更新日:2025.04.16 不動産売却のノウハウ, 税金・諸費用 マイホーム売却で使える5つの特例とは?損をしないための節税テクを伝授 マイホームの売却を検討したときは「3,000万円の特別控除」など、税金の特例を使いましょう。 特例が適用できる条件に当てはまれば、税金の支払いを先送りにすることも可能です。もし、マイホームが高く売却できず損をした場合でも控除が適用される場合もあります。 こちらでは、マイホームの売却時に使える特例5つをご紹介します。適用要件を知り、自分のマイホーム売却に特例が使えるかシミュレーションしてみてください。 家売却の基礎知識も知りたい方は『家を売る完全ガイド』をご覧ください。 カンタン1分入力 最大6社に一括で査定依頼あなたの不動産いくらで売れる? \ お持ちの物件を選んでください / 選択してください マンション一室 一戸建て 土地 ビル一室 店舗・事務所倉庫 マンション一棟 アパート一棟 ビル一棟 その他 その他の不動産はこちら \ 「」の所在地を選択してください / 都道府県を選択 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 群馬県 栃木県 茨城県 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 新潟県 山梨県 長野県 富山県 石川県 福井県 愛知県 静岡県 岐阜県 三重県 大阪府 兵庫県 滋賀県 京都府 奈良県 和歌山県 岡山県 広島県 鳥取県 島根県 山口県 香川県 愛媛県 高知県 徳島県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 都道府県が選択されていません。 市区町村を選択 市区町村が選択されていません。 物件を再選択 無料一括査定スタート 物件種別が選択されていません。 査定をご希望のマンション名を教えてください。 マンション名を選択して▼一括査定依頼スタート▼ 「マンション」の検索結果はありませんでした 検索リストにマンション名が無い場合も査定依頼ができます下部の「査定依頼スタート」からお進みください を査定依頼スタート 入力したマンション名で検索 一括査定依頼スタート 上部マンション名を入力いただくと マンションの候補が表示されます この記事の執筆者 竹内 英二 不動産鑑定士事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。 (株)グロープロフィット Contents1. マイホームを売却したときの税金の基本2. マイホーム売却時の税金特例3. 譲渡益が出た場合活用したい「3,000万円の特別控除」4. 長期所有の自宅なら併用したい「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」5. 利用シーンは限られるが買い替え時に検討したい「特定の居住用財産の買換え特例」6. 買い替え時譲渡損失がある場合に使える「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」7. オーバーローンの場合は「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」まとめこの記事のポイント 1. マイホームを売却したときの税金の基本 最初にマイホームを売却したときの税金の基本について解説します。 そもそもマイホーム売却では、必ずしも税金がかかるわけではありません。 税金がかかるのは、マイホームを購入した時と比べて高く売れた場合です。 まずは「譲渡所得」についておさえていきます。 1-1. 譲渡所得とは 個人の所得には、給与所得の他、譲渡所得、不動産所得、事業所得、山林所得、退職所得、利子所得、配当所得、一時所得、雑所得といった10種類があります。 このうち、マイホームなどの不動産を売却したときに発生するのが「譲渡所得」です。 譲渡所得とは、以下の計算式で表されるものになります。 譲渡所得 = 譲渡価額※1-取得費※2-譲渡費用※3 ※1 譲渡価額とは売却価額です。 ※2 取得費とは、土地については購入額、建物については購入額から減価償却費を控除した価額になります。 ※3 譲渡費用は、仲介手数料や印紙税、測量費など、売却に要した費用のことを指します。 税金については、所得税と住民税、復興特別所得税が課税されます。 譲渡所得は、計算の結果、プラスになることもマイナスになることもあります。 この記事では、プラスの譲渡所得のことを「譲渡益」、マイナスの譲渡所得のことを「譲渡損失」と表現します。 マイホームを売却したときは、譲渡益が生じたときに税金が発生し、譲渡損失が生じたときは発生しないというのが基本的なルールです。 譲渡益が発生しているパターンと譲渡損失が発生しているパターンを図で示すと以下のようなイメージとなります。 譲渡所得を求める上で、取得費を計算します。 取得費とは、土地については購入額、建物については購入額から減価償却費を控除した価額です。 減価償却とは、毎年、建物の価値を落としていく会計上の手続きとなります。 上図のように、減価償却によって建物の価格は減っていきますので、売却時の取得費は購入価額よりも小さくなります。 マイホームの売却価格は、売るときの市況によって異なります。 売却価格が取得費よりも大きい場合は譲渡益が発生し、取得費よりも小さい場合は譲渡損失が発生するということです。 1-2. 所有期間と税率 税金は、譲渡所得に税率を乗じて求めます。 税金 = 譲渡所得×税率 譲渡所得にかかる税率は、不動産を譲渡した年の1月1日時点における所有期間によって決まります。 譲渡所得にかかる税率は以下の通りです。 所得の種類 所有期間 所得税率 住民税率 短期譲渡所得 5年以下 30% 9% 長期譲渡所得 5年超 15% 5% 上記の税率でそれぞれ計算し、さらに2037年(令和19年)までは「所得税」に対して一律2.1%をかけた金額が「復興特別所得税」として納税額にプラスされます。 尚、相続等で不動産を引き継いだ場合には、所有期間も引き継ぐことになります。 被相続人(他界された方)の所有期間が5年超であれば、相続人が相続後すぐに売却したとしても、所有期間は5年超であり、長期譲渡所得が適用されます。 2. マイホーム売却時の税金特例 この章ではマイホーム売却時の税金特例について解説します。 はじめに、5つの特例を簡単に表にまとめています。2章では、特例が適用できるかどうかを知るための基礎知識をお伝えいたします。それぞれの特例の詳細は、3章以降で解説いたします。 特例の名称 内容 併用の可否 3,000万円特別控除 譲渡所得から3,000万円を控除できる特例 ※要件に関しては記事内でご確認ください。 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例と併用可能 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例 3,000万円特別控除後の譲渡所得にかかる税率を下げる特例 ※要件に関しては記事内でご確認ください。 3,000万円特別控除と併用可能 特定の居住用財産の買換え特例 新たな住宅を購入したときに課税の繰り延べができる特例 ※要件に関しては記事内でご確認ください。 併用不可 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 買換えを前提として譲渡損失を繰り越して控除できる特例 ※要件に関しては記事内でご確認ください。 併用不可 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 買換えをしなくても、譲渡損失のうち、住宅借入金等の金額からその譲渡資産の譲渡価額を控除した金額を限度として、他の所得との通算および繰越控除ができる特例。 ※要件に関しては記事内でご確認ください。 併用不可 2-1. 居住用財産とは マイホームは、税法上、居住用財産と呼ばれます。 居住用財産は、以下のように定義がなされています。 居住用財産の定義 現に居住している家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡の場合 転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡するする敷地の譲渡の場合(この間に貸付や事業用に供していても適用となる) 災害などにより居住していた家屋が滅失した時は、災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、その敷地だけ譲渡する場合 転居後に家屋を取り壊した場合には、転居してから3年後の12月31日までか、取り壊し後1年以内か、いずれか早い日までに譲渡する場合(取り壊し後にその敷地を貸し付けたり、事業の用に供したりすると適用外となる) 1つ目の定義は、「自分が」住んでいる家という意味です。 アパートや投資用ワンルームマンションのように、他人に貸している収益物件は該当しません。 2つ目の定義は、元マイホームの場合です。 元マイホームは、転居してから3年後の12月31日までに売れば、居住用財産として扱われます。 3つ目は、地震等の災害によって建物が倒壊した場合です。 災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却であれば、居住用財産として認められます。 4つ目は、自ら取り壊した場合です。 取り壊し後は、転居してから3年後の12月31日までを最終期限とし、取り壊し後1年以内取り壊し後1年以内の売却であれば適用可能です。 2-2. マイホーム特例は5種類ある マイホーム特例は5種類ありますが、これらは譲渡益が出た場合の3つの特例と、譲渡損失が出た場合の2つの特例に分かれます。 譲渡益が発生したときは、税金が発生しますので、制度としては節税の特例です。 一方で、譲渡損失が発生したときは、そもそも税金は発生しませんが、払い過ぎていた税金の還付を受けることができる特例となります。 (節税の特例) 3,000万円特別控除 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例 特定の居住用財産の買換え特例 (税金還付を受けることができる特例) 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 特例を利用する場合には、確定申告が必要です。 譲渡益が生じたときは、税金を納める都合上、元々納税のために確定申告をする必要があります。 一方で、譲渡損失が生じた場合には、税金は発生しませんので、原則、確定申告の必要はありません。 ただし、特例を利用する場合には、確定申告をする必要があります。 譲渡所得と特例の利用、確定申告の関係を示すと、以下の通りです。 ※詳しい要件については、国税庁のサイトにある各特例の詳細ページをご覧ください。 2-3. マイホーム特例が利用できない取引 マイホーム特例は以下の方への売却では利用できません。 配偶者、直系血族(親、子、孫など)生計を一にする親族、譲渡後にその家屋に居住する親族 本人、配偶者、直系血族や生計を一にする親族が主催している同族会社 また、居住財産の特例が適用できるのは3年に1度だけです。 例えば1年前の売却で居住用財産の税金特例を使ってしまった場合には、今年の売却では特例の適用はできないことになります。 2-4. 特例同士の併用の可否 5つの特例のうち、「3,000万円特別控除」と「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」のみセットで併用可能です。 他の特例同士は、同時に併用できない関係となります。 税金は、譲渡所得に税率を乗じて求めます。 税金 = 譲渡所得×税率 「3,000万円特別控除」とは、譲渡所得を小さくする特例です。 一方で「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」とは、税率を小さくする特例になります。 一方で、買い替えの場合、売却物件でマイホームの特例を使い、購入物件で住宅ローン控除を利用する場合があります。 住宅ローン控除とは返済期間が10年以上のローンを組んで住宅を購入した際、自分が住むことになった年から一定の期間に渡り、所定の額が所得税から控除される税金特例です。 つまり、住宅ローン控除は購入物件で利用できる「節税の特例」になります。 売却物件で利用できる節税の特例と、購入物件で利用できる節税の特例は同時に併用できません。 つまり、マイホームの特例のうち、以下の3つの節税の特例は、住宅ローン控除とは同時に併用できません。 (節税の特例) 3,000万円特別控除 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例 特定の居住用財産の買換え特例 正確にいうと、住宅ローン控除は、購入物件に入居した年の他、その前年または前々年あるいはその翌年またはと翌々年に売却物件で利用できる3つの節税の特例を適用すると利用できなくなります。 “マイホーム特例を活用して損なく売却を成功させるためにできることは?” 特例の利用方法を知っておく 5つの特例どれを利用するかにかかわらず、確定申告が必要です。売却の翌年の2月16日~3月15日頃までに、税務署等で必要書類を提出して手続きします。 税務相談と売却の進め方 どの特例を使うのが一番お得なのか、判断に迷う場合、プロに相談したいと思われる方も少なくないでしょう。税務相談は、税理士か税務署に相談してください。 金額をある程度把握するためにも、不動産会社に査定を依頼して、査定価格(売却予想額)が出てからのタイミングがおススメです。 不動産会社によっては、税制をきちんと考慮しながら売却活動を進めてくれるところも少なくありません。 不動産会社選びは、一括査定サービス「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」のご利用がおススメです。 「不動産売却 HOME4U」は、不動産会社に行かずともネットで無料で申し込むことが可能です。売却を希望されているマイホームの情報などを入力するだけで、複数の信頼できる不動産会社にまとめて査定を依頼することができます。 「不動産売却 HOME4U」はNTTデータグループが運営しており、2,500社の登録企業は厳しい審査を通過しています。だから安心してマイホームの売却をサポートしてくれる不動産会社が見つけられますよ。 まずは「不動産売却 HOME4U」から査定依頼をスタートしてみましょう! 【無料】一括査定依頼スタート 3. 譲渡益が出た場合活用したい「3,000万円の特別控除」 この章では、譲渡益が出た場合に使える「3,000万円の特別控除」について解説します。 3-1. 特例を適用したときの譲渡所得の求め方 3,000万円の特別控除を適用した場合の譲渡所得の求め方は以下の通りです。 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円 計算の結果、譲渡所得がマイナスとなった場合は、譲渡所得はゼロとして扱われます。 マイナスだからといって譲渡損失となって税金の還付が受けられるわけではありません。 マイナスの場合、譲渡所得はゼロとなり、特例の効果は所得税等が発生しないという部分で留まります。 3-2. 具体的計算例 以下の条件に基づき、具体的計算例を紹介します。 【前提条件】 (譲渡資産) 1994年に6,200万円でマンションを購入 2019年10月に6,000万円でマンション売却 取得費:5,500万円 譲渡費用:186万円 計算例は以下の通りです。 (3,000万円特別控除を適用しなかった場合) 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用 = 6,000万円-5,500万円-186万円 = 314万円 (3,000万円特別控除を適用した場合) 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円 = 6,000万円-5,500万円-186万円-3,000万円 = ▲2,686万円 = ゼロ 3,000万円特別控除を適用しないと譲渡益が発生しますが、3,000万円特別控除を適用すると譲渡所得はゼロとなり、税金が発生しないことになります。 ※詳しい要件については、国税庁の下記ページをご覧ください。 参考:国税庁「マイホームを売ったときの特例」 自宅の売却で使える「3,000万円控除」とは?必要書類や要件を解説 「3,000万円特別控除」は、自宅の売却益のうち最高3,000万円まで所得税・住 4. 長期所有の自宅なら併用したい「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」 この章では、「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」について解説します。 4-1. 特例の要件と軽減税率 1章で不動産の所有期間について説明しましたが 所有期間が10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例とは、税率が下がる特例です。 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。 譲渡資産の要件 譲渡した年の1月1日において所有期間が10年を超えている次の居住用財産を譲渡した場合 現に自分が住んでいる住宅 以前に自分が住んでいた「1」の住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までに譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって「1」の住宅が滅失した場合において、その住宅が滅失しなかったならば、その年の1月1日における所有期間が10年を超えるその住宅の敷地(ただし、その災害があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したものに限る) 特例を適用すると、税率は以下のようになります。 譲渡所得金額※ 所得税 住民税 6,000万円以下の部分 10% 4% 6,000万円超の部分 15% 5% ※譲渡所得は、3,000万円の特別控除の適用後の譲渡所得が対象です。 さらに2037年までは「所得税」に対して一律2.1%をかけた金額が「復興特別所得税」として納税額にプラスされます。 4-2. 特例の利用シーンと具体的計算例 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例は、3,000万円特別控除と併用できる特例ですので、3,000万円特別控除を適用してもなお譲渡所得がプラスとなるようなケースではじめて使います。 以下の条件に基づき、具体的計算例を紹介します。 【前提条件】 (譲渡資産) 1966年に1,000万円で住宅を購入 2019年10月に1億1,500万円で売却 取得費:800万円 譲渡費用:400万円 計算例は以下の通りです。 最初に3,000万円特別控除を適用して譲渡所得を計算します。 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円 = 1億1,500万円-800万円-400万円-3,000万円 = 7,300万円 6,000万円以下の部分の所得税は以下の通りです。 所得税 = 6,000万円以下の譲渡所得×10% = 6,000万円×10% = 600万円 次に6,000万円超の部分の所得税を求めます。 所得税 = 6,000万円超の譲渡所得×15% = (7,300万円-6,000万円)×15% = 195万円 所得税 = 6,000万円以下の所得税+6,000万円超の所得税 = 600万円+195万円 = 795万円 復興特別所得税 = 所得税×2.1% = 795万円×2.1% = 16.69万円 所得税額 = 795万円+16.69万円 = 811.69万円 6,000万円以下の部分の住民税は以下の通りです。 住民税 = 6,000万円以下の譲渡所得×4% = 6,000万円×4% = 240万円 6,000万円超の部分の住民税は以下の通りです。 住民税 = 6,000万円超の譲渡所得×5% = (7,300万円-6,000万円)×5% = 65万円 住民税 = 6,000万円以下の住民税+6,000万円超の住民税 = 240万円+65万円 = 305万円 ※詳しい要件については、国税庁の下記ページをご覧ください。 参考:国税庁「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」 5. 利用シーンは限られるが買い替え時に検討したい「特定の居住用財産の買換え特例」 この章では、「特定の居住用財産の買換え特例」について解説します。 5-1. 譲渡所得の求め方 特定の居住用財産の買換え特例は、買い替え(住み替え)を前提としています。 税法上、買い替えは「買換え」と表記します。 特定の居住用財産の買換え特例は、買換えで、今の家を売却した金額(譲渡価額)よりも、新しく購入した家の方が金額(取得価額)の方が高い場合、課税されない(繰延される)という特例です。 買換え資産の関係 買換え時の課税の有無 譲渡価額>取得価額 一部課税される 譲渡価額≦取得価額 課税されない 譲渡した資産の譲渡価額が買換えた資産の取得価額を上回る場合(譲渡価額>取得価額)には、売却代金のうち、購入代金に充てた部分については譲渡がなかったものとして税金はかかりません。 一方で、購入代金を上回る部分(売却代金が残った部分)についてだけは譲渡があったものとして課税されます。 特定の居住用財産の買換え特例を使ったときの課税譲渡所得は以下の計算式で表されます。 イ. 収入金額 = 譲渡資産の売却代金-買換資産の購入代金等 ロ. 取得費及び譲渡費用 = (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×(イの収入金額÷譲渡資産の売却代金) ハ. 課税譲渡所得 = 収入金額-取得費及び譲渡費用 = イ-ロ 特定の居住用財産の買換え特例は、課税が完全にないということではなく、課税を繰り延べている(先延ばしにしているだけ)の特例です。 買い替えた時点の課税は行わず、将来、買い替えた資産を単純売却するようなことがあれば、遡って課税するというのが譲渡所得の買換え特例の特徴となります。 5-2. 特例の要件 特定の居住用財産の買換え特例を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。 譲渡資産の要件 次に掲げる居住用財産で、その譲渡した年の1月1日における所有期間が10年を超えているもので、譲渡にかかる対価が1億円以下のもの 現に自分が住んでいる住宅で、居住期間が10年以上のもの 以前に自分が住んでいた「1」の住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までに譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって「1」の住宅が滅失した場合において、その住宅を引き続き所有していたとしたならば、その年の1月1日における所有期間が10年を超えるその住宅の敷地 買換え資産の要件 譲渡資産を譲渡した年の前年の1月1日から譲渡した年の12月31日までの間に居住用の住宅やその敷地を取得すること 譲渡資産を譲渡した年の翌年12月31日までの間に、取得した住宅を居住の用に供すること、または供する見込みであること 取得する住宅は、床面積が50平米以上であること 買換え資産が中古の耐火建築物である場合には、その中古耐火建築物が新築後25年以内であるか、または新耐震基準に適合することが証明されたものであるか、もしくは既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入していること 買換え資産が非耐火建築物である場合には、新築後25年以内であるか、または地震に対する安全基準を満たすものであること 取得する敷地は、その面積が500平米以下であること 5-3. 特例の利用シーンと具体的計算例 特定の居住用財産の買換え特例は、「3,000万円の特別控除+軽減税率」との選択適用の関係にあるため、どちらか有利な方を使うことになります。 特定の居住用財産の買換え特例は、課税を繰り延べ特例であることから、購入した資産を将来売却したときに遡って課税が行われます。 一方で、「3,000万円の特別控除+軽減税率」は課税の繰り延べではないため、購入した資産を将来売却しても遡って課税されることはありません。 よって、基本的には「3,000万円の特別控除+軽減税率」を使った方が良く、特定の居住用財産の買換え特例は3,000万円以上の譲渡所得が発生し、なおかつ、軽減税率を使うよりも税金が圧縮できる特殊なケースのみ利用します。 従って、特定の居住用財産の買換え特例を利用するケースは滅多にありません。 利用可能性は低いですが、特定の居住用財産の買換え特例の計算例を示すと、以下の通りです。 【前提条件】 (譲渡資産) 1974年に3,000万円で戸建てを購入 2019年10月に8,000万円で戸建てを売却 取得費:1,100万円 譲渡費用:246万円 (買換え資産) 2019年10月に新たに6,000万円でマンションを購入 (1) 譲渡所得の計算 イ. 収入金額 = 譲渡資産の売却代金-買換資産の購入代金等 = 8,000万円-6,000万円 = 2,000万円 譲渡資産の取得費+譲渡費用 = 1,100万円+246万円 = 1,346万円 ロ. 取得費及び譲渡費用 = (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×(イの収入金額÷譲渡資産の売却代金) = 1,346万円×2,000万円÷8,000万円 = 336.5万円 課税譲渡所得 = 収入金額-取得費及び譲渡費用 = 2,000万円-336.5万円 = 1,663.5万円 (2) 税金の計算 所得税 = 1,663.5万円×15% = 249.52万円 復興特別所得税 = 249.52万円×2.1% = 5.24万円 所得税額 = 所得税+復興特別所得税 = 249.52万円+5.24万円 = 254.76万円 住民税額 = 1,663.5万円×5% = 83.17万円 税額 = 所得税額+住民税額 = 254.76万円+83.17万円 = 337.93円 ※詳しい要件については、国税庁の下記ページをご覧ください。 参考:国税庁「特定のマイホームを買い換えたときの特例」 6. 買い替え時譲渡損失がある場合に使える「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」 この章では、「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」について解説します。 6-1. 損益通算と繰越控除 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例は、譲渡損失が発生した場合に源泉徴収税額が戻ってくる特例です。 譲渡した年に発生した損失を翌年以後3年間にわたり、他の給与所得等と「損益通算」することができます。 損益通算できる損失の額は、以下の式で計算される譲渡損失です。 譲渡損失 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用<ゼロ 損益通算とはプラスの給与所得にマイナスの譲渡所得を合算できる手続きです。 6-2. 特例の要件 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。 譲渡資産の要件 2019年12月31日までの間に譲渡される自己の居住の用に供する家屋またはその敷地で、その譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるもののうち、次の「1」から「4」のいずれかに該当するものであること 現に自分が住んでいる住宅 以前に自分が住んでいた住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって滅失した「1」の住宅の敷地で、その住宅が滅失しなかったならば、その年の1月1日における所有期間が5年を超えている住宅の敷地 ただし、その災害があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されるものに限る。 買換え資産の要件 譲渡資産の譲渡した年の前年の1月1日から翌年12月31日までの間に取得される自己の居住用に供する家屋またはその敷地 その家屋の居住部分の床面積が50㎡以上であること その取得の日から取得した年の翌年の12月31日までの間に自己の居住の用に供すること、または供する見込みであること 繰越控除を受けようとする年の12月31日において、買換え資産に係る住宅借入金等(返済期間10年以上のローン契約等によるもの)の金額を有していること 6-3. 具体的計算例 以下の条件に基づき、具体的計算例を紹介します。 【前提条件】 (譲渡資産) 1994年に6,000万円でマンションを購入 2019年10月に4,000万円でマンション売却 取得費:5,600万円 譲渡費用:126万円 (売主の給与所得および源泉徴収税額) 年 給与所得 源泉徴収税額 2019年 800万円 62.89万円 2020年 850万円 71.06万円 2021年 900万円 79.22万円※ ※2020年の所得控除額は250万円とします その他の所得はないものと仮定します。 計算例は以下の通りです。 (1) 2019年の計算 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用 = 4,000万円-5,600万円-126万円 = ▲1,726万円 損益通算 = 給与所得-譲渡所得 = 800万円-1,726万円 = ▲926万円 よって、2019年は所得税がゼロとなり源泉徴収税額62.89万円の全額が還付可能です。 控除しきれなかった926万円については、翌年に繰り越されます。 (2) 2020年の計算 損益通算 = 給与所得-繰越の譲渡所得 = 850万円-926万円 = ▲76万円 よって、2019年も所得税がゼロとなり源泉徴収税額71.06万円の全額が還付可能です。 控除しきれなかった76万円については、翌年に繰り越されます。 (3) 2021年の損益通算 損益通算 = 給与所得-繰越の譲渡所得 = 900万円-76万円 = 824万円 所得税は以下のように計算されます。 所得税 = (824万円-250万円)×20%-42.75万円※ = 72.05万円 ※課税される所得金額が330万円超695万円以下の場合、税率は20%で控除額が42.75万円となります。 さらに、所得税に対し復興特別所得税(税率2.1%)がかかります。 復興特別所得税 = 所得税×税率 = 72.05万円×2.1% = 1.51万円 所得税合計 = 所得税+復興特別所得税 = 72.05万円+1.51万円 = 73.56万円 2020年は源泉徴収税額が79.22万円ですので、所得税を払い過ぎていることになります。 還付額は以下のようになります。 2020年の還付額 = 79.22万円-73.56万円 = 5.66万円 以上より、3年間で以下の還付金を受けることができます。 3年間合計還付額 = 62.89万円+71.06万円+5.66万円 = 139.61万円 ※詳しい要件については、国税庁の下記ページをご覧ください。 参考:国税庁「マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき」 7. オーバーローンの場合は「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」 この章は、居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例について解説します。 7-1. 損益通算と繰越控除 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例は、基本的に前章で紹介した特例と同じですが、オーバーローンの場合に利用できる特例です。 オーバーローンとは、売却した不動産の住宅ローン残高が売却価額よりも大きいことをいいます。 繰越控除限度額は、譲渡損失ではなくオーバーローンの額であることが特徴です。 繰越控除限度額 = 住宅ローンの残高-譲渡価額 前章で紹介した「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」との違いは、「買い替えを条件としていない」という点と「繰越控除限度額」の2点です。 「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の特例は譲渡損失が繰越控除限度額となるのに対し、「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の特例はオーバーローンの額が繰越控除限度額となります。 7-2. 特例の要件 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。 譲渡資産の要件 2004年1月1日から2019年12月31日までの間に、その所有する家屋又は土地でその年1月1日において所有期間が5年を超えるもののうち、次の「1」から「4」のいずれかに該当するものであること 現に自分が住んでいる住宅 以前に自分が住んでいた住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって滅失した「1」の住宅の敷地で、その住宅が滅失しなかったならば、その年の1月1日における所有期間が5年を超えている住宅の敷地 ただし、その災害があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されるものに限る。 売買に必要な要件 その個人がその譲渡にかかる契約を締結した日の前日においてその譲渡資産に係る一定の住宅借入金等の金額を有すること 繰越控除する各年分の合計所得金額が3,000万円以下であること 譲渡先が、その個人の配偶者その他特別の関係がある者ではないこと 7-3. 具体的計算例 以下の条件に基づき、具体的計算例を紹介します。 【前提条件】 (譲渡資産) 1997年に8,000万円でマンションを購入 2019年10月に3,800万円でマンション売却 取得費:7,500万円 譲渡費用:300万円 住宅ローン残債:6,300万円 (売主の給与所得および源泉徴収税額) 年 給与所得 源泉徴収税額 2019年 960万円 76.77万円 2020年 980万円 78.10万円 2021年 1,020万円 80.25万円※ ※2020年の所得控除額は256万円とします その他の所得はないものと仮定します。 計算例は以下の通りです。 (1) 2019年の計算 譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用 = 3,800万円-7,500万円-300万円 = ▲4,000万円 繰越控除限度額 = 住宅ローン残債-譲渡価額 = 6,300万円-3,800万円 = 2,500万円 計算の結果、繰越控除限度額(2,500万円)が譲渡損失(4,000万円) よりも小さいため、繰越控除の対象となる金額は2,500万円です。 損益通算 = 給与所得-繰越控除対象額 = 960万円-2,500万円 = ▲1,540万円 よって、2019年は所得税がゼロとなり源泉徴収税額76.77万円の全額が還付可能です。 控除しきれなかった1,540万円については、翌年に繰り越されます。 (2) 2020年の損益通算 損益通算 = 給与所得-繰越の譲渡所得 = 980万円-1,540万円 = ▲560万円 よって、2020年も所得税がゼロとなり源泉徴収税額78.10万円の全額が還付可能です。 控除しきれなかった560万円については、翌年に繰り越されます。 (3) 2021年の損益通算 損益通算 = 給与所得-繰越の譲渡所得 = 1,020万円-560万円 = 460万円 所得税は以下のように計算されます。 所得税 = (460万円-256万円)×10%-9.75万円※ = 10.65万円 ※課税される所得金額が195万円超330万円以下の場合、税率は10%で控除額が9.75万円となります。 さらに、所得税に対し復興特別所得税(税率2.1%)がかかります。 復興特別所得税 = 所得税×税率 = 10.65万円×2.1% = 0.22万円 所得税合計 = 所得税+復興特別所得税 = 10.65万円+0.22万円 = 10.87万円 2020年は源泉徴収税額が80.25万円ですので、払い過ぎていることになります。 還付額は以下のようになります。 2020年の還付額 = 80.25万円-10.87万円 = 69.38万円 以上より、3年間で以下の還付金を受けることができます。 3年間合計還付額 = 76.77万円+78.10万円+69.38万円 = 224.25万円 ※詳しい要件については、国税庁の下記ページをご覧ください。 参考:国税庁「住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき」 まとめ いかがでしたか。 マイホーム売却時に利用を検討したい税金特例について見てきました。 居住用財産にあてはまるマイホームを売却したときの特例は5つあります。 そのすべてが適用できるわけではなく、使える場合と使えない場合もあり、複数使える場合にはどちらがお得になるのかなど、正しい判断が求められます。 また、5つの特例のうち、「3,000万円特別控除」と「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」のみセットで併用できます。買い替えの場合は、節税の特例と住宅ローン控除は併用できません。 各特例には、それぞれ細かい要件が定義されています。 具体的計算例を参考にしながら、マイホーム特例を活用(確定申告)し、税金で損のないよう売却を進めるようにしてください。 マイホーム売却を依頼する不動産会社選びは、一括査定サービスの利用が便利です。NTTデータグループが運営する「不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)」のご利用をおすすめします。 記事を読んで、「売却をしてみようかな」と感じたら、まずは下のボタンから売却したい地域を選択して一括査定依頼をしてみましょう。 【無料】一括査定依頼スタート この記事のポイント マイホーム売却時の税金特例は? マイホーム売却時に利用できる特例は以下の通りです。 節税の特例 3,000万円特別控除 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例 特定の居住用財産の買換え特例 税金還付を受けることができる特例 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 適用できる条件などの詳細は「2. マイホーム売却時の税金特例」をご一読ください。 3,000万円の特別控除を適用するときの計算式は? 3,000万円の特別控除を適用したときの譲渡所得の計算式は以下の通りです。 ●譲渡所得 = 譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円 詳細は「3. 譲渡益が出た場合活用したい「3,000万円の特別控除」」をご一読ください。 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の要件は? 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合、軽減税率を適用するための要件は以下の通りです。 譲渡資産の要件 譲渡した年の1月1日において所有期間が10年を超えている次の居住用財産を譲渡した場合 現に自分が住んでいる住宅 以前に自分が住んでいた「1」の住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までに譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって「1」の住宅が滅失した場合において、その住宅が滅失しなかったならば、その年の1月1日における所有期間が10年を超えるその住宅の敷地(ただし、その災害があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したものに限る) 詳細は「4. 長期所有の自宅なら併用したい「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」」をご一読ください。 譲渡損失が出たときに適用できる特例は? 譲渡損失が適用できる「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の適用要件は以下の通りです。 譲渡資産の要件 2004年1月1日から2019年12月31日までの間に、その所有する家屋又は土地でその年1月1日において所有期間が5年を超えるもののうち、次の「1」から「4」のいずれかに該当するものであること 現に自分が住んでいる住宅 以前に自分が住んでいた住宅で、自分が住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に譲渡されるもの 「1」や「2」の住宅及びその敷地 災害によって滅失した「1」の住宅の敷地で、その住宅が滅失しなかったならば、その年の1月1日における所有期間が5年を超えている住宅の敷地 ただし、その災害があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されるものに限る。 売買に必要な要件 その個人がその譲渡にかかる契約を締結した日の前日においてその譲渡資産に係る一定の住宅借入金等の金額を有すること 繰越控除する各年分の合計所得金額が3,000万円以下であること 譲渡先が、その個人の配偶者その他特別の関係がある者ではないこと 詳細は「7. オーバーローンの場合は「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」」をご一読ください。