更新日:2025.09.30 専攻授業 - 相続, 相続・贈与 【保存版】遺産分割協議書の書き方|ひな形・記載例・作成の流れなどを解説 身近な家族が亡くなり、相続の手続きを進めようとすると必ず登場するのが、遺産分割協議書です。 しかし、「どう書けばいいのか」「どこまで記載すれば有効なのか」など、不安になる方も少なくないでしょう。 遺産分割協議書は法律上の義務ではありませんが、不動産の相続登記や銀行口座の解約、相続税申告など多くの手続きに欠かせない書類です。 この記事では、遺産分割協議書とは何か、不要となるケース、作成の流れや基本の書き方、財産別の具体的な記載例までをわかりやすく解説します。 【1分で分かる】この記事の内容 遺産分割協議書とは遺産の分け方を文書にまとめたもの 法的に必須ではないが作成しておくに越したことはない 作成時期は10か月までが目安 必要な項目が正しく記載されているかが重要 一度の申し込みで 最大6 社に依頼 できる 売却したいけど何から始めたらいいかわからない方は 不動産売却のプロに相談しましょう! 大手から地元密着企業まで約2,500社参画 無料 売却のプロに相談する Contents1.遺産分割協議書とは2. 遺産分割協議書が不要なケース3.遺産分割協議書を作成する流れ5ステップ4.作成時期は「10か月まで」が目安5.遺産分割協議書の基本の書き方6.財産ごとの書き方例【8パターン】7.遺産分割協議書が必要な手続き5選8.遺産分割協議書の保管方法と失くした場合の対処法9.「遺産分割協議書の書き方」でよくある質問遺産分割協議書は自分で作成することが可能 1.遺産分割協議書とは 遺産分割協議書とは、相続人全員が話し合って決めた遺産の分け方を文書にまとめたものです。 法律上は必須ではありませんが、不動産の名義変更や銀行預金の解約、相続税の申告など、実際の手続きでは提出が求められることが多く、実務上は必ず作成しておいたほうが良い書類です。 また、遺産分割協議書は単なる手続き上の書類というだけでなく、相続人全員の合意を証明し、将来的な紛争を未然に防ぐ役割も果たします。 たとえば、後から「そんな約束はしていない」といった意見が出ても、遺産分割協議書があれば客観的な証拠として機能します。 そのため、相続に関わる基本書類であり、安心して手続きを進めるための「土台」となる重要な書面だと言えるでしょう。 相続の順位と割合の決まり方|配偶者・子どもがいない等のケースでも解説 法律が決める相続方法のことを「法定相続」と言います。 法定相続というル 2. 遺産分割協議書が不要なケース 遺産分割協議書は多くの場面で必要とされる書類ですが、すべての相続で必ず作らなければならないわけではありません。 状況によっては作成しなくても手続きが進められるケースがあります。 代表的なのは次の3つです。 相続人が一人しかいない場合 被相続人に配偶者や子どもがいないなど、最終的に相続人が一人に絞られるケースでは、分割の必要がないため協議自体が不要です。 有効な遺言書があり、その通りに遺産を分ける場合 公正証書遺言など法的に有効な遺言書が残されており、記載内容に従って分割を行う場合は、相続人同士で改めて協議する必要がありません。 法定相続分どおりに遺産を分ける場合 民法で定められた割合に従って遺産を分ける場合も、合意内容が法律で明確になっているため、遺産分割協議書を作らなくても手続きは可能です。 ただし、これらのケースであっても、実務上は遺産分割協議書を作成しておく方が安心です。 金融機関や法務局の担当者によっては遺産分割協議書の提出を求める場合があり、手続きをスムーズに進められます。 また、後日「本当に全員が納得していたのか」と疑問が生じた際、遺産分割協議書があることで全員の合意を証明でき、相続人同士のトラブル防止につながります。 つまり、理屈の上では不要でも、実務と安心の両面を考えると、作成しておくに越したことはないのが遺産分割協議書なのです。 遺言書の効力をシンプルに解説|発生・効力の範囲・無効リスクが丸わかり! 遺言書は「人生の最終メッセージ」といわれます。財産の分け方だけでなく、 3.遺産分割協議書を作成する流れ5ステップ 遺産分割協議書は一気に作ろうとすると難しく感じますが、順を追って準備すれば決して複雑ではありません。 ここでは、実際の相続手続きで多くの方が踏む5つのステップに沿って解説します。 ステップ1:相続人の確定 最初に行うべきは「誰が相続人になるのか」を確定することです。 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までのすべての戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)を取り寄せ、配偶者や子ども、代襲相続が発生する場合の孫などを漏れなく確認します。 相続人の範囲を誤ると遺産分割協議書そのものが無効になる恐れがあるため、この段階は最も慎重に行う必要があります。 代襲相続の基本を解説。どこまでの親族が対象か、発生の条件・相続割合がわかる 親族の相続に直面している方に向けて、「代襲相続」とは何かを解説している ステップ2:相続財産の調査・評価 次に、相続の対象となる財産を調べます。 不動産については登記事項証明書(登記簿謄本)や固定資産評価証明書を取得し、預貯金は残高証明や通帳で確認しましょう。 株式や投資信託、自動車、さらには借金やローンといった負債も調査対象です。 財産を正確に把握して初めて、公平な分割方法を検討することができます。 相続した不動産を売却する手続き|流れや相続税対策の注意点 相続した不動産を売却するには、どのような手続きが必要なのでしょうか? ステップ3:必要書類の準備 遺産分割協議書を作成して手続きを進めるためには、戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)や印鑑証明書など多くの書類が必要になります。 不動産の登記変更には登記事項証明書(登記簿謄本)、銀行での相続手続きには金融機関ごとの書類一式が求められます。 最初に一覧を作成し、漏れなく揃えることがスムーズな進行につながります。 遺産分割協議書を作成する際の必要書類 チェック 書類名 用途・内容 被相続人の出生から死亡までの戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)一式 相続人を確定するため取得。 ※本籍が移転している場合はすべての戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)が必要。 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票 被相続人の最後の住所を確認するために使用。 ※登記事項証明書(登記簿謄本)など財産の名義との照合に必要。 相続人全員の戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) 相続権のある人を確認するため。 相続人全員の印鑑証明書 遺産分割協議書に実印を押す際に添付。 ※発行後3か月以内のものが望ましい。 相続財産を証明する書類 (登記事項証明書・通帳・証券残高報告書・車検証など) 協議対象となる財産を正確に特定するため。 ※財産ごとに最新のものを取得する。 遺産分割協議書(原本) 相続人全員で取り決めた内容を記録。 ※全員が署名・実印押印し、印鑑証明書を添付する。 ステップ4:遺産分割協議 相続人全員が集まり、財産をどのように分けるかを話し合います。 合意内容は「誰がどの財産を取得するか」を明確にする必要があり、あいまいな表現は後のトラブルの原因になるため、全員が納得できるまで時間をかけて協議することが大切です。 もし話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停や審判に進むことになります。 ステップ5:遺産分割協議書の作成 合意内容が決まったら、文書として形にします。 遺産分割協議書には被相続人と相続人の情報、具体的な財産の特定と分割内容を記載し、相続人全員が署名・実印押印します。 複数ページになる場合は契印を行い、原則として相続人の人数分を作成してそれぞれが原本を保管します。 4.作成時期は「10か月まで」が目安 遺産分割協議書には法的な期限はありませんが、相続税の申告・納付期限は死亡を知った翌日から10か月以内と法律で定められています。 相続税申告や不動産の名義変更には遺産分割協議書が必要になるため、実務的には10か月以内に完成させるのが安心です。 また、不動産を相続した場合は3年以内に相続登記する義務もあるため、できるだけ早めに作成を進めましょう。 相続税の申告は必要?申告の期限と自分で申告する方法 不動産を含む相続について、「自分が相続税の申告が必要か」どうかを解説し 5.遺産分割協議書の基本の書き方 書式に法的な決まりはなく、パソコンでも手書きでも構いません。 形式よりも、必要な項目が正しく記載されているかが重要です。 また、財産が複数の種類にわたる場合には、「不動産」「預貯金」「株式」といった項目ごとに章分けすると分かりやすく、後日のトラブル防止にも有効です。 遺産分割協議書のひな形(サンプル) 出典:“Taro-17 相続(遺産分割のとき) 記載例”. 法務局(参照2025-09-26) 必須記載項目の一覧とチェックリスト 以下8つの必須記載項目を確認しながら遺産分割協議書を作成しましょう。 8つの必須記載項目 1 作成日(協議成立日) 遺産分割協議書の作成日は、単なる日付ではなく「相続人全員が合意に至った日」を記載します。この日付が入っていないと「いつ合意した書面なのか」が不明確になり、法務局や金融機関で差し戻されることもあります。 2 被相続人の氏名・死亡日・本籍 誰の遺産についての協議なのかを特定するため、被相続人の情報を正確に記載します。特に本籍や死亡日は戸籍に基づく情報をそのまま書くことが重要です。 3 相続人全員の氏名・住所・続柄 協議に参加した相続人を明確にするため、全員分を漏れなく記載します。続柄(長男・配偶者など)も記すことで「誰がどの立場で合意したのか」が一目で分かるようになります。 4 各財産の特定と帰属先 不動産は登記事項証明書(登記簿謄本)の記載通りに、預貯金は銀行名・支店名・口座番号などを正確に書きます。「不動産一式」「預金すべて」などの曖昧な表現は無効のリスクがあるため注意が必要です。 5 後日判明財産の取り扱い 相続手続きが進んだ後に新しい財産が見つかることも少なくありません。その際の取り扱いをあらかじめ定めることで、改めて全員で協議し直す手間やトラブルを防ぐことができます。 6 相続人全員の署名と実印押印 遺産分割協議書の効力を確保するためには、相続人全員が署名し、各自の実印を押すことが必要です。認印やシャチハタでは無効になるので要注意です。 7 複数ページなら契印 遺産分割協議書が2ページ以上になる場合は、ページのつなぎ目に「契印(割印)」を押します。これは、ページを差し替えたり内容を改ざんしたりできないことを証明するためのものです。契印は相続人全員が実印で押す必要があります。 8 相続人の人数分を作成 遺産分割協議書は相続人の人数分を作成し、それぞれが原本を持ちます。コピーではなく原本であることが大切です。提出先によっては原本還付制度を利用して原本を返してもらえるため、複数の手続きがある場合でも安心です。 必須記載項目のチェックリストは以下です。 必須記載項目 チェック 内容 作成日(協議成立日) 被相続人の氏名・死亡日・本籍 相続人全員の氏名・住所・続柄 各財産の特定と帰属先 後日判明財産の取り扱い 相続人全員の署名と実印押印 複数ページなら契印 相続人の人数分を作成 6.財産ごとの書き方例【8パターン】 遺産分割協議書で重要なのは、財産を正しく特定し、誰が取得するのかを明確に示すことです。 登記事項証明書(登記簿謄本)や通帳、車検証など公式書類の表記をそのまま使うことで、手続きの差し戻しや相続人間の誤解を防げます。 ここでは、不動産や預貯金、株式、自動車、負債、配偶者居住権、名義財産、貴金属・美術品といった財産ごとの記載例を紹介します。 5.遺産分割協議書の基本の書き方で説明した必須記載項目に加え、相続する財産の内容に合わせて書き換えてください。 不動産(一戸建て・マンション・共有持分) 預貯金 株式 自動車 負債の扱い 配偶者居住権 名義財産 貴金属や美術品 不動産(一戸建て・マンション・共有持分) 一戸建ては以下の通りです。 相続人〇〇〇〇は、次の不動産を取得する。 土地 所在 東京都新宿区西新宿一丁目〇番〇 地番 西新宿一丁目〇番〇 地目 宅地 地積 100.00㎡ 建物 所在 東京都新宿区西新宿一丁目〇番〇 家屋番号 西新宿一丁目〇番〇 種類 居宅 構造 木造瓦葺2階建 床面積 1階 60.00㎡ 2階 40.00㎡ マンションの場合は以下のように書きます。 相続人〇〇〇〇は次の不動産を取得する。 一棟の建物の表示 所在 東京都港区六本木一丁目〇番〇 種類 共同住宅 構造 鉄筋コンクリート造10階建 床面積 1階 300.00㎡ 2階 280.00㎡ 3階 280.00㎡ 4階 280.00㎡ 5階 280.00㎡ 6階 280.00㎡ 7階 280.00㎡ 8階 280.00㎡ 9階 280.00㎡ 10階 280.00㎡ 専有部分の建物の表示 家屋番号 六本木一丁目〇番〇の501 種類 居宅 構造 鉄筋コンクリート造10階建 床面積 5階部分 55.00㎡ 敷地権の表示 所在 東京都港区六本木一丁目〇番〇 地番 六本木一丁目〇番〇 地目 宅地 地積 300.00㎡ 持分 30000分の550 共有持分がある場合は以下のように書きます。 土地 所在 神奈川県横浜市青葉区〇町〇番地 地番 〇番〇 地目 宅地 地積 200.00㎡ 持分 2分の1 登記事項証明書(登記簿謄本)に記載されている表記をそのまま記載します。 住所表記と登記表記が異なる場合があるため注意しましょう。 地番とは?住所や番地との違い、地番を調べる方法を全解説 地番とは、土地一筆ごとに振り分けられた番号のことで、現在は主に土地を登 預貯金 相続人〇〇〇〇は、次の財産を取得する。 〇〇銀行△△支店の被相続人名義の預金 口座種別 普通預金 口座番号 1234567 一切 残高は書かず、銀行名・支店名・口座種別・口座番号を正確に記載します。 株式 相続人〇〇〇〇は、次の財産を取得する。 〇〇証券 △△支店 口座番号1234567の被相続人名義の口座 (1) 銘柄名(銘柄コード:1234)数量:××株 (2) 銘柄名(銘柄コード:1234)数量:××株 (3) 銘柄名(銘柄コード:1234)数量:××株 証券会社名、銘柄、株数を記載します。 自動車 相続人〇〇〇〇は次の財産を取得する。 車体番号 ZVW50-1234567 自動車登録番号 品川300あ12-34 車検証に記載された情報を正確に記載します。 負債の扱い 相続人〇〇〇〇は次の負債を承継する 債権者 〇〇銀行 内容 住宅ローン残高 残高 〇,〇〇〇,〇〇〇円 ただし、令和〇年〇月〇日現在の残高とする。 返済期限 令和〇年〇月〇日 利息 年〇% 借入金や連帯保証債務も協議の対象となります。誰がどの負債を引き継ぐか明記しましょう。 配偶者居住権 次の不動産について、相続人〇〇〇〇は配偶者居住権を、相続人△△△△は所有権を取得する。 土地 所在 東京都新宿区西新宿一丁目〇番〇 地番 西新宿一丁目〇番〇 地目 宅地 地積 100.00㎡ 建物 所在 東京都新宿区西新宿一丁目〇番〇 家屋番号 西新宿一丁目〇番〇 種類 居宅 構造 木造瓦葺2階建 床面積 1階 60.00㎡ 2階 40.00㎡ 存続期間は、本遺産分割協議成立日から相続人〇〇〇〇の死亡日までとする。 2020年に創設された制度で、居住用不動産について配偶者の居住権を定める場合は遺産分割協議書に記載します。 名義財産 1. 甲、乙および丙は、名義人が異なる以下の財産が被相続人の遺産であることを確認する。 預貯金 〇〇銀行△△支店 口座種別 定期預金 口座番号 1234567(名義:□□□□□) 2. 甲は、上記財産を取得する。 〇〇銀行△△支店 口座種別 定期預金 口座番号 1234567(名義:□□□□□) 名義だけが被相続人にある財産は「実質的に誰のものか」を確認した上で記載の要否を判断します。 貴金属や美術品 相続人〇〇〇〇は、次の財産を取得する。 (1)貴金属 品名 18金ネックレス 重量 50g 評価額 500,000円(鑑定書あり) (2)美術品 品名 油彩画「〇〇」 作者 △△△△ 評価額 1,200,000円(鑑定書あり) 高額の動産も対象になります。品名や鑑定評価額を明示して記載します。 7.遺産分割協議書が必要な手続き5選 遺産分割協議書は、単なる記録文書ではなく、相続手続きを進めるうえで提出を必ず求められる実務書類です。 ここでは代表的な5つの手続きと、その理由を紹介します。 相続登記(不動産の名義変更) 不動産を相続した場合、名義を被相続人から相続人へ変更する相続登記が必要です。 この際、誰がその不動産を相続するのかを証明する書類として、遺産分割協議書が必須となります。 特に2024年4月からは相続登記が義務化され、相続を知ってから3年以内に申請しなければ過料(罰金)の対象になるため、遺産分割協議書の役割はさらに重要になっています。 相続登記の費用はいくら?費用の内訳から具体的な金額まで解説 不動産を相続する際の所有権移転の手続きを、相続登記と言います。 2024年 預貯金の払戻し 銀行や信用金庫で被相続人名義の口座を解約したり払い戻したりするには、相続人全員の合意を証明する書類が必要です。 金融機関ごとに手続き書類は異なりますが、遺産分割協議書があればスムーズに処理が進みます。 遺産分割協議書がないと「相続人全員の同意書」を改めて作成する必要があり、手続きが煩雑になることもあります。 株式名義変更 被相続人が保有していた株式や投資信託などを相続する場合、証券会社での名義変更手続きが必要です。 この際も、相続人全員が合意したことを示す遺産分割協議書が求められます。 遺産分割協議書がなければ口座が凍結されたままとなり、売却や配当の受け取りができなくなってしまいます。 これで安心!「株の相続」完全ガイド|手続きや分割方法、節税策も徹底解説 株の相続は、預貯金や不動産と比べて評価や名義変更の手続きが複雑で、何か 自動車名義変更 自動車を相続する場合は、運輸支局で名義変更の手続きを行います。 その際に「誰が車を引き継ぐのか」を明確に示す書類として遺産分割協議書を添付します。 車検証の所有者欄を書き換えるために必須となるケースが多く、特に車を売却したり譲渡したりする予定がある場合は早めの対応が重要です。 相続税申告 相続税の申告をする際には、分割内容を明らかにするための添付書類として遺産分割協議書が使われます。 遺産分割協議書がなければ、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例といった節税措置を受けられないことがあります。 申告期限は10か月以内ですから、税務上のメリットを得るためにも早めの作成が欠かせません。 関連記事 相続税早見表で税額チェック|家族構成別の速算額と国税庁シミュレーション 相続税早見表で税額チェック|家族構成別の速算額と国税庁シミュレーション 更新日:2025/08/29 相続税の配偶者控除を徹底解説|1.6億円非課税の仕組み・計算方法・手続き 相続税の配偶者控除を徹底解説|1.6億円非課税の仕組み・計算方法・手続き 更新日:2025/09/22 8.遺産分割協議書の保管方法と失くした場合の対処法 遺産分割協議書は、相続人の人数分を作成してそれぞれが原本を持つのが基本です。 たとえば相続人が3人いれば3通作成し、それぞれの実印が押された正本を各自が保管します。 コピーを回すだけでは効力が十分でない場合があるため、必ず原本を作成するようにしましょう。 保管は自宅の金庫や耐火性のファイルボックスなど、安全で長期保管に適した場所がおすすめ。 金融機関や役所で原本提示を求められることもあるため、「どこにしまったか分からない」という事態を防ぐ工夫が重要です。 また、紛失してしまった場合は、残念ながら再発行という制度はなく、改めて全員の署名・実印を集め直して再作成する必要があります。 相続人が遠方に住んでいたり、多忙だったりすると再度の押印作業は大きな負担となるため、最初から厳重に管理することが何より大切です。 9.「遺産分割協議書の書き方」でよくある質問 Q 遺産分割協議書は法律上、必須ですか? A 法律で義務づけられているわけではありません。しかし、不動産登記や銀行預金の解約、相続税申告といった実務手続きでは提出を求められるのが一般的です。 事実上、ほとんどのケースで作成は避けられないと考えてください。 Q 未成年者が相続人にいる、認知症で判断能力がない場合は? A 本人が協議に参加できないため、家庭裁判所に申し立てて特別代理人(未成年者の場合)や成年後見人を選任してもらう必要があります。 これを怠ると協議そのものが無効となってしまいます。 Q 誤記を見つけたときは訂正印?作り直し? A 財産の特定や分割割合といった重要な部分に誤りがある場合は、再度全員の署名・押印をして作り直すのが確実です。 氏名の漢字ミスや住所表記の誤りなど軽微な場合は、訂正し、相続人全員の訂正印を押せば足ります。 Q 何部作ればいい?原本還付はできる? A 原則として相続人の人数分を作成します。 提出先によっては原本を返してもらえる「原本還付制度」が利用できるため、登記などで複数の窓口に提出する場合に便利です。 Q 遺産分割協議を司法書士に依頼するといくらかかりますか? A 財産の数や種類、登記の有無によって変わりますが、数万円から十数万円程度が相場です。 不動産の相続登記までまとめて依頼する場合は、登録免許税など実費も別途かかります。 遺産分割協議書は自分で作成することが可能 遺産分割協議書は、必要な項目を押さえれば自分で作成できます。 ひな形やチェックリストを活用すれば初めてでも安心して進められるでしょう。 しかし、相続人同士の対立がある場合や不動産・税務が複雑な場合は専門家への相談が望ましく、自分で作れる部分とプロに任せる部分を上手に使い分けることが大切です。 また、遺産に不動産が含まれる場合は、売却や活用を検討するために一括査定サービスを利用して早めに価値を把握しておくと安心です。 最大6社をご紹介 HOME4Uの不動産一括査定依頼 「高く売れた」「使って良かった」お客様の声 東京都町田市 一戸建て 4LDK 築29年 査定価格 3,900~4,980万円 査定額に1,000万円も差が出るとは思わなかった。使いやすさ・わかりやすさ、問題なし! 神奈川県川崎市 マンション 3LDK 築17年 査定価格 5,300~5,500万円 購入価格より、なんと600万円以上高い査定額に。しかも、内覧1人目ですぐ売却が決まりました。 千葉県佐倉市 土 地 約165平米 査定価格 1,500~1,800万円 自分で探した不動産会社より高い査定額に。複数社の意見を聞くことで、相場も把握できた。 HOME4Uを利用したお客様の声 2024~2025年調べ 完全無料一括査定依頼をスタート