更新日:2024.11.19 不動産売却のノウハウ, 住み替え・買い替え 不動産査定の方法と費用、査定価格アップのポイントを徹底解説! 不動産を売却するには、まず査定をしなければなりません。なぜ査定が必要なのか、査定はどこに依頼すればいいのか、費用はどれぐらいかかるのか、また、少しでも高く査定してもらうためにはどうしたらよいのでしょうか。 不動産の売却を検討中だけれど、まずは不動産査定の基本について知っておきたいという方に向けて、その方法や査定の流れ、事前に準備しておくこと、自分で相場を調べる方法についてなど、詳しくお伝えしていきます。 また、査定でチェックされるポイントや査定額の算出方法についても解説していきます。不動産をできるだけ高く・早く売るための参考にしてください。 不動産売却の流れについて把握したい方は「不動産売却の流れ7ステップを図解」もご覧ください。 「不動産を売りたい」と悩んでいる方へ 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格(※)”を見つけましょう※依頼する6社の中での最高価格 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます 完全無料一括査定依頼をスタート Contents1.不動産査定とは2.不動産査定の流れ3.不動産査定の事前準備・チェック項目4.不動産査定はどこを見られるのか5.査定額で売却できるとは限らないまとめ 1.不動産査定とは 不動産の売却を検討するにあたって、まずは査定をする必要があります。 なぜ査定が必要なのかというと、適正な売却価格を知るためです。 不動産は、他の一般的な商品と異なり、必ずしも「所有者の希望する価格」で売れるわけではありません。 もちろん、希望の価格で売りに出すことはできますが、周辺の価格相場に対して売り出し価格が高すぎると、当然ながら買い手はつきません。また、早急に売りたいからといって、あまりに安すぎる価格で売り出しても、訳あり物件ではないかと疑われ、買い手がつきにくくなる可能性があります。 そのため、できるだけ早く売却するためには、まずは所有不動産の査定をすることが必要となるのです。 1-1.不動産査定2つの方法 不動産査定には、「机上査定」と「訪問査定」の2つの方法があります。では、それぞれの査定方法の違いを見ていきましょう。 1-1-1.机上査定(簡易査定) 机上査定とは、実際に物件を見ることなく机上で行う査定のことです。 物件概要をもとに、周辺の相場や取引事例などのデータと照らし合わせて査定価格を算出します。 「まだ売却するかどうかわからない」「取りあえずおおよその価格だけを知りたい」という不動産オーナーには向いていますが、近隣の状況や建物の老朽化の度合いなど、実際に建物を見てみないとわからないことも多いため、正確性にはやや欠けるでしょう。 1-1-2.訪問査定(詳細査定) 実際に現地を訪問し、物件概要とあわせて土地周辺の様子や建物内外の状況を含めて査定を行うため、より正確な査定価格が算出されます。 売却することを前提とした査定であり、この査定価格をもとに売り出し価格を決めます。 すでに一度、机上査定を行った場合でも、具体的に売却を検討する際には、改めて訪問査定を受ける必要があります。 1-2.不動産査定はどこへ依頼する? それでは、不動産査定はどこへ依頼すればよいのでしょうか。不動産鑑定士を除けば、基本的に不動産査定は無料のため、トラブルが気になる方もいらっしゃるでしょう。ここからは、選択肢をいくつかご紹介します。 1-2-1.不動産一括査定サイトを利用 「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー) 」のような一括査定サイトを利用して、一度に複数の会社へ査定を依頼する方法です。 最終的に査定をするのは不動産会社になりますが、査定を依頼する不動産会社を探したり、査定してもらうために何社も足を運んだりする必要がないため、短期間で効率的に査定できるのがメリットです。「不動産売却 HOME4U」は無料で利用できます。 1-2-2.不動産会社に査定を依頼する 不動産会社に査定を依頼する方法です。 不動産を売却しようと思った時、まず不動産会社へ足を運ぶ方も多いでしょう。 不動産会社にとって、物件の査定は仲介の依頼を受けるための営業活動の一環なので、無料で査定してもらうことができます(不動産取引の仲介では、売買契約が成立することで不動産会社は仲介手数料を請求できるようになるため、原則として売買契約が成立するまでは、不動産会社へ支払う仲介手数料は発生しません)。 不動産取引において、もっとも一般的な方法ではありますが、一括査定と比較して一社だけでは査定価格を比較できない、複数の不動産会社をまわる手必要があり手間がかかるというデメリットがあります。 1-2-3.不動産鑑定士に査定を依頼する 不動産鑑定士に査定を依頼する方法です。 不動産売却にあたり、不動産鑑定士に査定してもらうと、鑑定評価の報酬として数十万円の費用がかかります。 そのため、不動産鑑定士に依頼するのは、担保価値や遺産分割など正当な評価を要する場合が多く、不動産売却のための査定を依頼するケースはほとんどありません。 また、物の金銭的価値を評価する鑑定と、物の金額を決める査定では根本的な考え方も異なります。不動産売却において鑑定評価は参考程度にしかならないため、選択肢のひとつとして挙げることはできますが、あえて不動産鑑定士に依頼する必要はないでしょう。 1-2-4.不動産査定シミュレーターを利用 物件の概要を入力するだけで、自動的に査定価格が表示されるサービスです。 ウェブ上で利用できるサービスという点では一括査定サイトと似ていますが、一括査定は人の手で査定するのに対し、査定シミュレーターは搭載されたAI(人工知能)が査定を行います。 匿名で利用できるため気軽に査定でき、情報量の多い地域ほど精度の高い結果を得られますが、机上査定と同様に建物の状態は加味できないため、正確性に欠けるのがデメリットです。 不動産査定を依頼する際のポイントや注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。 不動産査定をネットで依頼するなら押さえておくべきポイントを解説 2.不動産査定の流れ Step1:不動産会社の選定 査定を依頼する不動産会社を、数社ピックアップします。 Step2:査定依頼 ピックアップした不動産会社に連絡し、査定を依頼します。 Step3:訪問査定のアポ取り 訪問日時を決めます。この際、立ち会いが必要かどうか、確認しておきます。 Step4:事前準備 当日までに、物件概要のわかる資料や必要な情報をまとめておきます。 Step5:現地調査 訪問査定の当日、不動産会社の現地調査に立ち会います。 Step6:査定結果の報告 数日後に不動産会社から査定結果が届きます。すべての査定結果がそろうのを待って、売却を依頼する不動産会社を決定します。 3.不動産査定の事前準備・チェック項目 前章にて、現地調査の当日までに、物件概要のわかる資料や必要な情報をまとめておく必要があるとお伝えしました。 では、具体的にどのような準備が必要なのか、順に解説していきます。 不動産査定を依頼する前の準備で必要な項目やポイントについては、こちらの記事を参考にしてください。 家の査定にはコツがある!依頼前にすべき準備と注意点とは? 3-1.査定に必要な書類をそろえておく 訪問査定に必要な書類は下記のとおりです。 本人確認書類 身分証明書(運転免許証など) 実印および印鑑証明書(3カ月以内に取得したもの) 住民票(3カ月以内に取得したもの) 権利に関する書類 登記済権利証または登記識別情報 土地・建物の売買契約書または工事請負契約書 土地に関する書類 境界確認書または土地測量図 地盤調査報告書 建物に関する書類 確認済証または検査済証 設計図書および工事記録書 住宅性能評価書 耐震診断報告書 アスベスト使用調査報告書 区分所有に関する書類 管理組合規約 管理費・修繕積立金の明細書 大規模修繕工事計画 付属情報に関する書類 固定資産税評価証明書または固定資産税納税通知書 借入残高証明書 すべての書類が必須というわけではありませんが、より適正な価格を算出する上で情報は多いに越したことはありません。できる限り準備するようにしましょう。 3-2.境界標を確認しておく 土地または戸建ての査定を行う場合は、あらかじめ境界標の有無を確認しておいてください。 敷地境界の画定は法的に義務付けられたものではありませんが、最終的な売却価格は正確な面積に基づいて決定するため、多くの場合、成約が決まった時点で売主負担により境界画定測量を行います。 敷地境界があいまいなために、隣地所有者とのトラブルに発展するケースも少なくないため、買主側から境界画定を求められる場合も多いです。 境界標がない場合は、成約時に境界画定測量を行うことを前提に査定してもらうとよいでしょう。 境界標がある場合には、ブロック塀や植栽の枝葉が越境していないかどうかも調べておきます。 3-3.修繕・リフォーム履歴をまとめておく 同じ築年数の建物でも、適切な維持管理を行っているか否かによって、建物の老朽化の度合いに大きな差が生じます。 これまでに実施した修繕やリフォームの履歴を、一覧で確認できるよう、まとめておきましょう。例えば、以下のようなものです。 外壁の塗り替え 屋根の葺き替え コーキングの打ち直し 雨漏りの修繕 水まわり設備の交換 リフォーム工事の請負契約書や設計図が残っている場合は、あわせて準備しておくとよいでしょう。 建物の資産価値が維持されていると評価されれば、査定価格が上がる可能性があります。 ただし、リフォームしたことで構造上の問題が生じていたり、違法建築になっていたりする場合には、逆に査定価格が下がるリスクもあります。 3-4.不良個所を洗い出しておく 雨漏りやシロアリの蟻害、木部の腐食などは、査定価格が下がってしまうと考えて、つい隠しておきたくなるものです。 しかし、欠陥や不具合があるのを知っているのに黙っておけば、あとから契約解除や損害賠償請求などの紛争に発展してしまうこともあります。 そのため、不良個所については自ら申告し、現地調査で該当箇所を確認してもらうようにしてください。 慌てて修理をする必要はありませんが、発生する費用を試算しておいて、売却時の交渉材料としてもよいでしょう。 建物と同じように、土地の査定においても、埋設物があると考えられる場合にはきちんと申告し、売却後に埋設物が出てきた場合の対処法などを相談しておくとよいでしょう。 3-5.自分で相場を調べてみる 自分で調べた相場価格と不動産会社から提示された査定価格を比較してみることで、平均値がわかりやすくなります。 調べた相場と査定価格に大きな差がみられる場合には、不動産会社に説明を求めるとよいでしょう。 ここからは、自分で相場を調べる方法を説明していきます。 3-5-1.ポータルサイトで調べる ポータルサイトを利用して、売り出し価格を調べることもできます。 「中古住宅HOME4U」 物件の種類を選び、次のページで地域や物件情報を絞り込んでいくと、現在売り出し中の物件が一覧で表示されます。 3-5-2.不動産情報ライブラリで調べる 「不動産情報ライブラリ」は国土交通省が提供する不動産情報サービスで、地価公示、都道府県地価調査、土地取引価格などを検索・閲覧することができます。 不動産購入者を対象とするアンケート調査結果をもとにしており、情報量が多いため比較対象とする物件を見つけやすいのがメリットです。 「不動産情報ライブラリ」 「地図から探したい方へ」を選択すると日本地図が表示されます。 調べたいエリアを見つけたら、「価格情報」から「不動産取引価格情報」を選択しましょう。 3-5-3.レインズ・マーケット・インフォメーションで調べる 「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、指定流通機構(レインズ)が管理する不動産取引価格の情報を検索・閲覧することができます。 対象物件は戸建てとマンションで土地には非対応ですが、成約情報が登録されているため、より現実的な売却価格を知ることができます。 物件の種類と地域を選択して検索すると、取引情報がグラフと一覧で表示されます。追加条件を入力し、さらに細かく条件を絞って検索することもできます。 売却相場を調べる方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。 家の売却相場の調べ方と売却成功のコツ!2020年相場動向も紹介 4.不動産査定はどこを見られるのか 不動産査定では、書類上または訪問査定においてどのような部分がチェックされるのでしょうか。評価のポイントを以下にまとめました。 <立地条件> 最寄り駅や近隣の商業施設、公共施設までの距離など、交通面や生活面の利便性をチェックします。 <周辺環境> 騒音や振動、日照といった居住性に関わる部分や、景観、街並み、治安などの環境の良しあしをチェックします。近くに廃棄物や下水の処理場、火葬場といった嫌悪施設がないかどうかも調査します。 <土地の状況> 土地の広さや形状、向きのほか、前面道路の整備状況、用途地域や道路の幅員・接道といった建築基準法に関わる項目もチェックします。 上下水道、都市ガス、電気などライフラインの整備状況も調査します。 <建物の状況> 築年数、構造、設備、仕様などの一般的な項目に加えて、建物の劣化状況や適切な維持管理を行っているかどうかが、あわせて評価されます。 <区分所有の場合> マンションに関しては、専有部分だけでなく共有部分の充実度や、マンションの管理体制も査定におけるポイントとなります。 “【豆知識】不動産査定額の3つの算出方法” 査定価格は「4章」でお伝えしたチェック項目をもとに算出されますが、算出方法は物件によって異なります。ここでは、知識として「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の3つの算出方法の特徴を説明します。(実際の査定で物件オーナーがこれらを理解して使う必要はありません)。 ・原価法 建物の原価をもとにした算出方法です。 まず、対象となる不動産において、その時点で再建築する際に必要となる価格(再調達原価)を求めます。そこから、経年劣化などにより価値が低下した分を控除(減価修正)して、価格を求めます。 主に戸建ての評価に用いられます。 ・取引事例比較法 近隣の取引事例をできるだけ多く収集し、対象となる不動産と類似の取引事例を参考に、価格を求める手法です。 具体的には、立地条件などの地域的要因や、土地や建物に関する個別的要因に応じて補正を行い(事情補正)、取引事例の価格を現時点の価格に修正します(時点修正)。 土地やマンションの評価に用いられます。 ・収益還元法 アパートやマンション、テナントビルなどの収益物件の評価に用いられる手法で、対象となる不動産が「将来生み出すであろう」1年間の純収益をベースに、価格を算出します。 5.査定額で売却できるとは限らない ここまで、不動産の査定方法や価格の算出方法について説明してきました。 しかし、査定額はあくまでも目安であって、必ずしもその金額で売却できるとは限りません。 査定額より高めの金額で売りに出して、その金額で成約することもあれば、値引き交渉で最終的には査定額より安い金額で成約することもあるでしょう。 つまり、いくらで売り出すか、どのように売り出すかによって、実際の売却金額は査定額より高くもなれば、安くもなるのです。 不動産を少しでも高く売却するためには、適正な査定額を把握した上で、高く売るためのノウハウを持った不動産会社と出会うことが、もっとも近道であるといえるでしょう。 5-1.少しでも高く売却するために 不動産を少しでも高く売却するためには、1社に限定せず、複数の会社に査定を依頼することが大切です。 不動産会社によって、土地の仲介を得意とする会社、戸建てを多く扱っている会社、マンションの売買に長けた会社など、得意分野はさまざまです。 1社でも多くの会社に査定を依頼することで、所有している物件の売却を得意とし、高く売るノウハウを持った会社と出会える可能性は、より高くなります。 複数の会社に査定を依頼することにより、適正価格を知ることができ、さらには、よりよい不動産会社に出会うこともできるでしょう。 5-2.一括査定サイトで効率よく査定しよう 国内最大級の不動産一括査定サイト不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)は、「不動産会社や査定額を比較したい」というお客さまの声を元に生まれた、初めての一括査定サービスです。手間や時間をかけずに複数の会社に依頼できるのでおすすめです。 不動産売却 HOME4Uの利用者数は2020年(令和2年)6月時点で1,000万人となり、豊富な実績があることがおわかりいただけるでしょう。 参画しているのは、厳選された2,300社の優良企業のみ。大手企業から地域に精通した中小企業まで、不動産売却の実績とノウハウがある不動産会社ばかりです。地元不動産会社から大手不動産会社まで、幅広い中から不動産会社を選択できるのもメリットといえるでしょう。 スマートフォンやタブレット端末から、住所や間取り、築年数などの情報を入力するだけで、さまざまな得意分野を持つ2,300社もの優良企業の中から、お持ちの物件に合った不動産会社をピックアップしてご紹介します。 一度に依頼できるのは、最大6社。まとめて査定を依頼することで、より高く早く売ることができる不動産会社に出会えます。 不動産売却 HOME4Uを活用して、効率的に売却を進めてください。 【無料】一括査定依頼スタート まとめ 不動産査定の流れを、ご理解いただけたでしょうか。 査定の方法には机上査定と訪問査定の2種類があり、査定の依頼先や事前に準備しておくことをご紹介しました。 査定においてポイントとなる土地や建物、周辺環境、マンションであれば共有部分など、プラスになりそうな面はしっかりとPRするようにしてください。 また、査定に必要な書類は、売却の段階でも必要になるので、きちんとそろえてまとめておくようにしてください。 査定価格はあくまでも目安です。仲介の依頼先が決まったら、不動産会社と相談の上、類似物件の相場価格も参考にして、慎重に売り出し価格を決定してください。