一戸建て売却を成功させる5つのコツ!売却する際の費用も解説

一戸建て売却 コツ

一戸建てを売るときに一番気になるのが、「高く売るためにはどうしたらいい?」ということではないでしょうか。
一軒家の売却は大きな金額が動きますから、絶対に失敗するわけにはいきませんね。

このページでは、一戸建て売却の全体の流れ、高く売るコツとトラブルを避ける方法、売却の費用や税金など、役立つ知識を余すところなく解説していきます。

ちょっとした知識が大きな差になります。
ぜひ最後までお読みいただき、あなたの大切な家を上手に売却しましょう。

「家を売りたい」と悩んでいる方へ
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  • 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格”を見つけましょう
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1.一戸建て売却の基本的な流れを把握しよう!

一戸建て売却の流れ

初めに、一戸建てを売る流れを押さえておきましょう。
一戸建てを売るとき、通常は不動産会社が家を買うのではなく、不動産会社に売買の「仲介」を依頼して、一般の買主を探してもらいます
一戸建ての売却は、次のような流れになります。

1-1.情報収集する

家の売却を決めたら、まずは情報収集から始めましょう。
以下の情報収集を済ませた上で、不動産会社に相談をしましょう。

  1. 不動産売却に関する基礎知識をネットや書籍などで調べる
  2. 一戸建ての売却相場を調べる
  3. 不動産売却に必要な書類を調べ準備しておく

一戸建ての売却相場を調べるなら、以下のサイトがおすすめです。

また、不動産会社に相談する前に、理想とする売却プランも立てておきましょう。「早く一戸建てを売りたい」「このくらいの金額で売りたい」など、査定時に細かい希望をスムーズに相談できるよう情報を整理しておくことが大切です。

1-2.不動産査定を依頼

地域の状況を把握したら、複数の不動産会社にプロの目で価格を査定してもらいます。
その際、売却の見込額を知るとともに、査定のやりとりを通して不動産会社を見極めます。担当者のコミュニケーションのとりやすさや、知識レベルも確認しましょう。

複数の不動産会社に査定してもらう方におすすめしたいのが、インターネットの一括査定サービスです。

NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」の一括査定サイトは、物件の情報を入力するだけで、時間をかけずに最大6社の不動産会社に査定の依頼ができます。

不動産売却 HOME4U」は大手不動産会社から、地域密着の優良企業まで様々な不動産会社約2,300社が提携しているので、まとめて査定を依頼し、査定結果を比較しましょう。

忙しい方でも時間を選ばず利用できて便利ですし、遠方の不動産であってもインターネットで簡単に査定依頼が可能です。査定は無料なので、ぜひご利用ください。

1-3.媒介契約の締結

気に入った不動産会社と「媒介契約」を結びます。
「媒介契約」は、不動産会社に正式に売却を依頼し、買主を探す手助けをしてもらうための契約です。
「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」の3種類があります。それぞれのメリット・デメリットは関連記事をご覧ください。

1-4.売却活動の開始

媒介契約を結んだら、不動産会社のアドバイスを受けながら売出し価格を決めて、いよいよ販売スタートです。
インターネットの不動産会社のサイトに、物件の写真や情報を掲載し、多くの人に見てもらえるようにします。
また、「物件を直接見たい」という購入希望者が現れたら、家の中を確認する「内覧」を行います。
住宅ローンが残っている物件に住みながら売却する場合も、内覧は必要です。家をきれいに掃除して、見学者を迎えましょう。

1-5.売買契約の締結

無事に買い手がついたら、買主と売買契約を結びます。
不動産会社より、重要事項説明という詳細な物件説明が行なわれ、買主から手付金を受け取ります。

1-6.決済と物件の引き渡し

売買代金の授受と登記の申請を行います。
家の引き渡しが行われ、この決済日をもって不動産登記名義が売主から買主に変更されます。

1-7.確定申告をする

一戸建てを売却して利益が生じた場合は、売買の翌年の3月15日までに確定申告をします。
売却損が生じた場合は確定申告の義務はありませんが、買換えで損失が出たり、住宅ローンが残っている家を売って損失が出た場合には、税金の還付が受けられる可能性があります。

詳しくは「5.一戸建てを売ったときの税金」で解説しています。

2.一戸建て売却を成させる5つのコツ

一戸建てを高くスムーズに売るためには、5つのコツがあります。
たったの5つですので、売却を成功させるためにも、ぜひ参考にしてください。

  • 査定依頼前に自身で相場を調べておく
  • 最適な不動産会社を見つける
  • 売り出しと並行して測量を進める
  • 築年数が古い場合は取り壊すかどうか慎重に検討する
  • しっかりと内覧対策する

順に解説していきます。

2-1.不当な対応を避けるため自分で相場を調べる

査定依頼前に、まずは自身で売却価格の相場を調べておきましょう。数ある不動産会社の中には、自社の利益のみを追求し、利用者から不当にお金や財産を奪う会社も存在します。

また、相場からかけ離れた査定金額を提示してくる不動産会社には「周辺物件の相場は○○円ですが、査定の根拠は?」など、質問してください。

不当な対応を行う不動産会社は、知識がない売主を狙うからです。売主に知識があるとわかれば、不動産業者も緊張感をもって対応してくれます。
不動産売却は、言われるがままではなく、あくまでも自分主体で動くよう心がけましょう。そのために、相場を調べる方法を2つご紹介します。

2-1-1.レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーション(REINS Market Information)とは、誰でも無料で検索できる不動産取引情報提供サイトです。

不動産を仲介する業者には、国土交通大臣指定の不動産流通機構(REINS)への情報登録が義務付けられており、全国の不動産の取引価格の情報を公開しています。
間取り、築年数、地域、駅からの距離などの条件から、直近1年間の成約価格などの取引情報が検索できます。

2-1-2.土地総合情報システム

土地総合情報システムとは、国土交通省が運営しているWEBサイトです。
不動産の取引価格や地価公示・都道府県地価調査の価格を、誰でも無料で閲覧できます。
ただし、一戸建ての場合、土地と建物の総額しか検索できないため、土地の相場を把握し、売却物件の最低価格を予想することしかできません。

2-2.最適な不動産会社を見つける

売却が成功するかどうかは、実は売却スタート時に決まってしまいます。
つまり、「不動産会社の査定を受けて、会社を選ぶ」という部分が最も重要です。

その理由は・・・売却を依頼する不動産会社しだいで、売れる値段に差が出る から。
豊富な経験に基づくノウハウや、独自の販売ネットワークを持っている不動産会社は、高く売る力を持っています。
だから、一戸建ての売却を得意とし、そのエリアに精通している不動産会社さえ見つけてしまえば、あとはアドバイスに従って売却を進めていけばいいわけです。

ではどうしたら最適な不動産会社を見つけられるのかというと、複数の不動産会社の査定を受けて、その対応を比較するのが最も近道です。
高く売れる自信のある会社は高い査定額を付けられますが、査定額だけではなく、担当者の知識や経験に基づくアドバイスについても比較して、不動産会社を選びましょう。

不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」なら、住所などの簡単な項目を入力するだけで、該当エリアの一戸建ての売却を得意とする不動産会社が自動で抽出され、最大6社にまとめて査定を依頼することが可能です。

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2-3.測量について確認する

不動産会社を選んだら、測量について相談してみましょう。
土地の面積は登記簿に記載されていますが、登記簿面積は必ずしも正しいとは限りません。
また、ブロック塀などを隣地との境界だと思って暮らしている場合でも、実は境界標が確認できず、明確な境界がわからなくなっていることがよくあります。

そこで、まずは「確定測量図」や「境界確認書」が手元にあるかどうか探して、境界が確定しているかどうか調べます。
確定測量図」は、境界を確定した上で測量した図面なので、これがあれば面積や境界の心配はありません。
境界確認書」は、境界について隣地所有者と合意をして作成した書類 です。

測量が最近行われていない場合には、土地家屋調査士に依頼して測量を行うのが一般的です。
測量を行った土地の方が買主にとっても安心ですから、スムーズに売ることができます。
この場合、隣地の所有者の同意を得て境界を確定した上で、売買の対象となる面積を測量するため、2~3ヶ月かかります
測量せずに売却することも可能なので、買主が決まる前に前もって測量の手続きを進めていくかどうか、不動産会社にアドバイスを求めましょう。

2-4.築年数が古い場合は取り壊すかどうか慎重に検討する

築年数が古い一戸建ては、そのまま売るほうがいいとは限りません。
複数の不動産会社からの「売り方の提案」を比べてみることをおすすめします。

中古一戸建てとして売る」「建物を取り壊して売る」「建物を取り壊して分筆して売る」という3つの売り方を見てみましょう。

2-4-1.そのまま中古一戸建てとして売る

そのエリアで中古一戸建ての需要者が多ければ、かなり築年数が古かったとしても建物は残して売るのが得策です。
建築した当時と法律が変わっていて、現在は同じ規模の建物を建てられない場合なども、建物を残しておくのが有利です。
建物自体にあまり値段が付かなかったとしても、取り壊し費用をかけて更地にするより高く売ることができます。
リフォームしてから売りだすかどうかも不動産会社に相談してみましょう。

2-4-2.建物を取り壊して売る

新築住宅が次々に建っているエリアなら、古い一戸建ては取り壊して更地として売るのが有利な場合があります。
ただし、取壊しのタイミングは難しいので、不動産会社のアドバイスを受けて決めましょう。

基本的に、更地にしてから売ったほうが買い手には好まれます。
取壊し費用の不安もなく、すぐに新居の建築に着手できるからです。
スムーズに売れる自信がある土地であれば、買い手が決まる前に取り壊して更地にするとよいでしょう。

ところが建物を取り壊した場合、1月1日時点で家が建っていないと、「住宅用地の特例」という税制が適用されないので土地の固定資産税が6倍、都市計画税が3倍に上がってしまいます。
解体してからすぐに売れなければ、売却できるまで高い税金を負担し続けなければなりません。
そのため、すぐに売れるかどうかわからない土地の場合、買い手が決まってから取り壊すのが一般的です。

2-4-3.建物を取り壊した上で、分筆して売る

敷地が広い場合は、建物を取り壊した上で、分筆(=土地を分割すること)してから売った方が、売却総額が増えるかもしれません。
広すぎる土地に一軒家が建っている場合、そのままでは一般的な家庭には広すぎて需要者も少なく、総額が嵩むので1平米あたりの単価が割安になってしまう可能性があります。

例えば400平米の敷地のままだと4,000万円だけれど、200平米の土地2筆に分ければ2,500万円×2=5,000万円で売れる、という場合を考えてみましょう。
分筆するためには測量が必要なので、時間と費用がかかりますが、測量に100万円かかったとしてもこの例では分筆したほうがずっと有利です。

建物を取壊したほうがいいか、土地を分けたほうがいいか等々は、立地や建物の状態によって違います。
このような売却の戦略しだいで、売却金額や売れるまでの期間も変わってくるので、そのエリアの一戸建てに精通している不動産会社を選ぶことが大変重要です。

2-5.しっかりと内覧対策する

不動産会社の査定を受ける時点では、掃除に気を使う必要はありません。
不動産会社に相談した結果、建物を残したまま売却することになったら、購入希望者が家を見学に来る「内覧」までに徹底的に掃除し、ものを減らして整理整頓しましょう

特に、以下の点を重点的に行いましょう。

キッチン
  • シンクは磨かれているか
  • 蛇口は閉まっているか
  • 温水にしたときの水圧は低くないか
  • 水は濁っていないか
  • 食器やキッチン用品は綺麗に整理されているか
バスルーム
  • シャワーの水圧は適切か
  • 排水はスムーズか
  • 異臭がしていないか
  • 鏡がついている場合は曇っていないか
トイレ
  • ウォシュレットのノズルは汚れていないか
  • 水を流したときの勢いは適切か
  • 水は長時間流れたままになっていないか
  • 排水管からの水漏れはないか
  • 換気状態は良好か
洗面台
  • 水圧は適切か
  • 排水はスムーズか
  • 鏡は曇っていないか
玄関
  • 靴や傘などは整理されているか
  • 掃除がされていて清潔な状態か

不具合がある場合には早急に修繕するようにしましょう。

余計なものは処分するか、一時的にトランクルーム等に預けるのも一案です。 キッチン・バスルーム・トイレ・洗面台など、水回りは汚れが目立つので、プロのハウスクリーニングを依頼するのもオススメです。
少しでも良い条件で買ってもらうための必要経費だと思えば、決して無駄な出費ではありません。

第一印象を決める玄関や、忘れがちなベランダも掃除しておきましょう。
見せられない部分があると、なかなか売買は成立しないので、全ての部屋を見せるつもりで準備してください。

不動産売却塾 コラム

~「どうしても早く売りたい」場合は「買取」という売り方も~

スムーズに売ろうと頑張っても、なかなか買い手が見つからない場合もありますが、そんな時には「買取」という制度もあります。
これは、不動産会社に買主を探してもらうのではなく、不動産会社に直接売ってしまう方法です。
「買取」では、価格面で合意すればすぐに売ることができるのが長所ですが、通常の相場よりも安くなってしまう欠点があります。
ですので、よほど急いで売りたい事情がない限り、通常の相場で売却できる「仲介」が選ばれることがほとんどです。

また、どうしても売り切りたい期限が決まっている場合には、「買取保証」という売り方もあります。
これは、3ヶ月、6ヶ月などの期限を決めて仲介で売り出し、その期間内に売れなければ不動産会社に買取してもらう方法です。

なお、「買取」や「買取保証」は一部の不動産会社しか扱っていません。
売却を急ぐ場合には、査定を受けた不動産会社に「買取も可能か?仲介でも早めに売れそうか?」相談してみましょう。

3.注意!「契約不適合責任(瑕疵担保責任)」にまつわるトラブル回避法

一戸建ての売却で気を付けなければいけないのが、「契約不適合責任」です。2020年4月1日から民法が変わり、名称が「瑕疵(かし)担保責任」から「契約不適合責任」になりました。内容も変わっています。

民法に改正はありましたが、基本的に売主は引き渡したあとでも、その不動産に問題点が見つかったら責任を取らなければならないということです。

「契約不適合責任」とは、「種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものがあるとき」に売主が責任を負う制度です。「瑕疵担保責任」の時よりも、より買主が保護されます。

例えば、雨漏りシロアリ被害給排水管の不具合土壌汚染地下埋設物などが対象になります。

売主は、契約書に物件に関する不具合を明記しなくてはなりません。事前に契約書で明らかになった欠陥を買主が了承した場合は、債務不履行の責任を負わなくて済みます。

そのため、契約書をしっかり作ることが大切です。欠陥を隠して売ると、買主から損害賠償や修理を求められます。

「言わなければわからないかな・・・」と思わずに、知っていることは誠実に伝えましょう。

家の欠点についても適切に対処してくれる、頼れる不動産会社を選びたいものですね。

4.一戸建てを売却する際の費用

一戸建てを売却する際に必ずかかってくる費用は、次の通りです。

  • 仲介手数料
  • 印紙税

そして、場合によって必要になる費用は次のとおりです。

  • ローン返済額と諸費用
  • 抵当権抹消費用
  • 測量費用
  • 取り壊し費用
仲介手数料 売買価格が400万円を超える場合の上限額
売買価格×3%+6万円+消費税
印紙税 売買価格が1,000万円超5,000万円以下の場合
1通につき10,000円
ローン返済額と諸費用 ローン返済額のほか、
繰り上げ返済手数料が5,000~1万円程度
抵当権抹消費用 登録免許税 : 土地と建物で2,000円
司法書士報酬 : 3万円程度
測量費用 標準的な一戸建ての場合
50~80万円程度
取り壊し費用 標準的な一戸建ての場合
100~150万円程度

4-1.仲介手数料

仲介手数料は、不動産の売買を仲介してくれる不動産会社に支払う手数料です。
仲介手数料は成功報酬ですので、売却を依頼した時点ではなく、売買契約が成立してから支払います。

仲介手数料は、不動産の売買価格に応じて上限額が定められています。

売買価格 仲介手数料の上限(税抜)
200万円以下の金額 5%+消費税
200万円を超え400万円以下の金額 4%+消費税
400万円を超える金額 3%+消費税

売買価格が400万円を超える場合、次の式で算出できます(消費税率が10%の場合)。
仲介手数料=(売買価格×3%+6万円)×1.1

例えば2,000万円で売却した場合には、仲介手数料は次のとおりです。
(2,000万円×3%+6万円)×1.1=72万6,000円

なお、2018年1月1日より、400万円以下の空き家などで現地調査に経費がかかる場合には、売主側の仲介手数料の上限が18万円に改正されました。( 出典:全日本不動産協会東京都本部・不動産保証協会東京都本部)

4-2.印紙税

売買契約書には収入印紙を貼り付けして納税を行います。
印紙税の軽減措置は、令和4年4月1日から令和6年3月31日までに作成される「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」が対象です。
(国税庁:「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について
金額を表にまとめましたので、参考にしてください。

契約金額 税額
100万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 10,000円
5,000万円超1億円以下 30,000円

出典:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

売買契約書は売主用と買主用の2通を作成するので、売主と買主それぞれ1通分ずつ負担するのが一般的です。

4-3.ローン返済額と諸費用

一戸建ての売却時に住宅ローンが残っている場合には、決済時に受領した売却代金でローンを繰り上げ返済します。
このとき、金融機関によって異なりますが、繰り上げ返済手数料が5,000円~1万円くらいかかります。

4-4.抵当権抹消費用

住宅ローンを借りる際に銀行が設定していた抵当権の抹消の費用も必要です。
抵当権の抹消費用は、登録免許税と司法書士報酬がかかります。登録免許税は不動産1個につき1,000円なので、建物と土地に設定されている場合には2,000円必要です。
登録免許税と司法書士報酬は、合わせて3万円くらい見ておきましょう。

4-5.測量費用

測量の費用は、土地の面積や隣地所有者の数などによって変わりますが、標準的な一戸建てなら50~80万円くらいかかるのが通常です。

なお、測量費用は、売主が全額負担する場合と、買主と折半する場合があります。

測量しなければならないとは限りませんので、不動産会社に相談してみましょう。

4-6.建物の取り壊し費用

建物を取り壊して売る場合、規模や立地によっても違いますが、標準的な一戸建てなら100~150万円くらいかかります。
なお、取り壊し費用は買主負担として売る場合もあります。

5. 一戸建てを売ったときの税金

最後に、一戸建てを売った場合の所得税・住民税について、おさえておきましょう。

5-1.利益が出たら所得税・住民税が課税される

一戸建てを売却して利益が出た場合、売却の翌年の3月15日頃までに確定申告が必要です。
売却益に対して、所得税と住民税が課税されます。
所有期間が5年を超えるときの税率は約20%5年以下のときの税率は約40%と非常に高額ですので、5年前後で売るときには時期をずらしたほうが有利な場合があります。

節税のために大切なのは、土地や建物を購入した値段や、住宅の建設費がわかる書類を探すことです。
買った値段がわからないと、売却金額の5%が取得価格とみなされるので、税額が高くなってしまうことが多いからです。

ただしマイホームの場合、「3,000万円の特別控除の特例」があるため、非課税になることが多いので安心してください。
一定の要件を満たせば、利益のうち最大3,000万円まで非課税になります。
出典:国税庁「マイホームを売ったときの特例

特例を受けるための主な適用要件は次のとおりです。

  • 自分が住んでいる家を売るか、家とともにその敷地を売ること。
  • 以前に住んでいた家や敷地の場合、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の年末までに売ること。
  • 買手と売手は、親子や夫婦など特別な関係でないこと。

3,000万円の特別控除の他にも、10年以上住んでいるマイホームを買い替えたときの特例や、相続した空き家を売った場合の特例など、様々な優遇制度があります。
また、一戸建て売却時の税金の計算は、年数の経過で建物の価値が下落したとみなして計算するので、ちょっと複雑です。
概要は不動産会社に聞くこともできますが、優遇制度などの詳細は税務署に相談してみましょう。

5-2.損失が出たら税金が還付されるケースがある

一方、売却で損失が出た場合には、確定申告の義務はありません。
でも、損失が出た場合には、給与所得などに課税された税金の一部が還付される(=戻ってくる)制度があります。

該当する場合はぜひ確定申告を行いましょう。

還付金がもらえる可能性があるのは、2つのケースです。
マイホーム買換えで損失が出たときには、「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」という制度があります。
出典:国税庁「マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)」

そして、住宅ローンが残っているマイホームを売却して損失が生じたときには、「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」が使える可能性があります。
出典:国税庁「住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)」

売却時に赤字が発生してしまっても、給与所得の部分で所得税を節税できるのは大変ありがたいですね。
それぞれ様々な要件がありますので、特例が使える可能性があれば、まずは税務署に相談してみましょう。

まとめ

それではおさらいです。

一戸建てを高くスムーズに売るためには、

  • 査定依頼前に自身で相場を調べておく
  • 一括査定で最適な不動産会社を見つける
  • 測量について確認を行う
  • 築年数が古い場合は取り壊すかどうか慎重に検討する
  • しっかりと内覧対策する

という5つのコツがありました。

加えて、

  • トラブルを避けるため、物件の欠点についても隠さずに告知する
  • 売却の費用は、仲介手数料と印紙税が必ずかかる。ほかに、ローン返済の諸費用、抵当権抹消費用、測量費用、取壊し費用などもかかる可能性がある
  • 一戸建てを売ったとき、利益が出ると確定申告が必要になる

という点もおさえておきましょう。

いずれにしても、売却が成功するかどうかは、「査定」というスタート時点でほとんど決まってしまいます。
不動産売却 HOME4U」を通して複数の不動産会社の査定を受ければ、査定額や担当者との相性をじっくり比較でき、最適な不動産会社を見つけることが可能です。

売却に際して、不動産会社に相談することはたくさんありますので、ぜひ頼れる不動産会社を見つけて、高値売却を成功させてください。

※本記事の掲載内容は更新日時点での情報です。軽減措置や税金の特例には期間がありますので、ご注意ください。
記事の更新日はページの冒頭でご確認いただけます。

記事を読んで、「査定をしてみようかな」と感じたら、まずは下のボタンから売却したい地域を選択して一括査定依頼をしてみましょう。

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この記事のポイント

一戸建て売却の基本の流れは?

一戸建て売却の基本の流れは以下の通りです。

  1. 不動産会社へ売却相談
  2. 不動産査定を依頼
  3. 媒介契約の締結
  4. 売却活動の開始
  5. 売買契約の締結
  6. 決済と物件の引き渡し
  7. 確定申告をする

売却の流れの詳細は「1.一戸建て売却の基本的な流れを把握しよう!」をご覧ください。

一戸建て売却成功のコツは?

一戸建て売却成功のコツは5つあります。

  1. 査定依頼前に自身で相場を調べておく
  2. 最適な不動産会社を見つける
  3. 売り出しと並行して測量を進める
  4. 築年数が古い場合は取り壊すかどうか慎重に検討する
  5. しっかりと内覧対策する

詳しい解説は「2.一戸建て売却を成功させる5つのコツ」をご覧ください。

一戸建てを売却する際の費用は?

一戸建ての売却にかかる費用は以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • ローン返済額と諸費用
  • 抵当権抹消費用
  • 測量費用
  • 取り壊し費用

費用の目安や詳細は「4.一戸建てを売却する際の費用」をご覧ください。