一戸建ての売却で損失が出るのはどんなケース?損失が出た場合に使える特例とは

一戸建て 売却 損

家を売ろうとされている方の中には、「できるだけ損をしたくない」「損失リスクが怖い」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

一戸建てに限らず、不動産売却には損失リスクがつきものです。ですが、売却損が出た際に活用できる損益通算を理解しておけば、もしも損失が出た場合でも税金の控除が適用でき損失額を減らすことができます。

この記事では、一戸建ての売却時に損失が出るのはどんなケースなのか、損失が出た場合に使える特例について解説します。

一戸建ての売却を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

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1.一戸建売却における「売却損」とは?

一戸建売却における「売却損」とは?

一戸建て売却における売却損とは、「不動産を売却した際に出る損失のこと」です。

一戸建てに限らず資産を売るときの金額が、買ったときの価格よりも低い場合は損失が発生します。これを売却損といいます。

不動産は商品の価格が高いため、売却損をいかに最小限にとどめるかが重要なポイントとなります。

2.一戸建ての売却で損失が出るのはどんなケース?

一戸建ての売却で損失が出るのはどんなケース?

売却損は単純に「売却金額−購入金額」ではありません。家の売却には不動産会社への仲介料や印紙税など様々な経費がかかります。一戸建ての売却価格から、購入した際にかかる「取得費」と売却する際にかかる経費などの「譲渡費用」を差し引いた金額がマイナスの場合、損失が出たことになります。この損失のことを譲渡損失といいます。

譲渡損失は、以下の計算式で算出します。

譲渡損失=不動産の売却金額-(取得費+譲渡費用)※マイナスになる場合

譲渡損失は下記のような場合に発生します。

  • 一戸建て物件の築年数経過により建物価格が下がり、売却金額が取得費よりもマイナスになった
  • 物件周辺の土地価格が購入時よりも下がり、取得費よりも売却値がマイナスになった
  • 家を売却した利益で住宅ローンを完済したかったが払いきれず残債が残った
  • 購入価格とほぼ同額で売却できたが、仲介手数料などを差し引いたらマイナスになった

一戸建て売却においては譲渡損失が出るケースが多いです。しかし、損失額に対する税制特例を活用することによって、所得税や住民税などを減らすことができます。損失額によっては、一戸建てを売却した年以降も税負担の軽減が適用されるため、結果的に売却損を減らすことが可能です。

3.一戸建ての売却で損失が出た場合に使える特例

一戸建ての売却で損失が出た場合に使える特例

売却損が出た際、一定の条件を満たしていれば税金控除を受けることができる制度が2つあります。下記に2つの特例措置と適用条件について記載いたします。

3-1.マイホームを買い替えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

「マイホームを買い替えた場合の譲渡損失の損益通算及繰越控除の特例」は、一戸建て物件の買い替えを目的とした場合に適用されます。

売却予定の一戸建て物件が、住宅ローンの残高より低い価額で売却し損失(譲渡損失)が出た際に、その年の他の所得から控除(損益通算)することができる措置です。さらに損益通算を行っても控除しきれなかった譲渡損失は、譲渡の年の翌年以後3年間繰り越して控除(繰越控除)が可能です。この制度には「買い替えにあたり住宅ローンの控除の併用が可能である」「住民税の所得の計算でも繰越控除が適用できる」という2つの特徴があります。ただし、合計所得金額が3,000万円を超える年分については、繰越控除の適用は受けられません。

3-1-1.特例の適用条件

「特定居住用財産の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」を適用するためには、譲渡と買い取り物件において計8つの条件をクリアしている必要があります。

【譲渡する資産の条件】

  1. 自身が住んでいる家の譲渡であること
  2. 所有期間が譲渡年の1月1日時点で5年を過ぎていること
  3. 敷地の売買には500平米まで制限があること

【買換えする資産(住宅について)条件】

  1. 売却年の1月1日又はその前年からの売却の翌年の12月31日までに借入れにより取得すること
  2. 取得年の翌年12月31日までに居住すること
  3. 床面積50平米以上であること
  4. 繰越控除を受ける年末に所定の住宅ローンの残高があること
  5. 借入先は親族以外の所定の金融機関等であること

ただし、上記の適用要件を満たしていても、以下の条件にあてはまらない場合は適用除外となります。

【適用除外となる条件】

  1. 売却年の翌年12月31日までの間に、買取のための住宅ローン借り入れを行う必要がある。
  2. 買換資産(新居宅)を取得した年の翌年12月31日までに、居住用に供する、または供する見込みである必要がある。
  3. 移住先の家屋の床面積が50平方メートル以上であるものを取得する必要がある。
  4. 住宅ローン控除はあくまで控除すべき所得税額があることが前提、したがって譲渡した年以降、譲渡資産の譲渡損失の損益通算・繰越控除により所得がない年には、住宅ローン控除による減税はできない。

3-2.特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」は、居住用財産を買換えなくても譲渡により出た損失を損益通算・繰越控除できる制度です。

一定の条件を満たしていれば、住宅用物件の売却損が出た際に、その年の他の所得から税金控除がで(損益通算)することができます。損益通算を行っても控除しきれなかった譲渡損失は、譲渡の年の翌年以後3年間繰り越して控除(繰越控除)することができます。

3-2-1.特例の適用条件

「居住用財産の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」適用には、4つの条件があります。

【譲渡資産の条件】

  1. 自身が住んでいる家の譲渡であること
  2. 住宅は譲渡した年の1月1日現在で、保有期間が5年を超えていること
  3. 譲渡は一定の親族以外の人に対する譲渡であること
  4. 譲渡の前日に譲渡した住宅にかかる一定の住宅ローン残高があること

上記については、一部以下の条件があります。

3については、親子や夫婦など特別の関係がある人に対しての売却は特例の適用外になります。「一定の親族」にはこの他、生計を同一とする親族、家屋を売却した後その売却した家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係にある法人なども含まれます。
また4については、譲渡したマイホームの売買契約日の前日に、そのマイホームに係る償還期間10年以上の住宅ローンの残高があることが条件となります。さらに、マイホームの譲渡価額が住宅ローンの残高を下回っている必要があります。

売却時に損をしないための特例について、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

4.特例の利用には確定申告が必要

特例の利用には確定申告が必要

特例を活用し税金控除を行うためには、確定申告の際に所定の手続きをふむ必要があります下記に特例を受けるための流れと、確定申告時に必要な書類を記載します。

4-1.確定申告の流れ

確定申告の流れ

確定申告の流れについて、まず住宅を売却した年度の確定申告書を必ず「確定申告の期限内」に提出してください。売却年度に控除手続きを行わないと、翌年以降の繰越控除を受けることもできなくなります。必ず確定申告期限内に申告をしましょう。

下記、申告手続きの流れです。

  1. 「確定申告書(分離課税用)第三表」の特例適用条文欄に「措法41条の51項」と記入する。
  2. 特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書(確定申告書付表)を提出する。
  3. 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書(租税特別措置法第41条の5の2用)を提出する。
  4. 申告に必要な書類を添付する。

確定申告書は国税庁ホームページから作成できます。
参考:国税庁 所得税の確定申告

4-2.確定申告で必要な書類

確定申告にあたり必要な書類については以下の通りです。

  1. 「特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書(確定申告書付表)」
  2. 「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書(租税特別措置法第41条の5の2用)」
  3. 売却したマイホームに関する書類

※(1)と(2)の書類は国税局ホームページから取得できます。
参考:特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用に当たっての添付書類一覧

3の「売却したマイホームに関する書類」とは、以下のものです。

  • 登記事項証明書や売買契約書の写しなどで所有期間が5年を超えることを明らかにするもの
  • 売却した日から2か月を経過した後に交付を受けた除票住民票の写し又は住民票の写し
  • 「譲渡資産に係る住宅借入金等の残高証明書」(売買契約日の前日のもの)

登記事項証明書は、登記所の窓口での請求、郵送による請求のほか、自宅・会社等のパソコンからインターネットを利用してオンラインによる請求を行うことができます。

5.一戸建て売却で損失を出さないための対策3つ

一戸建て売却で損失を出さないための対策3つ

一戸建て売却時に損を出さないために、不動産会社に依頼を出す前に行うべき対策を3つ記します。

5-1.複数の不動産会社に査定を依頼する

一戸建て売却において損を出さないためには、一社に絞って査定依頼するのではなくいくつかの会社に依頼をすることが重要です。

売値の元となる査定評価は不動産会社によって異なる場合があり、評価の違いにより売却価格が数百万円単位で変わってくる可能性があります。一戸建て売却を検討する際は、まずはいくつかの不動産業者から見積もりを取得し、物件の正確な市場価値を算出しましょう。また、複数の会社に依頼すると、不動産の査定結果だけではなく、各社の売り出し価格の設定や広告宣伝方法など売却プランについても比較することができます。

複数の不動産会社に査定依頼を出す際に便利なのが、一括査定サービスの利用です。

一括査定サービスとは、Web上で複数の不動産会社にまとめて査定依頼を出せるサービスです。査定の申し込みをすると、一括査定サイトが複数の不動産会社への申し込みを代行してくれます。
物件の所在地や広さ、築年数などの詳細を一度入力すると、条件に当てはまる不動産会社が複数提示され、選んだ業者へ一括で査定依頼を送ることができます。
一括査定サービスを利用し、複数の不動産会社に査定依頼をだすことで売却損をださないようにしましょう。

一括査定サービスは様々ありますが、NTTデータグループが運営する不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)なら、高いセキュリティと実績があるため、安心してご利用いただけます。
以下のボタンより、最短1分、裁断6社の不動産会社に査定依頼ができます。

5-2.売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ

売却損を出さないためには、一戸建て物件の売却実績が豊富な不動産会社を選ぶこともポイントです。

不動産会社と一言でいっても様々な会社があります。例えばマンションやアパートの仲介が得意な会社、自社で建設・開発した住宅を所有し販売している会社など、会社に応じて得意分野が異なります。一戸建ての売却を目的とする場合は、一戸建て住宅に関する売却実績が豊富な不動産会社を選ぶことが大切です。実績が多い会社であれば、一戸建ての売却ノウハウや知識が豊富です。また、より良い条件で買取を希望する買い手を抱えている可能性があります。経験が豊富な業者であれば取引もスムーズに進むでしょう。売却を早くスムーズに進めたい場合、対象物件に関する売却実績の豊富さは大きなメリットとなります。

5‐3.売却する物件があるエリアに強い不動産会社を選ぶ

一戸建て売却で損をしないために、物件の所在地周辺の取引に強い不動産会社を選ぶことも重要です。

売却専門の不動産会社のなかでも、得意な物件種やエリアは異なります。売却物件が都市部にあるのか、郊外にあるのか、地方都市にあるのかなどによって売却値が変わってくるだけではなく、買い手が求めている条件も変わってきます。物件があるエリアでの取引に強い不動産会社であれば、エリアの正確な売却値を査定してくれるだけではなく、買い手の需要を網羅したうえでの査定額を提示してくれます。

売却する一戸建て物件があるエリアに強い不動産会社を選ぶことで、売却での損をさらに小さくすることができるでしょう。

6.売却に強い不動産会社選びは一括査定サービスで探そう

売却に強い不動産会社選びは一括査定サービスで探そう

売却損を出さないために、一戸建ての売却に強い不動産会社を選ぶことが重要なポイントとなります。複数社から適した不動産会社を選ぶために、一括査定サービスを活用しましょう。

本記事では「不動産売却 HOME4U」の活用をおすすめします。

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HOME4Uは下記のような特徴があります。

  • NTTデータグループが運営する2001年開始の日本で初めての一括査定サービス
  • 大手企業から地域に精通した中小企業まで、さまざまな得意分野を持つ不動産会社2,500社と提携
  • 官公庁や銀行などの日本最高クラスのセキュリティで培った安全なシステム

不動産売却 HOME4U」を活用すると、一度の申し込みで複数の不動産会社に物件の査定依頼を出すことができます。

使い方は非常にかんたんで、物件の住所や広さ、条件などかんたんな情報を入力するだけで査定の申し込みは完了します。

不動産売却 HOME4U」は査定にかかる手間を減らせるだけでなく、いい不動産会社を見つけることができますので、ぜひご活用ください。

まとめ

本記事では、一戸建ての売却においてできるだけ損をしないために気を付けるべきことや、損失が出た際に利用できる控除について記載しました。

一戸建て売却では、損失が出ることも視野に入れて計画を立てることが大事です。ですが、損失が出たとしても、特例を利用することによって損失を最小限におさえることが可能です。

また、損失リスクをなくすためには、売却を仲介する不動産会社選びが重要です。一戸建て売買に適した不動産会社を、効率よく探すためにも一括査定サービスを活用して、売却を成功させましょう。

NTTデータグループが運営する、不動産売却 HOME4U (ホームフォーユー)を利用したい方は、以下のボタンから査定依頼を完了させましょう。

この記事のポイント

一戸建ての売却時に損失がでるのはどんなケースがある?

一戸建ての売却時に損失が出るケースは以下の通りです。

  • 一戸建て物件の築年数経過により建物価格が下がり、売却金額が取得費よりもマイナスになった
  • 物件周辺の土地価格が購入時よりも下がり、取得費よりも売却値がマイナスになった
  • 家を売却した利益で住宅ローンを完済したかったが払いきれず残債が残った

詳しくは「2.一戸建ての売却で損失が出るのはどんなケース?」をご参考ください。

売却で損失が出た場合はどうすればいいの?

一戸建ての売却で損失がでた場合は、以下の特例を利用することができます。

  • マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  • 特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例(物件の買い替えでなくとも居住用財産の譲渡という形で使える控除)

詳しくは「3.一戸建ての売却で損失が出た場合に使える特例」をご参考ください。

一戸建て売却で損失を出さないためにはどうすればいい?

売却損を出さないために重要なことは以下3点です。

  • 複数の不動産会社に査定依頼を出す
  • 売却実績が豊富な不動産会社選ぶ
  • 売却する物件があるエリアに強い不動産会社を選ぶ

詳しくは「5.一戸建て売却で損失を出さないための対策3つ」をご参考ください。