マンションの住んではいけない階、おすすめの階とは?各階のメリット・デメリットまとめ

マンション 住んではいけない階は?

マンションは、階によって住み心地などが異なるため、あらかじめ階層ごとの特徴を理解しておくことが大切です。

本記事では、マンションの階層ごとのメリット・デメリットを解説したうえで、ケース別にマンションの住んではいけない階・おすすめの階を紹介します。自分に最適な階を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと分かること
  • マンションの階数・階層別のメリットとデメリット
  • ケース別のマンションの住んではいけない階とおすすめの階
  • マンションの階数・階層以外に注目するとよいポイント
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1.マンションに住んではいけない階はある?

結論から述べると、一概に「住んではいけない」といえるマンションの階数・階層はありません。

ただし、マンションに求める条件や重視するポイントによっては、住んではいけない(住むのに適さない)階もあります。

自分にとっての「住んではいけない階」を知るためには、マンションの階数・階層ごとのメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。

2.マンション階層別|よくあるメリット・デメリット

白い部屋

本章では、マンションを「1階」「低層階~中層階」「高層階」「最上階」の4つに分けて、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

なお、低層階・中層階・高層階の明確な定義はありませんが、本記事では便宜上、2階~9階程度を低層階~中層階、10階以上を高層階とします。

2-1.マンションの1階のメリット・デメリット

マンションの1階のメリット・デメリットは、次のとおりです。

マンションの1階のメリット・デメリット

2-1-1.マンションの1階のメリット

一般的なマンションは、上層階になるほど物件価格も上がる傾向にあります。そのため、マンションの中で最も低い1階を選べば、物件価格を抑えられるでしょう。

また、1階なら階段やエレベーターを使う必要がない点もメリットの一つです。エレベーターは通勤・通学の時間帯に混みやすく、急いでいる場合でも、エレベーターの到着まで待たなければなりませんが、1階であればそのような心配はありません。

さらに引越しの際には、重い荷物や大きい荷物も楽に搬出・搬入できます。

2-1-2.マンションの1階のデメリット

マンションの1階は、物件によっては窓やベランダが手の届く位置にあるため、不審者が侵入するリスクや、ベランダの洗濯物を盗まれるリスクがほかの階よりも高いといえます。

地面に近いことから、虫が室内に入ってくる可能性が高い点も、デメリットになり得るでしょう。

また、上層階と比べると、1階の日当たりや風通しの良さは、やや劣ります。マンションは気密性が高く、日当たりや風通しが悪いと湿気がこもりやすいため、こまめな換気や除湿対策が必要です。

2-2.マンションの低層階~中層階のメリット・デメリット

マンションの低層階~中層階のメリット・デメリットは、次のとおりです。

マンションの低層階~中層階のメリット・デメリット

2-2-1.マンションの低層階~中層階のメリット

マンションの低層階~中層階の物件価格は、1階よりは高くなりやすいものの、高層階や最上階と比べれば低く抑えられるでしょう。

また、ある程度の高さがある低層階~中層階なら、プライバシーを確保しやすい点もメリットです。1階のように通行人から室内が見えることがないため、カーテンや窓を開けて過ごしやすくなります。

2-2-2.マンションの低層階~中層階のデメリット

マンションの1階の場合は下の階が存在しないため、足音などの生活音をそれほど気にする必要がありません。

しかし2階以上になると、下の階の住人に対して生活音の配慮が求められます。

2-3.マンションの高層階のメリット・デメリット

マンションの高層階のメリット・デメリットは、次のとおりです。

マンションの高層階のメリット・デメリット

2-3-1.マンションの高層階のメリット

高層階になると、窓やベランダから不審者が侵入するリスクは低くなります。

また、マンションの立地によっては、車の走行音や通行人の話し声などが騒音となる場合もありますが、高層階を選べば、地上の騒音が比較的届きにくくなり、快適な住環境を確保しやすくなります。

2-3-2.マンションの高層階のデメリット

マンションの低層階~中層階の場合は、「エレベーターが混んでいたら階段を使う」などと臨機応変に対応できますが、高層階ではなかなか難しいでしょう。

階数が上がるほど階段での移動が困難になるため、たとえ待ち時間が長くても、エレベーターを使用することになります。

災害時の停電や断水などでエレベーターが使えなくなったり、トイレが使えなくなったりした場合、高層階では不便を被る可能性が非常に高いといえます。

2-4.マンションの最上階のメリット・デメリット

マンションの最上階のメリット・デメリットは、次のとおりです。

マンションの最上階のメリット・デメリット

2-4-1.マンションの最上階のメリット

マンションの最上階は日当たりや風通しが良好なうえ、周辺に高い建物がなければ、窓からの眺めも楽しめます。

ただし日当たりが良すぎると、夏は室内が暑くなりやすいため注意しましょう。

また、最上階は上の階の生活音が気にならないため、物音に敏感な方でも快適に過ごせます。

2-4-2.マンションの最上階のデメリット

耐震構造のマンションは揺れやすい構造となっているため、ほかの階と比べると、最上階は地震の揺れを感じやすくなります。家具の転倒防止など、安全対策には一層の気を配らなくてはなりません。

また、階数が上がる分だけ、地上へ出るのに時間を要します。高層階のデメリットと同様に、災害時に不便を被るほか、火災などの緊急時には避難に時間がかかることが懸念されます。

各階層のメリット・デメリットをまとめると、以下のとおりです。

メリット デメリット
1階
  • 物件価格・家賃が安価
  • 階段・エレベーターを使う必要がない
  • 防犯面に不安がある
  • 虫が侵入しやすい
  • 日当たり・風通しが良くない
低層階
~中層階
  • 物件価格・家賃がやや安価
  • 外からの視線が気になりにくい
  • 生活音への配慮が求められる
高層階
  • 防犯性に優れる
  • 地上の騒音が届きにくい
  • エレベーターを使う必要がある
  • 災害や停電の影響を受けやすい
最上階
  • 眺望・日当たり・風通しが良い
  • 上階の騒音がない
  • 地震の影響を受けやすい
  • 外出や避難に時間がかかる

3.ケース別|マンションの住んではいけない階・おすすめの階

ケース

ここでは、前章を踏まえつつ、ケース別に「住んではいけない階」と「おすすめの階」を紹介します。

3-1.防犯性を高めたい場合

防犯性を重視する場合、住んではいけない階は1階、おすすめの階は高層階や最上階です。

特に一人暮らしの女性は、1階は避けたほうが無難でしょう。高層階や最上階なら、空き巣などが外部から侵入するリスクを減らせます。

ただし、高い階数だからといって、犯罪に巻き込まれるリスクがゼロになるわけではありません。オートロックや防犯カメラの有無など、マンション全体のセキュリティ設備を確認することや、自身の防犯意識を高めることも大切です。

3-2.災害・緊急時のリスクを減らしたい場合

災害時や緊急時のリスクを減らしたい場合、住んではいけない階は高層階や最上階、おすすめの階は1階や低層階です。

1階や低層階は、火事や地震などで避難する際、すぐに地上に出ることができます。足腰が悪い方や小さなお子さんがいる方などは、特に重視すべきポイントといえるでしょう。

ただし、水害や津波に関しては住んではいけない階とおすすめの階が逆転し、高層階や最上階のほうが安全性は高くなります。近くに大きな川や海があるかなど、周辺環境も踏まえて検討しましょう。

3-3.虫の侵入を防ぎたい場合

虫の侵入を防ぎたい場合、住んではいけない階は1階から中層階まで、おすすめの階は高層階や最上階です。蚊やハエなどが飛行する平均的な高さは、マンションの高さに置き換えると3~5階程度にあたるからです。

とはいえ、衣服に付着したり、エレベーターに侵入したりして、虫が高層階や最上階の部屋までついてきてしまう可能性はあるでしょう。

虫が苦手な方は、近くに森や川、池があるなど、虫が多い立地のマンション自体を避けることをおすすめします。

3-4.好条件の物件に住みたいが予算の制限がある場合

「理想どおりの物件があるものの、予算の制限もある」という場合、住んではいけない階は最上階、おすすめの階は1階や低層階です。

好条件の物件は、それだけ物件価格が高くなります。同じ間取りでも、1階や低層階ならリーズナブルに住みやすいでしょう。実際に、ワンフロア違うだけで物件価格が大きく変わることもあります。

特に1階は、家具などの搬入に階段やエレベーターを使う必要がないため、ほかの階に比べて引越し費用も抑えられます。

4.マンションの階数・階層以外に注目すべきポイント

人差し指を立てたスーツの男性

マンションを選ぶ際は、ここまで紹介した内容のほか、共有スペースの状態や周辺環境もチェックしておきましょう。

マンションの共有スペースには、エントランスや廊下、階段、エレベーター、ごみ捨て場などが該当します。共有スペースが汚れていたり、散らかっていたりする場合は、住民のマナーやマンションの清掃・管理体制に不安が残ります。

また、周辺環境をチェックする際には、「今後の変化」についても確認しましょう。例えば、近くに大きな空き地がある場合は、のちに「高さのある建物が建って日当たりが悪くなる」「商業施設ができてうるさくなる」といった可能性もあります。

まとめ

マンションには「誰もが住んではいけない階」はありませんが、マンションに求める条件や重視するポイントによっては、住むのに適さない階が存在します。

自分にとって最適な階を知るためには、マンションの階数・階層別のメリット・デメリットを理解しておく必要があります。自身の好みやライフスタイルにあった部屋がわかれば、防犯面で不安がある場合は高層階や最上階を選ぶ、予算の制限がある場合は1階や低層階を選ぶ、といった賢い判断ができます。

購入するマンションを下調べする際には、共有スペースの状態や周辺環境も併せてチェックしておきましょう。

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