択肢1:一般売却で住み替える 選択肢2:買取で住み替える 詳しく見ていきましょう。 選択肢1:一般売却で住み替える 住み替えを検討しているなら、「一般売却」でマンションを売却するのが得策です。 リースバックでは買取価格が市場価格の60%~80%ほどになりますが、一般売却では市場価格で売却できます。 売却によって得た資金は自由に使用できるため、生活費や老後資金にあてることも可能です。 得られる資金の面でリースバックを大きく上回るメリットがあるといえるでしょう。 「一般売却」のメリット リースバックよりも高値で売却できる可能性がある 家賃が発生しないため、生活費を抑えられる 新しい住居に住み替えることで、生活の質を向上させられる ただし、売却までに6か月以上かかることもあるため、今すぐに現金が必要な場合は、「選択肢2:買取で住み替える」を検討したほうがいいでしょう。 また、一般売却でマンションを着実に高く売りたい場合は、複数の査定価格を比較する必要があります。 不動産会社によって査定価格が異なるため、ときには数百万円以上の差がつく可能性があるからです。 複数社に査定を依頼する際に便利なのが、NTTデータグループが運営する一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」です。 不動産売却 HOME4Uはカンタンな情報を入力するだけで、全国の優良な不動産会社2,500社のなかから、6社を選んでまとめて査定依頼ができます。 マンションをより高く売りたいなら、ぜひ不動産売却 HOME4Uをご活用ください。 【無料】一括査定依頼スタート 選択肢2:買取で住み替える 早急に資金が必要な場合や、売却活動の手間を省きたい場合は、不動産会社による買取を検討する方法があります。 「買取」は、売却したい不動産を不動産会社に直接購入してもらう方法です。 一般売却に比べて 売却価格は7~8割になる傾向にありますが、売れ残りの心配はありません。 また、「買取」では売却活動もなくすぐに売却が可能です。そのため、周りに知られずに引き渡しまで完了できます。 「買取」のメリット 短期間で現金化できる 売却活動の手間がかからない 周りに知られずに売却できる 買取でのマンション売却については、以下の記事で詳しく解説しています。 マンションの買取相場は市場価格の7~8割!詳しい相場の調べ方と高く売るコツ マンションの買取を希望する場合、「買取相場はいくらなのか」気になります まとめ マンションリースバックは、一時的な資金調達や、住み慣れた家に住み続けられるというメリットがありますが、その裏には多くのリスクが潜んでいます。 リースバックを検討する前に、まずは一般売却や買取など、デメリットの少ない他の選択肢を検討することをおすすめします。 リースバックは、あくまで最終手段として捉え、契約内容をしっかりと確認し、リスクを十分に理解した上で慎重に判断することが大切です。