「賃貸管理」は管理会社に任せるのが一般的です。
国土交通省の調査によると、賃貸物件のオーナーの約8割が「管理業務のうち一部(または全て)」を管理会社に委託しています。

参照:国土交通省|貸住宅管理業務に関するアンケート調査

この記事は「賃貸管理」業務を管理会社に委託する事を検討している賃貸オーナー様向けに、「賃貸管理業務の内容」や「賃貸管理方式とその費用」「管理会社の探し方・選び方」といった、契約締結の是非や契約内容の判断に必要な基本的な情報を、網羅的且つ簡潔に解説しています。

この記事でわかること

  • 賃貸管理の仕事内容
  • 賃貸管理形式(形態)と費用相場
  • 賃貸管理形式(形態)の選び方
  • 賃貸管理会社の探し方や選び方
必見面倒な管理業務はすべてお任せ!
管理まで手がまわらない!
1番高く貸せるところが知りたい
安心して委託できる会社はどこ?
そんなお悩みは賃貸経営 HOME4Uで解決!

NTTデータグループが運営する「賃貸経営 HOME4U(ホームフォーユー)」なら、厳しい審査をくぐりぬけた約70社の中から、 最適な管理会社をシステムが自動で抽出し、無料で紹介!

1.「賃貸管理」の仕事内容

賃貸管理とは物件の賃貸経営に関係する全般的な業務のことで、以下の3つに分類されます。

〈賃貸管理の仕事内容〉

  • 入居者管理
  • 建物管理
  • 契約&その他の管理

それぞれについて解説していきます。

1-1.入居者管理

入居者管理とは物件の入居者に関する手続きや対応のことで、主な仕事内容は以下のとおりです。

〈入居者管理の仕事内容〉

仕事内容 詳細
入居者の募集 ポータルサイトへの掲載や仲介業者との打ち合わせなど
入居時の契約手続き 入居希望者の審査や入居者に対して契約書作成、賃貸の説明
家賃の徴収や滞納時の対応 家賃が振り込まれているかの確認、家賃滞納時は催促状送付
契約期間満了時の対応 契約期間の更新、契約終了時の解約手続き、原状回復の手配
入居者同士のトラブル対応 トラブルの状況確認、原因となっている入居者への注意・警告
入居者からのクレーム対応 設備の故障などのクレーム対応

1-2.建物管理

〈建物管理の仕事内容〉

建物管理とは建物や設備を管理・点検することで、主な仕事内容は以下のとおりです。

仕事内容 詳細
定期的な点検 「共用部分」「外観」「ライフライン」の定期的な点検
法定点検 「消火設備」「警報設備」などの法律で定められている点検
ゴミ置き場や共有部分の清掃 ゴミ置き場や共用部分の清掃・管理
入退去時の物件状況確認 入居前・退去時の物件確認

1-3.契約&その他の管理

入居者管理や建物管理の他に、以下のような管理業務もあります。

〈契約&その他の管理の仕事内容〉

仕事内容 詳細
賃貸契約書の保管 賃貸借契約書を10年間保管する
建物図面の保管 大規模修繕時に必要となる建物図面を保管する
各種法定点検の書類保管 消防設備点検や浄化槽点検などの法定点検書類を保管する

賃貸管理の仕事内容について詳しく知りたい方は、下記記事も参考にしてください。

「賃貸管理の仕事内容」一覧&解説|具体的な業務内容の解説から、管理形態の解説まで

2.「賃貸管理方式(形態)」の種類と相場・費用

賃貸管理方式(形態)は大きく、「自主管理」「管理委託」「一括借り上げ」の3種類に分類できます。

<賃貸管理の種類と費用相場>

種類 特徴 費用相場
自主管理 物件のオーナー自らが賃貸を管理する 全て自分で行うので0円
管理委託 賃貸管理業務のうち、一部またはすべてを管理会社に委託する 家賃の3~5%程度
(管理会社に支払う手数料)
一括借り上げ
(サブリース)
物件をサブリース会社に貸し付けて一定の収益をオーナーがもらう仕組みで、全ての賃貸管理をサブリース会社に任せる 家賃の10~20%程度
(サブリース会社に支払う手数料)

それぞれについて解説します。

2-1.自主管理

自主管理とは、オーナー自身が物件を管理する方法のため手数料を支払う必要はありません。
一方でオーナーの心身的負担が大きいことがデメリットです。

また200戸以上の賃貸住宅を管理する場合は、賃貸管理士の資格が必要となります。

賃貸管理士についての詳細は下記記事をご覧ください。

「賃貸不動産経営管理士」の資格は賃貸経営に役立つか?|資格の価値・取得法も解説

2-2.管理委託

管理委託とは、賃貸管理業務のうち、一部分を管理会社に委託する方法です。
オーナーの負担は軽減されますが、手数料(家賃の3~5%程度を支払う必要があります。

管理委託に関しては下記記事でも紹介しているので、あわせてご覧ください。

【大家さん向け】賃貸管理費の考え方、相場&管理費割引・0円にする意味

2-3.一括借り上げ(サブリース)

一括借り上げはサブリースとも呼ばれ、不動産会社がオーナーから物件を借り上げて、入居者に転貸する方法です。

サブリースでは入居者と直接の契約関係にならないため、基本的に入居者トラブルとは無縁ですが、通常の手数料よりも高額(家賃の10~20%程度)となります。

サブリースのメリット・デメリットについての詳細は下記記事でご覧ください。

【簡単解説】サブリース契約のデメリット&メリットを比較・解説|基本的な仕組みから契約時の注意点まで

3.「賃貸管理方式(形態)」の種類の選び方

選び方を一言で紹介すると 「自主管理」が向いているのは、すばり!

手間がかかっても「費用負担を少しでも減らしたい人」です

「管理委託」が向いているのは、すばり!

少々費用がかかっても「賃貸管理に手間をかけたくない人」

「一括借り上げ(サブリース)」が向いているのは、すばり!

収益が多少減っても「空室・滞納リスクを気にせず安定した収入が欲しい人」です

それぞれを費用や負担などで比較すると、下表の通りです。

<賃貸管理の種類を比較>

種類 収益性が高い 管理の手間がかからない 空室リスクを回避できる
自主管理
管理委託
一括借り上げ
(サブリース)

どの管理方法にも一長一短があるため、自分が大切にしたいポイントは何かを考えて選びましょう。

4.賃貸管理会社の探し方・選び方

賃貸管理会社には「賃貸管理に特化した専門の会社」もあれば、「不動産仲介・賃貸管理を両方担う会社」もあります。

4-1.賃貸管理会社の探し方

賃貸管理会社を探すには以下の方法があります。

〈賃貸管理会社の探し方〉

  • インターネット上で検索する(例:「○○県 賃貸管理会社」と検索 )
  • 紹介してもらう(友人や知人、家族など)
  • 賃貸管理会社のポータルサイトを活用するなど

効率良く賃貸管理会社を探すなら、ポータルサイトの活用がおすすめです。

必見面倒な管理業務はすべてお任せ!
管理まで手がまわらない!
1番高く貸せるところが知りたい
安心して委託できる会社はどこ?
そんなお悩みは賃貸経営 HOME4Uで解決!

NTTデータグループが運営する「賃貸経営 HOME4U(ホームフォーユー)」なら、厳しい審査をくぐりぬけた約70社の中から、 最適な管理会社をシステムが自動で抽出し、無料で紹介!

4-2.賃貸管理会社の選び方

賃貸管理会社をリストアップしたら、以下の項目を重視して委託先を決めましょう。

〈賃貸管理会社を選ぶコツ〉

  • 空室対策に長けているか
  • 物件のあるエリアでの実績があるか
  • トラブル対応の体制はどうなっているか
  • 賃貸管理の請負業務の範囲

それぞれについて解説します。

賃貸経営で空室があれば、家賃収入は見込めません。
賃貸管理会社を選ぶ際は、入居者募集を中心とした空室対策に長けているかを確認しましょう。 集客の方法は賃貸管理会社によって異なり、「広告を上手く使う会社」や「営業力で勝負する会社」など様々です。
賃貸管理会社の特徴を踏まえて、委託する会社を決めましょう。

4-2-2.物件のあるエリアでの実績があるか

「物件のあるエリアで実績がある賃貸管理会社」を選べば、地域に対するノウハウや知見を活かして適切に管理してくれます。

地域の住宅需要や家賃相場をよく知っている賃貸管理会社であれば、適切な費用設定にしてくれるでしょう。
賃貸管理会社に支払う手数料が高い一括借り上げ(サブリース)の場合でも安心です。 賃貸管理会社の管理戸数や物件獲得状況などの実績は、会社ホームページで調べることができます。

4-2-3.トラブル対応の体制はどうなっているか

トラブルが発生した時にすぐ対応してくれる賃貸管理会社であれば、いつトラブルが起きても安心です。 賃貸管理会社を選ぶ際は、トラブルが発生した場合の連絡体制がどうなっているかを確認しておきましょう。

4-2-4.賃貸管理の請負業務の範囲

賃貸管理会社によって、請け負う業務範囲に違いがあります。

対応できる時間が限定されている会社や、クレーム・トラブルには対応しない会社など、業務範囲はさまざまです。 しかし一括借り上げ(サブリース)の場合は、入居者管理から建物管理まで、全て任せることになり、オーナーはほぼノータッチになります。

まとめ

賃貸管理の仕事内容は入居管理や建物管理に分けられ、入居者の募集からクレーム対応、建物の清掃など、さまざまな業務が挙げられます。

賃貸管理の方法には、「自主管理」「管理委託」「一括借り上げ」があり、収益性やオーナー自身の負担などを踏まえてどの管理方法が良いか検討しましょう。 賃貸管理会社に依頼する際は、空室対策や実績などの項目を比較して、自分に合った業者を選んでください。

この記事のまとめ

賃貸管理の仕事内容とは?

賃貸管理の仕事内容は、以下が挙げられます。

  • 入居者管理
  • 建物管理
  • 契約&その他の管理
  • 詳細は「1.「賃貸管理」の仕事内容」にて解説しています。

    賃貸管理方式(形態)の種類は?

    賃貸管理方式(形態)には主に、「自主管理」「管理委託」「一括借り上げ(サブリース)」の3種類があります。

  • 自主管理はオーナー自ら物件の管理を行う
  • 管理委託は賃貸管理業務のうち、一部分または全てを管理会社に委託する
  • 一括借り上げ(サブリース)は全ての賃貸管理を不動産会社に任せる
  • 詳細は「2.「賃貸管理」の種類と相場・費用」にて解説しています。

    賃貸管理方式(形態)の種類の選び方は?

  • 賃貸管理の選び方は下記を参考にしてください。
  • 手間がかかっても、費用負担を少しでも減らしたいなら自主管理
  • 少々費用がかかっても、賃貸管理に手間をかけたくないなら管理委託
  • 収益が大幅に減っても、空室・滞納リスクを気にせず安定した収入が欲しいなら一括借り上げ(サブリース)
  • 詳細は「3.賃貸管理の種類の選び方」にて解説しています。

    賃貸管理会社の選び方は?

    賃貸管理会社を選ぶ際は、下記項目を比較してください。

    • 空室対策に長けているか
    • 物件のあるエリアでの実績があるか
    • トラブル対応の体制はどうなっているか
    • 賃貸管理の請負業務の範囲

    詳細は「4.賃貸管理会社の探し方・選び方」にて解説しています。