ワンルームマンションを経営しているものの、「空室が埋まらない」「家賃を下げるべきか」と悩み、解決策が見つからず困っているオーナーの方は少なくありません。

本記事では、ワンルームマンションの空室率の平均をお伝えし、空室が長引く原因と、
空室率を改善するための対策をご紹介します。

満室経営を実現したい方や、管理体制の見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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1. ワンルームマンション投資において空室は最大のリスク

ワンルームマンション投資にとって、空室の発生は収益が途絶える大きなリスクです。
特にワンルーム、つまり区分所有の一室オーナーの場合、マンション一棟を所有するオーナーとは異なり、リスクの分散が効きません。

入居者が退去したその日から、家賃収入はゼロになります。
家賃収入がない期間もマンションの管理費・修繕積立金や、ローンは普段どおり支払い続けます。

1〜2か月空室が続くだけで、その年の年間利回りは大きく損なわれます。
たとえば、年間家賃120万円(月10万円)の物件なら、2か月空室になると20万円の家賃が入らないため、年間収入は100万円に下がります。

上の比較を見てもわかるように、ワンルームマンションの経営で空室期間をいかに短縮するかは、
投資の成功と失敗を分ける最重要ポイントといえます。

2. ワンルームマンション全体の空室率の平均は?

賃貸マンションの理想的な空室率の目安は5%前後とされています。
空室率が5%を大きく上回ると、ローンの返済や管理費、修繕積立金といった「毎月のコスト」を支払いながら長期的な経営を続けるのが難しくなります。

実際、全国平均でも「5%前後」であることが示されています。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が発表した「日管協短観(第28回)」によると、2023年度の賃貸住宅の全国平均入居率は95.8%でした。これを空室率に換算すると4.2%です。

なお、首都圏の平均入居率は96.6%。空室率は3.4%です。
これらのデータから、健全なマンションの経営のためには平均空室率を
「5%前後」に抑えることが重要だとわかります。

ただし、空室率は建物全体の空室の割合を示す指標であるため、区分所有の場合は必ずしも空室リスクの参考になるとは限りません。あくまでワンルームマンションの需要を把握する指標の1つと考えましょう。

空室率は以下の数式で求められます。

空室率 = 空室戸数 ÷ 総戸数 × 100
空室率の基本的な計算式です。

近年は、少子高齢化による人口減少と東京一極集中の影響により、地域によっては空室が増える傾向があります。
内閣府による「令和5年版高齢社会白書」によると、賃貸需要が高い年齢層を含む15~64歳の人口が、2026年時点の7,000万人台から、2035年には6,722万人、2045年には5,832万人まで減少する見通しです。
さらに、2056年には日本の総人口が1億人を下回ると予想されています。

こうした人口減少により、地方やニーズの低下しているエリアでは空室率のさらなる上昇が見込まれるため、
地域の特性に合わせた募集戦略が不可欠となります。

3. ワンルームマンションとファミリー向けマンションの空室の違い

ワンルームマンションは、ファミリー向けマンションと比較して、入居者の入れ替わりが激しい傾向があります。
そのため、ターゲットとなる単身者の平均的な入居期間や、空室の埋まりやすさをあらかじめ把握しておくことが重要です。

3-1. 入居期間

ワンルームマンションの平均入居期間は一般的にファミリー層に比べて短い傾向です。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が発表した「第28回 賃貸住宅市場景況感調査 『日管協短観』」によると、2023年度の単身者の平均居住期間は3年3か月でした。ファミリーの平均が5年3か月であることに対して、2年も短くなっています。

単身者は、就職や結婚、更新時の住み替えなど、ライフステージの変化によって居住地を変えやすいと考えられます。
特に2年ごとの契約更新を機に引っ越しを検討する人が多く、2年や~3年程度で退去するケースが多いのです。
そのため、ワンルームマンションの空室の発生頻度は、ファミリー向けマンションよりも高くなります。

入居期間が短いぶん、空室対策を前提にした運用が必要です。

3-2. 埋まりやすさ

ワンルームマンションは、都市部ほど安定した需要があり、次の入居者が決まりやすい傾向があります。
一方、地方では、立地や競合物件の数によっては埋まりにくい場合もあります。

また、ワンルームマンションは部屋がコンパクトな分、退去時の清掃や補修といった「原状回復」にかかる時間が短く、すぐに次の入居者募集を開始して空室期間を最小限に抑えられる点が大きな強みです。

一方、ファミリー向けマンションは、家族全員の生活環境や通勤・通学の利便性といったさまざまな条件を検討するため、入居者が即決しにくい傾向があります。
また、部屋数が多く面積も広いため、原状回復にも時間がかかり、募集までの期間が長くなりやすい点がデメリットです。

需要のあるエリアで適切な募集活動を行えば、ワンルームマンションは、
単身世帯の一定の需要が見込めるといえます。

4. ワンルームマンションの空室率が高いときの原因

ワンルームマンションで空室が続くときは、「家賃」「物件」「募集活動」のいずれかに原因があると考えられます。具体的には以下の4つの視点で、ご自身の物件をチェックしてみてください。

  • 相場とかけ離れた家賃に設定している
  • 築年数の経過で設備や建物が古くなっている
  • 単身者のニーズに合った募集の仕方をしていない
  • 管理会社の客付け力・募集戦略が不足している

4-1. 相場とかけ離れた家賃に設定している

空室が続く1つ目の原因は、家賃が周辺相場と合っていないことです。

近隣の類似物件と比較して家賃が高すぎると、入居希望者の候補から外されやすくなります。
特に、新築時の設定のまま賃料を据え置いている場合は注意が必要です。

一方で、相場より安すぎても「事故物件ではないか」「何か問題があるからこんなに安いのでは」と不審に思われやすくなります。
そのため、マンションの賃料が適正かどうかを定期的に見直すことが重要です。

4-2. 築年数の経過で設備や建物が古くなっている

空室を招く2つ目の原因は、建物や設備が古いと感じられることです。

たとえば、浴室が3点ユニットバスだと、単身者に
「時代遅れ」「バストイレ別のほかのマンションにしよう」と思われやすくなります。
また、ベランダの雨だれやドアノブ・蛇口の傷みといった建物や設備の老朽化も、内見時の印象を悪くする原因になります。

建物・設備の印象が良くないと競合物件に競り負けてしまうため、
築年数が古い物件では、清掃や単身者のニーズに合わせた設備の入れ替えを定期的に行う必要があります。

4-3. 単身者のニーズに合った募集の仕方をしていない

空室を招く3つ目の原因は、単身者が魅力を感じる募集方法になっていないことです。

多くの単身者が、一人暮らしを安心・快適に過ごせるマンションに住みたいと考えています。
そのため、募集広告では「宅配ボックス」「オートロック」「独立洗面台」など、単身者に人気の高い設備をアピールすることが効果的です。

もし、単身者にとって魅力的な設備が不足しているのであれば、大きな工事が必要ない、無料の高速インターネットサービスを新たに導入するのも有効な手です。

単身者の目線で「住みたい理由」を明確に伝えることが重要です。

【厳選紹介】賃貸マンション・アパートオーナーにおすすめの光回線3選!選び方・メリットも解説

4-4. 管理会社の客付け力・募集戦略が不足している

空室を招く4つ目の原因は、管理会社の集客力と募集戦略が不十分であることです。
物件自体に問題がなくても、管理会社が客付けに消極的だと空室が埋まらないケースもあります。

たとえば、管理会社が自社サイトや一部のポータルサイトにしか募集広告を掲載しないと、入居希望者の目に触れる機会が少なくなります。
掲載先を限定するのは、大手ポータルサイトの掲載料や、物件情報の更新に必要な人件費を抑えることが目的であることが多いです。

あるいは、募集広告で物件の魅力を十分に伝えきれていなかったり、写真の数が少なく、映りが悪かったりする場合も、入居者の印象を下げてしまします。

また、募集はうまくできたとしても、以下のような建物管理の問題があると内見の印象も悪くなり、入居につながりにくくなります。

  • 内見時に共用部が汚れている
  • 共用部の照明が切れている
  • 部屋に下水臭が充満している
  • 室内のあちこちにホコリが溜まっている

「建物の適切な管理が入居率の維持・向上につながる」という認識が希薄な管理会社が管理していると、入居希望者は内見の段階で契約をためらってしまいます。

募集広告と内見で物件の魅力が伝えられるかどうかは、管理会社の集客力と募集戦略に左右されます。
そのため、ワンルームマンション投資の成否は
管理会社選びにかかっているといっても過言ではありません。

5. ワンルームマンションの空室リスク・空室率改善の対策方法

空室改善は、まず低コストでできることから着手しましょう。それでも効果が上がらなかったときに、抜本的な対策を検討するのが得策です。

ここでは、ワンルームマンションの空室対策の主な5つの方法をご紹介します。

  • 家賃と初期費用を見直す
  • 「ホームステージング」と「清掃」で内見時の印象を良くする
  • 単身者のニーズに合った設備を導入する
  • 管理会社の変更を検討する
  • 【注意】サブリースを安易に活用しない

5-1. 家賃と初期費用を見直す

最も即効性があるのは、家賃設定や初期費用の負担軽減です。
特に単身向けワンルームマンションでは
「初期費用の負担の軽さ」が入居意思に大きく影響するため、空室率改善の鍵になります。

たとえば、以下のような方法が取れないかを検討しましょう。

  • 「フリーレント」を導入する
  • 敷金・礼金を減額、またはゼロにする

「フリーレント」とは、最初の1〜2か月の家賃を無料にする契約方法です。
また、敷金・礼金を減額またはゼロにするのも、入居希望者にとって嬉しい契約条件です。
こうした調整をすることで、競合物件と比較した際の「お得感」を打ち出すことができます。

家賃そのものを下げる前に、まずは初期費用の見直しで入居希望者を増やせないか考えてみましょう。

5-2. 「ホームステージング」と「清掃」で内見時の印象を良くする

「内見者が出ても成約しない」という状況を防ぐには、「ホームステージング」と清掃の徹底が有効です。

「ホームステージング」とは、モデルルームのように家具や小物を配置する演出手法です。
たとえば、室内にラグや観葉植物、ソファなどを置くことで、何もない空室よりも実際の暮らしをイメージしやすくなり、成約率の向上が期待できます。

また、部屋のニオイや汚れは、内見時の印象を大きく左右します。
長期空室で発生する排水トラップの水切れによる下水臭や、床・壁のほこり・汚れなどはマイナスポイントになるため、事前にしっかり清掃しておきましょう。

排水口に水を張って臭気を防ぎ、床や水回りを丁寧に清掃することで、清潔感を高められます。
ご自身での対応が難しい場合は、ハウスクリーニングの利用も検討しましょう。

5-3. 単身者のニーズに合った設備を導入する

単身者の入居意欲を高めるには、ニーズに合った設備の導入も有効な対策です。

たとえば以下のような設備は、多くの単身者が
「あったら便利」と考えます。

高速インターネット無料 在宅勤務や動画視聴の機会が増えた近年では、物件選びの決め手になりやすい。
宅配ボックス 不在時でも荷物を受け取れるため、単身者に歓迎されやすい。
独立洗面台 浴室の湿気を気にせず身支度ができるため、利便性が高い。
TVモニターホン 室内から来訪者の顔を確認できるため、防犯面で安心感がある。
防犯カメラ 設置しているだけで犯罪の抑止力となり、安全性の高さが評価される。
浴室乾燥機 天候や時間を問わず洗濯物を干せるため、不在時間が長い単身者にとって便利。

このように、単身者のライフスタイルに合った設備を選ぶことが、入居率の改善につながります。

効果が期待できるワンルームの空室対策ベスト10と空室対策前の3大チェックポイント

5-4. 管理会社の変更を検討する

現在の管理会社から具体的な改善提案がないまま空室が続いている場合は、管理会社の変更も視野に入れましょう。
ワンルームマンション投資・経営では、市場動向に基づいた家賃設定や募集戦略の最適化、物件の価値を高めるリフォーム提案ができる管理会社がパートナーに相応しいといえます。

管理会社によって得意なエリアや客付けのノウハウは大きく異なるため、複数社のプランを比較し、提案力や集客力の高い会社を見極めることが重要です。

NTTデータグループ会社が運営する「賃貸経営HOME4U(ホームフォーユー)」 なら、管理会社を最大30社選んで一括でプラン請求できます。

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5-5.【注意】サブリースを安易に活用しない

空室リスク回避する目的で、「サブリース」を安易に契約しないことも重要です。

サブリースとは、サブリース会社がオーナーから物件を一括で借り上げ、入居者に又貸しする仕組みです。空室になっても家賃が支払われる点がメリットとして強調されることが多いですが、
「契約時の家賃」が永久に保証されるわけではありません。

実際に、多くのサブリース契約で「家賃の見直しができる」という条項が設けられており、数年ごとに保証賃料を減額されるケースが一般的です。
そのため、オーナーにとっては、一方的に賃料が減額され、収入が減るリスクがあります。

ほかにも、サブリースには以下のような問題点が挙げられます。

解約が困難 オーナー側から解約しようとしても、「借地借家法」でサブリース会社が「借主」として保護される”からくり”があるため、解約が認められにくい。
売却したくても売れない サブリース契約が付いたままの物件は、売り出し価格が相場より安くなり、買い手がつきにくい。
サブリース会社倒産のリスク サブリース会社が倒産した場合、賃料の支払いが止まるなど、オーナーが負債を抱えるトラブルが起こり得る。

サブリースの利用を検討する際は、契約前に条件をよく確認し、収支計画が成り立つかを慎重にシミュレーションしてから契約するようにしましょう。

6. 管理会社変更を検討すべき3つのケース

ワンルームマンション経営で以下のような状況が続いているなら、管理会社の変更を検討しましょう。

  • 空室が3か月以上埋まらない
  • 管理委託費に見合った成果が出ていない
  • 空室対策の改善提案がない

6-1. 空室が3か月以上埋まらない

需要があるエリアで空室が3か月以上続いている場合、管理会社の「客付け力」が不足している可能性があります。
適切な募集と営業活動が行われていれば、募集開始から1〜2か月以内には内見が入り、成約に至るのが一般的です。

それにもかかわらず長期にわたって入居者が決まらない場合は、管理会社の募集戦略に問題がある可能性を疑いましょう。

空室3か月超は見直しのサインと考えるべきです。

長期空室対策、間違えると大損に!?正しい7つの対策を具体的に解説!

6-2. 管理委託費に見合った成果が出ていない

管理委託費を支払っているにもかかわらず「満室経営」が実現できていない場合は、委託先の見直しを検討しましょう。

管理委託費の相場は家賃の5%前後ですが、このコストは「空室を出さないためのプロのノウハウ」に対して支払う代金です。

たとえ管理委託費が相場より高くても、常に満室状態で、適切な提案によって賃料の維持・向上につながっているのであれば、費用対効果は高いといえます。
しかし、空室が解消されないのであれば、管理委託費は家計を圧迫する支出になってしまいます。

より安価で、客付け力・募集力に定評のある会社に切り替えた結果、
年間の収支が数十万円単位で改善することも珍しくありません。

賃貸管理会社を変更すべき7つのサインとトラブル回避のための対策

6-3. 空室対策の改善提案がない

管理会社が空室対策の提案をせず、現状維持にとどまっている場合も注意が必要です。

本来であれば、「最近の単身者はこの設備を求めている」「競合物件が家賃を下げたので、こちらはフリーレントで対抗しましょう」といった、市場動向に基づいた提案が自発的に行われるべきです。こうした提案がない管理会社は、オーナーの利益よりも自社の手間の軽減を優先している可能性があります。

「オーナーにとって空室は収益ゼロの期間」だと認識し、空室を出さないための対策を講じられない管理会社は、経営パートナーとして適切とはいえません。

まずは担当者に空室対策を強化するよう依頼し、具体的な改善策が示されない場合は、担当者の交代を要請しましょう。
それでも状況が改善しない場合は、管理会社そのものの変更を検討する段階です。

管理会社を変更する際は、できるだけ多くの会社の提案を比較検討することが重要です。
できるだけ多くの管理会社の話を聞き、管理プランや募集戦略を見極めて比較検討することが、ワンルームマンション経営で失敗しないための重要なポイントです。

NTTデータグループ会社が運営する「賃貸経営HOME4U(ホームフォーユー)」なら、全国47都道府県の企業の中から、マンションの規模やエリア、条件に合った管理会社を最大30社選んでプラン請求できます。

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まとめ

ワンルームマンションの空室率は、原因を特定し、正しく対処すれば改善が可能です。

オーナー自身が単身者のニーズを見据え、新たな設備を導入するといった取り組みも大切ですが、それ以上に重要なのは、
空室対策のノウハウを豊富に持つ管理会社を経営パートナーにすることです。

ぜひ「賃貸経営HOME4U(ホームフォーユー)」を活用して複数社のプランを比較し、空室対策に強い管理会社を探してください。

「いまの管理体制に不安がある」「空室を最短で埋めたい」とお悩みの方は、まずはプロの視点による改善提案を比較することから始めてみましょう。