更新日:2023.05.19 不動産売却の授業, 不動産売却の基礎講座 空き家買取は業者選びが重要!依頼先の選び方や買取の特徴を紹介 古い空き家は売れにくく、そのまま放置してしまっている方も少なくありません。 ただ、空き家の放置は事件発生の温床や、野生動物の住処になるなどの可能性があり非常に危険です。 また倒壊の危険性があるなど、適切に管理されていない空き家は自治体により「特定空き家」と区別され、固定資産税が高まったり、取り壊しを命じられたりといったリスクがあります。 なかなか売れない空き家は、放置をせずに不動産会社に買取をしてもらうことを検討しましょう。 買取は、仲介での売却に比べて安い価格で取引されますが、不動産会社選び次第ではその差を大きく狭めることもできます。 この記事では、買取をする際の不動産会社選びのポイントを解説します。 また、買取を利用すべきか迷っている方に向けて、買取の特徴等も紹介しています。 この記事で買取するかを決めて、今後の行動を考えていきましょう。 「売却を考えているけど、難しい話をたくさん読むのは苦手」「すぐに売却したい」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、まずは「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を使って複数の不動産会社にまとめて売却査定を依頼してみることをおススメします。 NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U」は、全国規模の大手企業から、実績豊富な地域密着型の企業まで、全国約2,100社と提携しています。複数の優良企業から査定価格をまとめて取り寄せることができるので、1社1社、自ら不動産会社を探して依頼する必要がありません。複数の企業を比較できるから、あなたの不動産を高く売ってくれる会社が見つかります。 ぜひ比較して、信頼できる、最適な不動産会社を見つけてください。 Contents1.空き家の買取業者を選ぶ3つのポイント1-1.空き家を中心に買取している業者を選ぶ1-2.売りたい空き家の地域で実績あるか確認する1-3.3社以上を比較し買取価格が最も高い業者を選ぶ2.唯一のデメリットは買取相場の低さ3.空き家買取の4つのメリット3-1.売却に手間と時間がかからない3-2.費用をかけずに売却できる3-3.仲介で売れない物件も買取してもらえる3-4.契約不適合責任を負わなくていい4.空き家なら「仲介」と「買取」どっちを選ぶべき?5.空き家買取の流れまとめ 1.空き家の買取業者を選ぶ3つのポイント 空き家を良い条件で買取してもらうには、良い不動産会社を選ぶ必要があります。 不動産会社選び次第で、買取価格が100万円単位で変わってくることもあるため、時間が許す限り慎重に不動産会社を選びましょう。 以下では、空き家の買取業者を選ぶ3つのポイントを紹介します。 空き家を中心に買取している業者を選ぶ 売りたい空き家の地域で実績あるか確認する 3社以上を比較し買取価格が最も高い業者を選ぶ 1-1.空き家を中心に買取している業者を選ぶ 買取を行う不動産会社は様々ありますが、どういった物件を中心に買取を行っているかに違いがあります。 空き家を売却する際は、空き家(一戸建てかマンションか)の買取をよく行っている会社を選びましょう。 不動産会社は買取を行ったあと、売却できる状態に手直しした後に、転売し収益を上げています。 空き家を中心に買取を行う不動産会社は、空き家のその後の活用手段等のノウハウを多く持っています。 ノウハウのある会社であれば、高く転売することも可能なので、不動産会社にとっての仕入れ値である「買取価格」を高くすることもできます。 立地などの条件が悪い空き家ですと、買取してもら得ないこともあるため、空き家買取に得意な不動産会社を選ぶことが重要です。 1-2.売りたい空き家の地域で実績あるか確認する 売りたい空き家がある地域で、しっかりと買取実績を持っている不動産会社を選ぶことも重要です。 不動産会社が買取事業を行う上では、地域相場の深い理解が必要です。 地域相場の理解が少ない、あるいはそもそもの買取経験が少ない不動産会社は、赤字を出す可能性が高いため、買取価格を安くされやすくなります。 反対に、買取業者は実績が豊富な会社ほど高い買取価格を提示してくれる可能性が高くなります。 必ずその地域で豊富な実績を持っている会社を選ぶようにしましょう。 1-3.3社以上を比較し買取価格が最も高い業者を選ぶ 買取の場合、査定額がそのまま売却金額になります。 査定額は不動産会社が独自に計算するものなので、複数の不動産会社の査定額を見てみると必ず差が出ます。 そのため、複数の不動産会社を比較して高い査定額を選ぶようにしましょう。 最低でも3社以上の査定額を知れば、ある程度の買取相場が見えてくるため、査定額の高い・低いを判断しやすくなります。 2.唯一のデメリットは買取相場の低さ メリットの多い「買取」ですが、デメリットもあるので注意が必要です。 空き家の買取には次章で紹介するような多くのメリットがありますが、大きなデメリットが一つあります。 買取のデメリットは、市場価格よりも50~80%程の価格で取引されることです。 買取では、不動産会社が買い上げ後に転売を行い収益を出しているため、市場価格よりも安い価格で取引されます。 一般的に、不動産買取の相場は70~80%程ですが、劣化の激しい空き家では、大規模なリフォームや解体が必要なり市場価格の50%程で取引されるケースもあります。 買取の唯一のデメリットともいえるので、金額の部分が許容できる方は、買取に向いていると言えます。 なお、買取するか決断する前に、買取を行う不動産会社に査定額を算出してもらいましょう。 買取査定額は不動産会社により異なるので、複数社に査定を依頼し、査定額を比較すると安全です。 3.空き家買取の4つのメリット 前章では、空き家買取をするデメリットが『買取相場の低さ』であることを解説しました。 売却金額が低くなることは大きな問題ですが、それを補うだけの豊富なメリットもあります。 以下では、空き家を買取で売る4つのメリットを紹介します。 売却に手間と時間がかからない 費用をかけずに売却できる 仲介で売れない物件も買取してもらえる 契約不適合責任を負わなくていい 3-1.売却に手間と時間がかからない 売却には本来長い時間を要します。目安として、マンションは3~6カ月、一戸建ては6カ月から長くて1年程かかります。 売却の準備はもちろん、売却期間中は内覧の準備や対応、購入希望者との条件交渉など、様々な手間がかかります。 一方で買取は、速さにこだわれば最短3日~1週間程度で、引き渡しから現金化まで完了できます。 売却の速さと手軽さは、買取の最大のメリットとも言えます。 3-2.費用をかけずに売却できる 不動産を仲介で売却するにはいくらかの費用がかかります。 買取の場合は、売却をするために費用を支払う必要はなく、(売却益が出た場合にかかる)譲渡所得税のみです。 仲介の費用について簡単に確認していきましょう。 まず、不動産会社に売却を依頼する場合は仲介手数料が必ずかかります。 仲介手数料は売却金額により異なりますが、例えば1,000万円で売却すると最大39万6,000円かかります。 他にも、売却のために必要であれば、ハウスクリーニングや修繕の費用がかかります。 ひどく劣化した空き家の場合は解体なども必要になる場合があります。 解体の費用は一般的な戸建てであれば150万円程かかります。 3-3.仲介で売れない物件も買取してもらえる 仲介は、不動産会社を通して物件を売り出し、購入希望者を募る売却方法です。 物件と、購入希望者のニーズがマッチした時に初めて売却が成立します。 立地や条件が悪い空き家では、いつまでも買い手がつかない場合もあります。 買取では、そのような購入需要の少ない物件も買取してくれるケースが多くあります。 買取はそもそも、不動産会社側で買い上げた後に修繕や建て替えなどをしたうえで、転売を行うためです 「仲介で売れる見込みがない」また、「1年2年と長い時間がかかりそう」な物件であれば、買取を選択するのも賢明です。 空き家とはいえ、売れるまでの期間は管理が必要で、そこには手間と費用がかかります。 場合によっては、買取のほうが最終的な収支が高くなる可能性があります。 3-4.契約不適合責任を負わなくていい 買取で空き家を売却する場合、売主責任を負わずに売れるというメリットもあります。 2020年4月以降、不動産の売主には契約不適合責任という売主責任が課されるようになりました。 契約不適合責任とは、「契約の内容に適合しない場合の売主の責任」のことです。 2020年4月からの民法改正により、従来存在した瑕疵(かし)担保責任は廃止され、新たに創設された売主責任が契約不適合責任です。 契約不適合責任は、契約内容とは異なるものを売ったときに、売主が売却後に買主から追完請求や代金減額請求、契約解除、損害賠償のいずれかを追及されるという責任になります。 追完請求とは、主に「直してください」という請求のことです。 例えば、空き家が雨漏りしている場合、売買契約書に雨漏りをしていることを記載して売却すれば契約不適合責任を問われることはありませんが、売買契約書に雨漏りをしていることを記載せずに売却した場合、売主は契約不適合責任を問われることになります。 契約不適合責任は、不具合事項を一つ一つピックアップして記載すれば売主は責任を負わずに済みますが、古い空き家の場合、不具合事項が多く売買契約書への記載が漏れてしまうリスクがあります。 一般の個人に対して古い空き家を売る場合、売買契約書に不具合事故の記載が漏れたことにより、買主から契約不適合責任を問われる確率が高くなります。 一方で、買取を利用して不動産会社に売却する場合、不動産会社は売主が契約不適合責任を一切負わない旨の特約を結ぶ契約であっても買ってくれます。 そのため、買取であれば売主責任を一切負わずに売却することができるのです。 4.空き家なら「仲介」と「買取」どっちを選ぶべき? 近年は、DIYなども浸透し、古い家の需要も増えてきました。 そのため、基本的にはまず仲介で売却してみることをおすすめしています。 リフォームなどを加えず、その分安い価格で売り出せば、「安く購入して自分好みにカスタマイズしていきたい」ニーズにアプローチすることができます。 仲介でいくらか安い価格を設定しても、買取よりは高く売れるでしょう。 ただ、築年数が古く劣化しすぎており、かつ地域に住宅重要がそもそも少ない場合など、仲介では到底売却できない物件も中にはあります。 仲介で売却できるかどうかは、素人にはなかなか判断しにくい所です。 そのため、買取を検討するためにも、一度仲介の査定を受けてみましょう。 市場での価値を知ることで、仲介をチャレンジするか、買取にするかを決めやすくなります。 仲介、買取いずれも、不動産会社によって査定額が異なるので、査定を複数社に依頼することも重要です。 最低でも3社程度の査定額を比較すると、より信頼できる不動産会社を選び安くなります。 複数社へ査定を依頼するのは大変ですが、不動産一括査定サービスを利用すると便利です。 不動産一括査定サービスの不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)は、1分程度の簡単な入力で、最大6の不動産会社に査定を依頼できます 全国から厳選された2,100社の不動産会社のうち、あなたの地域にくわしい優良企業を自動でピックアップしてくれます。 以下のバナーから無料で依頼できます。 【無料】一括査定依頼をしてみる 5.空き家買取の流れ 空き家の買取の流れは下図の通りです。 また、参考までに仲介の流れも示します。 「買取」も「仲介」も最初に行うのは、「査定」です。 買取は、買主となる不動産会社が直接査定をしますので、その価格に納得したらすぐに売買契約をすることができます。 買取では、売買契約を締結したら、すぐに引渡をすることも可能です。 査定から引渡までの期間は、最短で3日程度、長くても1ヶ月程度となります。 一方で、仲介では売却活動の開始から売買契約の締結まで3ヶ月程度の時間がかかります。 売買契約締結後、引渡までの期間は通常1ヶ月程度です。 よって、仲介では査定を依頼してからおおよそ4.5ヶ月程度の時間が必要となります。 まとめ いかがでしたか。 空き家は放置するといずれ特定空き家に指定され、最終的には強制的に取り壊され、解体費用の請求を受けることになります。 買取で売却すれば、「取り壊さなくても売れる」「すぐに売れる」といったメリットがある反面、「価格が安く納得も得にくい」「買い取ってもらえないこともある」というデメリットも受け入れなくてはなりません。 空き家はそのままでも売れることが多いので、一度、よほどお急ぎでない限りは、まずは「仲介」での売却を検討し、「不動産売却 HOME4U」で複数の不動産会社の査定を受け、取り壊しなどの意見を確認しながら、売却活動を進めてみることをおススメします。 皆さんの空き家が、できるだけ納得できる価格で売却できるよう、お祈りしています。 この記事の編集者 「不動産売却塾」編集部 不動産の売却に特化した情報を発信する「不動産売却塾」編集部です。不動産の売却をスムーズに進めるポイントや、売却時に発生する税金、費用などをわかりやすく解説。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。 運営会社情報(NTTデータスマートソーシング) Facebook twitter feedly