現在の管理会社に対して「管理委託費が高い」「清掃が行き届いていない」といった不満があり、管理会社の変更を検討している方も多いのではないでしょうか。

賃貸マンションオーナーにとって、管理会社は空室対策や入居者対応をサポートする大切な「経営のパートナー」です。一方、分譲マンションでは、購入者によって構成される「管理組合」が管理会社と契約し、設備点検や清掃などの「入居者が快適な生活を送るための管理業務」を委託しています。

いずれの場合も、管理会社の役割はマンションの資産価値に大きく影響します。そのため、変更を検討する際は、事前に変更理由を整理し、想定されるリスクを把握しておく必要があります

本記事では、管理会社を変更したい理由の整理から、「オーナー」と「管理組合」それぞれの変更手順、失敗なく管理会社を変更するためのポイントまでを徹底解説します。

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1. マンション管理会社を変更したい理由を整理

まずはどのような不満があるのか明確にし、管理会社を変更したい理由を整理しておきましょう。賃貸マンションオーナー、マンション管理組合員ごとに主な変更理由をまとめました。

1-1. 賃貸マンションオーナーが管理会社を変更したい主な理由

賃貸マンションのオーナーが変更を考える主な理由は、以下の3つが挙げられます。

  • 空室対策に積極的でない
  • 管理委託費が高い
  • 入居者からの不満・苦情が多い

1-1-1. 空室対策に積極的でない

空室が多い状態が長期間続いているのに管理会社が対策を積極的にしてくれない場合、「管理会社を変更したい」と思うオーナーは少なくありません。

さまざまな状況が考えられますが、募集開始から2か月以上も空室が埋まらず、管理会社から空室対策の提案が何もない場合は注意が必要です。

優良な管理会社であれば、空室が長期化した際には原因を調査し、適切な改善策を提示してくれます。たとえば、「周辺エリアの家賃相場が下がっており、入居希望者が減っている」といった状況であれば、相場に合わせた家賃調整の提案があるはずです。

入居希望者に対してどのような営業活動を行っているか報告がなく、空室が長期にわたって放置されているときは、入居率の改善が見込める管理会社への変更をおすすめします。

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1-1-2. 管理委託費が高い

支払っている管理委託費がサービス内容に見合っていないと感じたときも、管理会社を変更したい理由になり得ます。

たとえば、「清掃が不十分で汚れが目立つ」「設備の不具合が放置されている」といった問題があり、改善を要求しても変わらない場合は、費用に対してサービス内容が見合っていないと感じやすいでしょう。

さらに、管理会社から管理委託費の値上げ要請があった際も、費用とサービス内容が釣り合っているかどうかを再検討するタイミングになります。

なお、賃貸マンションの場合、管理委託費の相場は一部屋あたり賃料の5%程度ですが、委託業務の範囲が狭ければ5%以下に、広ければ5%以上になることもあります。

また、管理戸数が少ない物件では一戸あたりの作業効率が下がるため料率が高くなりやすく、反対に一棟全体をまとめて委託する場合は、作業効率が上がるため料率が抑えられる傾向があります。

とはいえ、安さだけで管理会社の変更を決めてしまうと、変更後に管理品質が低下するおそれがあります。そのため、管理会社を選ぶ際には慎重な判断が必要です。

1-1-3. 入居者からの不満・苦情が多い

管理会社の入居者対応や清掃の品質に問題があると、オーナーに直接不満の声が届くことがあります。こうした苦情が続くと、管理会社を変更したいと考えるオーナーが増えるのが実情です。

「設備の故障連絡をしたのに対応が遅い」「騒音トラブルを放置された」といった入居者からの不満や苦情は、退去につながる大きな要因になります。

ただし、こうしたクレームの原因が「担当者個人の対応力」にある場合は、管理会社を乗り換えず、担当者の変更を申し入れることで解決するケースもあります。

管理会社への苦情や不満の声が増えている場合、まずは担当者の交代を打診し、それでも改善されなければ会社自体の変更を検討しましょう。

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1-2. マンション管理組合員が管理会社を変更したい主な理由

分譲マンションの場合で管理組合員が管理会社を変更したいと思う理由は、主に業務対応費用の2つです。

  • 管理会社の業務対応に問題が多い
  • 管理費が高い

1-2-1. 管理会社の業務対応に問題が多い

管理組合員が管理会社の変更を検討する最大の理由は、「管理会社の業務対応に対する不満」です。たとえば、以下のような声がよく聞かれます。

  • 共用部の掃除が行き届いておらず、ゴミ置き場や廊下の汚れが目立つ
  • 共用設備の不具合を報告しても、修繕対応が遅い
  • 騒音・違反駐車といった住民間トラブルへの対処が消極的
  • 理事会への報告資料が不十分
  • 担当者に電話してもなかなかつながらない

ただし、これらの不満の原因が担当者個人の業務の進め方によるものであれば、管理会社を変えず、担当者の変更で解決することもあります。

担当者の問題か、会社の体制の問題かを見極め、後者の場合は管理会社の見直しを検討しましょう。

1-2-2. 管理費が高い

分譲マンションの場合、管理費の負担が高いことも、住民である管理組合員が管理会社を変更する理由になります。分譲マンションの管理費は、マンションの維持・管理のために管理組合員が共同で負担して支払う費用です。

近隣マンションに住む人と交流するうち、自分のマンションの管理費が周辺相場に比べて割高であると気づくこともあります。そのような場合は、なぜ管理費が高くなっているのか、その要因を見極めることが大切です。

たとえば、知名度の高い大手管理会社では、ブランド力によって管理費を周辺相場よりやや高めに設定していることもあります。

管理費が割高だと感じた場合は、総会で議題に取り上げ、管理費の妥当性やサービス内容を確認したうえで、管理会社を変更すべきかどうか慎重に検討しましょう。

2. トラブル防止!マンション管理会社を変更するときの注意点

管理会社を安易に乗り換えると、思わぬトラブルが発生することもあります。そのため、変更を検討する際は以下の2点に注意しましょう。

  • 管理会社選定や総会決議に向けて労力がかかる
  • 円満に解約しないと管理会社の引き継ぎ後にトラブルが起こりやすい

2-1. 管理会社選定や総会決議に向けて労力がかかる

管理会社を変えるには、事前準備から契約までに相応の手間と時間が必要です。

賃貸マンションオーナーが管理会社を変更する場合は、複数社に見積りを依頼し、提案内容の比較検討をします。その後、現在の管理会社へ契約解除を通知し、新しい管理会社と契約締結をするといった段取りになります。

工程はさほど複雑ではありませんが、実際には以下のような作業に時間と労力を割かなければなりません。

賃貸マンションオーナーが管理会社変更時にすべきこと 内容
見積もり 複数の管理会社に見積もりを依頼し、費用・サービス内容を比較する。
提案内容の比較検討 候補の管理会社からプレゼンテーション(プレゼン)を受け、提案内容や対応力を確認する。
管理会社の選定 面談内容や比較結果をもとに、新たに契約する管理会社を決定する。
変更時期の調整 切り替えのタイミングや引継ぎのスケジュールを決める。
解約通知 現在の管理会社に、内容証明郵便で契約解除の通知を送る。
新会社との契約締結 新しい管理会社と管理委託契約を締結し、引継ぎ作業を開始する。

一方、分譲マンションの管理組合が管理会社を変更する場合は、手続きがさらに多くなります。変更するかどうかを組合で組織的に話し合って決めるため、理事会での検討や総会の決議といった複数のプロセスを踏むことになります。

分譲マンションの管理組合が管理会社変更時にすべきこと 内容
現状の問題の共有 理事会で組合員の不満点を話し合い、共有する。
見積もり 複数の管理会社に見積もりを依頼する。
提案内容の比較検討 各社からプレゼンを受け、管理方針や対応力を比較する。
候補の選定 理事会内でプレゼン内容を評価し、新しい管理会社の候補を絞り込む。
変更時期の調整 総会の開催日や現行契約の終了時期を踏まえ、切り替えのスケジュールを検討する。
総会決議 総会を開催し、普通決議(過半数)で管理会社変更を承認する。
解約通知 現行の管理会社に、内容証明郵便で解約通知を送る。
新会社との契約締結 新しい管理会社と正式に管理委託契約を締結し、引継ぎ作業を開始する。

いずれにせよ一定の労力はかかりますが、これらの手続きは管理会社を変更し、暮らしやすさを向上させるためには欠かせないプロセスです。

2-2. 円満に解約しないと管理会社の引き継ぎ後にトラブルが起こりやすい

新管理会社の管理開始後に引継ぎのトラブルを避けるためには、「現在の管理会社との契約解約」をできるだけ円満に進めることが肝心です。これまでの不満をぶつけたり、ケンカ別れのような形で契約を終了させたりしてしまうと、必要な業務や情報の引き継ぎが不十分になり、後々支障をきたすおそれがあります。

たとえば、「不具合のある設備」の情報が新会社に渡されず、管理会社を変更した後も修繕が行われないまま放置されるといった事態を招くことになりかねません。

管理会社も人が運営する組織であるため、解約を伝える際のオーナーの態度が悪く受け取られたり、「自社の評判が下がり、新しい管理会社の評判が上がるのが気に食わない」といった感情を持たれたりすると、引継ぎが雑になるおそれがあります。

円満に解約するためには、解約時に相手を責めるような言い方は避けましょう。ポイントは、「○○が悪いから変更する」といった非難めいた理由の伝え方をしないことです。

たとえば、「管理組合の収支改善のため」「入居者の住環境の改善のため」などと前向きな目的を挙げ、角の立たない形で解約を伝えるとよいでしょう。そうすれば、管理会社側は一方的に責められているような印象を持ちにくいはずです。

感情をぶつけるのではなく、冷静に客観的な理由を提示することが、スムーズな引継ぎのコツです。

3. 失敗しない!マンション管理会社変更の流れ

ここからは、実際に管理会社を変更する際の手順を確認していきましょう。賃貸物件オーナーの場合と、マンション管理組合の場合で手順が異なりますので、それぞれ分けてご紹介します。

  • マンションオーナーが管理会社を変更する手順
  • 管理組合が管理会社を変更する手順

3-1. マンションオーナーが管理会社を変更する手順

オーナーの場合は、6つのステップで管理会社を変更できます。

  • ステップ1:複数の管理会社に見積りを依頼する
  • ステップ2:管理会社からプレゼンテーションを受ける
  • ステップ3:管理会社を変更するタイミングを決める
  • ステップ4:管理会社に契約解除の連絡をする
  • ステップ5:新しい管理会社と契約締結をする
  • ステップ6:管理会社間で引継ぎし、入居者へ変更の連絡をする

ステップ1:複数の管理会社に見積りを依頼する

まずは、複数の管理会社に見積りを依頼します。できる限り多くの管理プランや提案内容を比較することが、失敗しない管理会社選びのポイントです。

複数の管理会社を比較するなら、大手から地域密着型まで、賃貸経営の実績が多い企業を厳選している「賃貸経営HOME4U(ホームフォーユー)」にて一括請求することができます。

優良な管理会社を探したい方は、ぜひ以下からご依頼ください。

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ステップ2:管理会社からプレゼンテーションを受ける

見積りを依頼した複数の管理会社の中から、現在の不満を解消できそうな会社をいくつかピックアップしましょう。

次に、実際に担当者と会い、募集戦略や空室対策、管理方針のプレゼンテーションを受けます。このとき、担当者の受け答えや印象から、入居者対応を任せるうえで信頼できる人物かを見極めることが重要です。回答の内容や提案力も判断材料になります。

また、現在の管理会社に対する不満点も具体的に伝え、それに対してどう改善できるか意見を聞いてみるのも有効です。

優良な管理会社を選ぶポイント 詳細
管理実績 同規模・類似条件のマンションの管理実績があるかを確認する。
管理業務の明確さ 入居者対応や設備の保守・点検、共用部分の清掃など、具体的な管理業務の内容や範囲が示されているかを確認する。
担当者の人柄と実務能力 担当者が「誠実な人柄か」「実務を遂行する能力が高そうか」「入居者の入退去時やトラブル発生時にスムーズなコミュニケーションが取れそうか」を見極める。管理会社に担当者の教育制度が整っているかもホームページで確認する。
サポート体制 サポート体制が充実しているかを確認する。特に、入居者向けの「24時間365対応のコールセンターの有無」を押さえておく。体制が不十分だと、深夜や休日に入居者から水漏れや停電などの電話連絡が直接オーナーに来るリスクがある。
費用が相場に見合っているか 費用の安さだけでなく、サービス内容とのバランスが取れているかを確認する。
行政処分歴の有無 過去に不正で行政処分を受けている会社はトラブルのリスクが高い。国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で確認する。
複数の見積もりを比較 できる限り多くの管理会社を比較することで、より良い会社を選びやすくなる。

ステップ3:管理会社を変更するタイミングを決める

現在の契約書にある「解約予告期間」を確認し、違約金が発生せず、かつ入退去の少ない閑散期のタイミングを狙って変更日を設定します。解約予告期間は、3か月〜6か月前とされるのが一般的です。

また、新しい管理会社との契約開始日を、旧管理会社の業務終了日に合わせることで、マンション管理に空白期間が生じないよう調整しましょう。

ステップ4:管理会社に契約解除の連絡をする

旧管理会社へ、書面で解約通知を送ります。提出日の記録が必要になるため、通常は内容証明郵便で通知します。

通知後、管理会社から引き止めや値下げ提案があるかもしれませんが、解約の意思が固まっている場合は予定通り手続きを進めましょう。

ステップ5:新しい管理会社と契約締結をする

新しい管理会社とは、必ず旧管理会社への「解約通知」の後に契約を結びます。先に新会社と契約を結んでしまうと、万が一、旧会社との交渉でトラブルになった際に二重契約となるおそれがあるためです。契約期間が重複してしまっても、解約手続きが済んでいれば問題ありません。

新管理会社には旧管理会社の業務終了日を伝え、引き継ぎの準備に入ってもらいます。引き継ぎを円滑に行うため、旧管理会社の担当者の連絡先や、預けている書類・鍵の所在など、必要な情報は早めに新会社へ共有しておきましょう。

契約書の内容は重要事項説明も含めて十分に確認し、管理業務に関する疑問点があれば、必ず契約前に解消しておくことが大切です。

ステップ6:管理会社間で引継ぎし、入居者へ変更の連絡をする

新旧の管理会社間で、業務や書類の引継ぎを行います。引き継ぎの内容は、入居者の契約情報、建物設備の保守履歴、合鍵の保管場所など多岐にわたります。

入居者との新たな賃貸借契約書の取り交わしなども新管理会社が代行するため、オーナーが入居者一人一人に連絡する必要はありません。管理会社から入居者へ、「家賃振込先の変更」「新しい緊急連絡先」などが事前に通知されます。

ただし、変更後しばらくは、入居者が誤って旧管理会社に連絡してしまうケースもあります。そのため、オーナー側も口頭での案内や掲示板での告知を行い、管理会社が変更された旨を周知しておくと親切です。

管理会社の乗り換えが無事完了すれば、新管理会社の体制による賃貸経営がスタートします。

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3-2. 管理組合が管理会社を変更する手順

管理組合が変更する場合は、8つのステップで手続きを進めます。

  • ステップ1:現状の問題を理事会で洗い出す
  • ステップ2:複数の管理会社に見積りを依頼する
  • ステップ3:管理会社からプレゼンテーションを受ける
  • ステップ4:管理会社を変更するタイミングを決める
  • ステップ5:総会で決議(普通決議)を行う
  • ステップ6:管理会社に契約解除の連絡をする
  • ステップ7:新しい管理会社と契約締結をする
  • ステップ8:管理会社間で引継ぎし、入居者へ変更の連絡をする

ステップ1:現状の問題を理事会で洗い出す

まず、理事会で現在の管理会社に関する問題点を整理します。

日頃感じている不満をリストアップし、なぜ管理会社変更が必要と考えるのか理由を明確にしましょう。

問題点を共有したら、理事全員で「それでも今の管理会社のままで良いのか」を慎重に議論します。どこに問題があるかが明確になれば、「清掃評判の良い会社に変えよう」といった具体的な方向性も定めやすくなります。

ステップ2:複数の管理会社に見積りを依頼する

理事会の承認を得たら、新しい管理会社候補を探します。

この際、できるだけ多くの管理会社に見積りを依頼することが大切です。比較検討の対象が少ないと、契約後に「他社のほうが良かった」と後悔する可能性があります。

各社には、現在の管理委託契約書や重要事項説明書、直近の管理報告書、マンションの図面などを提示して見積りしてもらうのが一般的です。これにより、マンションの規模や管理業務に即した見積りが出やすくなります。

優良な管理会社を探したい方は、ぜひ以下からご依頼ください。

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ステップ3:管理会社からプレゼンテーションを受ける

見積りと現地調査が終わると、管理会社は詳細な管理プランを提案してくれます。理事会として、現在の問題が解決できそうな2~3社に絞り込んでプレゼンテーションを受けます。

プレゼンテーションでは、各社のサービスの特徴や強み、見積り段階では見えなかった詳細な提案内容を直接聞くことができます。あわせて、配属予定の担当者の人柄も確認しておきましょう。

可能であれば一般組合員にも同席してもらい、より広い視点で各社を評価するといいでしょう。

各社のプレゼン内容を比較検討し、理事会内で意見をまとめ、最も信頼できそうな管理会社を選定します。

優良な管理会社を選ぶポイント 詳細
管理実績 同規模・類似条件のマンションの管理実績があるかを確認する。
管理業務の明確さ 設備の保守・点検や共用部分の清掃など、具体的な管理業務の内容や範囲が示されているかを確認する。
担当者の人柄と実務能力 担当者が「誠実な人柄か」「実務を遂行する能力が高そうか」「理事会・組合員とスムーズなコミュニケーションが取れそうか」を確認する。管理会社に担当者の教育制度が整っているかもホームページで確認する。
サポート体制 サポート体制が充実しているかを確認する。特に、深夜や休日でも水漏れや停電などのトラブルに迅速に対応できるか、「24時間365対応のコールセンターの有無」を押さえておく。
費用が相場に見合っているか 費用の安さだけでなく、サービス内容とのバランスが取れているかを確認する。
行政処分歴の有無 過去に不正で行政処分を受けている会社はトラブルのリスクが高い。国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で確認する。
複数の見積もりを比較 できる限り多くの管理会社を比較することで、より良い会社を選びやすくなる。

ステップ4:管理会社を変更するタイミングを決める

新管理会社の候補が決まったら、いつ変更するか時期を検討します。通常、新旧の管理会社の切り替え日は、月初めなどキリの良いタイミングに設定します。

また、分譲マンションでは、総会での決議や引継ぎ準備に時間がかかるため、現契約の満了や決算期に合わせて切り替えるケースが一般的です。

たとえば、管理委託契約が年度単位で締結されている場合、年度末の通常総会で解約・新契約の承認を得て、翌年度から新会社に管理開始してもらう流れになります。

新しい管理会社とも相談し、引継ぎに十分な期間を確保できるスケジュールを組みましょう。

ステップ5:総会で決議(普通決議)を行う

理事会で新管理会社への変更方針が固まったら、総会で正式に管理会社変更の承認決議を行います。

管理会社変更は、国土交通省の定める「マンション標準管理規約」で「普通決議」に該当するため、出席した組合員の過半数の賛成を得ることが必要です。

総会では、理事会から「なぜ変更が必要なのか」「新しい管理会社は何が優れているのか」を出席者に説明し、賛同を得られるよう努めます。

事前に新管理会社による重要事項説明会を開き、変更にともなう不安を解消しておくと、総会での決定もスムーズになります。

無事可決されたら、議事録を作成し、新旧の管理会社双方に決議結果を速やかに伝達しましょう。

ステップ6:管理会社に契約解除の連絡をする

総会決議を経て正式に変更が決まった段階で、現在の管理会社に契約解除を申し入れます。

理事長名で解約通知書を送り、契約上定められた予告期間を守って解約手続きを進めましょう。解約通知は内容証明郵便での送付が確実です。

ステップ7:新しい管理会社と契約締結をする

旧管理会社への解約手続きを済ませたら、新管理会社と契約を締結します。総会決議の内容に基づき、組合と新しい管理会社との間で管理委託契約書を取り交わします。

契約書には、管理業務の範囲や報酬額、契約期間、解除条件などが明記されます。特に業務範囲については、旧管理会社の契約と異なる場合もあるので、注意深く確認しましょう。

ステップ8:管理会社間で引継ぎし、入居者へ変更の連絡をする

契約を締結したら、旧管理会社から新管理会社への管理業務の引継ぎを実施します。この際、入居者の契約情報、設備点検記録、長期修繕計画書といったマンションの運営に必要なさまざまな情報が共有されます。

引継ぎが完了すると、新管理会社から全住戸に「管理会社変更のお知らせ」が配布されます。この案内には、新しい管理センターの連絡先、緊急連絡先、管理費の支払い方法(変更があれば)などが記載されます。

理事会としてもマンションの掲示板などで改めて変更の旨を周知し、住民が混乱しないように配慮しましょう。

4. 質の良い管理会社を選ぶための比較検討ポイント

ここでは、管理会社を比較検討する際のチェックポイントをご紹介します。

質の良い管理会社を選ぶための比較検討ポイント

  • 見積り金額が妥当かを見極める
  • 行政処分歴がない管理会社かを確認する
  • 担当者・管理員の教育体制を確認する
  • サポート体制の充実度を確認する
  • できる限り多くの管理会社を比較する

4-1. 見積り金額が妥当かを見極める

まずは、見積りの金額が適正かどうかを慎重に判断しましょう。

賃貸マンションの場合はオーナーが「管理委託費」を、分譲マンションの場合は管理組合員が「管理費」の見積り内容を確認し、相場に見合っているかどうかを確認します。

複数の管理会社に見積りを依頼することで、その地域や建物の規模に合った相場を把握でき、金額の妥当性を見極めやすくなります。

4-1-1. 賃貸マンションの管理委託費用を相場から見極める

賃貸マンションの場合、管理委託費用の相場は賃料の5%程度ですが、管理会社の業務範囲が広ければそれ以上になることもあります。

たとえば、マンションの賃料が10万円で総戸数が35戸だったとします。この場合の賃料の合計は350万円なので、委託費用が5%であれば、月々17万5,000円(税抜)がかかることになります。

5%で費用を算出してみると、見積り額が相場に対してどれくらいかを判断できるでしょう。なお、見積り額が極端に安い場合は、サービスが低品質であったり、あとから追加料金が発生したりするリスクがあるため注意が必要です。

賃貸管理にかかる手数料の相場は5%!管理手数料に含まれる業務内容と管理会社を選ぶコツを解説

4-1-2. 分譲マンションの管理費を相場から見極める

分譲マンションの管理費は、一般的にマンションの規模で変動します。国土交通省の「令和5年度マンション総合調査結果」によると、ひと月のマンション管理費の平均は17,103円。戸数が少ないほど安くなり、多いほど高くなる傾向にあります。

重要なのは、見積り額だけでなく、具体的に何をしてくれるのかまでしっかりと確認することです。たとえば、「清掃の頻度と回数」「管理人の常駐時間」「24時間緊急対応の有無」など、サービス内容を精査しましょう。

見積り額が安すぎると感じたら、なぜ安いのか理由を尋ね、納得できる説明が返ってくるか確認することが重要です。

4-2. 行政処分歴がない管理会社かを確認する

管理会社が過去に不正行為を行い、重大なペナルティを受けていないかどうかは、必ず調べておきましょう。

管理会社が営業資料や口頭で「法令遵守」を強調していたとしても、言葉通りに信用できるとは限りません。もし過去に重大なコンプライアンス違反や違法行為を起こしている会社であれば、契約後に以下のようなトラブルが起こるリスクが高まります。

  • 委託費・管理費の不適切な運用
  • 修繕積立金の着服
  • 組合員の個人情報の漏洩・悪用

このような事態を未然に防ぐためには、「行政処分歴の有無」を確認する必要があります。

マンション管理会社に対する行政処分歴は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」を使えば確認することが可能です。

行政処分歴の有無という「客観的事実」をもとに、安心して任せられる管理会社であるかを見極めましょう。

4-3. 担当者・管理員の教育体制を確認する

管理会社が社員教育や研修制度に力を入れているかも重要なポイントです。いくら会社の規模が大きくても、担当者や現場に常駐する管理人の力量次第でサービス品質は変わります。サービス品質を向上させるために、人材育成の研修制度を整え、社員教育を徹底している管理会社もあります。

たとえば「三井不動産リアルティ」では、営業活動に必要なマナーや傾聴力を身に付ける研修や、不動産に関する知識を深められる研修プログラムを導入しています。(※)

このように人材育成を重視している管理会社は、社員のマナーやサービスの品質が一定水準に保たれていると期待できます。候補に挙げた管理会社に、管理人や担当者の研修制度についても尋ねてみましょう。

(※)三井不動産リアルティ株式会社 公式HP

4-4. サポート体制の充実度を確認する

建物や設備のトラブルは夜間や休日にも発生するため、入居者が困ったときに対応できるサポート体制が整っているかどうかも、管理会社選びの見落とせないポイントです。特に入居者の多い分譲マンションの場合は、24時間対応のコールセンターを設置し、水漏れや停電などが起きた際、提携業者を迅速に派遣できるサービスがあるかを確認するのがおすすめです。

近年では、問い合わせや各種手続きをスマートフォンから24時間受け付ける「入居者向けアプリ」を導入する管理会社が増えています。

オーナーにとっては、手続きや連絡がアプリ内で完結することで、入居者から直接問い合わせを受ける機会が減り、賃貸運営にかかる労力を大幅に削減できます。また、管理組合にとっては、管理会社からのお知らせや管理規約、議事録などをアプリで共有できるため、マンションの管理状況を把握しやすくなります。

一方、賃貸マンションの場合は、地域密着型の管理会社に委託するケースも多く、必ずしも24時間サポートの必要性が高いとはいえません。賃貸管理においては、レスポンスの早さや空き室対策の提案力、地域特性に応じた密着型のサポート力のほうが重要です。そのため、相談時の対応のスピードをチェックするほか、空き室対策や募集戦略などについて積極的に質問し、管理会社の実力や姿勢を見極めていきましょう。

4-5. できる限り多くの管理会社を比較する

管理会社選定では、比較検討の母数を増やすことが何より重要です。

限られた選択肢から選ぶよりも、より多くの候補を比較することで、納得のいく会社に巡り会える可能性が高まります。複数社にプランを請求して比べてみると、費用やサービス内容の違いが把握できるでしょう。

現在の管理会社に不満があるなら、積極的に複数社の情報を収集してみてください。

たとえばNTTデータグループ会社が運営する一括請求サービス「賃貸経営HOME4U」を使えば、一度の依頼で、全国47都道府県の企業の中から最大30社を選んでプランを請求できます。

多数の管理会社のプランをじっくり比較できるため、今すぐ優良な管理会社を探したい方は、ぜひ以下からご依頼ください。

大手から地域の事情に精通した
優良企業まで多数の企業が参画

まとめ マンション管理会社の変更は慎重に

マンション管理会社の変更は、「コスト削減」や「サービス向上」「資産価値の維持」といった大きなメリットがある一方で、手続きの労力や引継ぎリスクも伴います。

まずは、変更したい理由を整理し、今の管理会社のままで改善できる点がないかを見極めましょう。改善が難しいと判断した場合は、複数の候補から新しい管理会社を選定し、慎重に手続きを進めることが大切です。慌てて一社に絞り込まず、複数の会社の実績やサービスを比較検討しましょう。

変更を決断したときに積極的に活用したいのが、一括で管理会社を比較できるサービスです。たとえば「賃貸経営HOME4U」のように、大手から地元企業まで網羅した請求サービスを使えば、一度の入力で条件に合った複数社から話を聞くことができます。

今回ご紹介した注意点や選定ポイントを参考に、着実に管理会社の乗り換えを成功させてください。