不動産売却でよく耳にする「基準地価」とは? 2015年の傾向、2014年の傾向もご紹介します。

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不動産売却でよく耳にする「基準地価」とは? 2015年の傾向、2014年の傾向もご紹介

基準地価、公示価格路線価など、ひとつの土地には、いくつかの価格がついています。ここでは、基準地価についてご紹介します。 2015年(平成27年)の動向 2014年(平成26年)の動向

1. 基準地価とは?

基準地価は、国土利用計画法に基づいて、各都道府県が定めた地点の7月1日時点での正常な価格を調査、評価して決められ、9月下旬ごろに公表されるものです。基準地価の調査は都道府県地価調査と呼ばれ、昭和50年から毎年行われています。たいてい各都道府県のホームページでは、地価調査という名称で掲載されています。公表されるのは、調査された地点の1平方メートルあたりの価格で、評価しているのは不動産鑑定士です。これは、公示価格と非常に似ていますね。

1-1. 基準地価・公示価格との違いは?

毎年、決められた地点での1平方メートルあたりの正常価格を公表するという点で、基準地価と公示価格は非常に似ています。けれども、次のような違いがあります。

【基準地価と公示価格の相違点】
  基準地価 公示価格
基準日 7月1日 1月1日
実施機関 都道府県 国土交通省
基づく法律 国土利用計画法 地価公示法
発表日 9月下旬 3月中旬
対象地域 都市計画区域内外の住宅地、商業地のほか、工業地、林地なども含む 都市計画区域内外の住宅地、商業地
評価する不動産鑑定士 1人以上 2人以上

1-2. 基準地価を決める目的は?

基準地価は、

  • 国土利用計画法に基づく土地取引の価格審査を適正かつ円滑に進めるため
  • 地方公共団体による土地の買収価格を算定する際の基準とするため
  • 一般的な土地取引に際して適正な地価を算定するため

という目的のもと、決められています。

調査地点に建物があっても更地として評価し、土地の使用目的や土地取引での事情は考慮されません。あくまでも土地の適正な価格を求めるための指標となるのです。この点も、公示価格と同じであるといえます。また、基準地価は、1月1日時点で算出される公示価格の半年後にあたる価格となるため、地価の速報値として公示価格の補完という役割もあります。

1-3. 基準地価はどこで見られますか?

基準地価は、国土交通省のサイト「標準地・基準地検索システム」で調べることができます。また、各都道府県のホームページや市区町村役場、図書館でも閲覧することができます。

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2. 基準地価~2015年(平成27年)の動向は?

2015年7月1日時点の基準地価は、全国21,731地点で調査され、国土交通省より9月16日に公表されました。今回の基準地価に見られる大きな特徴は、地方圏の二極化です。

2-1. 全国平均は下落

基準地価の全国平均では、住宅地は前年に比べ▲1.0%と24年連続で下落、商業地においても▲0.5%と8年連続で下落となりました。三大都市圏と地方圏を見てみると、現在の経済的な状況が大きく反映されています。

2-2. 三大都市圏の住宅地

三大都市圏の住宅地は前年よりも0.4%上昇したが、上げ幅は縮小傾向にあります。また、地価が上昇した地点の割合は44.7%で、前年に比べると上昇地点は減少しています。都心部では節税対策や不動産投資による高級マンションの需要が増加していますが、郊外にあるマンションは割高感があり売れ行きが鈍っていることも、住宅地の地価上昇を抑制している理由といえます。

2-3. 三大都市圏の商業地

三大都市圏の商業地は、3年連続上昇し、上げ幅は2.3%となりました。これは、金融緩和マネーの流入と、駅周辺地域の再開発、外国人観光客の増加が理由といえます。

東京圏 東京圏では、港区表参道が20.2%と著しく土地価格が上昇しています。これは、集客力の高いファッションブランドのテナントが多いことから、路面店の店舗需要が増えているためです。
大阪圏 大阪圏では、中央区心斎橋で29.7%と大きく上昇しました。その理由は、買い物目的の外国人観光客が急増しているため、店舗の新規出店需要が増えていることが理由に挙げられます。
名古屋圏 名古屋圏では、名古屋駅周辺の地価が上昇。特に商業地での上昇率が全国1位の45.7%となったのは、名古屋市中村区名駅3丁目。2027年に開業を目指すリニア中央新幹線への期待感と進む駅前再開発が影響しているといえます。

2-4. 地方圏の二極化

2015年の基準地価で最も顕著になったことは、地方圏の二極化です。地方圏では、地価が上昇、もしくは横ばいの地点が増加しているものの、7割の地点で下落しました。けれども、地方中枢都市の札幌市、仙台市、広島市、福岡市での商業地は82.2%、住宅地では67.8%の地点は土地価格が上昇しています。

2-5. 観光需要で大きく上昇する地点

また、2015年3月に開業した北陸新幹線の影響で、金沢駅周辺では16.8%も地価が上昇。周辺の商業地でも土地価格の上昇が見られました。

このほか、リゾート地の中には顕著な動きが見られたところがあります。北海道では倶知安町で住宅地が3.6%上昇しました。近隣のニセコスキー場では海外からのスキー客が増加し、知名度が上がっていることから、別荘地としての需要が拡大しているのです。また、投資目的で外国資本が流入し、リゾート開発が進んでいることも影響しています。

2-6. 復興需要で地価が大きく上昇

福島県では復興需要で、商業地が23年ぶりに上昇に転じています。これは、東日本大震災における原発事故の除染作業を行う業者がいわき市や福島市、郡山市などに事務所を構えるところが増えていることが要因といえます。また、福島県は住宅地の上昇率が全国トップになり、上昇率ベスト10の1位と5位以外はすべていわき市が独占。その理由は、原発事故の避難者が定住のために土地購入を希望する人が増え、いわき市への移住が進んでいるからです。

これらのように、地方圏では基準地価の下落地点は多いものの、観光や震災復興に関連する地域では、大きく上昇する結果となり、二極化が顕著となりました。

<全国基準地価上昇率ランキング(全用途:1平方メートル当たり)>
順位 住所 上昇率 地価(2014年→2015年)
第1位 名古屋市中村区名駅三丁目26番6号 45.7% 2,080,000円→3,030,000円
第2位 名古屋市中村区椿町1番16号 36.0% 2,390,000円→3,250,000円
第3位 大阪市中央区南船場3-5-11 29.7% 3,200,000円→4,150,000円
第4位 大阪市中央区難波3-4-16 28.9% 2,420,000円→3,120,000円
第5位 金沢市広岡1-1-18 25.4% 315,000円→395,000円

第1位は名駅古川ビルで、公務員や教員、看護師向けの専門学校、第2位は井門名古屋ビルでオフィスビル。どちらも名古屋駅近くの再開発が進む商業地です。第3位はりそな心斎橋ビルで、ファッション関連店舗や眼科などが入るビル、第4位はアークなんばビルで飲食店などがあるビル。どちらも大阪市中心部の商業地で、周辺でもオフィスの空室率が下がり、不動産取引が活発化しています。第5位は金沢駅前にある伊藤忠金沢ビル。この周辺は北陸新幹線開業効果で、土地需要が非常に高まっています。

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3. 基準地価~2014年(平成26年)の傾向は?

2014年7月1日時点での基準地価は、全国21,740地点で調査され、同年9月18日に公表されました。全国の調査地点のうち、509地点は林地です。公表された基準地価からわかる動向は次の通りです。

3-1. 上昇する東京、大阪、名古屋の三大都市圏、地方圏は下落

全国平均では、住宅地、商業地ともに下落していますが、下落率の大きな変化は見られませんでした。東京、大阪、名古屋の三大都市圏平均での住宅地の動向は、これまでは下落していましたが、2014年から一転して上昇。商業地は昨年から2年連続での上昇となりました。地方圏では住宅地、商業地ともに下落しています。ただ、下落率は縮小傾向となりました。この動向は、公示価格と共通しています。

3-2. 住宅地の傾向は?

2014年は金利が過去最低水準を記録し、加えて住宅ローン減税が拡充されたことから、住宅需要が拡大。マンションや戸建て住宅の販売が好調となりました。その結果、住宅地の地価は上昇。下落している地域でも下落率は縮小しています。

圏域別に見た状況は次の通りです。
東京圏 全体的に上昇傾向にある東京圏ですが、特に東京都は全国1位の上昇率となりました。東京都以外の地域でも、都心部への交通の便がいい地域では上昇傾向が大きくなっています。
大阪圏 全体的に上昇か横ばい傾向にある大阪圏では、大都市となる京都市や大阪市、大阪府の北摂エリア、及び大阪市から神戸市までの地域では上昇傾向が大きくなりました。
名古屋圏 上昇地点が増加している名古屋圏では、特に名古屋市とその周辺地域での上昇傾向が大きくなりました。
地方圏 8割の地点で下落し、大都市圏との格差が広がる地方圏ですが、宮城県は上昇率が高く、福島県、沖縄県では2014年から上昇に転じる結果となりました。

3-3. 商業地の傾向は?

低金利により不動産投資が好調だったことと、消費動向が改善されたことから、全国的に下落率の縮小、上昇率の拡大が見られました。また、低金利と住宅ローン減税の拡充で住宅需要が増えたことから、全国的に商業地をマンション用地として利用する動きが見られたこと、あるいは、大都市部でオフィスの空室率が低下したことも、上昇率の拡大に貢献しています。

圏域別に見た状況は次の通りです。
東京圏 全体的に上昇傾向にありますが、特に2020年東京オリンピックの会場となる東京湾岸部ではタワーマンションの建設が増え、マンション用地となる地価の上昇率が高くなりました。
大阪圏 全体的に上昇傾向の大阪圏ですが、大阪市の上昇率が高くなっています。特にあべのハルカス開業の影響で、周辺の大阪市阿倍野地区、天王寺地区では地価の上昇率が高くなっています。
名古屋圏 愛知県の上昇率は高く、特に名古屋市とその周辺地域は上昇傾向が大きくなっています。
地方圏 調査地点の8割弱が下落している中、宮城県は上昇率が拡大、滋賀県ではこれまでの下落から一転、上昇傾向となりました。

3-4. 全国最高基準地価ランキング

<全国最高基準地価ベスト5>
第1位 東京都中央区銀座2-6-7(明治屋銀座ビル) 22,600,000円
第2位 東京都千代田区丸の内3-3-1(新東京ビル) 21,500,000円
第3位 東京都千代田区大手町1-2-4(大手町パルビル) 20,400,000円
第4位 東京都中央区銀座6-8-3(銀座尾張町TOWER) 14,800,000円
第5位 東京都新宿区西新宿1-18-2(Seikaビル) 12,900,000円

東京都の基準地価は他の地域と比較すると、群を抜いて高い傾向にあります。

第1位の明治屋銀座ビルは銀座一丁目駅近くのレストランや店舗、オフィスが入り、多くの人が集まるビルです。第2位の新東京ビルは、東京国際フォーラム横のレストランやカフェ、店舗、オフィスが入るビル。第3位の大手町パルビルは日本長期信用銀行の旧本店ビルで、今後再開発で建て替えが予定されています。第4位の銀座尾張町TOWERは銀座駅すぐのオフィスビル。第5位のSeikaビルは新宿駅前のオフィスビルです。

どこも最寄り駅に近く、多くの人々が行き交うにぎやかな地区。利便性のいい場所は地価が高くなる傾向にあることがわかりますね。

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基準地価については、いかがでしたか?
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