空き家査定の方法や失敗しないための予備知識を解説

遠方にある実家が長い間空き家になっているけれど、どう対処すればいいのか分からない…。
そんな方にとって、まず最初の大切なステップとなるのが「空き家の査定」です。

本記事では、空き家の査定方法や不動産会社選びのポイント、売却までの流れなどを分かりやすく解説します。

ご自宅の査定も考えている方は「家の売却査定にはコツがある!依頼前にすべき準備と注意点とは?」も併せてご覧ください。

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1.空き家の査定とは? 査定方法と基準の基礎知識

空き家の売却を考えるためには、不動産会社に査定を受ける必要があります。
人が住んでいない空き家は劣化が進みやすく、売却価格も下がりやすいため、きちんとプロの査定を受けましょう。

不動産会社に査定を依頼する前に、査定に「机上査定」と「訪問査定」の2つの種類があることを知っておきましょう。
また、不動産会社が行わないAI査定というサービスもあるので、この違いについても説明します。

1-1.机上査定(簡易査定)とは

机上査定は、物件の立地や広さ、公示地価などのデータをもとにおおよその査定額を算出する簡易的な方法です。そのため簡易査定と呼ばれています。
電話やインターネットで物件情報を伝えるだけで概算価格を出してもらえるため、遠方にある空き家でもすぐに結果を確認できる点が特徴です。

手軽さが大きなメリットですが、物件を直接確認しない分、老朽度や室内の傷み具合など細かな点が反映されにくく、正確性に限界があることも覚えておきましょう。

売却しようかまだ迷っている方や、複数の不動産会社を比較する際の判断材料としての利用がおすすめです。

1-2.訪問査定とは

訪問査定は、不動産会社の担当者が現地まで足を運び、建物の状態や周辺環境を直接チェックしたうえで査定額を算出する方法です。
特に長期間放置された空き家の場合、雨漏りやシロアリ被害などの見落としがないかを確かめられるため、より正確な金額を算出しやすいというメリットがあります。
一方、日程の調整や立ち会いなど多少の手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。

また、不動産会社を通して家を売却する際は、訪問査定が必須になります。
売却することを既に決めている方は、最初から訪問査定を依頼するとスムーズです。

1-3.AI査定とは

「査定」というキーワードでWEB検索をしていると、「AI査定」や「査定シミュレーション」といった言葉を目にする機会があります。
これらは、便利なサービスではありますが、決して不動産会社が行う査定ではないため、精度が低い点に注意しましょう

AI査定は、ネット上で瞬時に査定価格を算出できるWEBサービスです。
不動産会社が目視で査定を行うわけではなく、物件情報と過去の成約データから機械的に価格を算出します。
不動産の現在の状況が正しく把握できないため、あくまでデータ上の試算となります。

2.空き家査定前に知っておくべき6つのポイント

査定を依頼する前に、空き家ならではの注意点を押さえておくと、後の売却活動がスムーズに進みやすくなります。
ここでは、査定前の段階で気をつけたい事項をいくつか紹介します。

2-1.複数社に査定を依頼して比較する

不動産会社によって得意エリアや売却実績は異なるため、査定額にもばらつきが出ることがあります。
空き家の売却は相場をつかみづらい場合も多いため、最低でも2~3社に依頼し、比較検討すると安心です。

比較の際は、査定額だけでなく、その査定額となった根拠担当者の対応の良し悪しも比較しましょう。
空き家の売却は、目安で半年、長くて1年以上かかる場合もあるため、売却を円滑に進めていくには担当者との相性の良さも重要です。

不動産売却の豆知識 不動産会社によって「査定価格」は違う? 不動産会社によって「査定価格」は違う?

不動産会社によっては同じ物件でも査定額が数百万円変わることがあります。複数社に査定依頼をすることで、査定額を比較し本当の物件価値を知ることができます。
実際に不動産売却した人は平均3社以上の不動産会社に査定依頼を出しています。
不動産売却 HOME4U(NTTデータグループ運営)では厳選された不動産会社から最大6社をご紹介させていただきます。

2-2.査定額は高ければいいわけではない

中には、契約を取るためだけに、根拠のない高い査定額を提示する業者も存在します。
結果的に売り出し後に値下げを繰り返し、時間や手間がかかってしまうこともあるため、高額査定の根拠が明確かどうかが重要です。

「なぜこの金額になるのか」を詳しく説明してくれる会社なら、信頼度が高いと言えます。
また、難しい言葉でごまかさず、丁寧に寄り添った説明をしてくれる担当者の方が信頼しやすいでしょう。

2-3.物件情報は正確に伝える

長期間放置された空き家には、雨漏りやシロアリ被害などの不具合が進行している可能性があります。
気づいている不具合や改修歴は隠さず伝えたほうが、後々のトラブルを避けやすくなります
築年数や増改築の履歴など、詳細な情報を把握しておくほど、より正確な査定額につながるでしょう。

もしも、意図的に隠した物件の不具合などが、不動産会社にも見つからず、そのまま売買成立してしまったらどうなるでしょうか。
この場合、受け渡した物と契約内容が一致しないことになりますので、買主からの代金減額請求や追完請求、損害賠償請求、契約解除請求などに応じる必要があります。
こうした契約内容に対して売主がもつ責任を「契約不適合責任(以前は、瑕疵担保責任)」と言います。

2-4.査定前に掃除・整頓しておく

訪問査定の際、部屋の中が散らかっていたりホコリまみれだったりすると、本来の価値を正しく評価してもらいにくくなります。
あわせて床がきしんでいないか、水漏れ箇所はないかなど、普段は見過ごしていたポイントをチェックするいい機会にもなります。

不動産売却塾 コラム“掃除は本当に必要?”

不動産会社はプロなので、多少の汚れで極端に査定が変わることは少ないでしょう。
しかし、長期間人が住んでいない空き家の場合、少しの汚れでも大きな劣化に見えてしまう可能性があります。
できる範囲で掃除や片付けをしておくほうが安心です。

また、長い売却活動をともにするパートナーとして、掃除をして出迎えて心象を良くした方が、その後の相談もスムーズに進めやすいでしょう。

誤った査定がされることを心配している方は、複数の不動産会社に査定してもらい、より正確で査定結果を選べるようにしましょう。

不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)を利用すれば、全国から厳選された経験・実績豊富な不動産会社にまとめて査定依頼ができます。是非ご活用ください。

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2-5.査定前にリフォームや改修をしない

大がかりなリフォームをしても、それが査定額アップに見合うとは限りません。
買主によっては、「自分の好みにリノベーションしたい」と考えるケースもあります。
まずは現状のままで査定を受け、必要に応じて修繕を検討するほうがリスクを抑えられるでしょう。

リフォームにこだわる方も、まず不動産会社の意見を聞いてみることをおすすめします。

2-6.名義変更や書類の準備を確認する

相続したまま放置している空き家だと、登記が故人名義になっているケースが珍しくありません。
売買契約時にまとめて手続きをするとなると時間がかかるため、早めに名義を変更できるかどうかチェックしておきましょう。

また、権利証(登記識別情報)や登記事項証明書、間取り図面など、売却に必要な書類を揃えておくと、今後スムーズに進められます。

3.空き家査定で失敗しない不動産会社の選び方

空き家を適正な価格で売却するには、査定額の高さだけでなく、空き家に関するノウハウやサポート体制の充実度も大きなポイントになります。
次の項目を確認して、信頼できる会社を選びましょう。

3-1.空き家の売却実績が豊富な業者を選ぶ

築年数が長い物件や古家付きの土地に慣れていない業者だと、売り出してもほとんど問い合わせが来ないというケースもあります。
担当者に過去の売却実績を確認し、空き家売却の経験数や、空き家特有の課題を理解しているかどうかを見極めましょう。

また、事前に不動産会社のホームページを確認することで、どのような取り組みを行っているのかも把握できるのでおすすめです。

3-2.対象エリアに強い業者を選ぶ

地域の特性や需要をよく把握している不動産会社ほど、適切な価格設定や売却計画を立てられます。
大手だけにこだわらず、地元密着型の不動産会社にも依頼し、どの程度地域に根付いた実績があるかを比べてみましょう。

3-3.査定額の根拠を明確に示してくれるか

査定結果が出たら、必ず査定額の根拠について質問してみましょう。
査定額の根拠が明確である方が、査定結果も信頼しやすいと言えます。

最低限、「なぜこの価格なのか」「どの事例を基準にしたのか」などの理由を丁寧に説明できる会社を選びましょう。
根拠が曖昧なまま高い額を提示する会社には要注意です。

3-4.一括査定サイトの活用も選択肢

複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できる一括査定サイトは、遠方から空き家を売却する方や忙しい方にとって大変便利です。
一度の入力だけで複数社の査定結果を比較でき、相場観をつかむと同時に「どの会社が自分に合っているか」検討もしやすくなります。

どんな不動産会社を比較すればいいか分からない方は、NTTデータグループ会社運営の不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)をご活用ください。
全国から厳選された経験・実績豊富な不動産会社の中から、最大6社にまとめて査定依頼ができます。

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4.空き家の査定から売り出しまでの流れ

空き家の査定を行い、売り出す流れを見ていきましょう。

本章では、机上査定・訪問査定を受ける適切な順番と、最終的に媒介契約を結ぶまでの不動産査定の流れを解説します。

4-1.机上査定(簡易査定)を依頼

空き家の査定を考える方の中には、遠方にお住まいの方もいるでしょう。
訪問査定は立ち合いが必要ですので、まずは机上査定を受けてみることを考えてみましょう。

空き家売却を成功させるには、複数社の査定比較が重要です。
本来であれば訪問査定で比較するのが理想ですが、「比較したい不動産会社が多い」「遠方に住んでいる」といった場合には、机上査定の結果を参考に絞り込んで行きましょう。

なお、机上査定では「不動産売却 HOME4U」などのインターネットの一括査定で複数社にまとめて査定依頼をし、効率的に不動産会社を探す方法がおすすめです。

4-2.訪問査定を依頼・訪問日の決定

売却するためには訪問査定が必要です。また、不動産会社選びの最終判断としても重要な工程です。
ただし、訪問査定は立ち合いが必要なため、それぞれの不動産会社とスケジュール調整をしなければいけません。

訪問査定では、3社以上の結果を貰うと、より比較しやすくなります。

マンション_売却_相場_3

訪問査定も無料ですが、詳細な調査が行われることや書類の準備も必要なことを踏まえて、売却の意思がある程度固まった段階で依頼するとよいでしょう。

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4-3.訪問査定前の準備

訪問査定前には、以下の準備を行いましょう。

  • 必要書類の準備
  • 掃除
  • アピールポイントをまとめる

必要書類については不動産会社から事前に説明を受けられます。

掃除の重要性については「2-4.査定前に掃除・整頓しておく」で説明しております。
可能な範囲で清潔にしましょう。ただし、有料のハウスクリーニングなどは不要です。

プロの不動産会社が査定を行っても、その物件の良いところを全て把握できるとは限りません。
ご自宅でないため難しいかもしれませんが、住むうえで便利、快適な点があればまとめておきましょう。

4-4.現地調査

現地調査では、実際に不動産会社の担当者が物件や周辺環境などを詳細に調べます。
具体的には、設備の瑕疵やローンの残債、隣地との境界などが確認されます。

「2-3.物件情報は正確に伝える」で解説した通り、空き家の不具合や欠陥について知っていることがあれば必ず伝えましょう。
売却後のトラブルを防ぐために重要です。

4-5.査定書が完成

現地調査から1週間ほどで、不動産会社から査定書が届きます。
各社の査定額やコメントを比較して、媒介契約を結ぶ不動産会社を決めましょう。

なお、査定書の見方とチェックポイントは「不動産査定書とは?作成方法と査定時に必要な6つの書類を解説」をご覧ください。

4-6.媒介契約・売り出し開始

売却をお願いする不動産会社が決まったら、売主と不動産会社の間で媒介契約を結びます。
媒介契約は、不動産会社に売却の仲介を依頼するために必要な計画で、以下の3つの種類があります。

  • 一般媒介契約:複数社に仲介を依頼できる契約。
  • 専任媒介契約:1社とだけ結ぶ専任契約で、その分積極的な売却活動を期待できる。
  • 専属専任媒介契約:1社とだけ結ぶ専任契約で、専任媒介契約以上にサービスが充実している。

媒介契約を結んだら、いよいよ売却が始まります。
購入希望者の募集や内覧の対応などは不動産会社に任せられるため、遠方に住んでいる方でも売却は可能です。

最近では、売主買主の合意があれば、リモートで売買契約ができるようになりました。

不動産売却全体の流れを知りたい方は「不動産売却の流れ7ステップを図解~売ると決めてから引き渡しまで」をご覧ください。

5.空き家査定に関するよくある質問

ここでは、空き家査定に関して多く寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
はじめて査定を受ける方は、参考にしてみてください。

Q1: 本当に査定は無料でできるの?

不動産会社に依頼する査定は無料です。
これは査定が、物件の売却仲介を獲得するための営業活動の一部であるためです。

ただし、不動産鑑定士による正式な鑑定評価を依頼する場合は、有料になる点に注意しましょう。

Q2: 査定額=実際の売却価格ではないの?

査定額はあくまで「予想される売却価格の目安」にすぎません。
買主との交渉や市場動向などによって最終的な売却価格は変動し、必ずしも査定額どおりになるわけではありません。
早期売却を優先する場合、相場より少し安く設定するケースもあります。

Q3: 老朽化が激しい空き家でも買い手はつく?

大幅に老朽化していても、土地目当てで購入する人や、再生用として買い取る業者が存在するため、全く売れないとは限りません。
ただし、建物としての評価がほぼなく、相場よりも安くなる可能性が高いでしょう。
場合によっては、更地の状態で売却した方が買い手が付きやすい場合もあります。ただ、解体費用は高額ですので、信頼できる不動産会社と相談したうえで決めましょう。

Q4: 空き家を自治体に引き取ってもらえるか?

自治体が直接買い取る制度は基本的に存在しません。
ただし、相続した土地や空き家が一定の条件を満たす場合、相続土地国庫帰属制度が適用されることもあります。
この制度では、相続によって所有権が移転した土地が国庫に帰属されるため、売却前に確認する価値があります。

また、自治体が提供する「空き家バンク」に登録して買い手を探す仕組みや、リフォーム補助金などの支援策を活用できる場合があります。
詳細は自治体のホームページや窓口、または専門家に相談してみると良いでしょう。

まとめ

空き家査定は、売却や活用を検討するにあたって欠かせない第一歩です。
特に遠方にある物件や築年数が長い家の場合、査定の方法や不動産会社の選び方によって、結果やスピードが大きく変わります。
査定前のポイントをしっかり押さえ、複数の不動産会社に相談して相場を把握すれば、後悔の少ない売却を実現しやすくなるでしょう。

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