空き家バンクとは?売り手側のメリット・デメリット、その他の選択肢も解説

空き家バンクとは メリット・デメリット

空き家を売却できるか不安な方は、空き家バンクを活用してみませんか。

本記事では、空き家バンクの仕組みやメリット・デメリットなどについて解説します。

家を売るための初歩的なことを知りたい方は「家を売る完全ガイド」もご覧ください。

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1.空き家バンクとは?

空き家バンク」とは、全国の地方公共団体が提供する、空き家のマッチングシステムのことです。空き家を売りたい方と買いたい方(貸したい方と借りたい方)をつなぐ仕組みであり、両者ともに無料で利用できます。

空き家の売却を希望する方が、物件情報を空き家バンクに提供して、地方公共団体のWebサイト、広報誌などに掲載してもらいます。そして、購入希望者は公開された物件情報のなかから、条件に合う空き家を見つける、というのが一連の流れです。

ただし、地方公共団体が行なうのはマッチングまでで、内覧や交渉、売買・賃貸契約に関しては個人間で行ないます。不動産会社に仲介を依頼できますが、その場合は仲介手数料の支払いが必要です。

1-1.空き家バンクの登録条件

空き家バンクの登録条件は以下になります。

対象地域に所在する空き家であること

登録できる物件は、該当する市町村の区域内にある空き家が対象となります。

おおむね1年以上誰も住んでいないこと

多くの自治体では、「おおむね1年以上誰も住んでおらず、今後も使用する予定がない住宅」であることを空き家の目安としています。
また、居住できる状態、もしくは修繕を行えば使用可能な状態になることが条件です。

所有権が明確であること

相続などの問題がすでに解消されており、所有者が明確である必要があります。
加えて、建築基準法や都市計画法など法令に違反していない物件であることも求められます。

不動産会社に売却や賃貸の依頼をしていない物件であること

空き家バンクは、自治体が主体となって物件の情報を提供し、希望者とのマッチングを図る制度です。
そのため、すでに不動産会社と契約を結び、売買や賃貸の仲介を依頼している物件は、原則として登録できません。

空き家バンクの趣旨に適すると自治体が判断した物件であること

申請された物件は、書類審査や現地調査を経たのち、最終的に自治体の長(市長・町長など)が「空き家バンクへの登録に適している」と認めたもののみが掲載されます。

1-2. 空き家バンクへ登録する手順

空き家バンクへの登録は、以下の手順で進めていきます。

  1. 事前相談
  2. 書類の提出
  3. 現地確認
  4. 登録・情報公開
  5. マッチング・契約支援

(1)事前相談

まずは、物件のある地域の担当窓口(都市整備課、地域振興課など)に連絡して相談します。その際、制度の内容や登録条件について詳しく説明してもらえるでしょう。
物件の状態や所有権の状況によっては登録できないケースもあるため、事前相談を行うことでスムーズに進めることができます。

(2)書類の提出

続いて、必要書類を集めて、窓口または郵送にて提出します。書類は自治体指定の「空き家バンク登録申請書」のほか、 所有者確認のための登記事項証明書(登記簿謄本)、本人確認書類(運転免許所など)、外装や内装を確認できる物件の写真、間取り図などです。
ほかにも、自治体によっては設備状況確認票などを求められることがあります。

(3)現地確認

申請後、自治体職員が現地調査を実施し、物件の状態や法令が遵守されているか確認します。
この際、不動産会社の担当者が同行することもあります。

(4)登録・情報公開

登録が承認されると、空き家バンクの物件一覧に掲載されます。登録物件は、売買用・賃貸用いずれか希望に応じて掲載されます。

(5)マッチング・契約支援

購入または賃貸を希望する方が現れたら、自治体がマッチングをサポートします。実際の売買・賃貸契約については、個人で取引をしない場合、不動産会社の仲介を通じて手続きが行われるのが一般的です。

2.空き家を放置するリスク

全国各地で空き家バンク制度が導入されている背景として、空き家問題の深刻化があります。ここでは、空き家を放置することで生じるリスクについて解説します。

2-1.近隣住民に損害を与える可能性がある

住人のいない家は劣化が進みやすいため、定期的なメンテナンスが必須です。適切な管理を行なわないまま空き家を放置すると、見た目の劣化だけでなく倒壊の危険性まで出てくるでしょう。

また、空き家は放火などの犯罪のターゲットになりやすい点も問題です。雑草が生い茂る庭で自然発火が起きたり、ゴミを不法投棄されたりするケースもあります。

空き家に不審者が住みつけば、近隣の治安が悪くなり、周辺の物件の資産価値まで下がることになりかねません。

空き家を放置するリスク

空き家について近隣住民からクレームを受けるだけでなく、実際に損害が出て裁判へと発展する例もあります。

2-2.固定資産税の軽減措置がなくなる可能性がある

増え続ける空き家に対処するため、2015年(平成27年)に「空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家対策特別措置法)」が施行されました。この法律により、「特定空き家」に認定された空き家には、固定資産税の軽減措置が適用されなくなったのです。

特定空き家とは、以下のような状態にある空き家(そのような状態になることが予見されるものも含む)のことを指します。

  • そのまま放置すると、倒壊など著しく保安上危険となる恐れがある
  • アスベストの飛散、ゴミの異臭など、著しく衛生上有害となる恐れがある
  • 適切に管理されておらず、著しく景観を損なっている
  • 枝の越境、動物のふん尿などにより、周辺環境に影響を及ぼしている

出典:“年々増え続ける空き家!空き家にしないためのポイントは?”. 政府広報オンライン. 2022-06-14. (参照2024-04-01)

小規模住宅用地の場合、固定資産税の課税標準額が6分の1になる軽減措置が適用されます。しかし、特定空き家として指定されると、この軽減措置が適用されなくなり、結果的に固定資産税の負担が最大6倍になる恐れがあるのです。

固定資産税と空き家のほか、家や土地にかかる税金に関して詳しくは、以下の記事をご覧ください。

3.空き家バンクの売り手側のメリット

ここからは、空き家バンクに物件情報の掲載を考えている方のために、売り手側のメリットを解説します。

3-1.物件情報を無料で掲載できる

空き家バンクならどのような物件であっても、利用登録をすれば無料での掲載が可能です。「駅から遠い」「築年数が古い」など資産価値をアピールしづらい空き家でも、インターネット上で買い手を探すことができます。

地方には数多くの空き家が存在しますが、なかには不動産会社が対応できない地域の物件もあります。そのような対応外の地域の場合、ポータルサイトなどに掲載してもらえず、空き家の情報を多くの方に知ってもらうことができません。

一方の空き家バンクであれば、地方公共団体のWebサイトや広報誌を介して、空き家を探している方にアピールできます。物件情報を広く掲載することで、購入希望者とマッチする可能性を高められるでしょう。

3-2.仲介手数料の負担がない

不動産会社の仲介で空き家を売却する際には、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。一方、空き家バンクを利用して個人間取引をする場合、仲介手数料はかかりません。

なお、不動産会社の仲介手数料には、取引物件価格に応じて下記のとおり上限が定められています。

空き家バンクで購入希望者が見つかり、スムーズに契約まで進めば、売却後に手もとに残る金額も大きくなるでしょう。

仲介手数料について詳細は、以下の記事をご覧ください。

3-3.空き家購入を促す支援制度がある

空き家の売買に関しては、買い手向けの支援制度があります。支援制度の内容は地方公共団体によって異なりますが、空き家の購入、リフォーム、改修などにかかる一部費用を負担してもらえることがあります。

支援制度が充実していれば、買い手側の金銭的な負担が軽くなり、購入意欲も高まります。その結果、売り手側としては買い手を見つけやすくなるのです。

空き家バンクの利用を検討している場合には、こまめに最新情報を確認しましょう。

4.空き家バンクの売り手側のデメリット

空き家バンクでの売却を検討している方は、以下のデメリットについても確認が必要です。

4-1.トラブルに自分で対応しなくてはならない

空き家バンクを利用して個人間取引を行なう場合、内覧時の対応から価格交渉、売買契約まで自身ですべて行なう必要があります。

不慣れな個人間の取引では、やりとりがスムーズに進まなかったり、契約内容に不備が生じたりすることもあるでしょう。話し合いがまとまらず、交渉が長引くケースもあります。

不動産会社に仲介を依頼する場合と異なり、専門家によるアドバイスやサポートが受けられず、現地に何度も出向いたり、連絡や話し合いで時間を取られたりして、仕事や生活に支障が出る恐れもあります。

個人間取引が不安な方は、不動産会社に仲介を依頼することを検討しましょう。

4-2.売却までに時間がかかる場合がある

空き家バンクに情報を掲載したとしても、買い手がすぐに見つかるとは限りません。空き家バンクにはほかにも多数の空き家情報が掲載されているため、売却まで時間がかかる場合もあるでしょう。

「空き家バンクで買い手が見つからなかったので、結局不動産会社と契約して売却を依頼した」という声も聞かれます。

不動産会社に売却を依頼すれば、物件の魅力を最大限アピールできるような広告宣伝をしてもらえます。「1日でも早く売却したい」という方は、不動産会社への売却依頼を検討しましょう。空き家バンクと不動産会社への相談を同時に進めるのも一つの方法です。

5.空き家をスムーズに売却するには?空き家バンク以外の選択肢

空き家バンクを利用する以外に、不動産仲介・買取という選択肢もあります。

5-1.不動産仲介

不動産仲介とは、不動産会社に仲介依頼を行ない、物件の買い手を探してもらう方法です。不動産会社が広告宣伝、営業を行ない、買い手が決まるまで全面的にサポートします。

前述のとおり、居住者のいない家をそのまま放置すると、建物の劣化や倒壊などの危険が生じます。固定資産税の支払いも続くため、早めに売却するほうがよいでしょう。

不動産をできる限り早く、高値で売りたいなら、複数の不動産会社に査定依頼を出すのがおすすめです。NTTデータ・ウィズが運営する不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」を利用すれば、全国約2,500社の優良不動産会社のなかから、最大6社の査定価格をまとめて取り寄せできます。

大手の不動産会社から地域密着型の不動産会社まで、さまざまな選択肢のなかから、ぴったりの会社を見つけられるでしょう。

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5-2.不動産買取

不動産買取とは、不動産会社に空き家を買い取ってもらう方法です。買取された物件はリフォームやクリーニングを行なったあと、自社商品として売り出されます。

不動産買取は売却期間が短く、早ければ数日程度で買い取ってもらえます。仲介手数料もかからず、築年数の古い物件でも売却しやすい点がメリットです。

ただし、空き家はリフォームすることが前提となるため、不動産仲介よりも売却価格が下がる傾向にあります。物件の状態にもよりますが、市場価格の50~80%程度の価格で取り引きされることが多いです。

空き家買取については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

空き家を放置すると税金の負担が重くなるだけでなく、近隣住民に迷惑をかけるリスクもあります。空き家を持て余している場合には、空き家バンクの利用を検討してみましょう。空き家バンクなら、建物の状態や地域に関係なく、物件情報を掲載可能です。

ただし、個人間取引ではトラブルが起きたり、売却までに時間がかかったりすることもあるため、空き家バンクと併せて、不動産仲介や買取について検討することをおすすめします。

空き家の売却をお考えの方は、NTTデータ・ウィズが運営する不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」をぜひご利用ください。「不動産売却 HOME4U」は、23年の実績を誇る老舗の不動産査定サイトで、全国約2,500社の優良不動産会社のなかから、最大6社の査定価格をまとめて取り寄せできます。

空き家をスムーズに売却するには、不動産会社選びが重要となるため、複数社を慎重に比較検討しましょう。

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「空き家バンク」に関するよくある質問

  • Q 売れるまで期間の平均はどれくらい?
    A 都市近郊で3〜6か月、過疎地では1年以上かかるケースもあります。並行して一括査定を併用すると短縮しやすいです。
  • Q 遠方在住でも利用できますか?
    A 郵送・オンライン委任で対応する自治体が増えていますが、現地立ち会いを求められる場面もあるため、事前に確認しましょう。
  • Q 一括査定と併用するメリットは?
    A 空き家バンクは地元移住者向けで買い手が限定的ですが、一括査定を利用することで、都市部の投資家や買取会社にも同時にアプローチでき、価格アップや早期成約が期待できます。

この記事のポイント

空き家バンクとは?
全国の地方公共団体が提供する、空き家のマッチングシステムのことです。
地域内の空き家情報を公開し、売却や賃貸を希望する方とのマッチングを図っています。

詳細は「1.空き家バンクとは?」をご覧ください。

空き家バンクの売り手側のメリットは?
空き家バンクの主なメリットは以下の3つです。

  • 物件情報を無料で掲載できる
  • 仲介手数料の負担がない
  • 空き家購入を促す支援制度がある

詳細は「3.空き家バンクの売り手側のメリット」をご覧ください。

空き家バンクの売り手側のデメリットは?
空き家バンクの売り手側のデメリットは以下のとおりです。

  • トラブルに自分で対応しなくてはならない
  • 売却までに時間がかかる場合がある

詳細は「4.空き家バンクの売り手側のデメリット」をご覧ください。

空き家バンク以外の選択肢は?
空き家バンク以外の選択肢は以下の2つです。

  • 不動産仲介
  • 不動産買取

詳細は「5.空き家をスムーズに売却するには?空き家バンク以外の選択肢」をご覧ください。