更新日:2025.01.14 不動産売却の基礎講座, 不動産売却のノウハウ アルコーブとは?設けるメリットや注意点、人気の活用方法を紹介 住宅の間取り図などで「アルコーブ」という言葉を目にしたことがある方もいるでしょう。アルコーブとは、壁の一部をくぼませて生み出すスペースを指します。 本記事では、マンションや戸建てにおけるアルコーブの特徴やメリット、注意点を解説します。室内アルコーブの人気の活用方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。 この記事を読むと分かること アルコーブの特徴 アルコーブを設けるメリットや注意点 室内アルコーブの活用方法 「不動産を売りたい」と悩んでいる方へ 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格(※)”を見つけましょう※依頼する6社の中での最高価格 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます 完全無料一括査定依頼をスタート Contents1.アルコーブとは?2.玄関ポーチやサービスバルコニーとの違い3.アルコーブのメリット4.アルコーブに関する注意点5.室内アルコーブの活用方法まとめ 1.アルコーブとは? アルコーブ(alcove)とは、部屋や廊下の壁の一部をくぼませて、スペースを設けた部分のことです。ただし、以下のとおり、マンションと戸建てでは異なるスペースを指します。 マンションのアルコーブ 共用廊下からくぼませて設けた玄関前スペース 戸建てのアルコーブ 部屋や廊下の一部をくぼませて設けたスペース マンションのアルコーブは部屋の外にあるため「屋外アルコーブ」、戸建てのアルコーブは家の中にあるため「屋内(室内)アルコーブ」と表現されることもあります。 ヨーロッパでは、豪華な装飾や曲線的なデザインが特徴のバロック様式の建築技法として、古くからアルコーブが設けられてきました。 住宅のなかでも、リビングやキッチン、個々の部屋など、アルコーブが設けられる場所はさまざまです。また、和室の伝統的な「床の間」もアルコーブの一種といえます。 2.玄関ポーチやサービスバルコニーとの違い アルコーブと混同されやすいものに、「玄関ポーチ」と「サービスバルコニー(サブバルコニー)」があります。 2-1.玄関ポーチとは? マンションの玄関ポーチとは、各住戸の独立性を高める目的で設置された、玄関前スペースのことです。基本的に、マンションのアルコーブに門扉はありませんが、玄関ポーチには門扉が付いているのが特徴です。 マンションは、住人全員が使用できる「共用部分」と、購入者だけが使用できる「専有部分」とに分かれています。アルコーブや玄関ポーチは、エレベーターやエントランス、階段などと同様に、共用部分として扱われます。 しかし、玄関ポーチが共用部分となれば、マンションの住人なら誰でも門扉の中にまで入れることになり、防犯面での安全性やプライバシーを確保できません。そこで、マンションの玄関ポーチには「共用部分の専用使用権」が設定されるのが一般的です。 専用使用権が設定されていれば、特定の住人が独占して使用する権利があるとみなされます。 参考: “建物の区分所有等に関する法律”. e-Gov法令検索 “マンション標準管理規約(単棟型)”. 国土交通省 2-2.サービスバルコニーとは? サービスバルコニーとは、奥行きがある小さなバルコニーのことです。ただし、奥行きや面積などに明確な定義はありません。 サービスバルコニーは「サブバルコニー」と呼ばれることもあり、エアコンの室外機やごみ箱などを置く場所として利用されます。 間取り図を見る限り、室内アルコーブとサービスバルコニーは似ているように見えるかもしれませんが、両者は完全に別物です。 【無料】一括査定依頼スタート 3.アルコーブのメリット ここでは、屋外アルコーブや室内アルコーブの主なメリットとして、以下3点を紹介します。 プライバシーを確保しやすい 共用廊下の通行を妨げない 独立したスペースを設けられる 3-1.プライバシーを確保しやすい 屋外アルコーブがあるマンションは、共用廊下からやや奥まった位置に玄関扉があります。玄関扉を開閉しても通行人から部屋の中が見えにくいため、プライバシーを守りやすいでしょう。 特に玄関からリビングまでつながっている間取りの場合は、メリットが大きいといえます。 3-2.共用廊下の通行を妨げない 屋外アルコーブがないマンションでは、玄関扉が共用廊下に面することになります。室内からは共用廊下の様子がわからないため、玄関扉を開けたときに通行人にぶつかってしまうかもしれません。 また、大きな荷物を出し入れする際などに玄関扉を開けた状態にしていると、通行の邪魔になってしまうことがあります。屋外アルコーブがあれば、このようなリスクも軽減できるでしょう。 3-3.独立したスペースを設けられる 室内アルコーブを設ければ隠れ家のようなスペースができ、空間に余裕が生まれます。 また、アルコーブがアクセントとなり、部屋全体がおしゃれな印象になる効果も期待できるでしょう。壁紙の色やデザイン、装飾などを工夫すれば、雰囲気も自由に変えられます。 カーテンやロールスクリーンを付ければ、簡単に独立したスペースを作れる点も魅力です。アルコーブの具体的な活用方法は、後述します。 4.アルコーブに関する注意点 続いて、屋外アルコーブや室内アルコーブの注意点を紹介します。 使用に制約がある 設置費用がかかる 活用しないと無駄なスペースになってしまう 4-1.使用に制約がある 多くの場合、マンションの屋外アルコーブは共用部分として扱われ、玄関ポーチのような専用使用権は設定されません。 そのため、アルコーブはあくまでマンションの住人全員で共有する場所であることを忘れないようにしましょう。私物を置くなどして個人が好き勝手に使用すると、マンションの規約に違反する可能性があります。 4-2.設置費用がかかる 新たに戸建て住宅を建てるタイミングや、リフォーム・リノベーションのタイミングで、「室内アルコーブを設けたい」と考える方もいるかもしれません。 壁の一部をくぼませるアルコーブは、フラットな壁と比べて工事面積が増えるため、材料費や工事費が余分にかかる点に注意が必要です。 さらに、空間内のデザインにこだわりを詰め込めば、それだけ予算も膨らむでしょう。 住み替えとは?住み替え時の手続きやリスク、成功させるポイントを全解説 住み慣れた住まいから新しい住まいへと住居を替える住み替えには、まとまっ 家の買い替えのタイミングは「売り先行」がおすすめ?失敗しない手順とは? 子どもの成長やライフスタイルの変化によって、住み替えを検討する方は多い 4-3.活用しないと無駄なスペースになってしまう 具体的な用途を定めずに室内アルコーブを設けると、使用の機会がほとんどなく、せっかくのスペースが無駄になってしまうことも考えられます。 また、あとから希望の用途を思いついても、その目的に対して広さが足りないということも起こり得るでしょう。例えば「ベッドを置いて昼寝用のスペースにしたい」と考えるなら、少なくとも1~1.5畳分の広さが必要です。 アルコーブの設置に際しては、必要性や間取り、広さなどを、計画段階で十分に検討しておくようにしましょう。 【無料】一括査定依頼スタート 5.室内アルコーブの活用方法 最後に、室内にアルコーブを設置する際の3つの活用方法を紹介します。 アルコーブベッドやソファを設置する 書斎・ワークスペースにする 「見せる収納」にする 5-1.アルコーブベッドやソファを設置する アルコーブにアルコーブベッドやソファを設置して、ひとやすみできるスペースを設ける活用方法が、近年人気を集めています。 アルコーブベッドとはその名のとおり、アルコーブに設置するベッドのことです。ベッドやソファといった大きい家具は、アルコーブに設置することで存在感を軽減できます。 また、アルコーブは一般的には小さな空間で三方が囲まれているため、落ち着けると感じる方が多いかもしれません。逆に、壁の圧迫感が気になる場合は、アルコーブ内の天井や壁に窓を設けるとよいでしょう。 5-2.書斎・ワークスペースにする リモートワークが普及したことで、アルコーブを書斎やワークスペースとして活用する方も増えています。リビングなどと同じ空間にありながらも集中しやすい環境作りが可能になるため、子どもの様子を見守りながら仕事をしたい方にも向いています。 奥行きが深いアルコーブの場合は、作業に必要な明るさを確保するため、照明器具を設置しましょう。また、パソコンなどを使用する場合は、機器をつなぐコンセントも必要です。 5-3.「見せる収納」にする あえて見せる収納スペースとしてアルコーブを活用すると、部屋をすっきりとさせながらおしゃれな空間作りができます。趣味のものや絵画、観葉植物、写真などを好みの雰囲気に合わせてディスプレイすれば、見て癒される空間になるでしょう。 アルコーブはヨーロッパで広く用いられているため、海外の住宅のインテリアを参考にすると、活用のイメージが湧きやすいかもしれません。 【無料】一括査定依頼スタート まとめ マンションの屋外アルコーブは、共用廊下からくぼませて設けた玄関前スペース、戸建ての室内アルコーブは、部屋や廊下の一部をくぼませて設けたスペースを指します。 屋外アルコーブは使用上の制約があるものの、プライバシーを確保しやすく、共用廊下の通行の邪魔になりにくいというメリットがあります。一方の室内アルコーブは、空間のアクセントとなる点、独立したスペースを設けられる点が魅力です。 戸建ての室内にアルコーブを設置したいとお考えの方は、設置費用にも留意し、代表的な活用方法を踏まえてしっかりと計画を立てましょう。 住み替えなどで不動産を売却する予定があるなら、NTTデータグループが運営する不動産一括査定サイト「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」をご活用ください。大手企業から地域密着企業まで全国約2,500社の不動産会社と提携しており、最大6社の査定価格をまとめて取り寄せ可能です。 「不動産売却 HOME4U」は、23年の経験・実績を誇る老舗の不動産査定サイトですので、初めての方でも安心してご利用いただけます。不動産の査定価格には数百万円もの差が出る可能性もあるため、複数社の査定結果を慎重に比較して最適な1社を選びましょう。