更新日:2025.04.18 不動産売却の授業 70歳からでも住宅ローンは組める?他の選択肢や借入の注意点を徹底解説 70歳からの住宅ローンを考えている場合は、なるべく早く計画を立てましょう。 多くの金融機関では、申し込みの可能な年齢を70歳としているためです。 ただし、無計画に住宅ローンを組むのは非常に危険です。 住宅ローン以外に住宅を取得する他の方法や、70歳で住宅ローンを組む注意点を抑えて判断していきましょう。 この記事を読むと分かること 申し込みの上限は70歳。完済の上限は80歳 リバースモーゲージ型住宅ローンや終身建物賃貸借契約 ゆとりある資金計画と相続への備えが大切 「不動産を住み替えたい」と悩んでいる方へ 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格(※)”を見つけましょう ※依頼する6社の中での最高価格 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます 完全無料一括査定依頼をスタート Contents1.70歳からでも住宅ローン契約は可能2.70歳で借りる住宅ローンのシミュレーション3.住宅ローン以外の選択肢4.70歳で住宅ローンを組む場合の注意点まとめ 1.70歳からでも住宅ローン契約は可能 70歳からでも住宅ローンを契約できる場合はあります。 そのためには、住宅ローン審査に受かる必要がありますが、それ以前に借入時年齢と完済時年齢が申し込み条件を満たしている必要があります。 1-1.借入時年齢は70歳まで 各金融機関では、借入を開始できる年齢について条件を定めています。 ほとんどの金融機関で65~70歳が申し込みの上限となっています。 注意すべきは、70歳を含むかどうかです。 「71歳未満」「70歳以下」「70歳誕生日まで」のように、金融機関ごとに借入時年齢の条件表記が異なります。 1-2.完済時年齢は80歳が基本 完済時の年齢の上限も決められており、ほとんどの金融機関で80歳となっています。 この場合例えば、70歳ちょうどに借入できる場合でも、80歳までの最大10年間で完済しなければいけません。 1-3.金融機関ごとの借入時・完済時年齢一覧 主要な金融機関における、借入時年齢と完済時年齢についての条件をまとめました。 金融機関名 借入時年齢の上限 完済時年齢の上限 みずほ銀行 満71歳未満 満81歳未満 三菱UFJ銀行 70歳の誕生日まで 80歳の誕生日まで 三井住友銀行 70歳の誕生日まで 80歳の誕生日まで りそな銀行 満70歳未満 満80歳未満 三井住友信託銀行 満71歳未満 満81歳未満 ARUHI 満70歳未満 満80歳未満 中央労働金庫 満66歳未満 満81歳未満 JAバンク 満66歳未満 満80歳未満 住信SBIネット銀行 満65歳以下 満80歳未満 イオン銀行 満71歳未満 満80歳未満 auじぶん銀行 満65歳未満 80歳の誕生日まで 新生銀行 満65歳以下 満80歳未満 ソニー銀行 満65歳未満 満85歳未満(ワイド団信は満81歳未満) 楽天銀行 満65歳6ヶ月未満 満80歳未満 上表は、2025年2月6日時点での情報です。 最新情報は公式サイトをご確認ください。 ソニー銀行では晩婚化の情勢に合わせて完済時年齢を満85歳未満まで引き上げました。 今後、同様に借入時年齢や完済時年齢を引き上げる金融機関が現れる可能性もあります。 マンション相場の調べ方や高く売る方法などについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 関連記事 自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索でき 自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索でき 更新日:2025/01/24 不動産売却塾編集部が教える、マンションを高く売る4つのコツ 不動産売却塾編集部が教える、マンションを高く売る4つのコツ 更新日:2025/04/15 大手と中小、どっちがいい?不動産会社選びで失敗しない方法 大手と中小、どっちがいい?不動産会社選びで失敗しない方法 更新日:2024/12/26 HOME4U(ホームフォーユー)実際どう?リアルな利用者の口コミ・評判 HOME4U(ホームフォーユー)実際どう?リアルな利用者の口コミ・評判 更新日:2025/03/04 2.70歳で借りる住宅ローンのシミュレーション 多くの金融機関で、借入時年齢の上限が70歳、完済時年齢の上限が80歳です。 そのため、借入期間はおおむね10年間が限界になります。 今回のシミュレーションでは、借入期間10年として、300~500万円の年収をもとにした返済負担率別に、「毎月返済額」「借入可能額」「総支払額」を算出します。 なお返済負担率とは、年収に対する年間返済額の比率のことで、一般的に20~25%以下にした方が安全と言われています。 シミュレーション条件 年収300~500万円 金利1.5% 元利均等返済 借入期間10年 ボーナス払いなし 表の色分けは、以下を表します。 ■毎月返済額 ■借入可能額(毎月返済額と借入期間10年で計算) ■総支払額(利息分を含めた金額) 年収 返済負担率ごとの借入試算 15% 20% 25% 30% 300万円 ■37,500円 ■417万円 ■450万円 ■50,000円 ■556万円 ■600万円 ■62,500円 ■696万円 ■750万円 ■75,000円 ■835万円 ■900万円 350万円 ■43,750円 ■484万円 ■522万円 ■58,333円 ■649万円 ■700万円 ■72,916円 ■811万円 ■874万円 ■87,500円 ■974万円 ■1,050万円 400万円 ■50,000円 ■556万円 ■600万円 ■66,667円 ■741万円 ■799万円 ■83,333円 ■927万円 ■999万円 ■100,000円 ■1,113万円 ■1,200万円 450万円 ■56,250円 ■625万円 ■674万円 ■75,000円 ■835万円 ■900万円 ■93,750円 ■1,041万円 ■1,122万円 ■112,500円 ■1,247万円 ■1,344万円 500万円 ■62,500円 ■696万円 ■750万円 ■83,333円 ■927万円 ■999万円 ■104,167円 ■1,158万円 ■1,248万円 ■125,000円 ■1,392万円 ■1,500万円 出典「住宅金融支援機構.”ローンシミュレーション”.フラット35.(参照2025-02-06)」での計算結果をもとに、HOME4Uが独自に作成 3.住宅ローン以外の選択肢 借入時年齢を70歳までとする金融機関がほとんどですので、住宅ローンを検討しにくい方もいるかと思います。 そこで以下では、住宅ローン以外で住宅を取得できる方法について紹介します。 リバースモーゲージ型住宅ローン リ・バース60 終身建物賃貸借 3-1.リバースモーゲージ型住宅ローン リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受けられる、高齢者向けの商品です。 契約者の存命中は利息分だけを返済し、亡くなった後に自宅を売却するなどして元本を返済する仕組みです。 リバースモーゲージ型住宅ローンでは、従来の融資範囲を広げ、住宅の購入やリフォームにかかる費用等への融資もできます。 金融機関ごとに条件は異なりますが、一般的に80歳まで契約が可能です。 主なメリットとデメリットは以下の通りです。 メリット 生前にまとまった返済負担がない 通常の住宅ローンよりも審査基準が柔軟 ノンリコース型なら不動産の価値が落ちても相続人の追加支払がなし デメリット 自宅の価値(評価額)の5~7割程度までしか借入できない 住宅ローンより金利が高く、長生きするほど支払総額が大きくなる 団信に加入できない リバースモーゲージ型住宅ローンでは、不動産本来の価値以下のお金しか融資を受けられません。 ある意味、本来よりも高い金額で購入しているようなものであり、加えて住宅ローンよりも高い利息がかかります。 そのため、比較的リスクの高い商品であり、住宅ローンが利用できる方には、あまりおすすめできない選択肢です。 リバースモーゲージについて詳しくは『リバースモーゲージとは?仕組み・デメリット・他の選択肢も解説』をご覧ください。 3-2.リ・バース60 リ・バース60は、住宅金融支援機構が提供する60歳以上の方に向けたローン商品です。 前項のリバースモーゲージ型住宅ローンと仕組みは変わりません。 金融機関独自の住宅ローンやフラット35がある様に、リバースモーゲージ型住宅ローンにも種類がある点にご注意ください。 3-3.終身建物賃貸借 最後は、住宅を購入する方法ではありませんが、終の棲家を探すという点では有力な選択肢の一つです。 一般的に、高齢になるほど賃貸の契約は結ぶのが難しくなります。 しかし、終身建物賃貸借という契約は60歳以上が対象の契約で死亡するまで住み続けることを前提として家を借りることができます。 主なメリットとデメリットは以下の通りです。 メリット 更新料が不要 物件はバリアフリー基準を満たしている 契約者の死亡後も同居配偶者などが住み続けられる デメリット 認可を受けている不動産がまだ少ない 60歳以上の高齢者と配偶者、親族しか入居できない 4.70歳で住宅ローンを組む場合の注意点 70歳で住宅ローンを組む場合は、より計画性をもっておくことが重要です。 以下に紹介する3つの注意点を参考に、どんな点を考えていけばいいのか確認していきましょう。 ゆとりを持った生活資金の確保をする 健康状態なども審査に影響する 相続や売却まで計画しておく 4-1.ゆとりを持った生活資金の確保をする 住宅ローンを支払い続けながらも、生活資金はゆとりを持っておくことが重要です。 常に生活資金にゆとりが無いと、場合によっては住宅ローン返済が困難になります。 例えば、退職をされて年金で生活をしている場合、いざという時に「多めに働く」といった対処ができません。 退職金を住宅資金に組み込むような計画も、想定外の出費に対応できなくなる可能性があるため、危険です。 せっかく買った住まいを金銭的な理由で手放すのは、非常にストレスの多い事です。 また手放した時には、より年齢を重ねて、新たな住宅取得が難しくなる可能性があります。 4-2.健康状態なども審査に影響する 1章では、借入時年齢と完済時年齢といった申し込み条件について解説しました。 この点をクリアしていても、他の理由で審査落ちする可能性は大いにあります。 特に、「健康状態」や「収入の安定性」、「資産」などが重視されます。 ほとんどの住宅ローンでは、契約者の死亡に備えた団体信用生命保険(団信)への加入を条件にしています。 ただ、高齢で健康状態に問題があると団信に加入できない場合もあり、住宅ローンを契約しにくくなります。 この場合は、団信加入が任意となっているフラット35などで契約するなどの選択肢があります。 4-3.相続や売却まで計画しておく 70歳で住宅を取得するなら、必ず相続のことまで想定し計画しておきましょう。 不動産の相続は、現物を相続する他に、売却して現金化したうえで相続する方法などがあります。 売却については相続人の意思に任せるという選択肢もあります。 ただ、被相続人が生前に可能な限り計画を立てておくと、相続人の負担を少なくし、円滑に相続を進めやすくなります。 まとめ 70歳から住宅ローンを組む際は、計画的に準備を進めることが重要です。 多くの金融機関では、借入時年齢の上限が70歳、完済時年齢の上限が80歳となっています。 ローン以外の選択肢として、リバースモーゲージ型住宅ローンや終身建物賃貸借も考慮する価値があります。 また、住宅ローンを組む際には、生活資金の確保や健康状態、相続計画なども慎重に検討することが大切です。 「不動産を住み替えたい」と悩んでいる方へ 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格(※)”を見つけましょう ※依頼する6社の中での最高価格 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます 完全無料一括査定依頼をスタート